ハイスクールD×D ―魔法使いと龍― 作:shellvurn 次郎
ちゃんと生存はしていますよ。
今回は少し短いので、ご了承ください。
突如としてあらわれた三体の気配。だが、種族はバラバラ。神造兵器、人間、獣。三人組の中心にいる少女。よくある学生の制服に三角帽子、魔法が付与されているマントを身に着けていた。
その少女が放ったであろう攻撃をすべてよけきった英雄派たちは現れた少女たちのほうを向いた。
「おやおや、また新たなお客さんが現れたようだ」
「やれやれ、そのようだ」
魔帝剣を肩に担いで新たに表れた者たちにガンを飛ばしている。少女だけでなく、神造兵器や凶悪な獣もいるからだろう。
現れた魔法使いの少女はこちらを向き、かわいらしい笑顔で微笑みかけてきた。
「初めまして、魔法使い様。私はルフェイ。ルフェイ=ペンドラゴンです。まだまだ未熟ですが、魔法使いをやらせてもらっています。どうぞ、ルフェイと呼んでください」
――――――ペンドラゴン
彼女はそういった。確かに、彼女の容姿は、似ている。アルトリアと、モーガン姉さん、二人の面影があった。間違いなく、彼女はペンドラゴンの、兄さんたちの末裔だ!!
「なるほど、ペンドラゴン家の。では、聖王剣の現所有者、アーサー=ペンドラゴンとはやはり?」
「はい。アーサー=ペンドラゴンは、私の兄です。私も、白龍皇、ヴァーリ様と行動を共にしています」
目の前の少女からの言葉に俺は苦笑した。
兄妹そろって、白龍皇とつるんでいるとは。
それにしても、ペンドラゴン家の人間はなぜこんなにも二天龍と縁があるのか。確かに、ウェールズの赤い龍、つまりドライグと関係は深いというのは通説にもある。しかし、今のペンドラゴンの子息は白龍皇、たいして初代の二人は赤龍帝。偶然とは思えないほどだ。
「あ、そうでした。ヴァーリ様たちがまたあなたに会いたがっていましたよ。『また戦いたい』――――と」
「それは伝言か?」
「はい!私も、魔法使い様に会えるのを楽しみにしてましたっ!」
くったくのない笑顔を見せつけられる。まぶしい・・・・・・・・
ともかく、白龍皇からそのような伝言をもらったので俺はその返答を目の前の少女に依頼した。
「それだったらちょうどいい。白龍皇に伝えてくれ。いつでも相手になるってな」
「はい!そのように伝えておきますね!」
目の前の少女こと、ルフェイ=ペンドラゴンは快く承諾してくれた。
と、唐突にガラガラと瓦礫をどかす音がした。そこには先ほどの攻撃を避け切ったであろう英雄の子孫たちだった。
「これはこれは、ペンドラゴン家の姫君。ルフェイ=ペンドラゴン殿。お久しぶりですね」
曹操はどこで身に着けたのかは知らないが、しっかりとした作法で少女、ペンドラゴンの子息に相対した。
ルフェイもこれに応じる。
「ええ、お久しぶりです、曹操様。
「それで、今日はどういった用件で?しかも、そのような凶悪な神造兵器に魔獣まで連れて」
曹操はルフェイの両隣にいる魔獣フェンリルと神造兵器に目くばせをしながら言う。当然、こんな凶悪なやつがいたら警戒しないほうがおかしい。
「そんなこと、言わなくてもわかっているのではありませんか?曹操様。あなたがたが送り付けていただいた刺客たちに私たちは襲われたのですよ」
「はてさて、何のことやら?身に覚えがないことですね」
二人の会話から状況を推測する。
どうやら、
「ふふふ、シラを切るつもりならそれでけっこうです。ああ、それとヴァーリ様からの伝言です♪『刺客とはやってくれたな。邪魔だけはするなといったはずだ』―――――――――だそうです♪我々を監視していただけではなく、邪魔をした報いを受けてもらいますっ!!」
ルフェイは先ほどのかわいらしい笑顔とは違って、キリっとした顔になる。それは、まさにモーガン姉さんを思わせるような雰囲気であった。魔法発動させている。その魔法は英雄派に向けられる。
「くっ、厄介なっ!!」
英雄の子孫たちは向けられた攻撃を対処していく。
曹操は聖槍でことごとく魔法を打ち落とし、ジークフリードはその魔帝剣で切り裂いていく。ゲオルク四世は魔術によって防御していく。
ルフェイは自身が放った攻撃を房業されていくが、そんなことはわかっていたようだ。次なる手を打って出た。
「まだ行きます。ゴッくん!!」
ルフェイが変わった魔法を神造兵器にかけると、動き出す。
