陽炎と不知火は同期の艦娘である。しかし偶然不知火が戦果を上げたことで、不知火に先に昇任されてしまった。陽炎はそこまで気にしていないつもりだったが、普段は着ていない制服である常装の白い第三種夏服に不知火が肩章を装着しているのを見て――

艦娘と階級を巡る短いお話です。
※Pixivにも投稿しています。

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陽炎は肩章がほしい

 目の前の制服――上も下も真っ白な第三種夏服――の肩には、黒の台地の上に金の桜星一つと線一本。やっぱりこの制服は肩章があるとパリッとするなあと、どうでもいい感想が浮かぶ。いつもそっちの方を見る機会が多いからだろう。

 その制服に身を包んでいる本人、私の僚艦である不知火は不思議な顔をして私を見ていた。

 

「どうしました? 何かついてますか?」

「いえ……何もないわ。よく似合ってるな、って思っただけよ」

 

 ありがとうございます、とにべもなく不知火は言った。相変わらず可愛げのない妹だと思う。まあ、これが本当に素だから慣れっこだし、そもそもただの姉妹艦で血の繋がりはないし、もっと言うと不知火の方が生まれが早いけども。

 私はこっそりとため息をついて鏡を見る。髪型、よし。メイク、よし。制服、シミもシワもひとつもない、よし――だけども、私の制服には肩章はない。その代わりに、左腕の袖口からきっちり四センチメートル上に、黒のV字三本と円弧一本に“桜錨”一つで表される階級章が縫い付けてある。色も形も、不知火とは大きく異なる。

 つまりどういうことかというと、私は海曹長であり、不知火は三等海尉であるということだ。先月にあった海戦で敵旗艦を撃沈するという大きな戦果を収めた不知火は、私よりも先に三尉海尉へと昇任したのだった。

 鏡越しに不知火を見る。どうしても肩章に目がいく。私はもう一度ため息をついた。

 

「陽炎、何かありましたか?」今度はため息が不知火に聞こえたのか、鏡の向こうの不知火と目が合った。私はかぶりを振る。

「いいえ、万事オッケーよ。行きましょうか」

 

 こんな機会――こんな機会というのは、艦娘を目指そうという頼もしいうら若き乙女を学校からリクルートするための講演会のことだ――でもないと、階級なんて意識することはない。艦娘は普段は別の制服、私たち陽炎型でいえばあのシャツとブレザーベストのスタイルだから、こうしてきちんとした常装に身を包む機会はそれこそ今日みたいに外へ公務に出るときくらいだ。

 

 いつもの制服には階級章を縫い付けるだとか、肩章をつけるなんてことはない。艦娘が階級差を気にするときは、財布が寂しいときと相場は決まっている――つまりは、誰にたかりに行くかを考えるときの指標くらいのものでしかない。実際、同じ駆逐艦娘でも私よりずっと年上で大ベテランの吹雪は、階級でいえば一等海尉で、この基地に所属する駆逐艦娘の階級としては最上位だ。でも、それを気にする艦娘はいない。もちろん階級に見合った経験や活躍には敬意を払ってはいるけども、それは階級とは別の話だ。ちなみに、私の財布が寂しくなったときにまず最初に行くのは吹雪のところだ。在りし日の大海戦の話とおいしいご飯がセットになってついてくる。こっちはスマイルゼロ円でいい。

 

 でもなあ、と私は隣を歩く不知火をちらりと見る。やっぱり、姉妹艦が自分より上の階級になるのはちょっと複雑な気分だ。ほとんど書類の上だけのことで、やることはほとんど変わらない――食堂だって一緒だ――とはいえ、下士官と士官という大きな違いがあるのだから尚更だった。これでも陽炎型駆逐艦娘の一番艦、ネームシップとしての矜持がある。いくら年上とはいえ、キャリア的には同期の不知火に先に尉官の“ホシ”を取られるのは――悔しい。

