to come to one's senses 作:草賀魔裟斗
原作:東方project
タグ:ガールズラブ 残酷な描写 戦争及び原子力爆弾を思わせる描写 欠損及び失明を含む描写 タイムトラベル他めちゃくちゃな設定 めちゃくちゃな文脈
その未来は絶望の未来だった
今、二人の信じる物の為の行動が
未来を変える…!
タグにも付けさせて戴きましたがこの小説には第二次世界大戦及び原子力爆弾を思わせる描写及び身体欠損、失明等の描写が多々ございます
苦手な方はご閲覧をお控えください
また、この小説は戦争行為を美化する目的で作ったわけではございません
幻想郷ではちょくちょく不思議な事が起こる
それは博麗の巫女や古くから住む妖怪からも思いもよらない方向に働いたり
理解もできない方向に向かおうとしたりする
それで得るものもあれば失うものもある
博麗神社
「じゃあなー」
「またねー」
黒い帽子と羽が遠くの空に消えていく
今まで賑やかだった神社に静けさが腰を据える
「…」
神社の主、博麗霊夢はその静けさに物悲しさを感じ深くため息をついた
「れーむさーん」
不意な声に霊夢は驚き声をあげる
「ッ!?…にとり…どうしたのよ?珍しいわね」
「別に珍しくもないでしょー?宴会にはいつも出席してるしー酷いなぁ」
「ごめんごめん」
霊夢が軽く謝る
「…で?何か用かしら?…また、お空を技術的に利用したい…とかなら放り出すからね」
霊夢の鋭い眼光に、にとりが両手を激しく振って否定した
「違う違う!確かにお空さんの核融合の力は魅力的だけど…大いなる力には大いなる責任が伴うっていう名言があってね…我々はその大いなる責任に負いたくないのですよー」
「それはそれで腹立つけど…てかそう言う意味じゃなくない?その名言…まぁいいや…で?用件は?」
にとりがリュックサックを下ろす
「実はですね…霊夢さんに紹介したい機械があるんですよ…この機械なんですけど」
にとりはリュックサックから少し大きめの機械を取り出した
「これは?」
「名付けて!弾幕曲げ機です!磁波とか云々を使ってとにかく弾幕を曲げます!」
そういいながら賽銭箱の半分くらいの大きさの箱形の機械をにとりが霊夢の前に置いた
何かが出てくるのだろう上部が両開きする仕様になっているようだ
霊夢が首を傾げる
「あんたが機械の説明をはしょるなんて珍しいわね…あ、まさかこれ…原理が分かってないんじゃないの?」
にとりが頬を掻きながら言った
「流石、霊夢さん…本当はとあるロボットアニメに登場する、ハイパージャマーを作ろうとしたんです…光学迷彩は肉眼からの視認は難しいんですが…レーダーには映るのでね…そしたらこの弾幕曲げ機が偶然的に出来上がったんです…原理も分からないけど兎に角弾幕を曲げます…内包してる機械類が全部、磁波関係なので磁波が関わっていることは明確なんですがね…」
「それで怖くなって私に擦り付けにきた…と?」
霊夢が片目を閉じてにとりを見た
「えへへ…」
「いやよ…怖い…変な物に巻き込まないで頂戴」
霊夢が腕を組んでため息をついた
にとりは首をかしげて言った
「そういえばその仕草…地霊殿の主の…伝染ってきたねぇ」
「そうね…地底によく行くようになったから…かな…」
霊夢は空を見上げて呟いた
「大切な人…か…」
「あんたなら解るでしょ?…最近、魔理沙んとこよく言ってるらしいじゃない?私は呼ばないけど、あいつの事は盟友って呼ぶしさ」
にとりが苦笑いを浮かべた
「はぁ…どこまでもお見通しだねぇ…霊夢さんは」
「そうでもないわ…あんたが分かりやすいだけよ…でも相手が魔理沙なら覚悟しておいた方が良いわ…ライバルは多いわよ?」
「霊夢さんだってさとりの了承を得ないとね…あのモンスターペアレントは難攻不落だよー?」
