High School Fleet ~封鎖された学園都市で~ 作:Dr.JD
<コ☆ロ☆ス
<はい死んだ~ バララララララッ………
どうも皆さんおはこんばんにちわ。
作者でっす。
お待たせしました。
やっとの事で最新話をお届けできそうです。
更新速度が、亀レベルに落ちてしまった………。
それにストーリーとしてもあまり進んでいない………。
完成度もなんだか微妙だし………。
と言っても仕方ありませんね♪
では早速どうぞ。
[宇宙エレベーター]
2012年、7月19日、10;45;00
高校1年生 陽炎型航洋艦五番艦「晴風」 艦長
岬 明乃(みさき あけの)
茨城県 尾阿嵯(おあさ)町港湾 宇宙エレベーター・アースポート内
ステーションへ向かうためにクライマーと呼ばれる乗り物に乗った私達。
これから未知の世界へ旅立つと思うと、ワクワクしてきちゃった。
プシュー
そんなことを考えてたとき、背後にある扉が固く閉じられる。
アナウンス
『これより、全ての扉を閉鎖します。防火扉を閉めますので、扉には近付かないようよろしくお願いします』
宗谷 ましろ
「!艦長、危ないですよ。後ろへ下がって下さい」
シロちゃんが後ろから私を引っ張った。
突然、分厚い壁が内側から現れて、驚いた私。
どうやらこの壁があるおかげで、私達は無事に宇宙へ旅立てるのだと、何となく分かる。
岬 明乃
「ありがとうシロちゃん………いよいよ宇宙へ行くんだね」
宗谷 ましろ
「ええ」
私の独り言に、シロちゃんが応えた。
彼女からは緊張の糸が見える。
窓ガラスからは外の景色が見える。
と言っても、まだアースポート内の景色しか見れないけれど、これから遠い場所へ行くのだと感じさせるには、充分だった。
磯崎 凛
「それにしても、まさか俺が宇宙へ行ける日が来るなんて思わなかったなぁ。これも蘭にチケットくれた岬さんのおかげだよ。ありがとう」
岬 明乃
「い、いえ!私は昨日、蘭ちゃんに町を案内して貰ったから、そのお礼に」
磯崎 凛
「それでもだよ。それに、蘭の励ましにもなったみたいだし、感謝してるんだ」
磯崎 蘭
「お兄ちゃん………」
ツアーガイド
「皆様、ご搭乗されましたね?ではこれより、クライマーに搭乗される際の注意事項を発表します」
クライマー内でざわついていた乗客も、彼女の一声で静まりかえる。
ゴクリ
自然と息を呑む音がした。
ツアーガイド
「これから宇宙ステーションに向けてクライマーを上昇させます。私達が目指すのは、高度3900キロメートルにある、火星重力センターと呼ばれる小型ステーションです。なお、到着予定時間は1時間とさせて頂きます」
ガイドさんが正面のモニターに宇宙エレベーターの全体像を映してくれた。
――――この宇宙エレベーターを構成している1本の線上に、複数のステーションが建設されている。
今私達が向かう『火星重力センター』は、地球に最も近いステーションで、今回はそこで見学会を行うらしい。
さらに上へ行けば、『月重力センター』、『低軌道衛星投入ゲート』、『静止軌道衛星ステーション』、『火星連絡ゲート』、『カウンターウェイト』が存在する。
一番上にあるカウンターウェイトはどうしても必須のものらしく、これがないと宇宙エレベーターは地球の自転に耐えきれず、切れてしまうとのこと。
例えで言うと、紐の付いた砲弾投げと一緒で、紐の先端に”おもり”を付けることで、選手が地球だとすると回した時に、紐自体が真っ直ぐ伸びるように働かせている。
要は遠心力と重力のバランスを保つことにより、ステーションとアースポートの位置を均等にしているらしく、それで、それで………。
岬 明乃
「うぅ!頭がこんがらがってきちゃったよ!」
磯崎 蘭
「私もだよミケちゃん、物理学はどうも苦手で………」
綾瀬 留衣
「つまりはね、蘭。遠心力と重力のベクトル量がそれぞれ平衡しているから――――」
磯崎 蘭
「あー留衣!それ以上はダメ!」
宗谷 ましろ
「ふむ、理解は出来た。なるほど、それで砲弾投げか。分かりやすい例えだな」
万里小路 楓
「とても興味深い話しでしたわ。これは良い思い出話になりそうです」
磯崎 凛
「やばい、ほとんど理解できなかった………昔から物理とか数学は苦手なんだ」
名波 翠
「凜さん、そこはくじけてはいけませんわ!試験前になったら、この名波翠が勉強に付き合いますわ!」
ツアーガイド