 

「私が運転します。不知火三尉」

 

 からかい半分、嫉妬半分でそう言った私に向かって、不知火は少し不機嫌そうに頬を膨らませていた。

 

「陽炎、階級をつけて呼ぶのはやめてください。それをするなら、せめて“不知火”でなく名前の方で」

 

 ゴメンゴメン、と私は笑った。業務車に乗り込んでエンジンを掛けながら「ちょっとした冗談。さ、行くわよ」と言った。

 

 

   ◇   ◇   ◇

 

 

「今日はなかなか成功でしたね」

 

 珍しいことに、不知火の声から機嫌のよさが漏れ伝わってきた。ちらりと運転席の不知火の表情を見る。仏頂面なのはいつものことで変わりないが、ほんの少しだけ口角が上がっている。機嫌がいいことの証しだった。このまま放っておけば、もしかして鼻歌を歌ったりハンドルを握る指がタップダンスを始めるんじゃないかとさえ思った。

 

「そうね、上手くいったわ。不知火のおかげよ」

「陽炎の方が人気があったように思いますが」

「そう?」

 

 講演会の帰り、私と不知火は今日の成果をお互いに確認していた。今日は基地の地元にある普通科高校で地方協力本部(ちほん)が行った説明会に併せて、二学年の女子生徒向けに艦娘の業務内容の説明を行ったのだ。先日の不知火の戦闘映像――もちろん機密に触れない程度に編集したもの――は特に盛況で、歓声が上がるほどだった。さながら私たちはヒーローならぬヒロインというところだ。結局私も不知火も、時間一杯まで個別相談で大勢の生徒たちから質問攻めにされて、陸出身の広報官から「みんな艦娘に取っちゃうつもりですか!」と泣かれてしまった。

 

「とにもかくにも、有望な娘たちが来てくれればそれでいいわ」

「そうですね。あの娘たちの中からどれくらい――」

 

 不知火の話をうわの空で聞きながら、私は今日のことを思い返していた。不知火は否定していたが、やはり今日の主役は不知火だった。今時の高校生は階級のことくらいなら常識として知っているから海曹長より三等海尉の方が上だというのはわかっているし、実際に先日活躍したのは不知火だから当たり前といえばそうだった。でも――用意された弁当が私と不知火で違っていたのは、ちょっと納得できない。少し泣きそうになった。

 

「――陽炎?」

 

 不知火が私を呼ぶ声に、反射的に顔を向けた。「何かしら?」

 

「私の話、聞いてましたか」

「もちろん。まあ、来月の基地祭に来てくれたら、なかなか脈アリじゃないかしらね?」

「不知火もそう思います」

「そこでもう一押し、かな。来年までモチベーションを保ってもらえるように、まあ難しいとは思うけど――」

 

 不知火の肩章を見て、ふと思った――来月までに、私も三尉に昇任したい。別に今日の生徒たちにいい格好をしたいとかではなく、このまま不知火に追い抜かれたままというのはやっぱり割り切れない。

 もう海曹長になってから結構経っている。あと一息……のはずだ。多分。やってやろうじゃないの。久々に、身体の底から燃え上がるような闘争心が湧いてくる気がした。

 

 

   ◇   ◇   ◇

 

 

 とはいえゲームではないのだから、そうそう昇任などできるものではない。大昔のように深海棲艦の撃破・撃沈スコアを積み重ねていけばいいというものでもないし、そもそもそんなにスコアが積み上がるほど深海棲艦が跳梁跋扈するような時代が遠ざかってもう久しい。だからこそ、“まともな就職先”の一つに艦娘がなっているのだから。

 そうなれば――

 

「ってわけで、昇任したいの」

「昇任したいってまた簡単に言ってくれるなぁ、おい」

 

