ハイスクールD×D ―魔法使いと龍―   作:shellvurn 次郎

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はいどうも。
みなさんこんにちは。やっと、聖剣編が終わりました。結構かかりました。一話を投稿してからもう10か月ですよ。
最近、この作品とは別の作品のアイデアが確立して、設定表を作ってるところ。もちろんハイスクールD×Dの二次創作ですよ。
それと、この作品のIF,短編集もそろそろ手を付けたいですね。しかし、本編も進めながらなのでなかなか進みません・・・・・・


No,XXXI ~邂逅~

 セ-イチSIED

 

 「こんちゃ~っす。」

 

 「おお、来たな悪魔くん。さ、あがってくれ。」

 

 家のチャイムを鳴らすとドアが開き、中から一人の男が出てくる。

 この人は、俺のお得意様だ。金髪と黒髪の悪そうな風貌の若い男。外国人らしい。

 この人は何かと俺を指名してくれるが、しょーもない願いを毎日毎日言ってくるからたまったもんじゃない。

 

 「んじゃ、悪魔くん。今日はこの新しいゲームでもやろうぜ。」

 

 と、ゲームソフトを見せながら言う俺の契約相手。てか、ゲームの相手ならオンラインでもいくらでもいるのにな。

 それはさておいて、このゲーム。俺も知っている。超有名な海外のゲーム会社がリリースした新しいレースゲームだ。

 

 「んじゃ、始めようや。」

 

 俺はコントローラを持ってゲームを始めた。

 

 ―――――――

 

 『 YOU WIN !!』

 

 「よっしゃ、俺の勝ちだな。悪魔くん。」

 

 す、すげぇ。この人。レースゲーム初めてだって言ってたのにもうこんなにうまくなっている・・・・・センスの塊か・・・・

 

 「いや、まだまだ!勝負はこれからだ!」

 

 しかし、レースゲームじゃ負けてられない!

 

 「おお、気合入ってんなーじゃあ、もうひとレースするか?なあ、悪魔くん――――いや、紅炎龍児(エヴォリュシオン・ドラゴン)。」

 

 !?

 それは唐突だった。この男はいま、確かに言った。俺の・・・・俺の神器に封印されしドラゴンの名前を。

 どういうことだ・・・・・?まさか、この人・・・・・・人間じゃない・・・・?

 俺は恐る恐る目の前の男に訊いた。

  

 「あんた・・・・・・何もんだ?」

 

 「俺はアザゼル。堕天使組織、神の子を見張る者(グリゴリ)の総督をやってんだ。よろしくな、今代の紅炎龍児の双籠手(イグニタス・クロスギア)の所有者の布藤誠一。」

 

 ドラゴンの名前を言われてからコントローラから手を放していた俺に対し、男の車が俺の車に二週差つけてゴールを決める。

 その時、男の背中から十二枚、コカビエルと同じ数の漆黒の翼が展開した――――――

 

 

 

 ――――●〇●〇●――――

 

 

 「いってきまーす。」

 

 俺、アーシア、部長は休日なのにもかかわらず、学園の制服着て学園へ向かう。今日は俺たちオカ研の活動日なんだ。

 にしても、まさかあの堕天使のアザゼルと開講することになろうとは・・・・・てか、俺って結構ヤバかったよな。敵と普通にあっていたなんてな。部長もキレてたぜ。部長のテリトリーにいつのまにか侵入していたからな。

 おっと、それだけじゃないぜ!なんと、部長のお兄様で魔王様が俺たちの前にいらっしゃたんだ!部長に似て優しそうなイケメンだった!そんな人が俺の家に泊って行った。今思えば立て続けにすげえ経験だったぜ。

 

 「おはよう。」

 

 と、俺たち三人に合流してきたのはなんとなんと、ゼノヴィアだ。

 彼女は俺の家の近くにあるマンションに一人暮らししている。それだけじゃない。彼女はなんと悪魔に転生して今じゃ部長の眷属。もう一人の騎士(ナイト)だ。ゼノヴィアは神の死を知ってしまい、教会を破門された。そんなこんなで悪魔となったんだ。

 

 「アーシア、宿題は終わったか?」

 

