ハイスクールD×D ―魔法使いと龍―   作:shellvurn 次郎

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はいどうも。
みなさんこんにちは。
もっと投稿ペースを速くしたいところですね。そうでなければ、IF,短編集に加えてハイスクールD×Dの新作に手が付けられないですから
とはいえ、9000字を書こうとすると中々時間がかかりますね。


No,XXXII  ~前夜~

 セーイチSIDE

 

 学園で白龍皇と遭遇し、俺たちグレモリー眷属最後のメンバーにして、女装っ子ヴァンパイア、ギャスパーと出会った。部長からとてつもない才能を秘めている子だと聞いていた。しかし、いざ出会ってみれば、引きこもり女装野郎だった。俺は悲しかった。見たときは金髪の美少女だと思ったんだ。アーシアと並んでダブル金髪僧侶(ビショップ)の誕生したと!!現実は非常なもんだぜ・・・・・・・・てか、引きこもっているのに女装して意味ないだろ!!

 しかし、ギャスパーの神器、あれには驚いたなぁ。時を止める。停止世界の邪眼(フォービトゥン・バロール・ビュー)だっけ?あれは凄すぎる!反則だ!時間を止めることが出来れば何でもし放題じゃないか!!しかし、そう思ったのもつかの間だった。ギャスパーは対人恐怖症で、無意識に神器(セイクリッド・ギア)を発動してしまうんだ。そのギャスパーを鍛えるべく、俺たち眷属はギャスパーの対人恐怖症を治す訓練を昨日からスタートした。

 そして、翌日。俺は朱乃さんに呼ばれ、この街にあるとある神社に来ていた。俺の視界に入る石段を登っていく。やがて石段を登り終えると、そこには見知った顔がいた。

 

 「いらっしゃい。待っていたわ、セーイチくん。」

 

 「あ、朱乃さん!」

 

 そこには、巫女装束を纏った朱乃さんの姿があった。

 俺たちは神社の立派な本殿の方へと歩き出す。

 

 「ごめんなさいね、セーイチくん。どうしてもあなたに用があったから。」

 

 「い、いえ、気にしないでください!」

 

 俺に用とは何なのだろうか?

 にしても、朱乃さんの巫女服姿はサイコーだ。とても似合っている。しかし、悪魔がこんな神聖なところにいて大丈夫なのだろうか?疑問は尽きないが、とにかく朱乃さんについていった。

 本殿に入るやいなや、俺の目の前にはとても激しい閃光が放たれた。

 

 「彼が、紅焔龍児(エヴォリュシオン・ドラゴン)、布藤誠一くんですか?」

 

 その閃光の中心からは堕天使とは真反対の金色に輝く羽を生やし、端正な顔立ちの美青年が現れ、俺に視線を送っていた。白と金を基調とした豪華な白いローブに身を包み、頭部の上には金色の光輪が漂っている。まさか・・・・・・この人は・・・・・・!?

 俺が驚いているにもかかわらず、目の前の青年は優し気な笑みを浮かべて握手を求めてきた。

 おれは体が条件反射して握手をした。

 

 「初めましてですね。紅焔龍児(エヴォリュシオン・ドラゴン)、布藤誠一くん。」

 

 この人は俺の名前を知っていた。 

 俺の目の前でコカビエルと同じ、十二枚の翼が出現する。

 

 「私はミカエル。天使の長をしております。なるほど、確かに懐かしいオーラですね。まさしく、アグニルですね。懐かしい限りですね。」

 

 なんてことだ・・・・チョー大物だった・・・・・・・

 

 

 ――●○●○●――

 

  

 かなり広い本殿の中心。俺と朱乃さん、そしてミカエルさんと対面するという形で座る。

 

 「実はですね、今日ここにお伺いしたのは、貴方にこれを授けるためでしてね。」

 

 と、ミカエルさんが手のひらから出現させたのは一本の剣だ。しかし、ただの剣じゃなかった。この俺の肌を突き刺すようににじみ出るオーラ。これは聖剣だ!無知な俺でもこれは分かる。俺の近くに聖剣ぶん回す奴がいるからな!

 

 「これは、ゲオルギウス―――――聖ジョージとも言えば伝わるでしょうか?彼の愛剣、聖剣アスカロンです。」

 

 いや、なんて?ゲ、ゲオルなんたら?全く分からない。

 

 『ふーん。有名な龍殺し(ドラゴン・スレイヤー)、ゲオルギウスね。まあ、少しは知識を持っておいた方が良いよ、相棒くん。じゃないとまた負けをみることになるよ。』

 

 うぅ・・・・アグニルに言われると耳が痛い。

 

 『にしても、ドラゴンの力を使う人間に龍殺し(ドラゴン・スレイヤー)の武具を渡すとはね。ミカエル、これは嫌味かい?』

 

 アグニルがミカエルさんへ嫌そうに言った。

 

 「別にそういう意図はありませんよ、アグニル。ただ、三大勢力が手を結ぶということで、私たち天界から悪魔側へのプレゼントです。それと、あなたがたはこれから多くの敵と相まみえることになるでしょう。歴代でも弱いとされているあなたにとってはいい補助武器になるかと思いまして。」

 

 『だってさ、相棒くん。』

 

 ごめんなさい!!

