ハイスクールD×D ―魔法使いと龍― 作:shellvurn 次郎
この25話から、みんな大好き聖剣編です。
冥界SIDE
ここは冥界。
人間界とは似て非なる世界である。
紫色という異彩を放っている空。
本来人間界にあるような青く美しい大海原もない。広大な陸地と広大な森林があるのみ。そんな場所に、聖書にしるされし悪魔と、堕天使がほぼ領土を半分に分けて存在していた。
ここは冥界の堕天使領。その領土の中心にあるこの巨大な建造物、このなかに、この裏の世界を動かしうる存在である、とある人物と堕天使がいた――――
「ふぅ~~、やっと半分だぜ。」
とため息をつきながら高そうな椅子の背もたれに背中を預ける男が一人。
前髪だけ金髪、年齢は中年といったところ。チョイ悪風なおっさんである。そしてその男の前にあるデスクには大量の山済みされた書類が高々と聳え立っている。そして、そのわきには正体不明の機械ともガラクタともとれるものがいくつかゴロゴロと雑に置かれている。そのおかげでデスクは汚い。
「たくよぉ~シェムハザの野郎。こんなに仕事押し付けやがって。これだけやったってのにまだ半分も終わってねぇ。」
とつぶやきながらものが置かれていてスペースのないデスクのわずかな隙間に足を上げながら行儀の悪い格好をする。
よお、俺はアザゼルだ。
堕天使の中枢組織である
ここは
ここで俺は今大量の仕事をさせられている。なんてことだ・・・・・
俺は
なのにあの野郎ときたらやれ仕事だのなんだのいつもうるせえ。つかそれしか言ってねぇ。んなもん俺らの部下にやらせときゃいいだろうがまったくよぉ。
ハッキリ言う。俺はこんなくだらねぇことはやりたくねぇ。
眉間にしわを寄せ、疲れた表情を浮かべながら背もたれに持たれる。
「アザゼル、仕事は進みましたか?」
そんななか、この部屋のドアが開き、一人のいかにも真面目で研究者らしい男が入ってきた。
眼鏡をかけ、片手にはファイルなどの資料が抱えられていた。
そしてもう片方の手にはお盆とそのうえに湯飲みを持っていた。
「ああ、やってるっての。今は休憩中だ。はぁ~」
俺は不貞腐れたように言った。
「何を言ってるのですか。もともとはアザゼルがサボってたまりにたまった仕事が後に回ってきただけの話じゃないですか。あ、これお茶です。」
と言いながら俺の物が多すぎてスペースのない場所に湯飲みを置く。
こいつはシェムハザだ。
ちなみに昔っからの付き合いだ。三大勢力間の戦争以前、俺たちが天使から堕ちる前からのな。
「わぁーったよ!!!やりゃいんだろやりゃあ。」
俺はヤケになって言った。
「ええ。では頑張って下さい。私は持ち場に戻りますので。」
シェムハザはそう言ってこの部屋から退出した。
シェムハザの奴、俺のところに茶を持ってきただけでとっとと帰りやがった。どうやら俺がサボってないか監視がてらきやがったな。
あいつの気配をまだこの部屋の近く、ドア付近から感じる。
ちっ!しゃあねえ。仕事をする以外選択肢がねぇな。監視されてるからな。
ちくしょう。
「はぁ、やるかぁ・・・」
俺は姿勢を戻して仕事を再開した――――――
・・・・・・とでも思ったかバーカめ。
シェムハザの野郎油断したな。俺が真面目に仕事に入ったのを30分間確認した後とうとう自分の持ち場に戻った。
俺が真面目にやっているのが珍しくて警戒を解くのを早めたな。ふっ、あまいなシェムハザ。
俺はコッソリと部屋を抜け出して俺はとにかく自分の事務室から離れた。
俺は広い廊下をとにかく歩いた。
シェムハザに見つからないように気配を消しながら歩く。
仕事はまだかなり残っているがまあ今日はもういいだろう。
「さ~てと、神器神器~っと」
俺は
ズドドドドン!!!!