「そうねぇ…」
霊夢とにとりのため息が空に消えていく
「にとり、今日はこれからどうするの?」
「うーん…盟友が今から昼寝するっていってたし…基地に戻って…私も昼寝かな…しなきゃいけない作業もだいたい昨日終わらせたし…どっかの魔法使いらとは違って私は空気が読めるからね」
「そう…暇だったら泊まってく?…私も今日はお空もいないし暇なのよ」
「なら、お言葉に甘えようかな…油の匂いもいいけど…たまには木の匂いも良いかもだしね」
「なら決まりね、昼寝する前にお茶でもどうかしら」
その時、二人はガタガタという不快な音に気付いた
それは件の弾幕曲げ機からであった
「なんかおかしいわよ?あれ」
「うーん…おかしいね…電源がないから動かない筈だけど」
「あれ、電気で動くの?なら異変解決には持っていけないわね…てかここら辺コンセント無いのにどうやって使うの?」
「コンセント…あ、本当だ…完全な設計ミスだ…私としたことが」
にとりはふと現実に戻る
おかしい…電源がないのにコンセントで動く機械が動くわけがない
「ならもっとおかしい…何故動いてる?」
両開きする所から激しい発光が走った
思わず二人は目を閉じる
霊夢とにとりが閃光から解放される
目を開けるとそこは博麗神社だった
「なんなのさ…驚いたなぁ」
にとりはため息をつきながら弾幕曲げ機をいじり始めた
霊夢はそんな中何か違和感を感じていた
「ここは…」
「どうしたのさ?霊夢さん、ここは博麗神社だよ?」
「それは解るんだけど…なんか違和感があるのよね…まるで別世界というか…」
霊夢は何気なく人里の方を見る
にとりも弾幕曲げ機の中をしっかりと見る
「た、大変だ!霊夢さん!」「にとり!あれを見て!」
両者が同時に言ったので返事ができず沈黙が生まれた
「にとり先に言って」
「あぁ…実はこの機械、中身が入れ替わってて…磁波を歪めてレーダーに映らなくする機械から時空を歪める機械になってたんです!」
霊夢が首を傾げた
「それって…?」
「簡単に言うとタイムマシンになってたんです!」
「タイムマシン!?」
霊夢が至って深刻そうな顔になった
「いつの時代に設定されていたか解る?」
「えぇ…17年後…みたい」
「んー…にとり…17年後には人里は滅んでしまってるみたいよ?」
にとりは鳥居から人里を見ると
人里は瓦礫と化していた
「な、なななななな!?」
「この時代の私を探しましょう…博麗の巫女が機能していてこれは…少しおかしいわよ」
「だね…幸いにもここは博麗神社だ、探し回らなければいけないということはないだろーね」
霊夢は縁側の方に回った
そこには誰もいない
「留守か…さすがに復興に回ったわよね…賢明な判断よ、流石、私」
「おや?…君は」
そこに立っていたのは霖之助であった
「霖之助さん?」
「霊夢かい?…今まで何処に…いや、君は…恐らく…」
「?」
霖之助はメガネを上げる
「霊夢、君は17年前の霊夢だよね?」
「霖之助さん…何を知っているんですか?この人里の様はなんです?」
にとりも霖之助に近づいた
「立ち話もなんだ…香霖堂においでゆっくり話そう」
香霖堂に行く途中、人里の惨状を見た
建物という建物が瓦礫と化していて
人里とは名ばかりで人っ子一人いない
「何が…どうなって…」
「混乱するのもわかるよ…ただ、今は落ち着いて…」
「…」
霊夢がどこか悔しそうな表情を浮かべて俯いた
「霊夢さん」
にとりが霊夢を案ずるように声をかけた
「ごめんね…私じゃどうにも出来なかったのかな…って」
「あれは誰にもどうにもできなかったよ…僕だって何もできなかったからね」
霖之助が歯を食い縛った
「…いきましょう…何があったのか聞かないと」
香霖堂
香霖堂は代わりは無かった