 弱くてごめんね!!これでも一応努力してるんだよ!!

 

 「先の戦争で創造主―――神はお亡くなりになり、堕天使の幹部たちは沈黙、旧魔王は戦死。そして、勝者が決まることなくただ自身の勢力をお互いに削り合っただけの戦争でした。今でも些細な小競り合いなどが発生しています。しかし、今度の会談は我々天界勢力にとっても、悪魔にとっても堕天使にとっても好機なのですよ。このまま変わらなければ、滅びの道へ進むだけです。いえ、他の勢力に攻め込まれるかもしれません。しかし、手を取り合うのは初めてではないのですよ。過去に、三大勢力は互いに手を取り合いました。それは、白龍皇アルビオン、アグニル、そしてもう一体の黑いドラゴンが戦場を乱したからです。それと、後の一回は赤龍帝ドライグを討伐するときの計二回です。」

 

 そんなことがあったんだ。てか、アグニルもその張本人だったのか。

 どおりで先ほどのような会話をするはずだ。

 にしても、他の勢力?どういうことだ?もしかして、三大勢力以外にもなんかあんのか?

 

 『・・・・・・そうさ。聖書神話以外にも神話体系は存在してるよ。普通は自分たちの領域から出ることは無い。しかし、聖書神話の主神ともいえる聖書の神が消失しているのは大問題なのさ。この情報が万が一でも漏れることがあるなら、他の勢力がどう動くのか予想できたものじゃないのさ。世界の神話体系は信者をより多く欲しがっているのさ。人間の信仰が、その神話の力になる。自分たちの信仰を広げるために機会があれば他の神話を滅ぼしてやる、なんていう過激な奴も少なくない。』

 

 俺の頭に?が大量に浮かんでいたところ、アグニルが解説してくれた。わかんないことが多いけど。しかし、なんか機嫌が悪いのは気のせいか?まあいいや。

 

 「アグニルの言う通りなのです。私たちは世界の神話体系の中でもそれなりの力はありました。まあ、中の上と言ったところでしょうか。しかし、それは主神たる我らが創造主がいたからの話です。その主がいない今、私たちは崖っぷちも同然です。なので、これはいわば願掛けです。再び、手を取り合うことを願っての。他にも、いくつかの贈り物を悪魔側、堕天使側に届ける予定です。」

  

 ミカエルさんはアグニルに同調して力強く言った。

 俺には皮肉にしか聞こえなかった。しかし、この天界の現トップ様が言うんだ。信じてみよう。

 

 「おっと、時間が押していますね。すみませんが、私はこれで。」

 

 ミカエルさんはもう帰ろうとしていた。

 俺はこの人達に訊きたいことがあるんだ。俺はミカエルさんを呼び止める。

 

 「あ、あの、待ってください。俺、貴方に訊きたいことが・・・・」

 

 「会談の時にそのことを聞きましょう。必ず約束します。」

 

 ミカエルさんは満面の笑みを浮かべた後、そそくさとこの場から去っていった。

 

 

 ――――◆◇◆◇◆――――――

 

 アザゼルSIDE

 

 「ああ、そうだ。じゃ、よろしく頼むぞ。」

 

 ミカエル率いる天界勢力とサーゼクス率いる悪魔勢力と連絡を取り終わり、ソファーに体を預けて脱力する。

 

 「ふぃー、なんとか、うまくこぎつけたって感じだな。」

 

 俺たちは長い間、いがみ合ってきた。

 しかし、そのいがみ合いも、もうそろそろ幕を閉じることができるチャンスが出来た。

 ようやくやってきたのだ。この時代が。これで、俺も神器の研究に没頭できるってもんよ。 

 と、グラスに酒を注ぎながら回想する。

 

 「・・・・・あとは、あいつらだな・・・・・」

 

 「やあ、アザゼル。」

 

 と、そこに問題の一人である白龍皇ヴァーリが現れる。

 

 「何やってたんだよ、ヴァーリ。お前もそろそろ気を引き締めろ。明日は会談だぞ。」

 

 俺はどこかで油を売っていたであろうヴァーリに軽く注意を促す。

 

 「すまないな。ちょっと用事があったのさ。」

  

 しかし、ヴァーリは俺の注意を軽く受け流す。

 ったく。まあ、こいつは平常通りだな。俺はいつも通りのヴァーリに苦笑する。

 