 そう言って呆れ顔をしているのは我らが艦娘の上官、司令だ。こういうのは回りくどくいくよりも、直談判したほうが早い。ちなみに司令は二佐である。普通の一般大学を出ているらしい。最近生え際の後退を気にしているらしいが、私から言わせれば元々十分に後退している。今年度中に丸坊主にするかの賭けは継続中だ。オッズは丸坊主にするのほうが低い。雪風がそっちに賭けているから余計に低くなっている。

 

「だいたいこの平和なご時世な、そうそうポンポンと昇任させてたら防衛省の金庫がスッカラカンになっちゃうっての。最近は予算が厳しくなってきてるんだから余計にな」

「その平和を守ってるのは私たちなわけなんだけど」

 

 司令室に掲げられた「今月の戦死者 ゼロ ご安全に!」というボードを見つつ、私は言った。

 

「それとこれとはまた別だよ。……んで? 今月はマジでヤバくなったのか?」

 

 司令はゲスな笑い声と一緒に指で“円”を作る。失敬な、給金は毎月計画的に使っている……たまに目測を誤るときもあるけど。

 

「違うわよ。その……」どう説明したものかと、口ごもってしまう。

「わかってる、不知火のことだろ」

 

 ニヤリと笑う司令にイラッとしたが、なんとか顔には出さなかった。「……そのとおりよ」

 

「ははーん……悔しいわけだな、まあ気持ちはわからんでもない。俺も同期が先に二佐になったと聞いたときはちょっと悔しかったしな」司令は妙にニヤニヤしている。まったく憎たらしい顔だが、ここはこらえろ私。昇任はこれのさじ加減次第だ。

「で、どうなのよ。実際のところ」

「いや、さすがに俺からは直接には言えんのだがな、そうだな……」

 

 司令の目はデスクのモニタと私を何度か往復して、モニタに戻った。「ふーむ……なるほど」

 

「まあ、なんだ。頑張れよ。いつかはお前もなれる、うん」顎をポリポリと掻きながら言う声は明らかに棒読みだし、私の目を見ていない。これはちょっと、よくない。

「ちょっと、どういうことよそれ」

「いやな、陽炎よ。お前の場合は……いや、十分良いぞ。とても良い。だが……まあアレだ、今は平和だからな。平和というものはいいものだ、平和が一番だ」

「そこを何とか」

「そう言われてもどうにもならん、諦めて――」

 

 司令はそこでぴたりと言葉を止めた。顎に手を当ててちらりと私を見る。何か考えが浮かんだ?

 

「陽炎、そんなに昇任したいか?」

「……したい」

「なんでもやるか?」

 

 司令の表情から何か罠の匂いがしたが、今ここで引き下がるわけにはいかない。

 

「……やってやるわ」

 

 その言葉確と聞いたぞ、と司令は笑う。二言はないわ、と私も笑みを返した。

 

「実はだな、先日から例のE海域が四国の南のかなり遠い沖合に出現していてるんだが、どうも今回は規模が大きすぎて呉だけじゃ厳しいということでウチからも何人か人を出せと言われてるんだ。火力の高い連中が主だが、まあ駆逐艦も入れて困るということはないだろう」

 

 くるりとモニタを回転させて、司令は私に航空写真を見せた。確かに四国の南の海が赤くなっている。

 E海域というのは深海棲艦の出現が多発する海域のことだ。深海棲艦をほとんど殲滅したといえる今も、だいたい季節の節目に出現して海を真っ赤に染める。未だに発生の原理はわかっていないが、発生したら最後、出てきた深海棲艦を倒し続けないと深海棲艦が流出して被害が周囲に拡大する。とんでもなくタチの悪い赤潮だ。

 

「つまり……?」

「行ってこい。ま、死なない程度にやってくれや」

「いーじゃない、望むところよ」

 

 ハメられたと気付いたのはそう言って意気揚々と司令室を出てからのことだった。私一人でどうしろというのか。頭を抱える。まあ、行ってから考えればいいだろう。もしかすると、ウチから派遣される艦娘と一緒に中枢攻略部隊に編入されることだってあるかもしれない。

