仮面ライダーエグゼイド:クロスエンディング~スーパーゲーム大戦~ 作:GAP
※一部独自解釈の部分があります。
※檀正宗がリセットに失敗した世界線の話です。
黒の王・ブラックロータスVS黒き神・仮面ライダーゲンム。
異世界で激突する両雄だったが、プレイヤーとしての経験値で勝るロータスがゲンムを圧倒。ゲームオーバー寸前まで追い詰めるが、再び死のデータを手にしたゲンムは本来の力を取り戻し、その禍々しい力を振りまく。
絶体絶命の窮地の中、別の異世界から来たある人物が助けに入るのであった。
【ヒーローズ・クロニクル 元ALO 中央街】
街はずれの広場にて、ブラック・ロータスと仮面ライダーゲンムが激突する。
ロータス「おおおおおおおおおおおお!」
ゲンム「ブゥワァァァァァァァァァァァァァァァ!」
ロータスは刃と化した腕を、ゲンムはガシャコンブレイカーソードをそれぞれ振るい、互いに致命傷を与えようと激しく打ち合った。
その剣戟を見て、同じく剣を武器とするアスナが感嘆の声を上げる
アスナ「すごい…。あのブラック・ロータスって人、まるでキリト君を見ているみたい…」
その声に、スカイ・レイカーが捕捉を入れる。
レイカー「ロータスの剣は私たちのいた加速世界でも随一。世界が変わったとはいえ、その実力は本物です。それに、あのゲンムという方、剣に関しては素人のようですので…」
その言葉を聞いてアスナがゲンムの方に目をやる。確かに、自分と戦った時よりもはるかに剣技は荒く、ロータスにいとも容易くあしらわれている。
アスナ「私と戦った時はあんなに鋭い技を使っていたのに…」
レイカー「おそらく、あのガシャットというアイテムの力でしょうね。今使っているのはあの時とは別のもののようですので、あなたと戦った時のような剣の腕は失われているとみるべきでしょう」
レイカーがそう説明した瞬間、ゲンムの手からガシャコンブレイカーが弾かれ、宙に舞う。
ゲンム「しまったぁ!!」
その隙を、ロータスは逃さない。
ロータス「貰ったぞ!!」
その言葉の後、ロータスは神速の連続斬撃をゲンムに叩き込み、HPゲージをあっという間に全損させた。
すると、ゲンムの姿が先ほどと同じようにポリゴン状に分解し、
『GAME OVER』
の音声と共に消え去る。
リズ「よっしゃあ!やりぃ!」
その様子を見て歓声を上げるリズを、エギルが諫める。
エギル「いや、例のコンティニューが出るぞ!」
エギルのその言葉通り、ロータスの背後に先ほどの土管が静かに現れ、その中からゲンムが飛び出してくる。
ゲンム「ブハハハハァ!神は不滅と言っただろう!」
そう言いながらロータスに襲い掛かろうとするゲンムだったが、ロータスは慌てることもなくゲンムを切り払い、その体を地に叩き落とす。
ゲンム「ぐぅぅ!」
悔しそうにゆっくり立ち上がるゲンムを見ながら、ロータスが刃を向ける。
ロータス「コンティニュー機能があると分かっていれば、対応するのは容易い。私にその戦法は通用しないぞ?」
ゲンム「黙れぇ!」
ゲンムはそう叫ぶと、ゲーマドライバーからデンジャラスゾンビガシャットを引き抜いて腰につけたキメ技スロットホルダーに装填し、スイッチを押す。
『キメ技!デンジャラス!クリティカルストライク!』
その音声の後、ゲンムが空高く飛び上がり、足にオーラを溜めてロータスに向かってキックを放った。
ゲンム「ブゥハァァァァァァァァァァァ!!」
高らかな雄叫びを上げながらゲンムに対し、ブラックロータスは右腕を腰にため、己の必殺技で迎え撃つ。
ロータス「デス・バイ・ピアーシング!!」
ロータスはそう叫び、右腕を勢いよく目に突き出し、ゲンムのキックを貫いた。
ゲンム「バカなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