「ですので、到着するまでの1時間、どうぞ宇宙空間の旅をお楽しみ下さい!」
ゴウンッ
まるでタイミングを見計らったかのように、大きな轟音と共にクライマー全体が揺れた。
………どうやらもうすぐ出発するらしい。
ツアーガイド
「大変長らくお待たせしました。出発する準備が整いました。これより、宇宙ステーションへ向かいます。よろしければ、窓の外をご注目下さい」
そう言われて窓際へ移動する。
分厚いガラス越しに見えたものは、アースポート内部。
そこから徐々に上へと向かう景色へと変わった。
ステーションの内部、天井付近へ変わり、そしてアースポートを飛び出していった。
磯崎 蘭
「うわぁぁ!町がどんどん小さくなってくよ!」
岬 明乃
「と言うよりかなりの速度で昇ってってるね。でも、普通のエレベーター乗ってる時よりもずっと揺れないし、静かだね」
晴風に乗ってる時は大体、静かではあるけど、嵐や天候が悪い日は波が荒れて船体だって揺れる。
こんなに揺れない乗り物に乗るのは初めてだった。
やがて風景は雲の中へ潜っていき、あっという間に雲の上へ昇った。
そして――――
岬 明乃
「わぁぁ!!みんな見てみて!日本があんなに小さく見えるよ!」
そして日本全体を見渡せるくらいの高度まで昇ると、私は目を張ってしまった。
他の乗客達も、初めて見る景色に魅了されてるようだ。
シロちゃんと万里小路さんも例外ではなかった。
ここで私は、感じたことがあった。
日本って、こんなに大きかったんだと。
そして………紛れもなく、私達の知っている日本ではないことだ。
地理の授業で何度か日本全体の地図を見た記憶を掘り返す。
私達のいる日本と見比べて見ると、本州や四国の一部は欠けておらず、余計に土地面積が広いように感じてしまった。
代わりに、海上フロートが日本付近に建造されていなかった。
大きな違いは、やはりこの2点だろう。
万里小路 楓
「まぁ、とても美しいでございます。折角なので一枚、撮影していきましょう」
宗谷 ましろ
「………こっちの世界の日本は、あんなに国土があるんですね。私達の世界とはまるで違う。フロートもほとんど見かけない。やっぱりここは、私達とは違う世界なんですね」
シロちゃんが隣で私にしか聞こえない声で言った。
身体が震えていて、両腕で身体を抱き締めている。
震えを止めようとしていても、上手く止まらないようだ。
シロちゃん、やっぱり不安なんだ。
気丈に振る舞っていて、どこか大人びている彼女でも、やっぱり女の子。
右も左も分からない世界へ突然へ導かれた私達は、どうすれば良いのだろう。
??????
「君、身体震えてるね。大丈夫?」
どう慰めようかと悩んでいたら、どこから現れたのか、褐色肌の女の子が声を掛けてきた。
見た目は私達とはそんなに変わらない年齢。
スーツとネクタイをビシッと格好良く着こなしていて、金髪のツインテール。
外国から来たのか、見た目は日本人ではないようだ。
??????
「あー、もしかして冷房が効きすぎてるから?寒いよねー、宇宙空間だけに。ほら、良かったらこれ着たら?」
宗谷 ましろ
「あ、ああ。ありがとう………」
上着を脱いで、シロちゃんに着せてあげる。
うわぁ、リアルで上着を着せてあげてる子、初めて見た。
磯崎 蘭
「わぁ、日本語がお上手なんですね。学校で習われたんですか?」
??????
「ううん、私は学校には行ってないよ。独学で勉強したんだ。他にもドイツ語とフランス語もお任せを」
裾を掴んで一礼する。
うん、マナーもちゃんとしてるなんて、かっこいい!
名波 翠
「ふーん、ならドイツ語で33ってどう発音するんですか?」
磯崎 蘭
「ちょ、翠っ」
おっと、ここで翠ちゃんが先制ジャブを放った!
ちょっとイジワルな顔になると、彼女は何とでもないように答えた。
??????
「簡単よ。ドイツ語は数字を発音するときは1桁目から言うの。だからこの場合、Drei und dreißig と発音するのよ。お分かり?」
綾瀬 留衣
「ああ、そうだったんだ」
万里小路 楓
「へぇ、初めて知りましたわ。ドイツ語は難しそうでしたから………今度クラスメイトに言ってみます」
??????
「どんな言語でも、コツさえ分かればすんなり覚えられるものだよ。良かったらさ、今度レクチャーしてあげよっか?………あっ」
万里小路 楓
「まぁ!それは嬉しいお誘いですわ!是非よろしくお願いします!」
??????