その途中、通りかかった部屋から凄まじい音におれはビクッとする。
巨大な建造物の中にあるこれまた巨大な部屋のなかに鳴り響くすさまじいほどの騒音。その凄まじいほどの騒音を起こしているのはこの部屋にいる人物によって生じている。中には見知った気配を感じさせる者がいた。俺はその部屋に入る。
その人物はかなり大きく、その質も高い魔力弾を魔方陣から発生させ、部屋の奥の壁にある的へと放っていた。
「はぁっ!!!!」
放たれた魔力弾は美しい直線を描き、全て的に命中している。魔力弾を操るものは相当な手練れだ。この数と威力のものを全て完璧に制御している。
その人物は背に白と透き通ったマリンブルーの翼を生やし、宙に浮きながら空中から魔力弾を放っている。
「よお、ヴァーリ。今日もやってんな。精が出るな。」
俺が声を掛けると、あちらもこっちに気が付いてその場で宙に浮きながらこちらに振り返った。
「アザゼルか。」
このダークカラーが強い銀髪の青少年はヴァーリ。結構前に俺が拾ってきた。その時は体中ボロボロだった。
こいつは何かと強さを求めたがる。今日もこうして鍛錬に励んでいる。
しかしこいつ、ヴァーリはそれだけじゃねえ。
「よお、アルビオン。どうだ?ヴァーリの調子はよ。」
俺はヴァーリではなく、ヴァーリの背に出現している翼に向かって話しかけた。
『ふん、アザゼルか。ヴァーリの強さは言うまでもない。十分すぎるほどにまで成長している。完全に、歴代の白龍皇では最強と断言できる。それだけではない。
ヴァーリの背に出現している翼が点滅しながら俺の質問に答えた。
こいつはアルビオン。
はっきり言ってこいつの強さは俺から見ても異常なほどだ。推測ではあるがあの赤龍帝王と呼ばれ、3代の白龍皇を瞬殺したベルザードよりも強い。俺でさえベルザードとは相対したくない奴だったが、ヴァーリもだ。恐らく俺と同レベルかそれ以上だ。
ただ、それも今となっては話が違うがな。
「アザゼル。ここに来るのは久しぶりだな。何の用だ?もしかして、見つかったのか?」
ヴァーリは地に降りて俺の近くまで来た。
実はヴァーリからちょっとした依頼を受けている。ヴァーリは戦闘狂だから戦闘相手を探してやまない。特にニ天龍との戦いに興味を持っている。
そう、他でもないもう片方のニ天龍、赤龍帝のことだ。
「いや違う。今日はただ久しぶりに顔をここに出しただけだ。」
「そうか・・・」
ヴァーリはわずかに残念そうな顔をする。
実は赤龍帝の行方が全く分かってない。赤龍帝王ベルザードの死後、神器は新たな者に継承されたはずなんだがそこからさっぱり消え去った。
俺としてもこんなことになるとは思っていなかった。
赤龍帝と白龍皇はかならず出会い、戦いの運命に導かれる。しかし、ここのところそれが起きていない。
比較的友好的ないくつかの他の勢力にも赤龍帝の情報を集めるよう依頼を出したが今のところそれ関係の報告は一切ない。
白龍皇に出会う前に何か強大な相手にやられたか?いや、それでやられたとしても次の人間に継承されるはずだ。それにこんなことが何百年も続くわけがない。ほかの勢力に属したとしても人間の寿命をはるかに超える年月が経っている。他にもいくつか考えられる選択肢はあるにしてもいまいち説得力に欠ける。
赤龍帝と白龍皇の戦いが中断されてからすでに300年。これは俺たちだけじゃなく、裏の世界の様々な組織でたびたび語り継がれているだそうだ。『空白の300年』とか。まあ、どこの勢力も戦いが起こらなくて安心しているそうだが。
しかし、ヴァーリはそんなことを納得するわけがないだろう。今か今かと赤龍帝が現れるのを待っているんだからな。今まで数々の歴代達を見てきた俺としても気になっていることではある。赤龍帝の神器、
『ふん。全く、赤いのとその宿主はいったい何をしているのだ。おかげでこっちは退屈だ。歴代の所有者たちも嘆いていたぞ。』
アルビオンもこの仕打ちにご立腹だ。
「アザゼル。一刻も早く見つけてくれ。」