 「はい。ゼノヴィアさんは?」

 

 と、仲良く学校の課題について相談しあっている二人。

 最初はどうなることかと思ったが、今ではこんなに仲良くやっている。この二人はよく桐生のやつと一緒にいる。

 

 「ああ、アーメン・・・・」

 

 「「ううぅっ!!」」

 

 「何やってんのさ・・・・君たち・・・・」

 

 と、いつまでも教会のころの癖が抜けず、お祈りをしてしまった二人が頭痛で苦しんでいる。悪魔がお祈りしたらそうなるでしょうに。 

 俺のこのツッコミ、累計何回になっているだろうか。

 と、ここで俺たちの通う学園についた。

 

 「みんな、今日はプール掃除が終われば、一足早くプール開きよ。」

 

 そうなんです。今日はプールの日!生徒会からその仕事を任されているんです!!

 いやぁ~~なんと素晴らしい日なんだろうか!!

 季節は夏。これで、十七回目の夏。しかし、今年は一味も二味も違う夏になりそうだ。

 女の子に囲まれた夏休みになる!正直たまらん!!

 

 「・・・むぅ、セ-イチさん。エッチなことを考えてますよね?」

 

 アーシアが涙目になりながら、俺のほほを引っ張る。しかし、俺はにやけ顔を止めることはできなかった。

 

 ―――〇●〇―――

 

 ほぉぉぉおぉぉぉぉぉぉぉ

 天国だ。天国が広がっているぞぉ~~~~~~

 

 「ほら、セ-イチ。どうかしら?私の水着は?」

 

 「あらあら、部長ったら、張り切ってますわねぇ。ところでセ-イチ君?私の方はどうなのかしら?」

 

 「セ-イチさん!わたしも着替えてきました!!」

 

 ゴホォッ!!

 俺は、あまりのすばらしさに吐血した。

 まずは部長の水着だ。布面積がこれでもかと少ない!!ああ・・・部長が動くたびにゆれている!!!!てか、今にもおっぱいが零れ落ちそうだ!!

 朱乃さんは真っ白の水着だ!!同じく部長と布面積がぁ!!!あかん。これはあかん。いろんな意味で!!

 そして、アーシアと小猫ちゃんは定番のスク水ぅ!!胸にひらがなで書かれている名前も素晴らしいぃ!!

 

 「最っ高っすよ!!皆似合ってます!!!」

   

 「そう。そういってもらえてうれしいわ。」

 

 「うふふふふ。選んだ甲斐がありましたわ。」

 

 「セ-イチさんにそう言ってもらえてうれしいですぅ。」

 

 「いつもは卑猥な目を向けてくるのに・・・・」

 

 本当に素晴らしいものを見せてもらったぜ!!

 

 「セ-イチ、それでお願いがあるのだけど。」

 

 お願い?何だろうか。

 俺は部長からのお願いを聞いた。

 

 

 

 

 「いっちに、いっちに。小猫ちゃん、いいよ~その調子だ。」

 

 部長から頼まれたのは意外なことにも小猫ちゃんとアーシアの泳ぎの練習だ。アーシアは普段からなんとなく予想はできたが、小猫ちゃんも泳ぎが苦手だったなんて思わなかった。小猫ちゃんのことだ。運動神経がとんでもないからな。はぐれを倒す時だってあんなに体が動くんだ。てっきり泳げると思ってた。

 

 「ごめんなさい。先輩。貴重な時間を私のために使わせてしまって。」

 

 小猫ちゃんは申し訳なさそうに謝る。

 

 「いいよいいよ。女の子の泳ぎの練習に付き合うことこそ貴重だよ。特に小猫ちゃんみたいな美少女の泳ぎの練習にね。」

 

 「・・・・・・・セ-イチ先輩は優しいですね・・・・」

 

 俺がこういうと、小猫ちゃんはここから見てもばっちりわかるくらい顔を赤くさせていた。

 

 「よし、次はアーシアだな。」

 

 「はい、よろしくお願いします。」

 

 「オッケー。」

 

 俺は小猫ちゃんにやっていた方法と同じく、アーシアの手を握ってバタ足から始める。

 