17年前から時が止まっているようだった
「霖之助さん、早速だけど」
「あぁ…まずは人里に何があったのか…だよね」
霖之助はいつものカウンターを隔てた椅子に座った
「今から4年前…君たちから見たら13年後だね…に外の世界と幻想郷の全面戦争が起こったんだ」
「え?…博麗大結界をこえて!?どういうことよ!?」
「…スキマだ…スキマから外の世界の人間は現れたんだ…何故かは分からない…紫もまだいるし、暫くは外の世界に行ってないと言っていた…この期に及んで嘘をつくような奴ではないということは霊夢がよく知ってる筈だ…外の世界の人間…彼らは近代兵器を持ってたけど…我々がもつ能力を持つことはなかった…銃を持つより強力な能力で幻想郷側は優勢だった…あの日まではね」
「あの…日?」
「今から2年前…外の世界の人間は異能力爆弾と呼ばれる大量破壊兵器を使用した…彼らは核融合を異常に恐れていた…からターゲットは霊烏路空…」
霊夢に動揺が走った
お空は…まさか…
「霖之助さん!!お空は…それじゃ!」
「いや、聞いてくれ…それを聞き付けた魔理沙はお空を止めるため、お空の元へ飛んだ…間一髪、爆発は失敗、小規模の爆発が起こった…二人はそのためか即死は回避できたけど…」
「盟友とお空は…どうなったんだい?」
にとりは動揺を押さえつつ言った
「魔理沙は爆風で吹き飛んできた破片が目に刺さり失明…空は右腕と左足と左翼を切断する大怪我を負った…最終的にはこの事に激昂したこの時代の君たちに外の世界の人間達は全員殺された」
霊夢とにとりは衝撃のあまり言葉を失った
霊夢に至っては立っていられず座り込む
「そんな…お空の…腕と足が…切断…!?」
「こーりん…いや霖之助…もし冗談なら取り消せ…言って良いことと悪いことがあることを教えてやる」
にとりが鋭い眼光で霖之助を睨み付けた
「僕だって…何度もこれは悪い夢だと思ったさ…でもね…これは現実なんだ…この時代の君たちも今の君たちとおなじさ…ただ当事者というだけ…でもその違いは大きかった、霊夢は心を病みどこかへ消えた…にとりは失明を治す機械を作ると言って未だに引きこもっている…2年経った今もね」
「失明を治す…機械」
にとりが考え事をする仕草を見せた
「…この時代の私たちに関わってはいけないとかはあるのかい?タイムパラドクスとか」
「それは無いよ、ここは未来だからね過去が変わる事はない…」
「なら…手伝おう…私一人なら難しいだろうが…私二人なら可能かもしれない」
にとりは香霖堂を走って出ていった
「霊夢はどうする?」
「お空はどこにいるの?」
「この時間なら博麗神社だと思うよ」
「会う…お空と面と向かって話す…で私をぶん殴る」
霊夢はよろよろと香霖堂を出ていった
「これで…この悪夢は…終わる」
にとりの工房
「にとりちゃん!にとりちゃん!」
にとりの部屋の前には河童達が集まっていた
ノックしたり声を掛けたりしてなんとか部屋の中の人物を出そうとしているようだ
「これは…本当に二年間引きこもっているんだねぇ…バカだね、私はいつになっても…」
にとりは昔、恋をした人間の事を思い出していた
その人間は気づけば帰らぬ人になっていた
河童と人間では寿命の差がありすぎた
妖怪にとって人間の一生なんて瞬きする間に終わってしまう
そんな事、解っていた
が人間の温もりを…優しさを覚えてしまったら最後
それなしでは生きられなくなる
あの笑顔を探してしまう
(まったく困った生き物だ…人間って奴は…)
「物体から反射した光は、角膜という窓をとおって眼球内に入ってくる」
にとりはおもむろに話し出した
河童達の目線が集まる
「にとりちゃん?!どうして!?」
「光は角膜と水晶体という2枚の透明なレンズで、2度、屈折し