その巨体が動く。見た目の割にはスムーズに動くらしい。にしても、停止状態で放置されていたはずの神造兵器の起動をさせるすべをすでに構築してあるというのか。なるほど、素晴らしい技能だ。
「それは、数ある神造兵器のなかでも、最上位の一つ、ゴグマゴグか」
曹操が低い声でうめいた。
「そのとおりです。古の神々たちの手によって生産された、聖戦の遺物。いわゆるゴーレムです。ゴッくんの攻撃はなかなか強力ですよっ!」
ゴーレムの腕から大量の弾丸が発射される。凄まじい発射速度であった。
その発射された弾丸が容赦なく降り注いでゆく。ルフェイが放った魔法とも合わさって相当な密度攻撃だ。英雄派たちは全員その攻撃を避けるべく、跳躍し、一気に距離をとる。
「ヴァーリはよほどお冠というわけか!!!聖槍よっ!!!」
曹操は高笑いしながら聖槍に力を込めた。その聖槍は持ち手が急速に伸び、ゴーレムに一直線で向かっていった。
たとえ古の神造兵器といえども、神器である聖槍は効くはずだ。しかし、その刃はゴーレムには届くことはなかった。
「なんだとっ!?」
なんと、ゴーレムは自身に刃が届く前に防御していたのだった。しかし、ただの防御ではない。魔法ににたもので防いでいた。
「魔導障壁だとっ!?ええい、ヴァーリめ、なんという厄介なものを見つけ出してくれたっ!」
自身の聖槍が防がれるという未来はさすがに予測できなかったであろう。
曹操は悔しそうに吐き捨てた。
曹操の攻撃はあっさりと受け止められ、そのカウンターとまでにゴグマゴグの胴体の中心から光の光線が曹操に向けられた。
その放たれた光は曹操に直撃する。
流石は、古の神々お手製の兵器であった。とんでもない戦闘能力だった。
「ヴァーリ様がここ最近狭間に潜られていたのはこのためです。オーフィス様の調査をもとに見つけ出しました」
話を聞く限りではあるが、白龍皇は頻繁に次元の狭間に出向いているらしい。あそこはたとえ異形の存在でさえ行くことをためらうような危険地帯。冥界などよりもよほど危ない。そんなところへ平気な顔で行っているのは普通ではないことだ。
まったく、流石、ルシファーであり、白龍皇だ。
「そこだっ!」
ゴグマゴグに加え、ルフェイの攻撃を躱しいつのまにか背後へ回っていたジークフリードが北欧に伝わりし魔剣、グラムで切りかかろうとしていた。
俺はいち早く察知し、やつの攻撃を阻もうとしたがすでにそれをやっている獣がいた。
「なにっ?!クソッ!
フェンリルがその鋭い爪でグラムを受け止めていた。さすがは最強の魔物の一角のフェンリルだ。弱体化しているようだが、英雄の末裔たちとも互角に渡り合えているようだ。
不意打ちに失敗したジークフリードはフェンリルとのぶつかり合いの慣性を利用して後ろへ大きく飛んだ。
「さて、報復はこれくらいにしてまして、早くヴァーリ様のところにもどりますね♪」
「なんだ、もう終わりか?」
俺は英雄派たちに攻撃しただけで帰ろうとするルフェイに尋ねる。
「はい、今日はただのご挨拶みたいなものですので。フェンリルさん、ゴッ君!いくよー!」
ルフェイが二体の名を呼ぶとその通りにルフェイのところに行く。さながら、姫とそれを守護する使い魔だな。
——————と、そのなかでフェンリルと目が合う。一度戦った仲だ。しかし、すぐに視線をルフェイに向きなおした。
「では、魔法使い様、また会いましょうね!!」
ルフェイはこちらに向き直して一礼をしてから転送魔法陣で去っていった。
思わぬお客に俺は度肝を抜かれたが、戦っていた奴らに目を向けた。
「やれやれ、困ったものだ。とんだお客が来たものだ」
曹操が聖槍を地面に立てて杖替わりにしながら言う。どうやら先ほどの攻撃をどうにかして対処したようだった。
「そうか?だいたい、お前たちの自業自得だろう?彼女がここに現れた理由なんて」
ボロボロになりながらもこちらに槍を向ける曹操。いや、奴だけではない。四世も魔法陣を展開し始めた。
俺も、奴らに付き合おうと魔法陣を展開しようとした時だった。
「イッセー殿!!!」
後ろから見知った声がした。
振り向くと、妖怪の大群が向かってきていた。しかも、その先頭には意外な人物がいた。
「久方ぶりでござるな、イッセー殿」
「ヤト、おまえなんでここに」
なんと、日本神話の実働部隊の隊長、夜刀神ことヤトがいたのだ。
「ちっ、新手か」
「曹操、もう引き際だ!あの軍勢の大半は大したことはない。だが、真ん中にいる奴はわけが違う。おそらく神話クラスの実力だ!」