 「・・・・・・・なあ、アザゼル。」

 

 「ん?何だよ。」

 

 ヴァーリがさっきとは打って変わって真剣なまなざしを向けてくる。

 これには俺も面食らってしまった。

 

 「もう・・・・戦争は起こらないのかな?」

 

 俺はそれを聞いてため息をついて応えた。

 

 「ただ戦いのみを追い求めるか・・・・・お前は歴代の白龍皇たちと同じ、典型的なドラゴンに憑りつかれた者だな、ヴァーリ。そんなことじゃ、長生きできそうにないな、こりゃあ。」

 

 俺はバトルマニアなヴァーリに呆れを抱きながらグラスにある酒をグイっと一気飲みする。

 ああ、うまい。この酒、また買っとくか。

 しかし、対するヴァーリは俺の言葉にまるで興味ないかのように鼻で笑った。

 

 「いいさ。特別俺は長生きをしようと思っているわけじゃない。ただ、俺はこの時代に生まれてきたのが少々残念に思うよ。この、神がいない世界。おれは、――――神を打倒してみたかった。」

 

 ヴァーリの顔に憂いが見られる。

 

 「そのセリフ、実に白龍皇らしくて結構だ。んでだ。もし仮にお前がこの世界の強者という強者を全員倒したらどうすんだ?」

 

 「そうなった暁には、死ぬよ。俺より強い奴がいない世界なんて生きる価値ないだろ?」

 

 「・・・・・・」

 

 俺は無言になりながら酒を飲む。

 しかし、ヴァーリ。一つ言うぞ。

 神々は世界にまだ無数に等しい数がいるぞ?

 

 ――――◆◇◆◇◆―――――――

 イッセーSIDE

 

 『・・・・・・・・・ん?ここは・・・・・・』

 

 気が付けば、俺の目の前にはとても懐かしい光景があった。

 自然豊かな土地。その豊かな土地の中心にたたずむ威厳に満ちた宮廷。

 そう。俺の幼馴染、アルトリアとその兄アーサー兄さんのいた宮廷だった。

 俺は、その宮廷を街から見上げていた。

 

 『ふっ・・・懐かしいな・・・・』

 

 俺はふっ、と笑みをこぼす。 

 

 『イッセー!!』

 

 感傷に浸っていると、後ろから俺の名を呼ぶ声がした。

 聞きなれた、懐かしい声だった。

 俺はその声の聞こえた方向、後ろに振り向いた。

 そこには――――――

 

 ドシン!!

 

 「んっ・・・・いってえー・・・・」

 

 衝撃が背中に走った。

 目を開けると、いつもの俺の部屋の天井だった。

 ただ、いつもみる天井とは少し位置が違っていた。 

 

 「夢だったか・・・・・・」

 

 あの時見た夢はなんだったんだろうか?なぜ、今になって、あんな夢を・・・・・・

 腑に落ちないまま、俺は体を起こす。

 体を起こして俺はその状態を理解した。

 

 「ああ・・・そうか、あのまま寝てしまったのか。」

 

 俺のすぐ下には倒れた椅子があった。どうやら、椅子に座ったまま寝て後ろから転んでしまったのだろう。

 まあ、最近はいろいろとまたちょっとした研究に凝ってしまっていた。だめだな。これでは。

 俺は着替えて部屋を出る。

 とちゅう、定時通り伽耶が起きてリビングで会う。彼女の生活規則の正しさはいつ見ても素晴らしいものだ。

 しかし、伽耶のこれからのことも考えなくては。知り合いのつてをたどってみよう。伽耶の本当の居場所がわかるかもしれない。会談が終わったら、このことを話しておいたほうがいいかもしれん。

 

 ―――――――

 

 朝食を食べた後、俺はとある人物と連絡をしていた。

 

 『とうとう、明日だね。イッセー。』

 

 向こう側から聞こえてくる声は、コカビエルとの戦闘後に連絡していた人物と同一だ。

 

 「ああ。まあな。こちらとしては、少々楽しみでもあるし、一種の牽制でもある。」

 

 俺は苦笑しながら言った。

 

 『にしても、三大勢力がついに、ね。三大勢力が互いに協力するのは勝手だけど、その会談をどうしてこの日本でやるのかなぁ?』

 

 俺の通信相手は少々不満そうに言った。

 まあ、気持ちはわからんでもない。しかし、俺はあえてそうなった原因を言及した。

 

 「それは、あんたらがここに無関心すぎたツケが回ってきただけだろう?だから、あんたらからしたら雑魚同然のなんでもないやつらまでみすみす侵入を許すことになったんだろ?これを機に、少しは考えを改めたらどうだ?」

 