透明な硝子体を通過網膜にとどく」
この時代のにとりが部屋のドアを開けるそしてぶつぶつと唱えた
「網膜に到達した光の情報は、伝達しやすい電気信号へと変換され、視神経をとおって脳まで送られていき脳まできてはじめて外界のものを正しく認識することができる」
「なら光情報を取り込む機関と電気記号に変換する機関が最低限必要だ…損傷しているならレンズも必要だ…だけど2年もあったんなら完成してるはずだよね?」
この時代のにとりはうなずいた
「あとは…小型化と携帯化…」
「得意分野さ…手を貸すよ」
にとりが部屋に入っていこうとした
すんでで止まる
「今夜中には終わらせるよ…みんな私が心配かけたね…ありがとう」
「え?」
「なんでもない」
にとり二人は部屋に入っていった
「お空…?」
霊夢は博麗神社に帰っていた
「いるかな…?」
「霊夢?なの?」
縁側からお空が出てきた
その右腕は銀色の無機物になっていた
霊夢は思わず目をそらす
「う、うん…少し過去から来たの…」
「そっか…うん…そうだよね」
お空が少し俯いた
「ごめんなさい!」
霊夢がバッと頭を下げた
「私が…私がちゃんと、してたら…お空も…魔理沙も…こんな…こんな事には…」
「え?大丈夫だよ…本当に昔の霊夢だ…うふふ」
お空が微笑んだ
霊夢の知っているお空とはかけ離れた大人びた微笑みだ
霊夢は少しゾッとした
覚りを開いたかのような…その笑顔に自分の無力さとお空の背負う闇を見いだしたのかもしれない
「お空…私!」
「気にしなくていいよ…大丈夫、霊夢は何も悪くない…悪いのは…私の方なの…私は皆を守るとか偽善を振りかざして…それで」
霊夢はお空に抱きついた
「止めて!言わないで!それ以上言ったら…私…おかしくなっちゃう…」
「霊夢…」
霊夢は強くお空を抱き締めた
「霊夢…痛いよ」
「ご、ごめん!」
霊夢がバッと離した
「霊夢…魔理沙にも会ってあげて」
「でも…魔理沙は…」
「声だけでも聞かせてあげて…それに今の霊夢もあなたも声はそんなに変わらないの」
「あ…」
お空の考えんとすることは大体解った
そして目の前の少女がお空で有ることを再確認した
やはりお空は優しい
「…霧雨魔法店だよね?」
「うん…あ、私も一緒に行くよ」
お空は翼を広げた
片翼が機械仕掛けになっていた
霊夢は歯を食い縛る
「どうしたの?」
「なんでもないよ…行こう」
霊夢とお空が宙に浮いた
にとりの工房
「成る程サングラス型ね…」
にとりは設計図を見ながら呟いた
「えぇ…この形状なら光の取り入れも効率がいいし、目に近い…レンズの役割も果たしてくれる筈」
「でもこれじゃ…このサングラスに機能が集約しすぎている…激しく重い物に物になるよ」
この時代のにとりが俯いた
「ふふん…心配するな!…通信技術はこう見えても得意分野だよ、ここをこうして…」
にとりが設計図に躊躇いもなく書き込む
「な!?こんな事、可能なの!?もし可能なら現状で最も軽量化できるけど…」
「不可能を可能にするのは天才の役目…天才は99%の努力と1%のひらめき…今、1%のひらめきはした…あとは99の努力をするだけだよ」
にとりがにこりと笑った
霧雨魔法店
「魔ー理ー沙ー遊ぼー」
お空がドアをノックした
この仕草だけを見るといつものお空だ
「おーお空かーどうぞー」
霧雨魔法店のドアが開いた
霊夢は入るのを少しためらった
「ほーら、早く 」
お空の一言に覚悟を決めて霊夢を先頭に霧雨魔法店に入る
「ん?足音が多いな?誰だ?」
魔理沙は服装とかは代わりは無かったが両目を閉じていた
「悪いな、ちょいとした事故で目をやっちまってさ、すまねぇが声聞かせてくんねぇか?」
魔理沙は霊夢に向かっていった
霊夢は深呼吸した後、覚悟を決めて言った