という断末魔と共に、ゲンムは再びゲームオーバーを迎えるが、すぐさまロータスの頭上に土管が現れ、そこからロータスを急襲するべく姿を現す。
ゲンム「ブハハハハハ!今度こそ貰っ…?!」
そこまで言って、ゲンムの言葉が途切れる。その原因は、今まさに自分が襲撃しようとしたブラックロータスの姿が眼下になかった為だった。
ロータス「言ったはずだ。もうその手は通用しないと!」
ゲンムの背後からロータスの声が聞こえる。土管が出現すると同時にロータスは飛び上がり、ゲンムよりも高い位置で待ち構えていたのだ。
ロータス「食らえ!デス・バイ・パラージング!!」
ロータスはそう叫ぶと剣と化した四肢を目にも止まらぬ速さで振るい、神速の斬撃を矢継ぎ早に叩き込む。
ゲンム「アアァァアァァァァァァァァァァアァァ!!」
という断末魔を上げ、ゲンムの体が地面に叩きつけられた。そしてロータスもその後に続くと、地面でもがくゲンムの頭に己の右腕を突き刺し、またしてもゲームオーバーへと追い込む。
そして、本日三度目の土管がロータスの前に出現し、そこからゲンムの姿が現れる。奇襲戦法がもう通用しないと分かったせいか、その目は静かにロータスを睨みつけるだけだった。
ゲンム「ハァハァ…何故だ…何故私がこんな小娘に圧倒される!?」
ゲンムが悔しそうに喚くと、ロータスは静かに答える。
ロータス「お前の能力は確かに脅威だ。クリエイターとしてなら、おそらく本当に神を名乗れるだろう。しかし、プレイヤーとしては半人前もいいところだ。お前程度のやつなんて、私たちの世界にはごまんといたぞ!」
ロータスのその言葉に、ゲンムは激高する。それは、ゲンムこと檀黎斗が一番突かれたくない己の弱点であった。
ゲンム「ハァ…ハァ…黙れェェェ!神に向かってその言葉、無礼だぞォ!」
ゲンムがロータスに向かって吠えるが、ロータスは特に気にした様子もなく、さらに言葉を続ける。
ロータス「自分の弱さを認められない奴は、一生高みには登れんよ。そして、今のお前の姿で、攻略法も見えた!これで終わりだ!」
ロータスはそう言うと、ゲンムに向かって突撃していく。対するゲンムもロータスに向かって突撃する。
ゲンム「ブゥワァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」
雄叫びを上げて突撃するゲンムを、ロータスは華麗なる動きで捌き、すれ違いざまに腹部へ斬撃を入れる。
ゲンム「ぐぅぅぅぅ!」
そのダメージが大きかったのか、ゲンムはその場で膝をついた。その姿を見て、ロータスは距離をとると再び右腕を腰にためる。先ほどとは違い、ロータスの腕に紫色のオーラが宿り、やがて肘からエネルギーが放出された。
ロータス「ヴォ―パル・ストライク!!」
ロータスが叫び、右腕を前に突き出した途端、先ほどのオーラが鋭い形となり、ゲンムに向かって凄まじい速度で伸びていく。そして、腹部にあったゲーマドライバーを正確に撃ち抜くと、そのままゲンムを体ごと吹き飛ばした。
ゲンム「ぐぅあああああああああああああ!」
ゲンムは叫びながら地を転がり、やがて強制的に変身が解かれて檀黎斗の姿になった。
身に着けていたスーツはところどころ無惨に破け、顔にも擦り傷や切り傷ができている。
アスナ「どういうこと…?コンティニューしたら、ダメージはリセットされるんじゃ?」
アスナが疑問を口にすると、レイカーが隣で納得したように声を上げる
レイカー「そういうことでしたか。アスナさん、今からロータスがちゃんと説明してくれますよ」
レイカーの言葉を聞いて、アスナはロータスの方を見る。そのロータスは、ゆっくりと黎斗へ近づくと、口を開いた。
ロータス「お前のコンティニュー機能は確かにHPは回復するようだが、変身している者の体力を回復させるようなものではない。つまり、今のように連続でライフを奪われた場合には、変身者の体力が先に底を突く仕様だということだ」
