最強生物の力を宿した白兎   作:タイルアルゴウ

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三話

あの不思議な空間でカイドウと邂逅を果たした僕は寝ている神様を起こさない様に着替えてダンジョンにへと向かった。

 

ダンジョンに向かっている途中で何らかの視線を感じ、その方向を見る。

 

その方向には摩天楼施設(バベル)があった。

 

頭を傾げながらバベルの方を見ていたが、僕は視線の事を忘れてダンジョンにへと向かうのだった。

 

 

 

バベルの最上階、そこはとある一柱の美神の私室(プライベートルーム)となっている。

 

その美神の名前はフレイヤ、オラリオに存在する派閥(ファミリア)の中でも唯一level7の冒険者が在籍する【フレイヤ・ファミリア】の主神である。

 

「あの子、いいわね。」

 

そう言った後、フレイヤは葡萄酒(ワイン)を口に含む。

 

「純粋で綺麗で透明な魂だけど皇帝の様な気高さを持っていながら獣の様な凶暴な色を持っているなんて不思議な子ね。」

 

そう言うフレイヤの言葉を聞いているのはただ一人、オラリオ唯一のlevel7にして【フレイヤ・ファミリア】首領である猪人(ボアズ)の武人・オッタル、二つ名は【猛者(おうじゃ)

 

「オッタル、あの子はどこに入っているの?」

 

「あの者の名はベル・クラネル、新興派閥【ヘスティア・ファミリア】唯一の団員です。」

 

己の主神に問われたことに淡々とした口調で答えるオッタル。

 

それを聞いたフレイヤは目を細めながらこう言った。

 

「そう、ヘスティアの眷属(こども)なのね。」

 

フレイヤは微笑を浮かべる。

 

その笑みが何を意味しているかはフレイヤにしか分からない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの後、僕はダンジョンにやって来て武器を持たずに一階層にへとやって来た。

 

何故、武器を持たずにダンジョンに潜ったのかというとちゃんとした理由があった。

 

それは今更過ぎる【この世における最強生物(カイドウ)】というスキルの再確認だ。

 

いくら魔力以外のアビリティがEXとなっていても、どこまで通用するのかを確かめていなかった。

 

だから、朝早くにやってきて検証というのだ。

 

早速目の前にゴブリンが群れで現れた瞬間、僕は拳を構えて襲い掛かった。

 

そこからは簡単だった、ゴブリンの頭は拳によって果物の様に潰れ、体は蹴りによって変な方向にへと折れ曲がる。

 

ゴブリンを全て倒した後、僕は魔石を回収しながらこう思った。

 

物足りない、と。

 

そう思った僕は二階層にへと続く階段にへと降りていき、スキルの確認をしようと思ったがエイナさんの講習で習った事を思い出す。

 

それは冒険者になったものが必ず耳にする言葉。

 

「冒険者は冒険をしてはいけない。」

 

その言葉は何とも矛盾しかない言葉だと聞いた最初は思った。

 

だが、その言葉の意味は安全なダンジョン探索を心がけましょうという意味を含んでいるのだそうだが、今はその言葉を無視することにした。

 

僕は二階層に降りたのだったが、一階層と変わり映えがしないため更に下の階層にへと降りていく。

 

そこで行き着いたのが六階層、ここには新人殺しと呼ばれるモンスター・ウォーシャドウというモンスターがいる。

 

異様に長い腕の先に三本のナイフの様に鋭利な指は備わっている全身黒一色の人型モンスターで、その実力は六階層のモンスターで随一だという。

 

だが、そんな事は僕には関係が一切なかった。

 

それはウォーシャドウがその指で攻撃を仕掛けてきても、僕はいとも簡単に躱す事が出来るし、受ける事になったとしても逆のその鋭利な指が逆方向に折れ曲がってしまうだけだからだ。

 

僕はその様子を見てこう思った。

 

このスキルは強すぎる、と。

 

しかし、このスキルとは常に向き合っていかなければならないという事がわかっている僕は一度魔石を換金するために地上にへと戻っていくのだった。

 

オリ団員はやっぱり大看板や飛び六胞に近付けた方がいいですか?

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