魔法科高校の救世主   作:ノット

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アニメの一話を見直して気がついた事ですが、穂波さんは沖縄戦の達也を守る時ヘルメットを被っていました。
当作ではヘルメットをしていない設定でよろしくお願いします。

そして、今回は話が進みません。すみません。



入学

「納得できません‼︎」

 俺の目の前でラブコメが繰り広げられている。彼等は俺がすぐそばにいる事を忘れているのだろうか。

 

 国立魔法大学付属第一高校。今日から俺が通う高校の名前だ。運の良い事に魔法の才能があった俺は、この高校に言ってはなんだが余裕で受かることができた。むしろ、普通科高校に受かる可能性の方が低いくらいだった。

 真夜にも言ったことがあるが、俺は記憶喪失であり幼少の頃の記憶が無い。よって勉学の記憶も無く、わずか数年で高校に受かるレベルの学力を身につける必要があった。前世の記憶のおかげで簡単な計算や文字などは身についていたが、歴史などはまったく別のものだった。達也という勉学を教えてくれる先生がいたが、受かるとしても相当勉強をする必要があるはずだった。

 しかし、この魔法科高校は魔法実技に重きを置いているので勉学の方が多少出来なくても何とか取り返しはつく。それでもそれなり以上の知識は必要だったが、なんとか合格することが出来た。

 

 

 一科生として。

 

 

 第一高校には、一科と二科という括りがある。

 入試成績で分けられているらしいが、何故分ける必要があるのか謎である。制服までわざわざ別物にしているのを見ると、その分のお金がもったいないなと思うのは生来の貧乏性だからだろうか。

 

 深雪と別れた達也と俺は入学式が始まるまで、外のベンチで待つ事にした。

「それにしても、達也と深雪と同じ高校に入れてラッキーだったよ。一人だと何か寂しいし」

「いや、それを言うなら俺の方が運が良かった。この高校に受かる事が出来たこと自体がな」

 

 達也はこうやって謙遜しているが、まぎれもないエリートだ。魔法実技自体は苦手としているが、魔法についての知識量自体はずば抜けている。俺のような魔法実技だけで強引に入学したエセインテリとはレベルが違う。

 

「まぁ一科でも二科でも入ったもん勝ちだから、そんな些細なこと気にする必要ないよ」

 達也はそれを聞いて少し、微笑むだけで何も言わなかった。

 

 ◇

 

 おれと達也たち兄妹は家が隣同士であることから、知り合ったという設定で学校を過ごそうと予め決めていた。達也達は学校では四葉家とはなんの関わりもない生徒として通すそうだ。まぁ、色々と嫌な噂がたくさんあるのでしょうがないといえばしょうがないのだろうが。

 というか、四葉の中で一番嫌な噂というのは例の氷の世界を作り出したあの禁呪についてである。だからこそ、俺は少なからず罪悪感を感じイメージ改善をしようと考えているが良い案は特にない。

 

(真夜とか深夜さんとか穂波さんとか面白い人も多いんだけどな)

 

 ベンチに座って空に向けてため息を一つついた時に、彼女はやってきた。

「新入生ですね。開場の時間ですよ」

 見目麗しい女性が立っていた。

 魔法師はその歴史から顔のつくりが比較的美人や美男の人の方が多い。彼女も例に漏れずそうなのだろう。

 

 達也がさりげなくあしらっているが、彼女はそれに気づかないのか、それとも分かっている上で気にしていないのか分からないが、ぐいぐい話しかけてくる。

 

「あっ、申し遅れました。私は当校の生徒会長をしています、七草 真由美って言います」

 

(七草か……)

 確か、四葉と同じく国の頂点に立つ魔法師一族の内の一つだった気がする。

 

「俺は、いえ自分は司波 達也です。それで隣にいるのが」

「灰村 (シュウ)と言います」

 

「そう! 貴方が司波君と灰村君なのね⁈」

 何やら驚いている様子の会長。達也はともかく俺はそんなに変なことしたか?

 

 どうやら、達也はペーパーテストの結果がずば抜けて良かったらしい。

 

「そして、灰村君。ペーパーテストの点数は合格者どころか受験者の中でも最下位だったにもかかわらず、魔法実技の成績が良すぎて入学になった異質な生徒だって有名ですよ」

 

 うそーん。そんなに点数悪かったか……。バカだバカだと思っていたがここまでとは。少し泣けてきた。

 そんな俺の様子を見て慌てて、慰めに入る会長。

「いえ、別に貶しているわけじゃないんですよ。私はただ、魔法実技が凄いなって思っただけで……」

 

 慰めてもらうと余計に惨めになるものなんだなと俺は人生で初めて知った日だった。

 

 

 

 

 

 




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