ヴァーリも念を押すように言った。
「わかーってるよ。ま、お前に勝てるレベルの赤龍帝なんて居ねぇと思うけどな。」
『そうだな。過去、現在、未来においてはこれ以上の存在は生まれはしないだろう。なにせ、私から見てもとんでもない存在であった赤龍帝王ベルザードを超えたのだからな。本当に冗談みたいな存在だ、お前は。』
俺の言ったことにアルビオンも同意する。ヴァーリはただの人間じゃねぇ。悪魔とのハーフだ。しかもただの悪魔じゃない。なのに白龍皇を宿してんだ。そりゃつえぇに決まってらぁ。
「頼むぞ。」
「ああ、分かってるって。」
とにかくこのまま赤龍帝をしらみつぶしに探していくしかないな。まあ、ヴァーリは人間よりもはるかに長く生きることが出来るから見つかるだろう。あとは時間の問題だ。
「アザゼル、ここにせっかく来たのなら修行相手になってくれるのだろう?」
ヴァーリは早くも戦闘態勢になりながら愉快そうに言う。
「いやいやいや、ちげぇよ。お前と戦ったらこの部屋が吹き飛んじまうじゃねぇーか。前一回壊していくら再建にかかったと思ってんだ。それに、俺はこれから
俺はなるべく戦いたくねぇ。特にお前のような冗談みたいなやつとはな。
「ふっ、また
とヴァーリの呆れられる。
ま、自分でもこの
俺たち堕天使勢力は
おかげで
「じゃ、俺はそろそろラボへ向かう。」
「そうか。」
俺はヴァーリにそう告げてこのトレーニング部屋を後にしようとしたその時だった。
「見つけましたよっ!!!!アザゼル!!!」
雷が地面を穿つかのような怒号が部屋に鳴り響いた。
これにはヴァーリもドアに入ってきた人物に注目した。
その人物を見た瞬間、俺の本能が危険だと叫んでいる!
「げぇっ!!シェムハザ!!」
俺の仕事においての天敵、シェムハザがここを嗅ぎ付けていやがった。
なんてことだ。どこでバレた?!
「何が、「げぇっ!!」ですか!!全く!部屋で仕事をしてると思ったらいない、それにまだ仕事が終わっていないじゃないですか!!さあ、もどりますよ!」
普段穏やかな性格のシェムハザだが、今となっては鬼をも泣かすほどの凄まじい形相でこちらにつかつかと歩いてきていた。
「待て待て待て!半分は終わらせたじゃねーか!今日はもういいだろ!」
俺はシェムハザに仕事を一応したことを伝える。
こんな俺でも、一応半分はやったんだぜ1?頑張ったろ?
「たったの半分じゃありませんか!!今日は最低でも9割は終わらせてもらわないと。明日もまだあるんですよ!」
しかし、シェムハザは良しとはしなかった。
しかも、俺の頑張りをたったの3文字で否定しやがった!許せん。
「はぁ!?ふざけんな!あと4割もやれって言うのかよ!冗談じゃねぇ!」
俺はやってられなくなってひとまずズラかることにした。
「あっ!待ちなさい!逃がしませんよ!今日と言う今日は絶対にやってもらいます!」
シェムハザも鬼の形相でこちらに迫ってきた。もちろん捕まるわけにはいかないので部屋を速攻出て翼を展開して逃げる。
「くっ!逃げ足は速い・・・・」
シェムハザは俺のスピードにはついてこられないらしい。勝ったな・・・・今日も。俺はシェムハザから逃げることに関しては勝率100パーセントを保ってきたんだ。負けるはずがねぇ。
俺は勝利を確信してそのまま逃げた。しかし、思いもしない存在に足止めをされた。
「さっきぶりだなアザゼル。」
「な、ヴァーリ!」
なんと、鍛錬を積んでいるはずのヴァーリが俺の行く手を阻んだ。
「どういうことだ!ヴァーリ!」
「ああ、実はな・・・・」
――――
『くっ!なんという逃げ足の速さ・・・・・このままでは・・・・・ヴァーリ。』
『なんだ?』
『アザゼルを捕獲するのを手伝ってもらえませんか?』
『悪いな。俺は鍛錬の途中なんだ。』
『タダでとは言いません。そうですね・・・・・・・・あとでラーメン10日分驕りましょう。』
『了解した。契約成立だ。』
――――――
「・・・と言うわけだ。」
クソ!あのやろう、ヴァーリを買収してやがったな!