 「朱乃!!裕斗!!勝負よ!!」

 

 「受けて立ちますよ、部長。」

 

 「私もですわ。」

 

 横から部長たちの声が聞こえたので部長たちの方を見る。

 すると、部長と木場と朱乃さんはガチの競泳対決をしていた。飛び込みも完璧かってくらい綺麗なフォームだった。はえぇ・・・・・これ、水泳部より速いぞ・・・・

 部長たちの超人ぶりを目の当たりにして、俺はアーシアの練習を続けるのだった。

 

 

 ――●〇●――

 

 

 「朱乃・・・・あなた・・・・ちょっと調子に乗りすぎてないかしら?あなた、私の下僕だということを理解しているのかしら?」

 

 「あらあら、そんな風にされてしまうと私も困ってしまいますわ。――――――リアス、私は引かないわよ。」

 

 布藤誠一。ただいまピンチです。

 目の前にいる二人のお姉さま方がブチ切れ寸前でいらっしゃいます・・・・・・

 俺も冷や汗が止まりません・・・・・・・どうしてこうなった?

 

 「セ-イチは上げないわよ、朱乃。というか、あなたそもそも男が嫌いって自分でいってたわよね?」

 

 「あらあら、リアスだって男なんてこれっぽちも興味ない。みんな一緒に見えるって言ってたのをもう忘れたの?」

 

 ヤバい・・・・目が笑ってない・・・・・部長からはどす黒いオーラが・・・・朱乃さんからは雷がバチバチとほとしばる。

 

 「セ-イチは特別なんだから!!」

 

 「私だってそう思うわ!!少しくらい分けなさいよ!!」

 

 バゴン!!!

 ひぃぃぃぃぃぃぃ!!!部長と朱乃さんが魔力合戦をおっぱじめた!!

 あれにぶち当たれば多々じゃすまない!!

 俺は一目散に退散した。

  

 ――〇●〇――

 

 「セ-イチ。私と子供を作らないか?」

 

 今度は何ーーーーーーーー!?!?!?

 子作りーーーーー!??!

 部長と朱乃さんの恐ろしい戦いから逃れたと思ったらこれぇーーー!?

 

 「ゼノヴィア・・・なんだ、藪から棒に・・・・・」

 

 「ああ、私は一度この身を神にささげた。しかし、今となってはその神はいない。そして私は悪魔となった。最初は分からなかった。私は子供のころから神や信仰のことだけを考えてきたからね。しかし、それから解き放たれた今、自分の夢がなくなった。私は部長に聞いてみた。そしてたら――――」

 

 「そしたら?」

 

 「好きに生きてみなさいって言われたんだ。」

 

 だからって、そっちに行くか普通・・・・・飛躍するにもほどがあるじゃないか。

 

 「子供を産む。女の幸せの花形だろう?」

 

 確かに・・・・・子供か・・・・・俺もいつかもつのだろうか・・・・

 俺はゼノヴィアの勢いに押され、子供を持った時のことを思い浮かべる。確かに、将来は持つかもしれんが・・・・

 と、想像していたらゼノヴィアが水着をせっせと脱ぎ始める。

 

 「はぅあ!!ゼノヴィア!何脱いでんだ!!」

 

 「?これから交わるのではないか。ならば脱ぐしかあるまい?それともつけたままのほうがいいのか?」

 

 いやいやいや、そんなきょとんとした顔で申されましても!!

 どうする!?ここは密室だ。このままならバレないかもしれなくもない!

 いくか?いくしかないな!!

 ガチャ!

 え?ガチャ?

 ドアの方向を見ると・・・・・・

  

 「セ-イチ・・・・・?」

 

 OH・・・・・・ヤバい・・・・・紅髪の女王様がご立腹だ・・・・・

 

 「油断の隙も無い・・・・・」

 

 あわわわわわ・・・・・すさまじいオーラだ・・・・迫力がコカビエルと同じくらいだ・・・・

 部長たち、今ならコカビエルといい勝負が出来たんじゃ・・・

 

 「連行です・・・・」

 

 俺は小猫ちゃんに持ち上げられて皆のもとへと連行される。

 おいぃぃぃぃ!!ゼノヴィア!!!見てないで助けろぉぉぉぉ!!