 今思えばなんと甘い考えだろう。司令の笑顔を意味をもう少しよく考えるべきだった。いつかあの頭をバリカンで剃り上げてツルツルにしてやると、私は派遣初日に決心したのだった。

 

 

   ◇   ◇   ◇

 

 

 あのクソ提督め、という罵声を抑えるのは何度目になるだろうか。派遣二週目、私は海域の外縁で外に出ようと突進してくる連中をひたすら狩っていた。とにかく忙しない。一体倒したと思えば、即座に上空の偵察機を駆る空母艦娘から別の深海棲艦の通報が飛んでくる。

 中枢攻略部隊など夢のまた夢、私は呉の新任駆逐艦娘たち――それも訓練所出たばかりの一等海士がほとんど――を率いて雑魚狩りをしていた。つまるところ、私は体のいい子守としてこき使われていた。どうやら司令は最初からこうなることをわかっていたようだ。気付いた時にはもう遅かった。大方、呉の司令と最初から通じていたのだろう。

 

「ちょっと! 陣形崩れてるわ! 旗艦はきちんと把握しなさい!」

 

 はい、と威勢のいい声が無線から返ってくる。声はいいんだけどなあ、と私はひとりごちた。

 私は殿に回って、新任艦娘たちのお目付け役のようなことをしている。ここ二週間、ヒヤヒヤさせられる機会が何度もあって私は頭が痛い。お世辞にも彼女たちは実戦に出すには練度が足りないが、またとない実地教育の機会というところなのだろう。それに付き合わされる方は溜まったものじゃないけども。

 

「げ」

 

 そんなことを考えていたら、上空の偵察機から通信が入る。さっき一体倒したばかりというのに、どうやらまだ一休みはできないらしい。空母連中も観測するだけじゃなくてちょっとは手伝ってほしいけども、なかなかそうはいかないのだろう。仕方ないわね、と旗艦を任せている艦娘に無線と受信した情報を飛ばす。

 

「敵よ、次は距離一万五千、方位一-二-〇にイ級駆逐が四体、針路二-七-〇へ向かってる。さてどうする?」

『えっと……全艦、方位一-六-〇に回頭、その後複縦陣に変更し、第二戦速へ増速……せよ』

 

 無線では少し迷いが見えたが、チカチカと旗艦の信号灯が光る。命令の伝達は問題がなさそうだ。伝達が終わると危なげなく回頭していく。

 波に揉まれながらもどうにか揃って進路を切り替える駆逐艦娘たちを見つつ、私は満足感を覚えていた――初日に顔合わせしたときはどうなるかと思ったけど、まあまあ良くはなったかしら。もっとも、同時にくたばれクソ提督と中指を立てていたけども。してやってくれたわね、本当に。

 

 結局、E海域の“浄化”が完全に終了するまで、私は駆逐隊で出ずっぱりだった。みんなそれなりに立派になった。これはこれでいいかしらね、とちょっとだけ思ってしまった。ちょっとだけだ。

 

 

   ◇   ◇   ◇

 

 

「お疲れさん。どうだった?」

 

 帰還報告に来た私に、司令は開口一番そう言った。無駄に晴れやかな笑顔と同じく無駄に輝く白い歯に無性に腹が立つ。

 

「『どうだった』ってね……どの口が言うのかしら?」

「悪くはなかっただろ? 聞いたぞ、あっちの駆逐隊の連中泣いてお前を引き止めたんだって? 呉の司令からお礼の電話があってな、機会があればまた来てほしいと言うくらいの熱烈な感謝ぶりだ。聞いてるこっちが平身低頭になりそうだった」

 

 やっぱり知ってて私を行かせたな、本当にこの司令は食えない上官だ。

 

「……まあ、悪くはなかったわ」

「だろう?」

 

 司令は勝利宣言がごとく高笑いする。これにはさすがに堪えきれず苛立ちが顔に出る。それでも司令は笑っていた。

 

「おうおうそんな顔しなさんな、ほれ」デスクに置いていた封筒を私に向けて突き出してきた。

「これは……?」

「辞令だ。おめでとうさん」

「えっ? うそ……!」

 

 提督の手から封筒をひったくるようにして取る。中にあったのは――辞令書だ。『准海尉に昇任させる』とある。遂に私も……准海尉?