「久しぶりね…魔理沙」
「れ…れい…む?…その声、霊夢か!?」
なるべく自然に怪しまれず
「何よ…幼なじみの声、忘れたの?」
魔理沙は霊夢に抱き付いた
「良かった…良かったぜ…また、お前の元気な声聞けて嬉しいよ」
「魔理沙…あんたは大袈裟なのよ…私は健忘症かっ!って位忘れっぽいの忘れた?」
「そうだったな…お前はいつまでも引きずらねぇよな…また…お前の面…拝みたかったんだがね…」
霊夢がまた歯を食い縛った
「大丈夫よ…その内、治療する方法が編み出されるよ…絶対にまた、見えるようになる…そしたらさ…ずっと前に約束したじゃん…キノコ狩りに行こうよ…あんたのキノコ料理また、食べたいしさ」
「…だな、私が希望を失っちゃダメだな」
「そうよ、あんたらしくもない…それとごめん…私ちょっと用事があってね…もう行かなきゃ」
「え?そうなのか?」
魔理沙は残念そうに呟いた
「そうがっかりしないで、何時だって来れるじゃない…私とあんたの仲でしょ?」
「おう!そりゃそうだった…待ってるぜ、ここでまた、話し相手になってくれよ」
「うん…またね、魔理沙」
霊夢とお空が霧雨魔法店を出た
外
「お空…この時代の私は今、どこ?」
「分かんない…けど」
「えぇ…恐らく帰ってるわ…ぶん殴らないと…どうにも気が済みそうもないのよね」
にとりの工房
「ダメだ!…これじゃ…まるで動かない…もっと大きな…」
この時代のにとりが嘆くように叫ぶ
「何故だ…理論上では…見える筈…あ…動力源が…まさか太陽光では…魔力変換装置あるかい!?」
「あるけど…軽量化しないと…」
にとりがにやりと笑った
「やってやろうじゃん…燃えてきた…貴方も諦めちゃだめだよ…盟友の為に絶対に作るんだ!…盟友にまた好きな桜をみせるんだ!!それで酒を飲む!いいね!?」
「わかってる!」
この時代のにとりもにこりと笑った
博麗神社
「博麗霊夢!!!」
霊夢が神社にいた修行僧のような女に叫んだ
「…自分の事を呼んでいるの?」
「面白くもないジョークね!!ぶち殺すわよ!!」
「…悪かったわね」
霊夢が大股で女に接近した
「うぉら!!」
霊夢は拳を振りかぶって殴った
この時代の霊夢は拳をかわした
続けて霊夢は振りかぶって殴る
今度は錫杖でいなした
霊夢はその内に接近してスペルカードを発動した
「スペル!神霊”夢想封印”!!」
この時代の霊夢は大きく吹き飛ばされた
網代笠が吹き飛び霊夢の顔が見える
少量ながら吐血しているようだ
「霊夢!」
お空がこの時代の霊夢に駆け寄る
「あんたはなにも変わってない!いつまでも変わらないと思ってたお空がこんなに大人になっているのに…あんたは本当にいつまでも変わらない!引きずって…引きずって…それでいて逃げ回って問題から目をそらし続ける…あんたは…いつまでそらし続けるの?私はいつまでもそうなの…?」
霊夢の目から透明な涙が流れていた
「お空…ごめんね…」
霊夢が崩れ落ちた、抱え込んだ物が今、涙という形で溢れてしまった
お空の大怪我と大きな変化
魔理沙の失明
自分が何もできず逃げ回っているだけ…
全て彼女の小さな背中には重すぎた
「…私は…なんで…なにもしてないのよぉ!!!」
「霊夢…」
悲痛な叫びに辛くなったのか
この時代の霊夢は立ち上がって呆然とその姿を見ていた
「…私は…私は…」
お空は二人の霊夢の肩を組んだ
「…心配かけちゃったかな…昔の霊夢にも今の霊夢にも…でも私は気にしてないから…誰のせいでもないよ」
「「お空…」」
二人の霊夢は大声をあげて泣いた
なにかを吐き出すように…追い出すように…
にとりの工房
「どうやら…これで完成かな」
「本当に…実現するなんて…」
出来上がった二つの物をにとりとこの時代のにとりが握りしめる