そこまでして俺を追い詰めたいか!
「ふふふ、アザゼル。今日は今までのようにはいきませんよ。」
と、ヴァーリにこれまでの話を聞いていると後ろにシェムハザが追い付いてきた。
「シェムハザ!!おめぇ!!買収とは卑怯だぞ!!」
「何とでも言いなさい。今日こそは仕事をやってもらいます!ヴァーリ!!」
「分かっている。
『Vanishing Dragon Balance Braeker!!!!!!』
ヴァーリはここで
「なっ!おい!
あまりの仕打ちに思わず嘆く。
「すまんな、アザゼル。ラーメンがかかっているんだ。」
そう言ってヴァーリは容赦なく攻撃をしてくる。
俺はなんとかそれを躱す。
ヴァーリの放った攻撃が廊下、部屋をことごとく木端微塵にしていく。凄まじい音を立てながら崩れていった。
あっぶねぇ。こんなの食らったらケガじゃすまねえぞ。
つか、これでまた再建する費用がかさむぜ・・・・・・
「ちぃっ!これじゃ勝てねぇ。逃げる!!」
この戦力差では勝てないと判断し、咄嗟に逃げる。
しかし、禁手状態のヴァーリは難なくついてくる。
クソ!ダメだ。逃げても逃げてもあいつを突き放せない!やはり戦うしかねぇか!
俺は空中で止まり、ヴァーリの方を向いた。
「ふっ、アザゼル。諦めたか?」
「いーや。ここは逃げても追いつかれるからな。ここはお前を倒して逃げる!」
俺がそう言うと、ヴァーリはニヤッと笑みを浮かべた。
「ほう、面白い!!」
ここでヴァーリと戦闘に入った。
しかし、流石に2対1ということもあり、最終的にはシェムハザに捕まったのであった。
「さあ、捕まえましたよ。アザゼル。今日は私の勝ちでしたね。」
「クソッ!」
シェムハザは勝ち誇ったような表情をし、俺をロープでグルグル巻きにして逃げられないようにしていた。
やはりヴァーリの野郎の加担が敗因だ。
「今日と言う今日は仕事をやってもらいます。ヴァーリ、今日はありがとうございました。あとで私の部屋に来てください。ラーメン屋の無料券がありますので。」
「ああ、分かった。」
ヴァーリはそう言って立ち去った。
「さてと。行きますよ、アザゼル。」
シェムハザは俺をズルズルと引きずりながら俺の部屋へ向かった。
シェムハザは俺の部屋に着いた後、部下たちを3人を呼び、話し合いをしていた。
「では、ここでアザゼルを見守っていてください。万が一、逃げた場合はこれで知らせて下さい。」
「「「はっ!」」」
シェムハザは部下3人に対して見張るよう言う。
んだよ、それ・・・・シェムハザ含めて4人態勢かよ・・・・どうにも逃げれんな・・・・
「では、アザゼル様。仕事をお始め下さい。」
部下の一人が俺に言う。
そんなこんなで俺は強制的に終わるまで仕事をさせられた。
「くっそぉーーーーー!!仕事したくねぇーーーー!!!!!!」
この日、
――――――◆◇◆◇◆―――――――
イッセーSIDE
よう!イッセーだ。
今日も朝早くに早く起きて朝の特訓をした。
今はその特訓を終え、家に帰宅し、シャワーを浴び終えたところだ。
俺はいつものようにリビングへ移動する。
「あ、イッセーさん。おはようございます。」
俺が朝のトレーニングから帰って朝食の準備をする時間ピッタリにここへ来る伽耶。
いつもながらナイスタイミングなことだ。
「ああ、おはよう伽耶。今日も頼むぞ。」
「はい!」
こうしていつも通りの朝を迎え、みんなと朝食を取る。
しかし、そのさなか、今日はいつもとは少しばかり違ったのだ。
カッ!ぶうぅぅん!