 

 「さあ、セ-イチ覚悟はいい?」

 

 「うふふふふふふふ・・・・・」

 

 「ああああーーーーーーーーーー!!!!!!!」

 

 俺はこうしてお仕置きを四人からきっちりともらった。

 

 

 

 ―――●〇●―――

 

 ああ、刺激的すぎる日だったぜ。

 俺は今日のことを思い浮かべながら校門へ歩いて行った。しかし、そのとき俺の視界にはとある銀色が映った。

 

 「・・・・・」

 

 とんでもない美少年が駒王学園の校舎を見つめていた。銀髪だ。魔王様の女王(クイーン)であるグレイフィアさんも同じ銀髪だったが、この少年はダークカラーが強いって感じだ。

 見た目の年齢は俺と同じくらいか。

 と、あちらもこちらに気づいたのか、視線を校舎からこちらに向けた。そしてゆっくりと歩いてこちらに近づいてきた。

 

 「やあ、いい学校だね。校舎もきれいで。」

 

 「えっと、まあね。」

 

 俺は無理やり笑顔を作って答えた。留学生か?うちの学園、実は外国人も多数いる。留学生が多いのだ。もしかしたら、今年から入る留学生?にしても、な~んかどっかで見たことあるような気がするんだよな。この人。

 

 『!?今すぐそいつと距離をとって!!』

 

 突然、アグニルからそういわれた。

 何のことかわからなかったが、この少年の言ったことですぐに理解する。

 

 「俺は、ヴァーリ。―――白龍皇、『白い龍(バニシング・ドラゴン)』だ。」

 

 なっ!?

 じゃあ、あの時の!!

 俺は危険だと察知してこいつと距離をとった。

 

 「ここで会うのは二度目だな。紅炎龍児(エヴォリュシオン・ドラゴン)、布藤誠一。」

 

 ・・・・・俺の両腕が燃えるように熱い。あの時の・・・・コカビエル戦の時と同じ感覚だ。

 あの時、俺たちは遠くから見ていたから顔までははっきりとわからなかった。しかし、銀髪、そしてこの格好からそうだ。こいつは紛れもない。あの時のやつだ。

 何しに来たんだ?まさか、戦いに来たのか?だとしたらどうするんだ!!俺は、アグニルにこいつとは戦うな。戦ったら即あの世行きだっていわれたばかりなんだぞ!!

 ザッ!

 俺が判断に困っていると、二本の剣が白龍皇の首元へと突き付けられていた。木場の聖魔剣とゼノヴィアの聖剣デュランダルだ。

 

 「冗談が過ぎるんじゃないかな?白龍皇。」

 

 「ここで戦いをさせるわけにはいかないな。」

 

 木場とゼノヴィアは驚くほどドスのきいた声音で言った。しかし、白龍皇は涼しい顔をしながら言った。

 

 「やめておいたほうがいい。手が震えているぞ。」

 

 奴の言う通り、木場とゼノヴィアは手元を震わせていた。

 

 「誇っていい。相手との実力差がわかるのは強い証拠だ。君たちと俺では決定的なまでの実力差がある。コカビエルごときに勝つどころか、手も足も出なかった君たちでは逆立ちしたって俺には勝てない。」

 

 コカビエルごとき――――

 俺たちが一丸となっても手も足も出なかった相手を「ごとき」という三文字で言いくくった。俺はこいつの、底が知れない・・・・・いったい、俺たちと白龍皇はどれだけの差があるというのだ・・・・・

 

 「布藤誠一。君は、この世界で自分が上から数えて何番目に強いと思う?」

 

 突然の問いかけに俺は言葉を失う。俺の強さ・・・・・わからない。だが、相当下の方だと思う。アグニルにあれだけ言われたからな。

 

 「未完成のバランスブレイカーの君では、上から数えたら、そうだな・・・四桁は確実だな。軽く見積もって三千あたりか?いや、宿主のスペック上もっと下・・・・まあ、大体三千後半から四千前半の間かな。」

 

