戦艦、不知火は結く 作:pqrsman
「どうしたんだ、不知火?」
このまま偶然を装ってやり過ごすぜ・・・にしてもどう話したもんかな。
「少しお時間良いですか?天龍。率直に聞きますが不知火が旗艦になるという司令官の判断に何か不満な点はありますか?」
成程。こいつ、策士だな。こいつが旗艦になることは提督の命令だ。だから、これを突っぱねると命令違反と取られる危険があるな・・・
「いや、提督の判断に不満はねえよ。あの人が決めたこった。結果を出している人の意見にわざわざ反対する必要はねえ。」
「では、不知火が旗艦になること自体には問題があると?」
「実際はそういうわけでもねえ。はっきり言って興味がねえ。確かに旗艦であれば大破しても轟沈の可能性は限りなく低いかもな。提督は賢明な奴だ。そこんとこは弁えていると思うぜ。だが、旗艦であろうがそうでなかろうが俺は
強ければ死なねえ。逆境があればある程燃えるだろ!
「そうですか。では龍田はどうです?」
「あら~気づいていたのね~」
そういって龍田は廊下の曲がり角から物音一つさせずに出てきた。俺がいたところじゃねえか。マジでどこに潜んでいやがった!?
しかも随分前から張り付いてきたみたいだな。服が体に張り付いてやがる・・・
エロいが全く気配は掴めなかったぜ・・・だがそれに気づいたこいつもすげえな。
そう思っているうちに随分と話は進んでいた。
「・・・ということですね?」
「ええ、そうよ。」
「おい、何だってんだ。龍田はこいつが旗艦になることはどう思ってやがるんだ?」
「こいつではなく不知火という名が私にはあります。名前で呼んで下さい。」
「はあ~分かったよ・・・不知火、これで満足か?で、龍田はこのことに賛成なのか?」
「基本的には天龍ちゃんと同じよ~能力があれば従うし旗艦であろうがなかろうが戦って勝つだけよ。」
やっぱ姉妹だな。考え方が俺に似て来ちまってやがる・・・むしろ俺が引き込んでしまったようなもんだな。
だが、びくびくされるよりはきはきと動いて貰っていた方がいざという時には守りやすいしな・・・
「そうですか・・・天龍と龍田は姉妹で第一艦隊に所属していますが、並み居るほかの強豪を倒してきたわけですよね?どうやったらそんな強くなれるのですか?」
「はっ!おめえ・・・いや不知火がそれを言っちまうのか。俺らを一瞬で超えているじゃねえか。」
「いえ、それは司令官の判断ですので現状の力がどちらが上なのかはまだ分かりませんよ。お二人とも、かなり好戦的な目をしていますね。是非戦いたいものですね・・・」
「おう、俺様だけじゃなく龍田までそんな風になってるなんてよ~」
「天龍ちゃんがワタシをこんなにしたんじゃない~?」
「誤解されるようなことを言うんじゃねえ!」
途端に殺伐とした空気は掻き消された・・・