【東方】<八雲梗>【九尾伝】   作:甘味料

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こんな場所じゃやってらないぜ・・・。
場所を変えよう。何、そんな遠くない場所だ。
招待しよう・・・『精神の幻想』へ・・・。


第三刻:精神の具現化

「おかしい・・・。」

 

マヨヒガに辿り着けない?。

 

いや、確かに近づいているんだが。

 

なかなかその距離は縮まらない。

 

飛んでも・・・飛んでも・・・。

 

まるでマヨヒガが、私を拒絶しているような気がする。

 

・・・また・・・この感じ・・・誰もが・・・離れていく。

 

いやだ!。あんな、おもいは・・・思いは・・・もう・・・したくないの!。

 

 

 

「さすがに九州の妖怪が東北に伝わる言い伝えを知ってるわけないか。」

 

「!。」

 

背後に気配を感じた・・・。こいつの声は・・・。

 

「東北という寒い地方に伝わる言い伝えだ・・・。

山道を歩いているとふと、無人の屋敷が立っているじゃないか。

だが、決して廃屋というわけではない。まるで人が住んでいるような生活感・・・。

そこに立ち寄る<無欲>なるものには後に幸福が訪れたという。

だがその逆に、招かれざる<悪しき欲>を持った者にマヨヒガを見つける事は絶対に叶わない。黒猫を襲おうなんて物騒なことは考えないことだな!。不知火妖怪!!。」

 

「お前は!。」

 

振り向いた先に立っていたのは先ほどとはうってかわって背に神々しい九本の尾を

 

生やした狐だった。

 

「なっ!?確定事項だっていったろ?。」

 

年下の親戚をからかうような口調

 

・・・八雲・・・梗・・・・・・。

 

「貴様・・・どうしてここに!!?。さっきまで人間の里に・・・。」

 

「ん?どうしてって、俺は今日人間の里には行ってないぜ?。」

 

「は!?そんなことはない!。お前は絶対人間の里にいた・・・!。」

 

・・・ニヤッ。

 

「お前・・・いつか<あれ>が俺って勘違いしてたんだ?。」

 

「!?。」

 

「あれは俺の偽物だぜ?。」

 

「そ・・・そんなはずはない!。だって、私に口答えしたし、罠にひっかかって悔しがってたぞ!。」

 

自分の言い分を通そうとする子供のようだ。

 

「馬鹿、大の九尾が餓鬼の策になんかまんまと引っ掛かるかっつうの。あれは偽物だ。ま、偽物といっても。ちゃんと【精神】は入ってるがな。」

 

「せい・・・しん?。」

 

不知火はキョトンした表情を浮かべる。

 

「ああ、【夢を魅せる程度の能力】で通してるんだがな。俺は生き物の精神を操ることができるんだよ。それで自分が創り出した物に精神を与えることが可能なんだよ。ま、精神といっても今の俺じゃ限界があるが、それでも・・・<餓鬼の罠にひっかかって悔しがる>。ぐらいはできるぜ?。」

 

「貴様・・・。今私のことを馬鹿にしただろ!。」

 

不知火妖怪は子供がだだをこねるような口調で俺に意見した。

 

「てことだ。さっさとここから去れ。」

 

「!??!!?。」

 

不知火妖怪は今度は(こいつは一体何を言っているんだ?。)といいたそうな困惑した表情を表した。

 

それもそうだろう。自分達の大切な者を襲おうとしたやつをそのまま逃がそうと言うのだから。

 

「お前は、まだ橙を襲っていない。この世界に殺人<容疑>なんて言葉はねえんだ。俺だってこんな年端もいかないような子供とやりあう気なんてさらさらないしな。」

 

「・・・。」

 

「というわけだ。悪い事は言わない。今夜のことは忘れて明日からは不審火なんて物騒なことはするんじゃねえ。」

 

「・・・だ・・・・・・。」

 

「?。」

 

「・・・いや・・・だ・・・嫌だ!。」

 

「!。おい、お前。何を言って。」

 