 「・・・・・」

 

 俺は終始無言だ。俺は怪訝に思うばかりだ。そんなことに何の意味があるのか。

 

 「この世界は強いものが多い。悪魔最強と言われる『紅髪の魔王(クリムゾン・サタン)』でさえ、トップ10には入らない。」

 

 サーゼクス様よりも強いやつがいるのか・・・・・俺には想像もできない。

 と、白龍皇は人差し指をたてた。

 

 「だが、一位は決まっている。不動の存在がな。この者の順位は何があっても変わらない。もちろん、言うまでもないが俺ではない。俺はまだまだ。」

 

 「じゃあ、そいつはなんだ?」

 

 俺はそいつの正体を聞いた。

 

 「いずれわかるさ。・・・・・・布藤誠一は、この世界では貴重な存在だ。十分に正しい方向へ育てたほうがいい。リアス・グレモリー。」

 

 白龍皇は俺の後ろへと視線を向ける。そこには部長と小猫ちゃん、朱乃さんがいた。

 朱乃さんと小猫ちゃんは早くも臨戦態勢だ。

 

 「『白龍皇』・・・・・何のつもりかしら?堕天使とかかわりのあるあなたが必要以上の接触は――」

 

 部長の言葉を遮って、白龍皇は言った。

 

 「『二天龍』と称されたドラゴン。『赤い龍(ウェルシュ・ドラゴン)』と『白い龍(バニシング・ドラゴン)』、そして龍王の『紅炎龍児(エヴォリュシオン・ドラゴン)』。過去関わったものはほんの一握りの例外を除いて全員ろくな生き方をしていない。あなたはどうなるんだろうな?」

 

 奴の言葉に言葉を詰まらせる。

 

 「今日は戦いに来たわけじゃない。先日訪れた学び舎を見たかっただけさ。俺はもう少し見学をしていくよ。」

 

 と、言って奴は校舎見学に行ったのであった。

 

 ―――◆◇◆◇◆――――

 

 イッセーSIDE

 

 よっす、イッセーだ。

 堕天使アザゼルに会った後、俺は会議への準備など、もろもろのやることがあった。俺は今それをしている。

 にしても・・・・・・・・

 

 「あつい~~~~」

 

 と、ぐったりとしている妹たちとドライグとティア。

 まあ、夏だからな。それは仕方がない。日本はブリテンなんかより夏は暑い。これははっきり言える。これはつらい。

 

 「ねえ~~~イッセー、いつものやつやって~~~」

 

 アイスをかじりながらだらしなくしているドライグ。

 あれとはいつもこの季節にやることだ。妹たちもやってほしそうにしている。

 

 「はいはい。わかったよ。」

 

 俺は立ち上がって魔法を発動させる。

 俺が魔法を発動させると、部屋の温度が一気に下がる。

 

 「はぁ~~~涼しい。」

 

 俺は魔法を使ってちょっとした冷たい風を発生させた。こうすれば、冷房のいらない人力冷房ができるのだ。さらに・・・・・

 ピタッ

 

 「ん~気持ちいいよ~にいたん。」

 

 おれは冷たい風が発生したところで部屋が快適になって涼んでいるところにさらに暑さに追い打ちをかける。

 ルルのおでこに魔法を使って手のひらを保冷剤のように冷やして当てた。こうすることでより涼しく感じることができるわけだ。

 

 「あ、ずるい。おにいちゃん、イズナにもやって。」

 

 「おにーさん、わたしも。」

 

 「おにいさま、わたくしもよろしくお願いします。」

 

 「にぃに、スイも。」

 

 「クロアも。」

 

 「にいちゃん、わたしも。」

 

 「いちにい、わたしも。」

 

 「わかった。けど、順番な。」

 

 妹たちがみんなやってと懇願する。とりあえず、俺の腕は二本しかない。とにかく、順番に八人の妹たちに冷えピタをする。

 

 「ティア、ドライグ。二人もこれ、やろうか?」

 

 俺はそこで冷たい風だけで涼んでいる二人にも聞いた。

 

 「あ、ああよろしく頼む。」

 

 「うん、お願い。」

 