「そのようだな」
俺の後ろにいる大群を見てここで撤退をしようとする英雄派たち。しかし、流石は英雄たちの血筋を受け継いだものといったところか。ヤトの実力を一瞬で見抜き、引き際だと判断したのはいい選択だ。
「待て!四世!逃げるのか」
俺はゲオルク四世に問いかけた。
「いいや。今日はただのあいさつ代わりさ。アンブロシウス。次はもっと楽しくなるだろう。次は二条城でやろう。そこで実験を行う。八坂姫はそれまで預からせてもらうよ」
四世は次の場所を伝えながら消えていった。転送魔法陣のみならともかく、奴の作り出した空間に加えてあの神器を使われたら対処は困難を極める。
俺は消えていく英雄派たちを厳しい眼で見ているのだった——————————
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戦闘後、俺はヤトたちとちょっとした会議を開いた。
「にしても、まさかお前たちが来るとは思っていなかったぞ。今まで京となんら関係を成さなかった日本神話が介入してくるとはな」
俺が驚いていると、ヤトは苦笑しながら言う。
「本来はそうでござるよ。しかし状況が状況でござる。過去に邪龍が暴れまわった土地でござるからな。京は日本神話にとっても、そしてこの土地にとっても決して無価値なものではないでござるからな。神からしても、これは無視できない、と天照殿が判断を下したでござる」
「なるほどな。だから、ドラゴンであるお前のみを派遣したわけだ」
「そういうことでござるよ」
ヤトの見解に納得する。
天照たちはなるべく下界への干渉を避けたいようだ。しかも、ここは京。同じ日本とは言え、高天原の神々が過度に干渉しては調和が崩れる。そこでドラゴンであるヤト
「とりあえず、ここはお開きにしよう。奴らとの決戦に、体を休ませておきたい」
「そうでござるな。では、拙者は月夜殿のところにお世話になることになっているでござる。何かあればここに」
「ああ、了解した」
ヤトと京の自警団たちはここでさっていく。
俺もドライグたちがいる宿へ帰ろうとした矢先、ひとりここにポツリと残っているものが一人。
――――――京の姫君、九重であった。
俺はさっきからずっと下を向いている九重に近づき、声をかけた。
「どうした、九重。月夜たちはもう戻っているぞ」
九重は答えになっていないことを口にした。
「母様、なぜ、どうして、こんなことに・・・・・・・・・・」
ポタポタと地面に涙のしずくが落ちる。
どうやら、今回のことでそうとう精神が参っているようであった。しかたのないことだった。まだこの子は齢10そこそこだ。まだ、母親には甘えたい年ごろ。こうなるのも無理はなかった。
[ふむ、昔のイッセーを思い出すな]
「(・・・・・まあ、状況は似てるけどな)」
ジルニトラの言葉は置いておき、俺は目の前で打ちひしがれている少女と目線を合わせた。
「九重。気持ちはわかる。俺も、こんなことはあった」
「そうじゃったのかっ!?」
九重は目を見開いた。ようやく、言葉が届いたようだった。
「ああ。だが、そのときはもう手遅れだったよ。だが、今回はその時とは違う。お前の母親は、まだ死んでいない」
「っ・・・・」
「ならば、取り戻すことを考えるんだ。余計なことは考えるな」
「・・・・・・そう、じゃな。こんなところで泣いていても、状況は変わらんの。すまない、イッセー殿」
「それでいい」
案外、しっかりした子だ。
九重はグイっと涙を袖でふき取る。
あまりしたくない話だったが、九重がその気になってくれたのなら、した甲斐があるというものだ。
「九重、何をしているのです。さっさと戻って、陣営を立て直しますよ」
後ろにはまだ月夜たちが待っていた。転送の準備はできているようだ。
「すまぬ、今そっちに行くのじゃ、お姉さま」
「イッセー殿、では、わしはこれで」
「ああ」
九重は駆け足で仲間の元へと戻る。
ヤトたちと京の自警団は総本部へと帰還していったのだった。
さてと、俺も戻るとしますか。
元の世界に戻ったことなので、俺はドライグたちのいる宿への帰路につく。
「ねえねえ!おにいちゃん!!」
「ああ?」
「次っ!これ見に行こうよ!!」
観光客でにぎわう京都。さきほど戦闘をしていたとは思えない場所だ。ここは年中こうである。
しかし、なんだろうか。先ほどの兄妹の声。どっかで聞いたことあるような・・・・・?