「う、うん。よろしくね」
なんだか途中から返事に困った様だったけど、どうしたんだろう?
それにしても。
岬 明乃
「カワイイなぁ。お人形さんみたいだよ」
??????
「えっ?」
あ、やばっ。
口に出しちゃってた!
彼女はポカーンとしながらこちらを凝視していた。
宗谷 ましろ
「確かに可愛らしい。外国人ならではの風格もあるし、金髪にツインテール。うん、よく似合っている」
??????
「あ、ありがとう。家族以外だとあんまり言われたことないから、すっごく照れるわ」
嬉しかったのか、顔を少し赤くして視線を外した。
ふふ、可愛らしい一面があるんだなぁ。
岬 明乃
「ところで、お名前は何て言うの?私は岬明乃!よろしくね!」
??????
「あー、えっと………私はトリエラよ。よろしく」
少し間を置いてから褐色肌の女の子、トリエラちゃんは右手を出して握手した。
ギュッ
握手した彼女の握力によって、手が悲鳴を上げようとしていた。
岬 明乃
「うわぁっ、すごい握力!」
トリエラ
「ああ、ごめんね。痛かった?」
岬 明乃
「ううん、大丈夫だよ。それにしても、すごい力だね………蘭ちゃんも握ってみてよ」
磯崎 蘭
「え、私?いいよ。トリエラさん、ちょっと失礼しますね」
トリエラ
「ほい」
磯崎 蘭
「いたた!?ちょっ、いた!?握力どんだけあるんですか!?」
トリエラ
「うーん、この間計ったら70くらいあったよ。これって普通かな?」
磯崎 凛
「いやいや、女の子で握力70って。成人男性でもその半分行かない人だって居るんだぞ。なら俺も握手してどれくらい握力があるか見てやろう」
磯崎 蘭
「お兄ちゃん、あんまり無理しないでよ。この後荷物持ちやって貰うんだからさ」
磯崎 凛
「雑用やるの前提かよ。まぁいいや、いっちょやるか!」
トリエラ
「臨むところよ………ふん!」
磯崎 凛
「うおぉ!」
端から見ても分かるくらい、2人が互いの右手に力を込めているのかが分かる。
ギチギチと変な音が出ていて、見てるこっちが手が折れないかどうか心配していた。
万里小路 楓
「まぁ、見ていてとても痛そうでございます」
トリエラ
「ふんっ、なかなかやるねっ、お兄さん」
磯崎 凛
「だてに柔道部主将やってるんじゃないんでねっ、おりゃぁ!!」
トリエラ
「うぐっ!?」
凜さんがさらに力を込めたからか、トリエラちゃんが顔を歪ませて手を離した。
手首を押さえて指を何度か折り曲げしていた。
岬 明乃
「トリエラちゃん、大丈夫!?」
トリエラ
「だ、大丈夫よ。思った以上に力が強くて驚いただけ」
磯崎 蘭
「ちょっとお兄ちゃん!相手は女の子なんだから、ちゃんと手加減しないとダメでしょ!?怪我しちゃったらどうするの!」
磯崎 凛
「うぅ、すまん。久しぶりに手強い相手を見つけたから、つい本気出しちゃって」
トリエラ
「それがあなたの本気なのね………こりゃまた鍛え直さなきゃ」
宗谷 ましろ
「いやいや、握力70ある人がなに言ってるんだ?」
万里小路 楓
「確かに、私も長刀術を会得しているからか、握力に自信はありますが、70となると――――」
………そうこう言っているうちに、自然と談笑していった。
それにしても、トリエラちゃんの怪我が大したことなくて良かった。
ホッと一安心していると、蘭ちゃんは外の景色を覗いて驚いていた。
磯崎 蘭
「うわぁぁ!見て見てっ、外がすっごくキレイだよ!」
岬 明乃
「わぁ、キレイだね………」
窓の外を見た途端、私はその世界に魅了した。
見渡す限りの、闇。
その闇の中で点々と光る星は、テレビで見たままの星空がそのまま自分の目の前にあった。
手を伸ばせば、すぐに届きそうな距離だ。
無意識のまま、いつの間にか手を伸ばしていた。
だけどガラスが遮っていて、触れることは出来ない。
宗谷 ましろ
「もう、艦長ったら何してるんですか?ガラス張りで触れるわけないでしょう」
岬 明乃
「そうなんだけどね。でもさ、目の前にあったら触ってみたいって感じるんだよね。だって、ほら」
宗谷 ましろ
「ああ、そうですね。私も正直、宇宙なんて初めて来たから………正直に言って怖いです」
トリエラ
「宇宙空間に放り投げられたら、そりゃ生きてけないし。外はマイナス数百度だし、大気が存在してないから、地球で浴びるよりも強力な放射線や紫外線が飛び交っていて、外へ出るときは防護服着用は必須ね」