ロータスの言葉に、黎斗は歯噛みをする。変身前状態のコンティニューであれば確かに体力の回復も可能であるが、変身後では回復対象が変身者ではなくHPに移るため、黎斗本人の体力は回復しない。かつて、クロノスと戦った際に露呈した弱点であった。
黎斗「おのれ…おのれぇぇぇぇぇ!」
黎斗はそう叫びながら怒りに任せてロータスに殴り掛かろうとするが、ロータスはそれを両腕の剣で切り払い、地に転がす。
ロータス「見苦しい真似はよせ。ここはお前の負けだ。知ってることを、全部吐いてもらうぞ」
ロータスがそう言って、黎斗に右腕を向ける。しかし、黎斗は地に這いつくばりながら自分の右手を見つめ、沈黙を貫いている。よく見れば、黎斗の右手はもちろん、全身がまるでノイズのかかったように不明瞭になってきている。そしてそれが収まると、黎斗の瞳に突如紫の光が宿り、口元に邪悪な笑みが浮かんだ。
黎斗「フフフフフ…」
不敵な笑みを漏らす黎斗に、ロータスが声をかける。
ロータス「気でも違ったか?この状況で、お前にもう勝ち目は無い!」
ロータスははっきりと黎斗に言い放つが、黎斗は聞こえていないように笑い声をあげた。
黎斗「フフフフフ、ハハハハハハハハハハハハハハハハハァ!!!」
そしてゆっくりと立ち上がり、ゲーマドライバーからデンジャラスゾンビガシャットを取り出しながらロータスの方へ向き直る。
すると、顔にあった切り傷や擦り傷はもちろん、破けていたスーツまでが再生していき、無傷の状態まで回復した。
ロータス「何!?」
アスナ「傷が再生していく!?」
メイデン「一体何が…!?」
驚愕するロータスたちに、黎斗はゆっくりと説明していく。
黎斗「ブラックロータス…。礼を言おう。君のその黒曜石のような刃がァ!私の真の力を呼び戻した!君は、最高のゲームテスターだァ!!」
ロータスを指さしながら、黎斗が高らかに言い放つ。
ロータス「どういう意味だ!?」
黎斗「このデンジャラスゾンビガシャットは本来、人間の死のデータを持つもの、つまり一度死を体験したものが使って初めてその力を発揮する!今まではプロトマイティアクションXオリジンの力で抑制していたが、君が追い詰めてくれたおかげで、私は再び死のデータを得ることができた!つまり!君の戦いは全て!私の手のひらで、転がされていたんだよ!ハーッハハハハハハハハハハァ!!」
そう言って、黎斗はそれまで腹部に装着していたゲーマドライバーを外すと、バグヴァイザーことバグルドライバーをを腹部に装着する。
黎斗「ぶぅぅぅぅぅぅん!!」
そして、右手でデンジャラスゾンビガシャットのスイッチを押し、
『デンジャラァス!ゾンビィ!』
という音声の後、
黎斗「へぇんしぃん!!」
という独特の掛け声とと共に、バグルドライバーへデンジャラスゾンビガシャットを装填し、仮面ライダーゲンム:ゾンビゲーマーレベルXへと変身した。
見た目は先ほどのゾンビゲーマーと変わらないが、全身から禍々しい黒いオーラが発され、その実力は比べ物にならないことを語っている。
ゲンム「ブハハハハハハハハハァ!!これが!!これこそが究極にして極限の変身だァ!!!神の真の力を思い知れぇ!!!!」
ゲンムがそう叫ぶと、黒いオーラが地面へと伸び、そこから大量のゾンビゲーマーが生まれてくる。
ロータス「くっ!増殖能力か!」
リズ「ちょっ!そんなの反則でしょ!!」
リズの非難に、黎斗は悪びれもせずに答える。
黎斗「ハハハハハァ!ゾンビに増殖は付き物だろゥ!そして、神の前に反則などという言葉は無ぁい!!」
エギル「聞く耳持たずってか…」
不気味に向かってくるゾンビゲーマーたちを目にして、エギル、リズ、シリカと黒のレギオンの面々はそれぞれ戦闘態勢に入る。
レイカー「ここは共同戦線と参りましょう。よろしくお願いしますね、皆さん」
レイカーの言葉に、エギルたちが答える。
エギル「おうよ!」
リズ「まっかせて!」
