仮面ライダーエグゼイド:クロスエンディング~スーパーゲーム大戦~   作:GAP

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※仮面ライダーエグゼイドを下敷きにしたクロスオーバー小説です。
※一部独自解釈の部分があります。
※檀正宗がリセットに失敗した世界線の話です。

はぐれた仲間の行方や、ヒーローズ・クロニクル攻略の情報を得るため、元ALOの中央街にやってきたアスナたち。しかし有益な情報は得られず、キリトやリーファ、シノンの行方の手がかりすら掴めなかった。
気を取り直し、調査を再開しようとするアスナたちだったが、そこに突如謎の怪人軍団が現れ、街を破壊し始める。それは、自らを神と名乗るあの男の仕業だった。


第11話

【ヒーローズ・クロニクル 元ALO 中央街】

 

ALO内で一番の規模を誇っていた中央街。レンガで作られた中世的な街並みが特徴的だったが、現在はそこに加速世界のジャンクな街並みが混ざり、カオスな状態となっている。

そんな街で、アスナと仲間たちははぐれてしまったキリトやリーファ、シノンの行方と、ゲームの鍵を握るであろう仮面ライダーたちの情報を集めていた。

この街は、ALOのどの種族の領地にも属していない街なので、必然この世界の情報は集まりやすい。融合した加速世界の街もそういった立ち位置だったのか、街にはALOのプレイヤーの他に、バーストリンカーと思しきアバターの姿も見える。

そのプレイヤーたちに混ざり、アスナは街に遭ったギルドの掲示板を見るが、これといった情報はなく、静かに肩を落とす。

そんなアスナに、背後から仲間のリズとシリカの声がかかった。

 

リズ「何か情報見つかった?」

 

アスナ「ううん…それっぽいのは無かった。リズたちの方は?」

 

シリカ「ダメです…。外からこの街に入った人にも聞き込みをしたんですけど、誰も、キリトさんやリーファちゃん、シノンさんのような姿の人は見てないって…」

 

アスナ「となると、頼みの綱は情報屋に行っているエギルさんだけか…」

 

アスナがそう言うと同時に、とうのエギル本人が苦い顔を浮かべて戻ってくる。

 

エギル「ダメだ。こっちもそれらしい情報はなかった。本当にどこ行っちまったんだ、キリトのやつ」

 

エギルのその言葉を聞いて、シリカが不安そうに口を開く。

 

シリカ「ひょっとしたら、また1人で戦ってるんじゃないでしょうか…?私たちと、この世界を守るために…」

 

エギル「そうかもな…。あいつの性格上、やりかねん」

 

エギルがそう言うと、その場にいた全員が黙り込んでしまう。全員、キリトの身を案じてのことだった。

 

アスナ「…そうだとしたら、ますます早く見つけないとね。さ、みんなもうひと頑張りしよう!」

 

全員の不安を吹き飛ばすため、アスナがわざと明るい声で言う。

 

エギル「そうだな。なんか無茶をやらかす前に止めないとな」

 

リズ「そうね。そんで、勝手に行動した分一発殴ってやらなきゃ!」

 

シリカ「リズさん、乱暴は駄目ですよ!」

 

そう言って、全員が活力を取り戻したその時、街はずれの方向から轟音が聞こえてくる。

 

エギル「何だ!今の音は!?」

 

アスナ「行ってみましょう!もしかしたら、仮面ライダーとの戦闘かもしれません!」

 

そう言うと、アスナが駆け出し、そのあとにエギル、シリカ、リズが続く。そして4人は、音のした方へ向かって駆け出した。

 

アスナたちがかけている間にも、断続的に爆発音は続き、徐々にその音が近くなっていく。

そして大通りに出ると、アスナたちはその爆発の元凶と対峙した。それは、見たこともないエネミー、いや、怪人たちだった。イカのような姿をした怪人もいれば、カメレオンとヒルが融合したような怪人、そしてトラの体に大砲を背負った怪人にクモのような姿をした怪人が、黒い骨の柄の入った全身タイツの戦闘員たちを引き連れ街を破壊している。

 

エギル「なんだこいつらは!?」

 

リズ「まさか、新しいエネミーなの!?」

 

エギルとリズがそう叫んだ瞬間、怪人軍団の奥からやかましい…もとい不遜な声が聞こえてくる。

 

???「ブェアハハハハハハハハァ!その問いに答えてやろう!」

 

その声と同時に怪人たちをかき分け、我らが神こと檀黎斗がゆっくりと姿を現す。いつセットしたのか、その髪型は普段のさわやかな七三分けからワックスで塗り固めたようなオールバックに変わっていた