「あとは臨床試験だ…大丈夫きっと上手く行くよ」
「…勿論、だって天才が二人で作り上げたんだ…成功しない筈がないよ」
にとりがこの時代のにとりの背中をバンバンと叩いた
「やっと私っぽい表情になったじゃないか!」
にとりが光だした
「もう…行くのかい?」
「霖之助達の策略にまんまとはまったわね…最初から最後まで怪しかったさ…恐らく弾幕曲げ機の中身を入れ換えたのもあいつだね…この時代のタイムマシンを使って」
「グルだったの…いつ気付いた?」
「あんたがすんなり私を受け入れてくれた時さ…待ってたみたいにね、出来すぎてたんだ全部…君たちにはドッキリは向かないよ」
「だから…一晩って…解ってたんだ…タイムリミットが1日ってことも」
「勿論、だってそのタイムマシンは私が作ったんだから」
この時代のにとりがごもっともといいながら肩をすくめた
「この悪夢が終わったら17年前と同じように好き勝手に作りたいものを作ればいいよ…それがきっと盟友の為になるさ」
最後ににとりはにこりと笑って光となって消えていった
「この悪夢が一刻も早く終わるよう…過去から祈る事にするよ、盟友」
「あぁ…終わらせるよ、盟友」
少し遡り博麗神社
この時代の霊夢とお空は泣きつかれて眠ってしまった
霊夢はホッとしたようすで竹藪をみた
「霖之助さん、出てきなよ」
霖之助が言葉に従い出てきた
「バレてたかい」
「あとどれくらい残ってる?」
「一時間もないね…」
霊夢がため息まじりに了承を伝えた
「殴れたのかい?」
「えぇ…スペルカードまで使っちゃった…少し熱くなりすぎたかも」
「その情熱が伝わったみたいだけどね」
霖之助がこの時代の霊夢の頬を伝う涙の跡を見ながら言った
「あぁ…後、私に伝えておいて事が3つあるの一つ目はその内、魔理沙とキノコ狩りにいく約束をしたって…二つ目は、ちょくちょくは魔理沙とお空には顔を見せなさいって…3つ目は…あんたはドッキリは向かないよって…お願いね、霖之助さん」
「解った…で?お空に伝える事はあるかい?」
霊夢の体が光だした
「うーん…そうだなぁ…一緒に居てくれてありがとう…かな?」
霊夢はにこりと笑った
「あ、これは霖之助さんにも伝えることあるな、ありがとう!この時代に連れてきてくれて」
そして霊夢は光となって消えていった
「全てお見通しかい…ありがとう…霊夢…にとり…この時代に来てくれて」
暫くして霧雨魔法店
「盟友!!」
ドアがバンと開かれた
「にとりか…?」
「盟友にプレゼントがあるんだ、これかけて」
にとりはサングラスを魔理沙に手渡した
「サングラスか?…私にこんなの必要かな…?」
「答えを出すには早いよ!盟友!このサングラスは私からなんだけど…もうひとつ、私の盟友からプレゼントがあるんだ」
にとりはレンズのように輝く宝石の付いたネックレスを首にかけた
「…!!…見える…にとり…見えるぜ!」
「良かった…本当に良かったよ…盟友!!」
魔理沙とにとりがひしと抱き合った
「ありがとう…ありがとう…!」
「私じゃないんだ…私のもう一人の盟友にお礼を言わないと…そうだ!盟友!写真撮ろう!記念にね!」
博麗神社
「…ん…寝ちゃってたかな…」
霊夢が立ち上がった
「ごめんよ。過去の私…もう迷わないね…いや…あなたに言われたら迷えないね」
霊夢が人里に向かっていった
「忘れないように…か…いや忘れれなかったのかもね」
修行僧のような服を脱ぎ捨てる
するとその下には霊夢の何時もの服があった
「お空…あなたにもお礼を言わなきゃね…ありがとう…そしてこれからも宜しくね」
「霊夢…」
霖之助が霊夢に近づいた
「霖之助さん」
「過去の君から伝言を3つ預かってるんだ…1つ目は魔理沙とキノコ狩りの約束をしたんだってさ」
「勝手にまた…」