「ん?なんだ?」
「魔法陣?」
俺たちが朝食を取っているところ、リビングルームとダイニングが一体となっているこの部屋のリビングの方の机から黄色の光が放たれた。
机の中心には魔法陣が現れた。
魔法陣とはその名の通り、魔法を行使すると現れる模様のようなもの。
もちろん、その魔法の種類、流派によって形は無限大にあるものだ。
しかし、この魔法陣は俺のよく知る形のものだった。俺たちの流派のものだ。
ティア、ドライグ、妹たちもこの唐突に現れた魔法陣を見ていた。
そして、その魔法陣からは一通の手紙が出現した。その手紙が出現すると、魔法陣は消え去った。
「みんな、気にせず食べてて。」
俺は皆にそう言って、席を立って出現した手紙を手に取った。
表には俺宛の文字が書かれている。
裏には送り主の名前。
その名前は、俺のよく知る者だった。
俺の家に、しかも表の世界の人間たちがやっている運送業者ではなく、魔法陣を介して送ってくる奴は数えるほどしかいない。
「どれどれ・・・・」
俺はその送り主の名前を確認してその中の手紙を見た。
イッセー先生へ
イッセーせんせー!ご無沙汰していまーす。手紙を送るのはなんだかんだ初めてですね!
手紙には似合わない文体で書かれている。親しい仲にはこれでいいと思われる文体である。まあ、送り主の性格などはよく知っているから気にはしないが。
そう言われてみれば、手紙をもらうのは初めてだな。他の奴とは何度か文通はしたが。
そう思いながら読み進めた。
それはそうとして、せんせー。せんせーから出された課題難しすぎるよーーー!これどうやってやればいいのーー?この分解魔法ホントに私にできるのかなぁ?
と弱音を吐いていた。手紙で。
課題とは俺がこの子に出した魔法についての宿題みたいなもんだ。
俺は昔から魔法使い限定の家庭教師なるものを趣味でやっている。しかし、すべての魔法使いたちに教えているわけではない。先ほども言ったように魔法使い、魔術師にも流派がある。また、強大な魔術師組織もこの世には存在する。それらには俺は属していない。そのため、基本的に俺の名が世に出ることは無い。敵対勢力も存在する。敵対する勢力に属している魔法使いに俺は教えはしない。敵に塩を送ることなんざ、したくないからな。あちらは俺のようにどの魔術組織にも属していないフリーの魔法使いをはぐれ魔法つかいとかいうような扱いをして、排除もしくは拘束するような暗黙の了解があるらしい。俺の存在を知る魔法使いなど、数えるほどもいないがな。一般的に魔法協会と呼ばれている有名な組織の長であるあの野郎は俺のことを知っている。まあ、俺の存在を口外してるのか知らないが。しかし、あちらの決めたことなど知ったことではないがな。
というか、こんな弱音を伝えるためにわざわざ手紙をよこしたのか?そう思ったが、まだ続きがあったのだ。
あ、そうそう。ここからが本題なんだけどね、せんせー。こっちじゃ、すっごい面白いことがあったよ!私の住んでいるところからちょっと離れたところに三大勢力の中の一つ、天界勢力の傘下のすっごい大きなキリストの教会があるじゃない?あそこ、なんかめちゃめちゃに壊れてたんだ。さらに私自力で調べてみたんだけど、どうやらね、教会ご自慢の
その知らせを見て俺はその盗み出した奴に興味を持った。
聖剣。
それは、この地上では強い部類の武具に入る伝説級の物である。聖剣にも強いもの、弱いものはある。しかし、たとえ弱い聖剣だとしても魔物の類、悪魔、吸血鬼にとってはとてつもない脅威である。悪魔や吸血鬼は特に警戒をしている。