 

エギル「こいつ、確か仮面ライダーの1人だ、名前は確か、仮面ライダーゲンム!」

 

黎斗「その通り…。だが、その真の名前は檀!黎斗神!偉大なるゲームマスターにして神だァ!そして、この怪人たちは以前、『超スーパーヒーロー大戦』というゲームを元に私が自身の復活用プログラムとして開発したゲームに出てくる敵キャラ、ショッカー怪人。檀正宗と戦うにあたって私が復元したのさァ!」

 

そう言うと、黎斗は右手にバグヴァイザーを持ち、それをアスナたちに見せつける。

 

黎斗「この中には、私が緊急時に備えて用意したプログラムや、これまで戦った敵のデータがすべて記録されている。つまり、これさえあれば私はいくらでも自分の軍団を用意できるのさ!」

 

黎斗の不遜な態度を見て、アスナが問いかける。

 

アスナ「あなたの目的は運営の檀正宗でしょう?なぜ、こんな無意味な破壊活動をするんですか!?」

 

アスナのその問いに、黎斗は一層不遜な態度で答える。

 

黎斗「そんなことは決まっている。偉大なる神のこの私を差し置いて、最高のゲームを名乗ることなど認めない…。ましてそれが、あの檀正宗であるのなら尚更なァ!だから、ゲームごとこの世界は削除する!この神の手によって!」

 

そこまで聞いて、アスナは絶句する。この人は、単に自分が気に入らないという理由だけで、自分たちが今まで過ごしてきた楽しい思い出のあるこの世界を破壊しようとしている。

この様なわがままかつ独善的な男に、この世界を好きにさせるわけにはいかない。アスナの中でためらいが消え、完全に戦闘の意思が芽生える。

他の仲間たちも同じ結論に至ったようで、静かに武器を構え、戦闘態勢に入った。

 

アスナ「あなたのような人に、私たちの大切な世界を壊させたりなんかしない!みんな、行こう!」

 

エギル「おうよ!」

 

シリカ「任せてください!」

 

リズ「神とか言ってるあの不遜な顔を、ぶん殴ってやろうじゃないの!」

 

 

 

 

戦闘態勢に入るアスナたちを見て、黎斗はなおも不遜な表情のまま、

 

黎斗「神に逆らう愚か者が…。やれェ!」

 

と叫び、周りにいた怪人と戦闘員たちをアスナたちに向かわせる。

 

アスナ「シリカちゃんとリズは戦闘員をお願い!私とエギルさんは怪人たちと戦います!」

 

リズ「OK!」

 

シリカ「了解です!」

 

エギル「あいよ!」

 

仲間たちが返事をすると同時に、戦闘が開始された。シリカはダガーナイフを手に高速攻撃で、リズは手にしたメイスで襲い来る戦闘員たちを薙ぎ払っていく。

一方、アスナとエギルはまず最初に襲い掛かってきたクモの怪人ことクモ男の攻撃をエギルが受け、その隙にアスナがレイピアで急所を突いて仕留める。続いてイカの怪人、スペースイカデビルが触手攻撃をアスナに浴びせるが、レイピアですべて切り裂かれ、その隙に接近したエギルの斧に真っ二つにされた。

 

タイガーロイド「おのれ!」

 

そう言ってトラの怪人ことタイガーロイドが背負った大砲でアスナとエギルを砲撃し、その直後にすかさずヒルのような怪人ことヒルカメレオンが飛びかかっていくが、盾役のエギルによって砲撃は防がれており、飛びかかったヒルカメレオンはあえなくアスナの突きによって串刺しにされる。

そしてその背後からエギルが飛び出し、タイガーロイドに接近すると、

 

エギル「今のは中々痛かったぜ!」

 

と言いながら斧を振り下ろしてタイガーロイドを両断し、絶命させた。

それと同時に、リズとシリカも戦闘員を全滅させたようで、4人は揃って黎斗の前に立ち、再度武器を構える。

 

アスナ「あなたの手下はみんな倒したわ。次はあなたの番よ!」

 

アスナが怒りを込めた視線を黎斗に向けるが、黎斗は特に動じる様子もなく、むしろ余裕すら感じる表情でアスナたちを見据える。

 

黎斗「しょせんは復元キャラ…。君たちに勝てるとは思っていなかったが、その代わり、君たちの動きや癖は見れた。分析完了だ」

 