霊夢が苦笑った
「で?残り二つは?」
「ちょくちょくは魔理沙とお空に顔を見せろよってのと…君はドッキリには向かないらしいよ」
また、霊夢は苦笑いを浮かべた
「流石、私…お見通しって訳だ…確かに出来すぎてたかもなぁ…」
「でもこれで魔理沙は目が見えるようになって…霊夢は迷いが消えて…一石二鳥だったけどね」
「それもそっか…霖之助さん、手紙ってあっちに送れるかな?」
霖之助がポカンとした
「あぁ…恐らくは」
「ならちょっとまってね」
霊夢は神社内に入って急いで筆を走らせた
完成後、その手紙を手渡した
「短いんだけどさ…いいかな?」
「…霊夢らしい良い手紙だと思うよ…じゃにとりに渡してくるよ、伝える事も伝えたし」
霖之助が石段から降りようとした
「お空への奴があるんじゃない?」
「それは…君から伝えてくれ…それが一番いい…」
「気恥ずかしいな…でもいいや面と向かっていいたいな…いつか、はっきりと…」
霊夢は霖之助を送り出し神社内に入って髪飾りとリボンを着けた
「よし!それじゃ復興よ!幻想郷を17年前とおなじにするんだから!」
17年前~博麗神社
「帰ってきたのね」
「1日いただけなのにずっといた気になるよね」
「えぇ…でもまぁいいんじゃない?…言いたいこと全部言えたし」
にとりがふと弾幕曲げ機の蓋を開ける
そこには手紙と写真が一枚ずつ入っていた
「置き土産かな…」
写真にはにこりと笑った魔理沙とにとり…魔理沙の目にはサングラスが着いていて胸元にネックレスが光っていた
「成功したか…フフンッ!」
にとりは得意気に鼻を擦った
霊夢は手紙を読むとほのかににこりと笑った
「…」
「なんて書いてあったのさ?」
「え?あ…秘密よ!秘密!」
霊夢が手紙を背中に回す
「えぇー…見せてくれてもいいじゃん」
「だーめ絶対に!ただね」
「え?」
霊夢が空を見上げた
「もし、この時間軸の未来があの惨状だったとしても…この手紙さえ、あれば私は迷わない…いや強迫観念にも似た、迷えないって気持ちが強くなるな…いずれにしてももう、あっちの私も私ももうあんな風にはならない…」
「ふーん…よく解らないけど…それは良かった…ん?」
博麗神社に魔理沙とお空がやって来た
「さ、探したぜ!?にとり!霊夢!」
「そうだよ!!昨日1日どこにいたのさ!」
「二人で必死に探したんだけどよ、何処にも居なくて少し焦ったぜ…で?二人揃ってどこ行ってたんだよ?」
必死で来たのだろうお空も魔理沙も息が切れていた
そんな二人をみてにとりと霊夢がクスクスと笑う
「何が可笑しいの!!霊夢!!私は本気で心配したんだから!大体霊夢はいつも私を放っておいて何処かに行っちゃうんだから!心配する身にもなってよ…」
「本当だぜ!?ったく…遭難とかしてたらどうしようとか思ってて気が気でなかったぜ!?ったく!本人がこんな調子じゃ…な」
二人はぶつぶつと文句をいい始めた
いつものことだと聞き流す二人
「…帰ってきたのね…本当に…」
霊夢が不意に言った
にとりはうなずいた
「うん」
霊夢とにとりが空を見上げる
「夢だったのかな」
「夢じゃないさ」
夏風に吹かれて二枚のこの世界に合ってはならない写真と手紙が揺れた
「聞いてるの!?」
「あ、ごめんよ、聞いてる聞いてる」
「で?結局何処に行ったんだ?」
「うーん…説明すると長いんだけど」
にとりと霊夢が同時に言った
「「悪夢を覚ましに未来まで」」
思いつきで書いてしまって
10000文字以上…と
変な所で頑張り過ぎましたね…
この小説を読んで不快に思った方が多かったり
後で読み返して僕が「配慮が足りなかった」と思った場合
活動報告での予告及び報告なく削除する場合がございます
皆様のご理解とご協力をよろしくお願いしたします