すぐそばで聞いたことある声に違和感をいだきながらその声が聞こえた方向に目を向ける。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
その瞬間、時を絶した。
[ん?いつらはわんぱく邪龍三人組のアジ・ダハーカじゃないか。それに、我が好敵手の娘、アーシャか。なんだ、あいつらも来ていたのか]
そう。そこにはアーシャとともに行動する邪龍。
これが何を意味するかは言うまでもなかった。
[イッセーよ、いいのか?あのままにしておいて]
「いいわけがないっ!」
ニトラにそういわれてようやく現実に帰ってくることができた。あまりの事態に思考停止してしまった。
俺は超ダッシュで二人の元へ向かった。
「おいっ!」
二人の近くで大声で叫ぶと、二人はこちらに気づいた。
「んだよ、誰かと思えばイッセーか」
「あ、イッセー久しぶり!そうそう、一緒に遊ばない?」
「アーシャ、悪いけど、その話はまた今度にしてくれ。ところで、アジ・ダハーカ。そもそもどうしてここにいる?」
「あ?俺はマイシスターの初めての旅行に付き添いに来ているだけだぜ?ああ、あとクロウとアポプスのやろうも来てるぜ」
さもここに居て当然の反応をする、目の前の厄災こと邪龍。
だが、俺からしたら冷や汗どころでは済まされない事態なのだ。しかも、あの二人もいるだと?冗談ではないっ!!!
「あのな、知らないなら教えてやる。この地は、かつて日本神話の宿敵、邪龍の八岐大蛇が暴れまわった土地なんだ。だから、京の妖怪たちは邪龍には敏感だ。いいか、とにかくアーシャの旅行をするならするで構わないから、おとなしくしててくれ!」
アーシャには気を使い、アジ・ダハーカに強調して言う。
「やるじゃねぇかよ、八岐大蛇のやつ。だが、やられちまったのが残念だぜ。生きていたら楽しくなりそうだったのによ」
「おまえ・・・・・・・」
「わーってるっての。つか、今回はアーシャの旅行だ。そのへんは理解してるっつの。つか、こうして京の妖怪にもスルーされてんだからいいだろうが」
たしかにやつの言う通り、こいつが京の妖怪たちに全く探知されていないのだ。邪龍を見つけたとなったら、真っ先に俺のもとにその情報が来るはずだがそれは全く来ていない。こいつ、京の妖怪たちにさえ気づかれないレベルで気配を消しているということか。
「ああ、ぜひおとなしくしててくれ」
「だが、アーシャにかすり傷ひとつでもついたらその限りではないがな」
「何言ってるんだか。まずお前たち三人がそれを許すはずないだろ。」
「当たり前だろ。つかそうなったら俺が
アジ・ダハーカはまるで地獄を体験したことがあるかのように言う。まあ、アジ・ダハーカ生みの親、俗に言う父親はガチの化け物だからな。アジ・ダハーカ含め、邪龍なんて即死だわな。
ひとまず、俺は不安要素たちに釘をさしたところで気を取り直して宿に帰宅した。
―――◇◆◇◆◇―――
宿に戻ると、部屋ではチビ達とティアは就寝中であった。
彼女たちを起こさないようにと、足音を立てないように移動する。
「あ、イッセー。おかえり」
とそこでドライグと出会う。
二人してテラスに移動し、今日あったことをドライグに話した。もちろん、ペンドラゴン家の子孫のことも。
「そっか。アーサーやアルトリアの子孫と・・・・・・・・・」
ドライグの顔に笑みが浮かぶ。
ドライグとて、俺が赤龍帝であり、宮廷魔道士であったころは兄さんやアルトリアと深い交流があったわけだ。ウェールズの赤い龍、ブリテン―――はたまたアヴァロンの守護者という斬っても斬れないこの関係にあるのだから。ドライグが子孫のことを気にかけるのは道理であった。
「元気そうだった?その子」
「ああ。元気いっぱいの女の子だったぞ。魔法使いだな。アルトリアとモーガン姉さんを足して2で割ったような子だよ」
「そっか、よかった。二人の子孫が元気で」
「ああ、ホントだな」
こうしてドライグとともに夜を過ごすのであった。
今執筆中の小説に加えて、新作を同時並行するか、もしくは一本に絞るか。参考までに意見を。
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まかせる