そう言うと、黎斗は静かにゲーマドライバーを取り出して腹部に装着し、右手にプロトマイティアクションXオリジンガシャットを構えてスイッチを押す。

 

『マイティアクション!エーックス!!』

 

黎斗「グレード0…変身!」

 

そう叫びながら黎斗はガシャットをドライバーに装填してレバーを開き、仮面ライダーゲンム、アクションゲーマーレベル0へと変身した。

そして武器スロットから右手でガシャコンブレイカーソードモードを取り出し、左手にバグヴァイザーをガンモードにして装着する。

 

ゲンム「コンティニューしてでも、クリアする!」

 

その掛け声と共に黎斗ことゲンムは4人へと駆け出し、攻撃を開始した。

 

アスナ「落ち着いて!みんな連携を…」

 

アスナがそう叫ぶが、ゲンムの荒々しい攻撃によって4人は完全に出鼻をくじかれる。

その動きが乱れた隙を狙い、ゲンムはバグヴァイザーをチェーンソーモードに切り替え、ガシャコンブレイカーを逆手に持つと、

 

ゲンム「ハァァァーッ!」

 

という回転攻撃によって4人を吹き飛ばし、完全に分断した。そしてシリカの方に視線を合わせると、

 

ゲンム「まずは君からだ…」

 

と言って腰のガシャットホルダーから赤いガシャットを取り出し、スイッチを押す。

 

『フルスロットル!ドライブ!』

 

その音声が鳴った後、ゲンムは空いていたスロットにそのガシャットを装填してドライブゲーマーへと変身すると、シリカに超高速による連続攻撃を繰り出す。

 

シリカ「きゃああああ!」

 

という断末魔を上げ、シリカはゲンムの攻撃によって吹き飛ばされ、やがて壁に叩きつけられて気を失った。

 

リズ「シリカ!…こんのぉ!」

 

それを見たリズがメイスでゲンムに殴り掛かるが、あっさりと避けられてしまう。

 

ゲンム「君には、このガシャットだな」

 

ゲンムはそう言いながらドライブガシャットを引き抜き、代わりに新たなガシャットのスイッチを押す。

 

『ジャングル!オーズ!』

 

そして先ほどと同じように空いていたスロットにそのガシャットを装填してオーズゲーマーへと変身すると、腕についた鉤爪を展開し、リズにトリッキーな攻撃を仕掛ける。

 

リズ「ちょ…そんなのアリ?!」

 

そう叫びながらリズはメイスで攻撃を捌こうとするが、手数の多いゲンムに圧倒され、鉤爪で体を切り裂かれた後、強烈なドロップキックを食らって地面を転がり、シリカ同様気を失う。

 

エギル「野郎、俺たちに力に合わせて、能力を変えてやがる!」

 

エギルの言葉に、ゲンムは余裕を見せつけながら答えた。

 

ゲンム「言っただろう…分析は完了したと!君にはこのガシャットだァ!」

 

そう言ってゲンムはさらに新たなガシャットを取り出してスイッチを押す。

 

『スペースギャラクシー!フォーゼ!』

 

そしてすぐさまオーズガシャットを引き抜き、代わりにフォーゼガシャットを装填してフォーゼゲーマーへと変身すると、右手にオレンジ色のロケットを装着する。

 

ゲンム「ブゥハァァァァァァァァ!」

 

その叫びと共にゲンムは右手に装着したロケットのブースターを起動し、猛烈なスピードでエギルへと突撃した。

 

エギル「ぐっ!!」

 

そう短く叫びながら、エギルは斧でガードするがロケットの推進力には敵わず、そのまま押し切られる。

しかし、ゲンムはそのままエギルごとを彼の背後にあった建物に突っ込んで壁を突き破り、そのまま空中に進路を変更して空高く飛び上がると、急降下し、エギルの体を背中から地面に叩きつけた。

 

エギル「ガハッ…!」

 

という声と共に、エギルは力なく斧を手放し、そのまま気絶した。

 

アスナ「…よくもみんなを!」

 

アスナが先ほど以上に怒りを込めた瞳をゲンムに向けるが、そんなもの意に介すこともなく、ゲンムはゆっくりと立ち上がるとフォーゼガシャットを抜き、新たなガシャットを取り出しながらアスナに声をかける。

 

ゲンム「最後は君だな…。得意分野の、剣で勝負してやろう…」

 

そう言って、ゲンムは取り出したガシャットのスイッチを押し、

 

『刀剣伝!鎧武!』

 

という音声が鳴り終わると同時にスロットに装填し、鎧武ゲーマーへと変身。右手に大橙丸、左手に無双セイバーを持ち、二刀流に構える。

 

