外伝~2~永い後日談のクトゥロニカ神話『一途な彼等』   作:カロライナ

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Episode12〖散弾雨〗-中篇

COUNT6

爆雷/移動 【楽園】→【花園】

爆雷/8ゲージショットガン 【ドッグテイマー】(足)

ラッキー/あご 【ハウンド1】

 

「くるな…!」

「……」

「来るんじゃねぇ…!!」

「……」

「お前等、このバケモンを早く何とかしやがれぇぇぇぇ!!!」

 

 わざとブーツの音を高らかに響かせながら、爆風を防ぐ盾と自慢のドギーボムを一瞬にして肉塊へと変えた8ゲージショットガンを持つ、ガスマスク姿の放射能防護服を纏った迷彩服の男が接近してくる。

 ドッグテイマーは足がすくみで動くことは出来ない。しかし相手は着実に距離を狭めてくる。出来ることは身体が自由に動けるようになるまで怒声を張り上げながら、彼女の優秀な部隊が脅威を排除してくれるように怒声を張り上げることだけだった。

 

「安心しな、殺しやしねぇよ。ただ死ぬほど痛ぇかもしんねぇけどな」

 

 爆雷はショットガンをドッグテイマーの足に向けて構え、そのまま装弾されている残りのバックショットシェルを放った。散弾の雨はドッグテイマーの足をズタズタに引き裂き、形として残る部位としては大腿部から上部のみとなり、尻餅を付くような形でドッグテイマーはその場に座り込んでしまう。

 

「あ……え、嘘だろ…?」

「安心しろSHIELD部隊で人間を殺さず効率良く尋問する方法は習得済みだ。これ以上抵抗しねぇってんなら、致死性の高い攻撃は止めてやるよ。ま、抵抗しようにもそんなズタボロの足じゃ抵抗はおろか、絶叫をあげることが勢一杯で、逃げることすら出来ねぇだろうけどな」

 

 空になったショットガンをドッグテイマーに向けながら、爆雷は牽制行動を止めることはない。ラッキーの安否も確認しながら業務説明の用意に淡々と絶望を与えて行く。

 

「くっ、お、おい待て、犬どもを止めてやるから、これ以上の攻撃を止めろ!!」

「…へぇ、脚を吹き飛ばされた痛みで悲鳴の1つや2つ上げるかと思っていたんだが…随分と忍耐強いんだな。…いや忍耐強いってレベルじゃねぇが…何か薬物でもキメてんのか? しかもこの期に及んでその上から目線の態度を変えやしねぇ。これは今後が楽しみだなぁ? おい」

 

 ドッグテイマーはアンデットになってから痛覚というものを忘れ去っていたことを思い返した。今まで散々、犬どもをいたぶってきたが犬どもも痛いという反応を見せない為、思い出せなかった記憶。土気色の顔色が更に青く、青白く染まって行く。

 爆雷はネクロマンサー技術について何も知っている素振を見せなかった。表情を伺うにもガスマスクに遮られておりその発言の真意を知る事は出来なかった。しかし、彼女は爆雷が嘘をついているのだと思い込むことにした。第一最終戦争が行われているこの世界でネクロマンシーの技術について何1つ知らない無垢な人間がいる訳がないと。

 

 

 

 一方その頃、ラッキーは対峙しているハウンドに向けて勇敢に飛びかかり、その牙はハウンドのはらわたを食い破り引き千切った。ハウンド1は苦しみに満ちた声をあげるが、ラッキーもその手を緩めることはなく食い破る。背後を伺えばドッグテイマーに銃口を向けている爆雷の姿と、脚を完全に吹き飛ばされた憎き存在がいるのだ。ラッキーに出来ることは爆雷の命令に従い、可能な限り己の出来ることを最大限に成し遂げることただそれだけだった。

 

 

COUNT5

ドッグテイマー/背骨

ハウンド1/セイバートゥス

ハウンド4/セイバートゥス

 

「おい、コラ。攻撃を止めさせるんじゃなかったのか? それともまだ鉛玉が足りなかったのか? あぁ?」

「そ、そんな訳ねぇだろ!! そうだ! オレ様の事を修復したら攻撃を止めるように言ってやるよ。だからまずはオレ様の足を直しやがれ!」

「あぁ、そうだな。攻撃の手を止めたら最高峰の病院に駆け込んでやるよ。麗しいヘビ人間達が看病してくれるぜ? …俺も気が長い方ではないからな。最初で最後の最終通告だ。これ以上無駄な攻撃を止めろ。テメェがじわじわと嬲られたいってなら話は別だがな」

 

 増援は現れなくなったものの、背後では攻撃の手を緩めないハウンドを親指で指を指しつつ、ドッグテイマーに話しかける。弾薬はいつでも装填することができるようにショットシェルが握られている。一撃で両足が粉微塵になるほどの凶悪な一撃だ。そんなものが2発もぶち込まれたら…ドッグテイマーは感覚などとうの昔に失い、寒くもないのはずなのに心身の震えを感じていた。

 ラッキーは2のハウンドを素早い身のこのなしで攪乱しながら攻撃を躱しつつも、先へと新たな主人となりうる可能性の秘めた爆雷に攻撃が届かぬよう付かず離れずの距離で2匹を相手に良戦する。

 

 

COUNT4

ドッグテイマー/背骨

ラッキー/あご

 

「だから直したら止めてやるっつってんだろ! 理解できねぇのか、ボンクラ!!」

「テメェこそ自分の立場分かってねぇんじゃねぇのか? 先に攻撃の手を止めるのが先決だろうが」

 

 自らを鼓舞するかのように怒声を張り上げながら、必死の抵抗を試みるドッグテイマーと淡々と拒否する爆雷。

 

「キャゥン!!」

「…!! ラッキー!」

「今だ! 犬ども!! 一斉攻撃で野良犬をかみ殺せ!!!」

 

 背後ではラッキーが敵の攻撃を避けつつ再び攻勢に打って出ようとしていた。しかし、その構成は上手く出るどころか、敵に反撃されてしまう隙を作ってしまう。翻弄するラッキーの横腹にハウンドの鋭い牙が喰らいついたのだ。重傷を負うほどの怪我ではないが、それでもハウンド1同様ボタボタとはらわたが零れ落ちてしまう。

 苦しげなラッキーの声に爆雷も注意がドッグテイマーから、ラッキーへと移る。そこを見す見す見逃す彼女ではない。歓喜の声をあげながら攻撃目標を切り替えさせた。その命令が自らを追い詰める破滅の呪文である事とは知らずに。

 

 




【後書き】
ショットガン♪ ショットガン♪
らんらんらーん♪

最近
クトゥルフにおけるショットガンの最高火力は840
ネクロニカにおけるショットガンの最高火力は28~32
とか、計算しておりました。
クトゥルフは主に火力が、やばいです。
今回使用された8ゲージショットガンも、想定しうる最高火力は600となります

さぁ、あなたもショットガン教に入り神話生物どもを駆逐しましょう!!
今なら[貫][打][魔][炎]属性をエンチャント・ウェポン!

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