うわぁ、またも知らない単語ばっかり出てきちゃったよ。
えと、大気と放射線と紫外線と………。
万里小路 楓
「質問よろしいでしょうか?大気が存在していないと、どうして地上よりも強い放射線や紫外線が浴びるのでしょうか?」
トリエラ
「太陽から発せられる紫外線や放射線が地球に降り注ぐとき、大気圏にはオゾン層があるでしょ?そのオゾンが紫外線や放射線をカットして、地上に照射されるの。だから私達は地上に居ても何の支障もなく生活できるの」
宗谷 ましろ
「そっか。だから私達が今居る宇宙空間に出るときは、防護服が必要だと言ったのか」
トリエラ
「そう言うこと。ま、今回のツアーはステーション付近の施設の見学だけだし、外に出る機会なんてないけどね」
綾瀬 留衣
「その大気の話しも、独学ですか?」
トリエラ
「そうよ、色々な本を読む時間があったから、自然と覚えていったの。それと明乃、あなたはもう少し色んな事学ばないとダメよ。あなた、さっきから私の話、ついて行けてないでしょ?」
うぐっ、す、鋭いなぁ。
話しの半分も理解できてなかったなんて、口に出せないよ………。
宗谷 ましろ
「艦長………」
トリエラ
「はぁ、全く、仕方ないわね。ならこれを上げるわ」
シロちゃんから彼女はバッグから、1冊の本を取り出した。
手に取ってみるけど、表紙を見て驚いた。
書かれている言語が………。
岬 明乃
「あのー、トリエラさん。これ、アルファベットだけど英語には見えないんですけど」
トリエラ
「当たり前よ、それはドイツ語で書かれているの。まぁ、ドイツ語の良い勉強になると思って、頑張って和訳しなさいな」
岬 明乃
「そ、そんなぁ~!」
あはははははは!!
その場に居たみんなが、一斉に笑い出した。
釣られて私も、笑みが零れていた。
誰もが、心の底から笑っていて。
そのはずなのに。
なんだか1人だけ、冷たい視線を送っている子が居た。
名波 翠
「………トリエラさん、先程は失礼しました」
トリエラ
「ん?ああ、あの33をドイツ語で何て言うのか、だっけ?良いのよ、別に。なに、あなたも他国語に興味があるのかしら?」
名波 翠
「あなたの勤勉さに感銘を受けました。記念に握手でもして頂けませんか?お詫びも兼ねて」
トリエラちゃんの質問に答えもせず、翠ちゃんはスッと右手を差し出した。
何だろう?さっきから様子が変だ。
それに、変だと言ったら蘭ちゃんの様子も妙だった。
元気がないというか、近くのベンチで翠ちゃんとトリエラちゃんを見守っているようだった。
その他は、まだ笑っているままだった。
私達4人が、別の世界にいるのではないかと感じるくらいだ。
まるで、写真の切り抜きをしているような………。
トリエラ
「?いいわよ。あ、でもちょっとさっきの握手で右手を痛めちゃったから、左手で良い?」
名波 翠
「………ええ、構いませんよ」
了承を得た翠ちゃんは左手にすり替え、互いに握手した。
本来なら微笑ましい光景なのに、どこか違う世界の動きに見えてしまう。
何だろう、この違和感。
名波 翠
「っ、トリエラさん、ありがとうございました………ところで、トリエラさんって付き合ってる方でもいらっしゃるんですか?」
トリエラ
「えっ、な、何でそう思ったの?」
私もそれが気になった。
何で今そんなことが気になったんだろう?
翠ちゃんは続ける。
名波 翠
「いえ、ただ握手した時に左手の薬指が少しだけ細くて、色が変わっていたのを見たもので、もしかしたらって」
トリエラ
「ああ、そう言う………うん、いるよ。彼氏が。今はちょっと遠い所にいるけどね」
名波 翠
「………そうですか。分かりました。すみません、変なこと聞いてしまって」
最後にお互いに気まずい雰囲気になってしまった。
もしかして、蘭ちゃんが元気のなくなった事で関係があるのかな?
あの子、かなり直感が冴えているというか、鋭いと言うか。
後で理由とか聞いてみよう………心配だから。
どうしよう、出したいキャラが多すぎてストーリーにどう組み込もうかすごい悩む………
しかし、ある程度の流れは出来ていますよ、ええ。
ただ次回の更新がいつになるかなんて、分かりません。
出来るだけ早めに投稿していきます!