シリカ「精一杯頑張ります!」
その言葉を聞いて、黒のレギオンの面々も口を開く。
メイデン「私は広域攻撃でなるべく増えたゲンムの数を減らします!」
アッシュ「俺様はバイクで外円から削ってくぜ!」
ベル「回復は任せて!」
レイカー「私は指揮を取りながら空中から攻撃を仕掛けます!本体のゲンムは、アスナさんとロータス、お願いします!」
アスナ「はい!」
アスナはそう言うと、ロータスの隣に並び立つ。
ロータス「よろしく頼むよ、閃光のアスナ」
アスナ「私のこと、知ってるのね」
ロータス「ああ。この世界での実力者を洗い出しているときにね」
アスナ「光栄ね。私の方こそよろしくね、黒の王様」
ロータス「ああ。背中は預けてもらって大丈夫だ」
そう言って、お互いに笑顔を向けると、アスナとロータスは本体であるゲンムに視線を向ける。
ゲンム「君たちに勝ち目はない!諦めて神の軍門に降るがいいィ!!」
ゲンムの不遜な言葉に、アスナとロータスは答える。
ロータス「お前の下につくなど、死んでも願い下げだ!行くぞアスナ!」
アスナ「ええ!私たちの世界を、あなたなんかに壊させやしない!」
そう叫び、2人はゲンムに向かって走り出した。そしてアスナはレイピアによる突きを、ロータスは剣となった両腕で斬撃を、それぞれ神速の速さでゲンムに繰り出す。
しかし、ゲンムはその速さを見切り、レイピアを左手で、ロータスの剣を右手で掴む。
ロータス「なっ…!」
アスナ「嘘!?」
ロータスとアスナがそう漏らした瞬間、
ゲンム「ブゥゥハァァァァ!!」
という叫び声と共にゲンムがアスナの腹に蹴りを入れて突き飛ばし、ロータスを持ち上げて地面に叩きつける。
アスナ「うぅっ!」
ロータス「ぐああっ!」
ロータスが苦悶の声を上げると同時に、ゲンムの右足がロータスの顔面に迫る。
ロータス「くっ!」
ロータスがそれを間一髪で避けると同時に、突き飛ばされたアスナがゲンムに接近して連続刺突を叩き込んだ。
アスナ「スイッチ!」
技を繰り出したアスナが合図すると、ロータスが両腕を振るって連続斬撃をゲンムに決める。
2人の技をモロに食らい、体勢を崩すゲンムだったが、倒れる直前に不気味な挙動で起き上がると、ストレージからガシャコンスパローを取り出して分割し、2人に斬りかかった。
ロータス「むぅ!!」
アスナ「くぅっ!!」
間一髪でアスナとロータスはそれぞれの剣でゲンムの斬撃を受け止めるが、凄まじいゲンムの膂力に押され、力ずくで切り裂かれた。
ゲンム「ハアァァァ!!」
アスナ「ああっ!」
ロータス「うわぁ!」
ロータスとアスナがそれぞれ地面に転がると、ゲンムはガシャコンスパローをアローモードにして、
ゲンム「食らえぇぇ!!」
という声と共に2人に追撃を加えた。
ロータス「ぐああああっ!」
アスナ「きゃああああ!」
アスナとロータスが攻撃を受け、その場に膝をつく。
ゲンム「フハハハハハハァ!これが神の力だァ!」
2人を見下しながら、ゲンムが高らかに笑っていた。
ロータス「見た目は変わらないのに、さっきとは比べ物にならない力だ!」
アスナ「ええ…全てのステータスが、これまでの倍以上になってるわ!」
アスナとロータスが揃って口を開く。このゾンビゲーマーレベルXはこれまでのゲンムの力が可愛く思えるほど、桁違いの力を発揮していた。
アスナ「こうなったら、2人の高等スキルを、連続で叩き込むしかないわ!」
ロータス「ああ。それで奴のHPを削りきるしか勝ち目は無い!」
そう言いながら、2人はゆっくりと立ち上がる。
アスナ「タイミングは合わせるわね!」
ロータス「ああ!これが最初で最後のチャンスだ。行こう!」
ロータスの合図とともに、2人はゲンムに向かって走り出した。
アスナ「やあああああああああああ!!」
ロータス「おおおおおおおおおおおおおおお!!」
叫びと共に接近した2人はそれぞれ二手に分かれると、まずはロータスが技を繰り出す。