 二人ともやってほしいという。しかし、なぜだろう?涼しいはずなのに顔が赤い。

 あのあと、俺は妹たち八人全員のおでこを冷やした後、ティアとドライグの番になった。

 

 「じゃあ、いくぞ。」

 

 「う、うん。」

 

 「よろしく・・・・・」

 

 

 俺はティアとドライグのおでこに手をあてる。おかしいな。手は魔法で冷やしてあるはずなのにドライグとティアの頬は赤い。俺はおでこから二人の頬へと手を当てた。

 

 「ひぅっ!?」

 

 「ひゃんっ!」

 

 ドライグは声を上げた。

 

 「あ、冷たかったか?」

 

 「ううん・・・・大丈夫。」

 

 ドライグとティアは大丈夫な様子だったのでこのまま俺は二人を冷やし続けた。

 そして数十分後。

 

 「ありがとう・・・イッセー、もういいわ。」

 

 「そうか。」

 

 俺はドライグとティアから手を離した。

 ティアとドライグの番も終わったことなので、俺は会談に向けての用意もろもろを再開する。

 

 「じゃあ、俺は会談場所の下見いってくるから、留守番よろしく。」

 

 「あ、うん。いってらっしゃい。」

 

 ほそぼそとしたドライグの声が聞こえる。俺はドライグのその声が聞こえた後、家を出た。

 

 

 

 ――〇●〇――

 

  

 

 家をでてまもなくしたあと、学園に到着する。

 しかし、校門付近には先客がいた。あれは・・・・悪魔と・・・・白龍皇だった。なにやら、会話しているようだ。

 しばらくして白龍皇は立ち去らず、校門から学校の敷地内へと入っていった。それに対して悪魔たちは学園から去っていった。

 こりゃ、俺がいるってことがわかっての行動か?

 とにかく、俺も見学に来たからな。俺も学園の校門から中に入ってみる。

 そんなときだった。

 

 「やあ、魔法使い。キミも来ていたんだ。」

 

 と、入ってすぐのところにいた。白龍皇が。やはり、俺の存在に気づいていたか。

 

 「奇遇だな。白龍皇。お前もこの学園の見学か?」

 

 「まあね。ちゃんとこうして面と向かって会うのは初めてだな。俺はヴァーリ。白龍皇だ。」

 

 白龍皇は自分の名を名乗る。俺は堕天使総督アザゼルから名を聞かされていたが、あえ手今初めて聞いたことにした。

 向こうが名乗ったのでこちらも名を名乗る。

 

 「俺はイッセー。イッセー・ヴァーミリオンだ。一応、フリーの魔法使いってところだ。」

 

 「では、イッセー・ヴァーミリオン。キミは、この世界で上から数えて何番目に強いと思う?」

 

 いきなりこんな質問をされた。

 しかし、こんな質問をするということはよほど、強さに貪欲なんだろうな。

 

 「・・・さあな。お前は俺が何位だと思う?」

 

 俺は分からないふりをして奴に逆に質問をする。

 

 「君に会ったのはコカビエルの時の一回だけだ。それをみて推測するしかないが、おそらく上の方だと俺は見る。三桁・・・・いや、もしかすれば二桁もあるかもしれないな・・・・」

 

 奴は笑いながら楽しそうにそう言った。

 

 「ただ、この順位には不動の存在がいるのは知ってるか?」

 

 「ああ。黙示録に記されしドラゴン、だろ?」

 

 俺が答えると、白龍皇はうなずいた。

 

 「そうさ。真なる赤龍神帝(アポカリュプス・ドラゴン)グレートレッド。」

 

 「なんだ?もしかしてお前の目標なのか?」

 

 俺がそのように訊くと、やつは嬉々として答えた。

 

 「そうだ。グレートレッドを倒す。これが俺の夢だ。」

 

 おどろいたな。まさか、俺と同じ目標だとはな・・・・つくづく似ているな。これも、赤龍帝と白龍皇の運命というやつか?