 ちょっと待った。深呼吸してもう一度見る。やはりそこには『准海尉』の三文字がある。

 

「どういうこと? 准海尉?」

「見ての通りだ。昇任おめでとう。これで給金には困らんかな。ああそれとな、中に入ってる肩章は俺からのお祝いだ」

 

 封筒をひっくり返すと肩章が出てきた。不知火とほぼ同じもの――黒の台地の上に金の桜星一つと線一本――だが、線が三尉のそれと比べて細くなっている。

 嬉しいような、そうでないような……いや、嬉しいのは確かだけども……。

 

「お前みたいなのがいてくれると助かる。新任艦娘の教育には困らんな。これからもドンドン頑張ってくれ」

 

 司令は椅子から立ち上がってポンポンと私の肩を叩く。まだ微妙に現実が飲み込めない。

 そこに付け加えるように何でもないという口調で、

 

「そうだ、驚いてひっくり返らないように先に言っておくんだがな、黒潮が三尉になったぞ」

「へ……?」

 

 黒潮が……? 黒潮といえば私と同期で一緒の海曹長で、不知火の昇任をお互いに「先にやられちゃったなあ」と言っていたのに?

 

「実は黒潮もE海域の攻略に行っていてな、なかなか活躍したらしい。ま、その辺の話は後から本人に聞くといいだろう。下がっていいぞ、陽炎准尉」

 

 最後の理性を働かせて私は敬礼をすると、司令室を出た。

 

「な……な……」

 

 なんでこうなるのよ!

 叫び出さなかっただけ、誰か私のことを褒めてほしかった。

 それから私は黒潮からE海域の話を聞き出して、バリカンでなくこの手であの司令の生え際を後退させてやると心に誓ったのだった。

 

 

   ◇   ◇   ◇

 

 

 基地祭当日。

 私はいつもの制服でなく第三種夏服を着ている。今日の私の任務は基地祭にやって来る女子高校生相手のエスコート兼リクルート。これもまた重大な任務だ。

 肩の上には准海尉の肩章がしっかりと装着されている。ついでに言うと、胸には徽章――防衛記念章――が一つ増えていている。E海域派遣従事者の防衛記念章だ。

 うん、やっぱりこっちのほうがサマになっている。たとえ隣にいる不知火と比べて、階級を表す線の幅が細いといってもだ。

 誰が何と言おうと、これは私が勝ち取った階級だ。とても誇らしく思う。

 

「よく似合ってますよ、陽炎」

「でしょ?」

「まあ、鏡の前でニヤニヤされると少々気持ち悪いですが……」

「それは言わないでよ」本心でないのはわかるけれども、いつもの真顔で言われると少し傷つく。

 

 仕方ありませんね、と不知火は肩をすくめた。

 

「さあ、そろそろ行きますよ、陽炎准尉?」不知火は冗談めかして私に言った。

「ちょっと、その言い方はやめてよね」

 

 口ではそう言っても、私の顔は緩んだままだ。陽炎准尉。なかなかいい響きだ。

 

「ふふ、前のお返しですよ。陽炎、准尉昇任おめでとうございます」

 

 そう言って不知火はウィンクすると、先に部屋を出てしまった。

 私といえばあまりの驚きで――あの不知火がウィンクだなんて、信じられない!――もう一度不知火が呼びに来るまで口をぽかんと開けて固まってしまっていた。


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