僕が考えた便利なサーヴァント。
なお、金ピカ()系

1 / 1
お金持ちによる貧乏人の為の貧乏人の物語


ギリシャ独立の大英雄

「やあ、マスター。先程は随分ボロボロにやられちゃったよ。

最初に自己申告しなかったかな? それとも忘れてしまったのだろうか?

ならば宜しい、もう一度説明して差し上げよう。

吾輩は戦闘関連については一切の能力もセンスもやる気も無いスペシャルでドラマティックなサーヴァントだと。」

 

目の前で、戦闘開幕早々倒れた事についていっそ清々しい言い訳を述べる僕のサーヴァントは、つい最近召喚したばかりのバイロン卿。

彼は一応、ギリシャ独立戦争で名を馳せた英雄なのだが…。

エウリュアレでさえ戦闘には対男性限定だが活躍しているというのに。

 

「吾輩は戦争でギリシャの独立に大いに寄与した。それは間違いない。

基本的に貧乏人なギリシャ人に代わって潤沢な資金をバラ撒くというやり方でね。

吾輩は自慢ではないがお金に困るという感覚を杳としてしらない。

金は幾ら使ってもまた入ってくるものだからねえ。」

 

流石は黄金律EXのサーヴァントだと思う。

だが、ナチュラルに嫌味な気がする彼を僕が使い続けている理由は、

 

「本来吾輩を聖杯戦争に呼ぶときは、

吾輩が興した資産でマスターが武器や兵器を買い揃えて代わって戦争するというのが定石だと思うんだが、

如何せん吾輩が戦闘に参加するとその後に不思議と高級なアイテムや聖晶石が山ほど確保できるからそれは仕方ないね。

お金が欲しいのは解かる。だが、吾輩に休暇を与えるべきだと思うんだ。

吾輩は詩人であるが故に執筆活動を行う義務がある。しかもこんな刺激的な環境にいる故に創作意欲が刺激されて溢れそうなんだ。

こぼれて勿体無い思いをする前に早く吾輩を休ませてくれ。」

 

だが、断る。聖晶石…それにしても聖晶石が欲しい。

アレがあれば何回ガチャを回せるだろう。

 

「吾輩的には戦闘では如何せんからっきしだが、戦争では大いに活躍してきたつもりだ。

マスターは吾輩を聖晶石発生器だと思っている節があるが、思い出しても見給え?

吾輩はマスターの居る陣営を常にバックアップしてきたじゃないか。

フランスの時も、

ローマの時も、

船旅の時も、

我が祖国の時も、

アメリカの時も、

エジプトっぽい時も、

それこそ紀元前の時だって陣営の強化に寄与してきただろう?

無論金の力で。

資産があれば何でもできる。民衆も国も、それこそ世界も動く。

ああ、敵の方のジャンヌダルクを金に物を言わせて賞金首にして周辺の全部の国から追い詰めさせたのは素敵だっただろう?」

 

 

まあ、確かに彼は最初期からずっと僕を支えてくれていたような気がする。

だが、最初期からいて一切ステータスが成長していないというのはどういう事なのだろうか?

大体のサーヴァントは強化でステータスが上がっていくのだが、

彼の場合はレベルをあげきった所で、僕と腕相撲して負ける程度なのだからサーヴァントってなんだろうという気持ちにさせられる。

 

代わりに、黄金律EXやその他のスキルで金がどんどん入ってくる上に、彼はその場で的確な運用法を示すから其れに助けられてきた。

 

だが、未だにスケルトンにも勝てないってどういう事だろう。

新入りできたばかりのサーヴァントでもなんとかなっているというのに。

 

 

「まあいいじゃないか。負けても。

他のサーヴァントが頑張ってくれるし。それにマスターと吾輩の仲だろう?

弱くてヘタレで無気力でやる気が無くてだらけ癖が付いた女にだらしないが好みはうるさい駄目男だって許してくれたまえよ。」

 

そう、そこだ。

コイツは性格がすこぶる悪い。

最近、マリーアントワネットの浪費家(実際には倹約化で浪費家の貴族達へ風紀を締めていた)の逸話を耳にした彼は、

何故かカルデアの食事を全てお菓子だけに変えようとかそんな事にマリーを巻き込もうとしたり、ついでに胸を揉もうとして、

デオンとかサンソンとかにボコボコにされている。

因みにここ最近戦闘に引っ張りだこにされているのも、その後の処罰で決まった『処刑』の一環だそうだ。

 

「そろそろ許してくれてもいいと思うんだけどねえ。

ほら、揉んだところで胸が減る訳でもないし、寧ろ大きくなったりするんじゃないの?」

 

ほーら、またそういうこと言ってると『処刑』されるよ。

はぁ。

 

 

「…マスターの為とはいえ、大人しく吾輩が素材集めマッスィーンとして稼働してるかわかるかい?

丁度これで敵にボコられて死にかけるのも100回目だがどうして途中で逃げなかったかわかるかい?」

 

 

いや、何だかんだで付き合いが良いヤツだと思っていたよ。

 

「っ、なんと…。それは少し買いかぶりすぎというやつだ。

一緒に戦闘に参加したサーヴァントの霊基再臨の素材が必ず追加で数個出る吾輩の特性で、霊基再臨が進むだろう?

そして霊基再臨した女性は大凡恥ずかしい薄着になる。それだよ、まさにそれだ。

特に水着姿の時なんてそれはもう…っ―――――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「反省の色なしだね、サンソン。」

 

「そうだねデオン。もう一セット『処刑』いってみようか。」

 

 

 

「マスター? この二人に言ってくれ。適度な休暇を与える事が吾輩の為や吾輩の為、ひいては吾輩の為にもなるという事を。」

 

 

悪いがバイロン、僕も水着勢の最終再臨を拝みたいんだ。さあ、素材集めを頑張ろう。




ああ、それにしても聖晶石が欲しい…っ

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。