 

 「そうか。しかし、バランスブレイカーなしでコカビエルを倒し切ったお前なら届かなくもないかもしれないな。」

 

 俺は白龍皇を称賛する。あそこまで強いやつはそうはいない。禁手化(バランス・ブレイカー)なしであそこまで高めたのは敬服者ものだ。

 ゆえに、俺は一つ気になることを言った。

 

 「その強さは―――――――その身に流れている血からきているのか?なあ、悪魔よ。」

 

 「っ!?」

 

 白龍皇は今まで涼しい顔をしていたが急に表情を変えた。

 俺は一つ気になっていた。この違和感。人間の気配のほかに、かすかに気配がしたのだ。

 そう――――異形の気配だ。

 

 「まさか、気づかれるとは思ってなかったよ。俺の本名は、ヴァーリ・ルシファー。君の言う通り、ルシファーと人間のハーフなのさ。」

 

 〈はははっ!なるほどな!ルシファーときたか!通りであの強さなわけだ。〉

 

 〈なによそれ・・・・魔王の血筋の者に白龍皇が宿るなんて・・・・奇跡だわ・・・〉

 

 俺と白龍皇の会話を俺伝いで聞いていた歴代赤龍帝のベルザードさんもエルシャさんも驚く。

 俺も、だ。まさか、悪魔のなかでもルシファーとはな。ならば、あの強さは納得だ。最強の悪魔の一角であるルシファー。そんなルシファーの血を受け継いだ奴が神器(セイクリッド・ギア)、それも神滅具(ロンギヌス)である白龍皇の光翼(ディバイン・ディバイディング)を宿すとは・・・・・・一体どんな確率だろうか。おそらくこの地球ができる確率、十億円以上の賞金の宝くじと同等かそれ以上だ。

 それにしても、悪魔か・・・・・・俺の、もっとも憎むべき種族だ。それが白龍皇とは少し残念な気がしないでもない。

 そう思っていると、思ってもみない言葉を奴は口にした。

 

 「たしかに、俺には悪魔の血が流れている。ただ、それだけだ。俺は、俺の半分は悪魔でも、半分は人間だ。俺は、悪魔という種族に俺はとらわれない。個人的にはいい印象は持っていないのでな。俺は、人間として、白龍皇として、強くなる。それだけだ。」

 

 俺はその言葉を聞いて、先ほどの考えは撤回しなければならない、と思った。どうやら、こいつは俺の嫌っている悪魔とは少し、いや、まったく違うようだ。ただの、戦闘狂だ。

 

 「ははは!そうか。俺も悪魔という種族は好きじゃない。が、お前となら、仲良くなれそうだ。俺は強いやつは大歓迎だ。俺も、強いやつとは戦いたくてたまらない。」

 

 俺は少しテンションが上がってそう言った。

 

 「ふっ、奇遇だな。俺も君となら仲良くなれると思っていたんだ。俺は魔法使いを何人か知っているが、君みたいな戦闘狂の魔法使いは見たことがないよ。」

 

 あちらもあちらで盛り上がっていた。

 これは、戦う時がますます楽しみになってきたってもんだ。

 

 「次会う時は、会談の時だな。」

 

 「ああ。それまで、楽しみにしているよ。魔法使い、イッセー・ヴァーミリオン。」

 

 「ああ。またな。ヴァーリ・ルシファー。」

 

 俺たちは互いの名を覚えたように、口にした。

 奴は魔方陣でここから去っていった。

 こうして、俺とヴァーリ・ルシファーの二回目の邂逅は幕を閉じた。

 

 

 

 

 




はい、どうでしたでしょうかね。
イッセーのヴァーリに対する印象をよくするためにあのように書きましたが、違和感なかったですかね?おそらく原作より距離が近くなると思います。

 それはさておいて、このヴァーリの質問、『世界で何番目に強いか?』ですが、このキャラがめっさ多いハイスクールD×Dで順位をつけるのっていうのも二次創作の面白さですよね。みなさん、ヴァーリとイッセー、そしてアザゼルやサーゼクスやセラフォルー、ミカエルなど、自分の作品の主なキャラはそれぞれ何位だと思いますか?ぜひぜひ予想してみてくださいな。もちろん、言うまでもないと思いますが、ヴァーリは原作より強いですぜ。希望があれば、ランキング表作ります。

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