戦艦、不知火は結く 作:pqrsman
難しいものである。相手を説得するというものは・・・不知火はそう思っていた。
しかし、彼女は気づいた。肉体言語があるということに。そして、不知火は天龍を探していた。
自分が旗艦になることをどう思っているのかを聞くために鎮守府内を走り回っていた。
天龍に会うことは出来ていないままであるが、絶対に会う必要がある。
その様子を天龍は面白がりながら見ていた。そう、天龍は不知火を避けていたのである。
理由は簡単だ。戦闘以外の面倒事に巻き込まれるのを回避するためである。
常日頃から、天龍は大破することが味方の艦を守るためか敵に突撃して深追いをするためかで多い。
だが、それはこうも言える。
敵の弾道を予測し艤装が最新鋭ではないということを天龍は無意識で理解している。
そして自分に攻撃を集中させほかの伸びしろをもつ艤装を装備している味方の被弾率を下げ、味方の士気を上昇させることを目論んでいる。
や
敵への突撃や深追いはそんな世界水準を軽く超えている自分がおとなしくしていたら生き恥を晒していると考える。
だがそんな自分でもまだ戦えることを妄信的に信じたいがために突撃してしまうという矛盾を抱えている。
このようなことが考えられる。
死ぬまで戦いたいという心意気は戦士としてか価値の喪失を恐れた臆病者としてか・・・
それは天龍にすら分からない筈だった。
一石の波紋が溜池の泥を海面にまで対流させるまでは・・・
高見博は言った。『不知火なら大丈夫だ。』と。それだけで小石は隕石になる。
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鎮守府内の庭にて
不知火は金剛に話をした。司令官からの信頼に応えたいがどうすればいいのかと。
「そんなの決まっているデース!全力でぶつかるのみネ~」
不知火は疑問に思った。そんなことでいいのかと。実際、金剛は戦果を上げているが何が変わったのかは切欠にも分からなかった。
「ミーは意識の低さに気づかされましタ~」
そう答え、恨めしそうに不知火に一瞥をくれる。しかし、不知火は思考の海に沈んでいたため、ガックリと肩を落とす金剛。
轟沈したのは今回は金剛だけであった。不知火は初の潜水戦艦になったのだ!
そして、一つの結論に達した。認識の後には小難しい理論は必要ないのだと。
それは、努力を惜しまないプロフェッショナルな人間であれば誰でもその高みに至れるのである。
それからの不知火の行動はとても速かった。
誤字報告有り難うございます。ではまた次回