ロータス「デス・バイ・パラージング!!」
その叫びと共に、ロータスが先ほど繰り出した連続斬撃をゲンムに浴びせた。
ゲンム「ぐぅぅぅ!」
さしものゲンムもこの技には少しよろつき、隙ができる。そこを狙って、今度はアスナが空中に飛び上がり、突進刺突技であるシューティング・スターの一撃をゲンムの胸元に突き込む。
ゲンム「ぬぅぅぅ!小癪なァ!」
ゲンムはそう言いながらアローモードにしたガシャコンスパローをアスナに向けようとするが、背後からロータスに組み付かれ、動きを封じられた。そして、首元にロータスの交差した刃が当てられ、
ロータス「デス・バイ・エンブレイジング!!」
という声と共に鋭い斬撃がゲンムの首元を襲った。
ゲンム「ぐあァァァァァァァァ!!」
ゲンムが技の威力に足をもたつかせながら前に出る。すると、そこには自身の代名詞ともいえる必殺技、スターダスト・スプラッシュの発動準備を終えたアスナが待ち構えていた。
アスナ「やあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
アスナが叫びと共に必殺の連続攻撃をゲンムに叩き込む。そして、技を終えたアスナの隣にロータスが合流すると、
アスナ「これで!」
ロータス「止めだ!」
と言ってゲンムの胸に鋭く、力強い突きを叩き込み、その体を大きく吹っ飛ばした。
ロータス「やったか!?」
と言ってロータスとアスナは吹き飛ばされたゲンムの方へ目をやるが、ゲンムはまたも不気味な挙動で起き上がり、何事もなかったかのように2人を睥睨する。
アスナ「そ…んな…」
ロータス「あれだけの技を叩き込んで無傷とは…」
絶望するアスナとロータスに向かって、ゲンムは歩みを進めながら声をかける。
ゲンム「ブフフハハハハハハァ!!このデンジャラスゾンビガシャットには、その名の通りゾンビの力が宿っているため、ダメージリセット機能がある!!君たちがいくら足掻こうと、絶対に私に勝つことはできないのさァ!」
ゲンムの言葉を聞き終わったアスナとロータスが地に膝をつく。2人とも、大技の連発により疲弊し、行動不能状態に陥っていた。
そんな2人の姿をよそに、ゲンムはさらに続ける。
ゲンム「そして増殖したゾンビたちも、今の私の力なら無限に復活できる…。君たちにはもはや、万に一つの勝ち目も無い!!」
ゲンムの言葉に、黒のレギオンやアスナの仲間たちが反応する
アッシュ「確かにこいつ等、倒しても倒しても無限に沸いてきやがる!」
リズ「ええいもぉ、うっとおしいなぁ!」
メイデン「このままじゃ、こっちのスタミナが切れちゃいます!」
それらの言葉にゲンムは完全に己の勝利を確信する。
ゲンム「安心したまえ…最初に言った通り、君たちのデータは、私がこの世界を攻略するのに有効活用させてもらう…。決して無駄にはしない。なんなら、今後私の作るゲームの登場キャラとして生き返らせてやってもいい…だからこの場は…私の軍門に降れェ!!」
そう言うと、ゲンムは腹部のバグルドライバーを取り外し、動けなくなったロータスとアスナに向ける。
エギル「アスナ!!」
シリカ「アスナさん!!」
レイカー「サッちゃん!!」
ベル「姐さん!!」
仲間たちの悲痛な叫びが響く中、2人がデータに変換されようとしたその時、突如戦場に特殊な形をした紙吹雪が舞ってきた。その紙吹雪が増殖したゾンビに触れると、ゾンビたちはデータに変換され、光の粒となって消えていく。
ゲンム「何だ!?何が起こっている!?」
あまりにも予想外の出来事に狼狽するゲンムに向かって、アスナたちの後方からガトリング銃の弾丸が飛来し、ゲンムを襲う。
???「おーすげぇ。本当に弾、減らないんだな」
やっと動けるようになったアスナとロータスが声の方に目を向けると、テンガロンハットをかぶり、口元に髭を生やした男が両手持ちのガトリング銃を持って立っていた。