ゲンム「神に盾突いたこと、公開させてやろう!ハァッ!」

 

ゲンムはそう言うと、アスナに向かって襲い掛かり、大橙丸で切りかかる。

 

アスナ「ハッ!」

 

という気合と共にアスナはその一撃を捌くが、すぐさまゲンムの無双セイバーによる攻撃が繰り出され、猛攻に防戦一方となる。

 

ゲンム「どうしたァ!剣は得意なんだろう!?」

 

ゲンムが高らかに、見下すようにアスナに言い放つ。その言葉に、アスナは負けん気を出して無理矢理レイピアによる連続突きを繰り出すが、

 

ゲンム「無駄だァ!!」

 

の一言と同時に切り払い、アスナを吹き飛ばす。

 

アスナ「くぅぅっ!」

 

アスナがそのまま地面に膝をつくと同時に、ゲンムは持っていた無双セイバーと大橙丸を合体させてナギナタモードにし、

 

ゲンム「これで止めだ…」

 

と言って鎧武のガシャットを腰のキメ技スロットに装填する。

 

『鎧武!クリティカール!フィニッシュ!!』

 

その音声が鳴ると、ゲンムはナギナタを振るって十字の斬撃を繰り出し、それをアスナに向かって打ち出した。

 

アスナ「ああああああああああああっ!」

 

アスナは悲鳴を上げながらその攻撃をまともに受け、その場に力なく崩れ落ちる。

 

アスナ「う、うぅぅ…」

 

かろうじて意識はあるものの、立ち上がる力は既になく、うめき声を上げるアスナに、ゲンムはゆっくりと近づいていき、やがて見下しながらバグヴァイザーを向ける。

 

ゲンム「神に歯向かったとはいえ、君たちのデータは使える…。今後、このゲームを攻略するのに有効活用してやろう…」

 

そしてゲンムはアスナをデータ化し、バグヴァイザーの中に吸収するべくスイッチを押した。

 

アスナ(キリトくん…ごめん…)

 

己の無力さを噛みしめ、アスナが静かに目を閉じたその時、横合いから突如、炎に包まれた突風がゲンムを襲い、吹き飛ばす。

 

ゲンム「この神に不敬な…。何者だァ!?」

 

ゲンムはすぐさま突風の方に目をやるが、その瞬間、

 

???「ヒャァッハァァァァァァァァァァ!」

 

という声と共にドクロのマスクを被ったライダーの操るオートバイに跳ねられ、さらに空中で漆黒のボディを持つデュエルアバターに切り刻まれる。

 

ゲンム「ブゥゥゥゥゥワァァァァァァァ!!」

 

という声と共に、ゲンムのドライバーから鎧武のガシャットが排出され、元のアクションゲーマーの姿に戻る。そして、

 

『GAME OVER』

 

という音声と共に、その体がポリゴンとなって消えていった。

 

何が起こったか分からず、困惑するアスナの目の前に、今度は緑色をした魔女のような姿をしたアバターが現れ、声をかけてきた。

 

???「あなた、大丈夫?」

 

アスナ「ええ。あの、あなたたちは…?」

 

アスナの問いに、緑のアバターは得意げに答える。

 

???「あたしはライム・ベル。そして、黒のレギオン、ネガ・ネビュラスよ!」

 

アスナ「黒の…レギオン…?」

 

聞きなれない言葉にアスナが戸惑っていると、そこに新たなアバターと先ほどゲンムを跳ね飛ばしたドクロのライダーがリズやシリカ、エギルたちを抱えて合流する。

 

???「気絶したお仲間は保護しましたよ!」

 

巫女のような恰好をしたアバターがまずは声をかけ、続いて車椅子に乗った女性アバターがライム・ベルに指示を出す。

 

???「ではベル、お願いします」

 

ベル「了解!シトロン・コール!」

 

ベルがそう叫びながら、右手についた巨大な鐘を鳴らすと、緑色の光の粒子がアスナたちを包み、ダメージが完全回復する。すると、気を失っていたエギルやリズ、シリカは目を覚ました。

 

アスナ「リズ、シリカちゃん!エギルさん!」

 

アスナは嬉しそうに仲間たちに声をかけ、お互いの無事を喜ぶ。

 

エギル「あんたらは一体…?」

 

エギルの問いに、先ほど空中でゲンムを切り裂いた漆黒のアバターが合流し、答える。

 

ロータス「お初にお目にかかる。SAOサバイバーの諸君。私の名はブラック・ロータス。この黒のレギオンを率いるマスターだ」

 