 『・・・・・そういわれたらなんの反論もできないわ。まあ、肝に銘じておくわ。』

 

 本当にその気があるのかね・・・・・こいつらは・・・・

 なんだかんだこれからも変わらん気がするがな。

 

 「まあ、とにかくだ。会談が終わればまた有益な情報は流しておくよ。」

 

 『それは感謝するわ、イッセー♪』

 

 伝えることは伝えたので連絡を絶とうとすると、あちらはまだ話があったらしく、切らずにこちらに続けて話をしてくる。

 

 『そうそう、イッセー。実は近々私たち、とある勢力と会談をすることになったの。』

 

 それを聞いて俺は少し驚いた。まさか、のんきなこいつらが会談なんて・・・・・

 てか、いまどこの勢力も会談会談言っているけど、流行ってるのか?

 

 「そうなのか。」

 

 「うん♪」

 

 なるほど、勢力のトップとして役目を果たしてるのだな。

 俺はこの連絡相手の人となりを知っているから少々驚いた。しかし、この相手の性格からしたら、これだけで終わりそうもなかった。

 

 「それでね、イッセー、あなたにもこの会談に参加してもらいたいの。」

 

 ほら。やっぱり。考えてみたら、会談をするっていうのただ言うわけないか。

 

 「はぁ。あのな、なぜあんたらと一応のつながりはあれど、部外者に分けられる俺がなぜ参加しなければならないんだ?」

 

 俺はめんどくさいから一応断れる方向に話を持っていく。会談なんて、今回だけにしたかったんだがな。

 

 『いいじゃない。あなたの力はあなたや私たちが思っている以上に、強力なのよ。そ・れ・に、ドライグちゃんの封印が解除されてがこの世界に復活したってことを口外しないで上げてるじゃない。』

 

 ・・・・・・それを持ってくるか・・・・

 そう。ドライグが復活したということを俺はできるだけ口外しないようにしている。ただ、完全には無理だった。過去、少しトラブルがあってドライグの復活という事実を知っているのは、今こうしてはなしている者、それからあと他の勢力に三人いるんだ。まあ、その三人は比較的友好的だから大丈夫なんだがな。いろんな意味でヤバいやーつだが。

 

 「わかった。まあ、俺があったことのないやつと対面できるからいいか。」

 

 『ありがと♪イッセー。また詳しいことは決まったら連絡するから。じゃあねーー★』

 

 と機嫌よさそうに連絡を終了していった。

 まったく。こんなことではあいつにいいようにされてしまうな。

 

 「イッセー。いい?」

 

 連絡を終えると、俺の部屋にはティアとドライグが来ていた。

 

 「ティア、ドライグ。どうしたんだ?」

 

 俺は彼女たちが来た理由を尋ねた。それは、彼女たちがあまりにも真剣なまなざしだったからだ。

 

 「明日のことだ。」

 

 俺はそう言われた納得した。

 

 「ああ、会談のことか。」

 

 「そうだ。イッセー。お前なら大丈夫だとは思っている。イッセーの力は、私も、ドライグもよく知っている。たとえ魔王やあの天使たちを前にしても何ら問題ないと思っている。」

 

 ティアは俺を見つめながらそういう。

 

 「しかし、油断はするな。過去にドライグが手負いだったっていうこともあるが、圧倒的な力の差があったのにも関わらず、一度ドライグを滅ぼしたこともある奴らだ。」

 

 ティアはドライグの方を一度みてもう一度こちらに視線を戻した。

 そうだったな。ドライグは、正面衝突したんだっけか。当時の三大勢力と。その時は、非常に苦しかったと言っていた。これでもかというほど傷つけられ、苦痛を与えられたという。

 その本人のドライグはティアから当時の話を持ち出され、少し嫌そうな表情をしている。まだ、その時の恨みはあるのだろう。

 

 「イッセー、気を付けてね。なんだったら、私も・・・・・」

 

 ドライグがいつもより力のこもってない弱弱しい声で言った。

 心配をしてくれる二人に俺は近づいて言った。

 

 「二人とも。俺は大丈夫だ。俺は奴らのことを子供のころから知っている。手段を選ばないやつらだと。何かあれば、俺は本気を出すさ。必ず無事で帰ってくるって約束する。」

 

 俺は二人の目を見て力強く言った。

 

 「絶対だぞ。」

 

 「絶対だからね。」

 

 「ああ。」

 

 二人との誓約を交す。

 こうして、会談前夜は終わりを迎えた――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 




はい、今回は短かったです。会談に入ると長くなるので前夜で切りました。
新しいキャラが出てくる、武具が出て来る、その他物語に重要な部分、書きたい場面を中心に出していこうかと思っています。今回はミカエルさんの部分をセ-イチと交えて描きました。それ以外は飛ばしております。
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