「「いただきます!」」
「さあみなさん、思う存分食べてください!」
「こちらのお料理はランスロット殿が作られたものです。みなさまにお取りいたしましょう」
「いえ、セルエル様御自ら取り分けるなど…」
「ノイシュ。私もこちらの騎空団の一員です。それくらいはします」
「さ、左様でしたか」
「ふふふ、セルエルも随分気が利くようになったものね」
「姉上はそちらのノイシュ特製のお料理を取り分けてあげてください。全員に食べていただきたい」
「はい、わかりました。ふふ」
「我のいぬまに何やら楽しそうなことをしていたようだな」
「ノイシュがランスロットにアイルストの料理の作り方を教えていたのですよ。お味はいかがですか」
「ふむ。誠に…形容しがたいな…お世辞にも美味とは…」
「おまたせランちゃん!ってうおお、なんだこれ、うまそうだな!あのランちゃんがついに料理をするとは…俺、涙が出てきたぜ」
「お、おいヴェイン。セルエル様やヘルエス様のいる前で何を…」
「いいのですよランスロット。ようこそお越しいただきました、ヴェインさん。あちらへどうぞ」
「…本当に駄犬は騒々しい」
「お、パーさんじゃんか!パーさんも呼ばれてたんだな!」
「うるさい駄犬!それ以上その名を呼べば…貴様の料理は全て消し炭にしてくれる」
「ランちゃんやノイシュさんが頑張って作った料理を消し炭にするのは良くないと思います!な、そう思うよな、兄ちゃんも!」
「そうだな、人の作った料理は大事にしなきゃだ」
「だってよーパーさん」
「うるさい駄犬。子どもを味方につけるとは…その愚行、後で正してやらねばならんな」
「シエテお兄ちゃん、あの2人仲良しだねー!」
「あははは、そうだね、仲良しだ」
「それに赤いほうのお兄ちゃんはいちごが好きなのかな?」
「どうしてそう思うの?」
「え、俺もそうだと思うよ!だってあのお皿で大事そうに取ってるもん!」
「そうなんだ、パーさん」
「シエテ…貴様も消し炭にされたいのか?」
「い。いやぁ(俺ってせめて騎士の方々からは尊敬されてると思ってたんだけどなぁ)。それよりパーシヴァルさん、どうなんだい?いちご好きなのかい?」
「ああ。いちごは好きだ」
「私も好き!」
「そうか。ならやろうか」
「そんな大事そうに取ってたのに…」
「遠慮するな」
「ほんとにいいの?」
「ああ。ほら、皿を貸せ」
「ありがとう!」
「ふん。礼には及ばん。おいしくいただいてくれ」
「へへへ~いただきます!」
「かー!ランちゃん見たか?パーさんがさぁ…」
「みなさん本当に楽しそうですね。今日1日、充実されていたのでしょう」
「そうですね、姉上」
「あなたはどうでしたか」
「それはもちろん…姉上のマッサージに午後丸々費やすことができて大変光栄です」
「あら、丸々だなんて。たったの2時間じゃないかしら」
「…その言葉、お忘れなく」
「ふふふ、シエテ様も無事スカーサハ様を連れて戻ってこられたわ」
「それどころか、友だちまでできたようで…とても楽しそうですね」
「こういった人間の営みを経験されることも重要なことなのでしょう」
「ええ」
「これ、そこ!我の話をしていたであろう。真龍たる我にはなんでもお見通しであるぞ」
「これはスカーサハ様。友だちもできて、今日の旅はとても充実されていたようですね、という話をしていたのです」
「そうであろう。お主らが心配する必要などないのだ。安心するがよい」
「こら、スカーサハちゃん!心配してくれてる人にそういう態度はないでしょ?」
「ふん、シエテ。お主も余計なお世話だ。…だが、そうだな。たまには…その…ありが…とう…」
「ノイシュ。聞きましたか!」
「はい、セルエル様。これは事件です。なんということでしょう!!」
「うるさい、騒ぐでない」
「スカーサハちゃん、いいじゃねーか今日くらい!みんなで騒ごうぜ!」
「うるさい駄犬!おいランスロット!しつけは貴様の役目だろう!何をしている!早く黙らせろ」
「すまない、最後のデザートの準備で手が離せないんだ」
「うわお、ランちゃんがそんなことを…俺は感動したぜ!」
「黙れ駄犬。いや黙らなくてもいいから落ち着いて座れ!おすわり!」
「セルエル。そろそろ時間です」
「分かりました…えー、みなさん。本日はお集まりいただき、ありがとうございます。ここで今日の出し物…ジータwithジークフリートのお二人に、宴会芸をしていただきましょう」
「ジータなんかやんのか!」
「ジータちゃん頑張って!キャスターの私も応援してるよ!」
「おい駄犬!なぜジークフリートがあのような服装をしている!」
「それはこっちのセリフだぜ?ランちゃん、どうなってるんだ?」
「お、俺もわからん…ジークフリートさん?」
「これも人間の営みなのか?」
「そうだよ、スカーサハちゃん。こうやって食事を楽しんで、芸を楽しむんだ。いいだろう、人間の宴会」
「そうだな。悪くない」
それぞれの思いを胸に、ひと時の暇を楽しむ一行であった。
これにてひとまずこの世界線とはお別れです。
圧倒的に地の文を減らして、可能な限り会話文で頑張ってきました。
読み返してみると説明不足だと思うところも多々あり、会話文だけで成立させるのは本当に難しいのだと改めて実感しました。
別のお話も書いていきますので、またどこかでお会いしましょう。