ロータスの自己紹介を皮切りに、ネガ・ネビュラスのメンバーがそれぞれ自己紹介をする。

 

レイカー「ネガ・ネビュラスの副長をやっています、スカイ・レイカーです。よろしくお願いしますね」

 

メイデン「ネガ・ネビュラス幹部、『四元素』の1人、アーダー・メイデンです。よろしくお願いします、皆さん!」

 

アッシュ「俺様の名はアッシュ・ローラー!正式なメンバーじゃねぇが、師匠のスカイ・レイカーのお供ってことで一緒に来た!よろしくな!」

 

ネガ・ネビュラスのメンバーの自己紹介が終わり、アスナは改めて礼を述べる。

 

アスナ「危ないところをありがとうございました。私はアスナ。こっちがリズで、こっちがシリカちゃん、そして、斧使いの人がエギルさんです」

 

アスナの言葉に続いて、リズたちがペコリと頭を下げる。

 

ロータス「気にしないでくれ。困ったときはお互い様だ。それで、これからだが…」

 

ロータスがそう言った瞬間、集まった面々の近くに突如紫の土管が出現する。その縁には、カラフルな電飾で「CONTINUE」と書かれている。

 

アッシュ「なんだありゃ?」

 

アッシュの言葉に、全員が首をかしげると、

 

黎斗「フォォォーーーウ!」

 

という叫びと共に先ほど倒したはずの檀黎斗が飛び出し、不遜な顔つきで全員を見回す。

 

黎斗「倒したと思ったか?ブァカめ!神は不滅だァ!ブェアハハハハハハハハハハハハハハハァ!」

 

黎斗の言葉に、全員が驚愕する。

 

エギル「復活しただと!?」

 

ロータス「…なるほど、コンティニュー能力か!」

 

ロータスの言葉を聞き、黎斗は彼女を見据えて得意げに答える。

 

黎斗「その通り!先ほど使ったプロトマイティアクションXオリジンに搭載されているのさァ!だが、私の貴重なライフを減らした罪、償ってもらうぞ!」

 

そう言うと、黎斗はプロトマイティXオリジンガシャットと、デンジャラスゾンビガシャットを構えてスイッチを押す。

 

『マイティアクション!エーックス!』

 

 

『デンジャラァス!ゾンビィ!』

 

その音声が鳴り終わると、

 

黎斗「今度は本気で行かせてもらう…。グレードX-0、変身!」

 

と言ってゲーマドライバーにプロトマイティアクションXオリジンガシャットとデンジャラスゾンビガシャットを装填し、仮面ライダーゲンム:ゾンビゲーマーレベルX-0へと変身した。

 

ゲンム「ハァアァァァ!」

 

不気味な声と共に奇妙な構えをとるゲンムを見て、アスナが一歩踏み出そうとするが、それをロータスが止める。

 

ロータス「君はもう少し休んでいろ。HPは回復したとはいえ、まだ体への見えないダメージは残っている。奴は私が相手をする」

 

アスナ「でも!」

 

アスナは食い下がるが、ロータスは仮面の下に不敵な笑みを浮かべながら言う。

 

ロータス「我々の世界では、基本闘いは1対1でやるのが習わしでね。それに、私のバーストリンカーとしての血が騒ぐんだ。だから、ここは任せてくれ」

 

ロータスの言葉を聞いて、アスナはなおも食い下がろうとするが、背後からレイカーとメイデンに声をかけられる。

 

レイカー「アスナさん、ああなってしまってからのロータスには何を言っても無駄です。黙って見守りましょう」

 

メイデン「それに、ロータスは私たちの世界で最強と言われる『純色の七王』の1人です!そう簡単に負けませんよ!」

 

レイカーとメイデンに諭されると、アスナは黙ってロータスを見送る。

ロータスは無言でゲンムの前に立つと、高らかに名乗りを上げた。

 

ロータス「我が名は黒のレギオンのマスターにして『純色の七王』が1人、ブラック・ロータス!いざ尋常に勝負だ、仮面ライダーゲンム!」

 

その名乗りを聞いて、ゲンムも高らかに叫ぶ。

 

ゲンム「偉大なるゲームマスターにして神!仮面ライダーゲンム!神の力にひれ伏せェ!」

 

言い終わると2人は、

 

ロータス「行くぞ!ハァァァァァァァァァァァ!!」

 

ゲンム「来るがいい!ぶぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅん!!」

 

という雄叫びを上げて一直線にぶつかっていった。


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