聖剣は英雄の子孫、またはその家系が所持している、もしくは行方不明になっている。しかし、教会側は聖書の神が作ったものを聖剣と謳っている。質の悪いことに真のエクスカリバーとな。しかし、流石は聖書の神と言ったところ。贋作とは言えかなりの強さだったらしい。今は戦争によって折れて7本となっているらしいが。
しかし、教会は聖剣に執着するものも多い。赤子のように大事に扱っているほど。おいそれと盗まれるようなマネはされないと思うが・・・・誰だろうか。そんな大それたことをした者は・・・・
と、色々考えたがまだ続きがあった。
教会は全部7本の聖剣を所持している。だけど、そのうち1本は行方不明。それで、今回はそのうち3本が盗まれたんだって。盗んだ奴は相当の実力者だよ。せんせーほどじゃないけど、教会にもとんでもないほど強い人はいるからその人たちの目をかいくぐって盗めるほどだし。十中八九、堕天使。しかも幹部クラスだよ。堕天使の気配と光力を使った跡があったから間違いないと思う。せんせーも気を付けてね。せんせーは真なる本物を持ってるんだから。それと、昔せんせー教会といざこざ起こしてるよね。まあ、せんせーなら大丈夫だとは思うけどね。じゃ、またねーまた何かあったら知らせるよ。
愛しのせんせーの生徒より♡
と、手紙はここまでだった。
全く。余計な心配を。生徒に心配されるほどでもないさ。まあ、心配してくれるのはありがたいけどな。
俺は手紙を全て読み終え、それをしまった。
「イッセー、何だったの?さっきの手紙。」
手紙を読み終えると、ちょうどドライグ達が朝食を食べ終えてた。
ドライグが俺に先ほどの手紙の内容を尋ねる。
「ああ、俺の生徒からだ。内容としては、教会にある聖剣が奪われたらしい。なにか面白くなってきそうだ。」
俺はざっくりとした大まかな内容を苦笑しながら言った
「へぇ、聖剣がね~でも私も見たことあるわ。その時は1本の物だったらしいけどね。」
今のドライグの言葉からドライグも聖剣の知識はあったようだ。
意外だな。
ドラゴンは聖剣なんぞに興味のきの字も無かったように思えたが。
「ああ。それが今7本に分かれて、そのうち3本が盗まれたってさ。」
「そうなの。それでイッセーはどうするの?」
「どうもしないさ。ただの興味本位で調べただけらしいしな。ここから遠く離れた場所だ。今更贋作の聖剣がどうにかなったところで影響はない。」
俺はドライグの質問にそう答えた。
今のところ、大したことは起きてはいないだろうが、万が一俺たちに影響があるとするならば俺も動かざるを得ない。
例えば、昔の教会とのいざこざみたいなことが起きればな。
「そう。でもイッセー過去にそんなことあったよね。また同じようなことが起きそうなんだけど。」
ドライグは俺と同じようなことを考えていたようだ。
言われてみればそうかもな。
二度あることは三度あるって言うしな。
「ああ、何故かそんな予感がしなくもないな。」
俺たちは互いに苦笑し合った。
俺たちはこのあと、チビたちの修行を見て、そしてとある勢力に連絡を取ったのであった。
―――◇◆◇◆◇――――
はい、いかがだったでしょうか。
大学に入ってからというもの、辛い
高校より忙しい・・・・・
そのおかげか、ペースを早くできない・・・
てか自分バイトも出来ないんすよ・・・・
なんてことだ。
あと特殊タグの斜体が全く機能してないのですが誰か分かる方教えてください。
斜体が反応なしだったので太字の方にしました。