???「後は任せろ、キッド」
???「そうさせてもらうよ。あんなおっかねぇ化け物、相手にしたくねぇ」
その言葉の後、テンガロンハットの男の後ろからポンチョのフードで顔を隠した男が飛び出し、二丁拳銃を撃ちながらゲンムに襲い掛かる。その狙いは正確で、ゲンムの頭や胸といった急所を次々と打ち抜きながら、その距離を詰めていく。
ゲンム「何だ貴様はァ!!」
そう言って、ゲンムは向かってきた男にガシャコンスパローを振るうが、男はそれをあっせり避けると、ゲンムの胸に強烈な飛び蹴りを食らわせて吹っ飛ばす。
???「今だ!!オルミーヌ!!やっちまえ!!」
男がそう叫んだ瞬間、ゲンム周りに突如石の壁が出現し、中にゲンムを閉じ込める。
ゲンム「何だこれはァ!!神に対して無礼だぞォ!!」
ゲンムが激昂していると、その頭上に先ほどの紙吹雪が集まり、やがて人の形となると、ベレー帽に特殊な服を着た男の姿になった。
男は石壁に閉じ込められたゲンムに向かって静かに言い放つ。
???「仮面ライダーゲンム…あなたが神を自称するのは勝手だが、神の中にも邪神というものがいる。そしてその邪神とは得てして…このように人の手によって封印されるものだ」
男のその言葉に、ゲンムが慌てて叫ぶ。
ゲンム「ま、待て!やめろォォォ!!」
ゲンムのその叫びを無視し、男は懐から一枚の札を出すと、
???「封!!」
と叫んで投げつける。すると、それは石の蓋となり、ゲンムを完全に石の中へ閉じ込めた。そこからさらに、男は腕を振るい、残っていた紙吹雪を操ってゲンムを閉じ込めた石壁に貼り付け、最後に筆で五芒星を描いてから仕上げをした。
そして、先ほどのテンガロンハットとポンチョの男の方を見ると、その2人に声をかけた。
???「よくやってくれました、ブッチ、キッド」
声をかけられたテンガロンハットの男ことキッドと、ポンチョの男ことブッチがそれぞれ答える。
キッド「俺たちは雇われの身だからな。受けた仕事はしっかりやるさ」
ブッチ「それに、久々にまともな銃を撃てたんだ。こっちが礼を言いたいくらいだぜ」
キッドとブッチがそう言うと、遠くの方から3人の男に声をかけながら1人の女性が近づいてくる。
???「お師匠様~!ブッチさん、キッドさん!」
お師匠様と呼ばれた男がその女性の方を向き、先ほどと同じようにねぎらいの言葉をかける。
???「オルミーヌ、あなたも良くやってくれましたね。さすが、当世一の石符使い」
男にそう言われ、女性ことオルミーヌは恐縮しながら答える。
オルミーヌ「と、とんでもない!私なんかまだまだ未熟もので…」
???「やれやれ…あなたはもう少し自信をつけた方がよさそうですね。さて…」
男はそう言って、アスナとロータスの方に目を向ける。男たちが話している間に、他の仲間たちも2人の元に合流していた。
???「大丈夫ですか?」
アスナ「はい…それで、あなたたちは?」
アスナの問いに、男は自己紹介をする。
???「私の名は晴明…安倍晴明と申します」
男の言葉に、リズが素っ頓狂な声を上げる。
リズ「安倍晴明って、あの陰陽師の!?」
リズのその言葉に、晴明はフッと笑みを浮かべて答える。
晴明「どうやら、後世において私は相当名を知られているらしいですね。あなたの良く知る、安倍晴明とは私で合っていると思いますよ」
シリカ「私、もっと昔の貴族が着ているような着物を着ていると思ったんですが、なんだか私たちと同じくゲームの登場人物みたいな恰好をしてるんですね…」
晴明「これは本来の歴史において私が着ていたものではありませんからね。正確には、私は過去から来たのではなく、こことは別の異世界から来たので…」
晴明の言葉に、エギルがすかさず切り込む。
エギル「こことは別の異世界だって?そりゃどういうことだ?」
エギルの問いに、晴明は苦笑を浮かべながら答える。