「嫌だ!。私はやめない!だからお前を倒すんだ!。」

 

今度は殺意とはまたちがったの気のようなものを全面にお出した不知火の目は

 

涙で潤んだ瞳の中にそれはそれは美しい炎を映し出していた。

 

「・・・本気か・・・。」

 

「本気だっ!私は・・・もう・・・。・・・・・・。」

 

言葉につまり一瞬下をみたがその後不知火妖怪は一直線に俺にめがけて向かってきた。

 

「このぉ!。」

 

不知火は拳を俺にめがけて振りぬこうとした。

 

俺はその拳を腕で受け止めた。

 

すると不知火は俺の腕をつかんだと思うとその手から炎を発した。

 

「!。こいつ・・・。」

 

不知火に掴まれ燃やされる俺の腕に激痛が走る。相当な火力だ。

 

皮膚がその熱によって溶け、くっついてしまった。

 

「このやろう・・・!。」

 

俺は不知火を力づくで振り払った。

 

不知火に掴まれていた腕の皮膚はドロドロに溶けていた。

 

皮だけではなく所々筋肉も溶かされ、骨が見ているところもある。

 

こいつはいくら俺でも再生にそれなりの時間が必要だろう。

 

「まいったな。子供だと思って正直甘く見ていたがマズいな・・・。向こうは向こうで本気だな。これはちょっと手荒い真似をしないといけないのか。」

 

ふと不知火を見ると両腕に炎をまとっていた。

 

「あらら、こりゃ殺す気満々ってやつだな。」

 

あたりを見渡す・・・。夜は深まり。虫や蛙達の声ぐらいしか聞こえない。

 

こんな所でやりあったら被害甚大だぜ・・・。

 

しかたない。やるか・・・。

 

てか、もともと<これ>を使うつもりだったしな・・・。

 

実際、変な被害が出るのは困る・・・てことで・・・。

 

「場所を変えよう。」

 

「・・・?。」

 

「おいおい、睨むなよ。別に俺に都合のいい場所に連れて行くって魂胆じゃねえよ、ただ勝手な被害が出るのが困るだけだ。山火事なんてお前にも利点はないはずだろ?。」

 

「・・・。」

 

不知火は俺を睨んだままだったが、小さく頷いた。

 

「よし、そうときまれば移動だ。なに・・・そんな遠くない所だ。てかいつもすぐそこにあるんだがな・・・まあ、招待しよう『精神の幻想(マインドイリュージョン)』へ・・・。」

 

二人をまばゆい光が包む・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・ここは?。」

 

明るい・・・が、見渡す限り真っ白・・・。足元には白い煙が立っている。

 

あえていえば・・・<何もない>というのだろうか?。そんなところに私は立っている。

 

「生物の精神が具現化する世界『精神の幻想』へようこそ。」

 

「・・・!。貴様!。」

 

「ん?この腕か治ってたから驚いたか?。精神の具現化だからな。これくらいの傷は治る。ま、あくまでここではの話だが。」

 

「・・・ここはどこだ?何だ?説明しろ!。」

 

「ここは生き物の精神がおりなす世界。俺以外の生物の精神を俺がここに引きずり込むことでここに入る事が出来る。ここで戦うのはその生物の精神力。当然傷つくのも精神で実際の体に傷はひとつもつかない。『俺の世界』だ。」

 

「精神の空間・・・。」

 

「理解できたか・・・。じゃあ、そろそろ・・・闘るか・・・・・・。」

 

 

 




【夢を魅せる程度の能力】・・・自分が作った物に精神を与えたり。自分と生物の精神を夢の空間にひきずりこむ『精神の幻想』。
そのほかにもまだまだ幅の利く能力の応用が可能な様子の梗くん・・・。
さてさて、次回は間違いなくバトルシーン・・・。はたして俺の文才でどうにかなるのかっ!?。
梗「・・・まあ、頑張れ。」

ps.更新キツイ・・・私事で掛けるのが10以降。急いで書き上げての2時間クオリティ。
  これを書いたのが30日という・・・。まあ、頑張りますよ!。
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