晴明「その話は長くなるので後程、ゆっくりと…。まずは互いの自己紹介を済ませてしまいましょう。こちらにいるのが私の仲間でブッチとキッド。そして弟子のオルミーヌです」
晴明が言うと、居並んだ面々がそれぞれ自己紹介をする
ブッチ「ブッチ・キャシディだ。特技は早撃ちと強盗。よろしくな」
キッド「ザ・サンダンス・キッド。ブッチの相棒をやってる。ガトリングの扱いなら西部一だぜ」
オルミーヌ「皆さん初めまして。そこにいる安倍晴明の弟子で、石符師のオルミーヌと言います」
3人の自己紹介が終わると、アスナたちSAO組、黒のレギオンメンバーもそれぞれ自己紹介し、お互いに顔とな名前を覚えた。
エギル「しっかし、まさかあのワイルドパンチ強盗団のトップ2人に会えるとはな」
キッド「今は強盗じゃなくて、この晴明のパシリみたいなもんだけどな」
ブッチ「だが、腕は落ちちゃいない。ここからは頼りにしてくれていいぜ」
ブッチとキッドがそう言うと、晴明が改めて全員に告げる。
晴明「先ほども話した通り、私たちはこことは違う異世界に、漂流者(ドリフ)と呼ばれるものとして召喚され、そこで廃棄物(エンズ)と呼ばれる連中と戦いを繰り広げていました。私たちがここに来た以上、彼らも着ている可能性が高い。彼らを放置すれば、この世界は終わりです。先ほど封印した、檀黎斗のように、この世界を滅ぼしにかかるでしょう」
晴明の言葉にその場の全員が沈黙する。
晴明「それを防ぐためにも、あなた方SAOサバイバーと、黒のレギオンの皆さんにはぜひ協力してもらいたい。その見返りと言っては何ですが、このヒーローズ・クロニクルというゲームをクリアするお手伝いを、私たちもさせていただきましょう」
晴明の提案を聞いて、その場にいた全員が笑顔でうなずく。
ロータス「それじゃあ、新たなチーム結成だな」
アスナ「ええ。この世界を、絶対に救いましょう!」
アスナがそう言った直後、エギルが石壁を指さしながら口を開く。
エギル「チーム結成はいいが、奴はどうする?攻略のためには、あいつを倒して得られるガシャットロフィーが必要なんだろ?」
エギルがそう言うと、晴明が首を振りながら答える。
晴明「おそらく、その必要はないかと思います。必要なのはあくまで彼ら仮面ライダーのデータ。本人さえ連れていけば問題は特にないでしょう」
ベル「でも、連れてくにしてもどうやって?アイツ、なんか暴れそうだよ」
晴明「それに関してもお任せを。彼の力は一種妖術に近いものがある。私の呪術、札術によって力を抑えることは可能です。あのようにね」
ロータス「ならば当面の問題は解決だな。晴明殿、あいつを運べる状態にしてくれ。とにかく、この街を出発しよう」
ロータスがそう言うと、各人がそれぞれ行動に移る。こうして、各世界のヒーローたちと、仮面ライダーたちの道が静かに交わったのであった。
そして、物語はここから次のステージへ進んでいく…。
スーパーゲーム大戦 第一部 邂逅篇 終了
第二部 集結篇へ続く!!
第二部予告
歪に融合した異世界で、邂逅するヒーローたち。それぞれの仲間との合流を目指す中、檀正宗の計画はさらに加速し、歴史から廃棄された軍団や邪なる野望を持った者たちが次々に襲い掛かる。出会うはずのなかったヒーローたちの戦いは、さらにその苛烈さを増していく!!
スーパーゲーム大戦 第二部 集結篇 近日執筆開始!!
そして、電脳の異世界での戦いが繰り広げられている頃、現実世界でも異変が起きていた!ニコたちの世界に蔓延する新種のウイルス、「A・Eウイルス」、火星から持ち帰られた謎のアイテム「パンドラボックス」と異種生命体「テラフォ―マー」。それらを用い、裏で暗躍する「学園都市」。「多元特異点」と呼ばれる世界で、戦士たちの新たな物語が紡がれる!
スーパーゲーム大戦外伝 仮面ライダーグラファイト~多元特異点:凶星戦争・聖都~
鋭意執筆中!!