超次元ゲイムネプテューヌ Re;Birth2 Origins Progress   作:シモツキ

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第二十二話 偶然意外、想定外

監査の旅の時も感じたけど、国境管理局の局員さんはかなりここを詰まらない職場だと思っているらしい。確かに陸路で他国へ行く人は少ないから暇な時間は長くなるだろうし、近くには自然しかないから外も変わり映えないし、おまけに地理の関係で泊まり込みに成らざるを得ないんだから、そう思うのも仕方のない話。幾ら給料が良くても、これじゃ不満持つよね。

とはいえ……

 

「女神様を一度に三人も見られるとは…」

「お仕事ですか?ご旅行ですか?いずれにせよご苦労様です」

「国を越えれば気候も変わるもの、寒暖差に対応する為の準備は大丈夫ですか?」

 

──こうも局員さんに次々と話しかけられたら、苦笑いを禁じ得ないよね…。

 

「ええと…手続きの方は……」

「勿論しておりますとも。雑談するだけならともかく、話に夢中で仕事を疎かにすれば査定に響きますからね」

(雑談はいいんだ…まぁ、こういう職場の場合私語禁止にしたらむしろ仕事効率落ちる結果になるんだろうけど…)

 

流石に面と向かって話しかけてきた人を無視する様な感じ悪い事はしないけど…こうも意欲的に話されると、それはそれで困ってしまう。だから私は相槌中心で局員さんの話を聞いていると……

 

「…そう言えば、女神様達はこの世界のどこかにあらゆる悪を滅ぼす呪われた剣がある、って話聞いた事あります?」

 

なんて、ちょっと興味を引く話題を持ちかけられた。なんだかアイエフの琴線に触れそうな話だなぁ…と思って彼女の方を見たら……案の定『へぇ、中々面白そうな話じゃない』みたいな顔をしていた。後、逆にユニは胡散臭そうな顔をしていた。

 

「ないですけど…えっと、悪を滅ぼすのに、呪われているんですか?」

「そうらしいです」

「それって、どんな呪いなんでしょう…」

「さぁ、そこまでは…僕も風の噂で聞いただけなので…」

 

それじゃほんとにただの噂話だな、と同僚に突っ込まれた局員さんは肩を竦める。呪いの剣、呪われてる剣かぁ……

 

「…装備すると外せなくなるとか?」

「アタシは妖怪との間じゃ子供を残せなくなる呪いを推すかな」

「いや、もしかすると常に瀕死になるとか周りに自分の事を忘れられ続ける呪いかもしれないわ」

「ど、どれも嫌ですね…かなり局地的なものをありますけど…」

 

女神パーティーの血が騒いだのか、私REDアイエフと三人立て続けにボケてしまった。…これが局員さん達にウケたのはまあ、描写する程の事でもないから地の文報告だけにしておくけど。

 

「…でも、もし本当にそんな剣があったら……」

「ただの噂だって言ってるでしょ、絶対あり得ないとは言わないけど…信じるだけ時間の無駄よ。というか、皆さんもある前提で話してどうするんですか…」

「そ、そうね…」

 

…と、話が込み入り始めたところでユニがクールに流れを制した。こういう時、こうして冷や水を浴びせる様な発言はともすれば『空気が読めない』と非難される事もあるし、実際私達は冗談半分だったけど…ネプギアは確かに本気で考えてしまっている様にも見える。仮にも国のトップである女神が信憑性の薄い噂に惑わされるというのは宜しくないし、それを考えての言葉なら…ユニの判断は、賢明だったと思う。

 

「…ま、何れにせよ私達には関係なさそうな話だね。どちらかと言えば、私達は解呪する側だし」

「女神様、ですもんね。手続きも終わったみたいですし、もう行くですか?」

「そうしよっか」

 

局員さん達に挨拶をして、私達は管理局を後にする。…しかし、呪われた剣ね…毒をもって毒を制すとも言うし、もし実在してたら誰かしら使うのかなぁ……。

 

 

 

 

「ルウィーの街にとうちゃーく!アッタシがいっちばーん!」

 

管理局を出て、段々と草原から雪原へと変化していった道を進み続け、私達はルウィーに到着した。うーん、この寒さが懐かしい…。

 

「うぅ、やっぱり寒さが身にしみる…あ、ユニちゃんの長手袋温かそう…」

「そんな目したって貸さないわよ?というかアンタ長袖なんだからそれでいいでしょ」

「まずはどこ行くの?かまくら?」

「かまくら入ってどうするのよ…教会よ教会。ネプギア達もはぐれない様にね」

 

REDはいつも通りのテンションとして…ネプギアとユニも、ルウィーの街をじっくりと回った事はないのかちょっと気になっている様子。アイエフの言う通り、まずは教会に行って教会と候補生の協力を得る事が最優先だけど…ラステイションの時みたいに、取り敢えず挨拶が終わったら自由行動にするのもいいかもね。

 

「…そういえば、ルウィーはうちやプラネテューヌとは逆の、魔法国家でしたよね?」

「そうだね。リーンボックスも多少魔法技術はあるけど…現状魔法に関してはルウィー一強って位の魔法国家だよ」

「ですよね……なら、弾薬や火薬って売ってます?無いならアタシ、かなり節約して戦わないといけなくなるんですけど…」

「え……じゃあ、まさかジャンク屋とかもないんですか…!?」

「いやいや無いとは言ってないじゃん…他国には劣るってだけで、ルウィーにも科学技術やそれを売りにするお店はあるよ。…一時期はマジェコンヌさんの手によって、アヴニール社製兵器による軍事国家化しつつあった時期もあったし、さ」

 

教会へと歩みを進めながら、私は候補生二人の質問に答える。昔…というか前の旅の前半では知らない事ばかりだった私も、あの旅とそれ以降の活動(特に特務監査官としての仕事)でかなり見識が広がった。…ふふっ、前は教えられる側だった私も今では教える側、か…。

そんな感じで歩く事十数分。質問も無くなり、各々「寒いなぁ」とか「ラステイションの後だと、雰囲気の差が凄い…」とか呟きながら歩いていたところ、REDが突然声を上げる。

 

「ねーねー、向こうの方がなんか騒がしいよ?行ってみようよー」

「だからまずは教会だって言ってるでしょ……ん?…ちょっと、国到着の日に人だかりを発見って最近あった様な気がするんだけど…」

「最近あったというか、当事者が三人程いるですね…」

『あー……』

 

コンパとアイエフに注目されて、当事者三人こと私ネプギアユニは頬をかく。厳密には私達とネプギアは人だかりの発見、ユニはその後の事態での登場とやってた事は違うけど…まぁ、似た様な出来事という事には変わりない。

 

「……覗いて、みる…?」

 

数秒の逡巡の末、私の言葉に皆は頷いた。前に似た様な事があったからって今回も犯罪組織絡みとは限らないし、何なら違う可能性の方が高いと思う。とはいえ、これまで信じられない様な事態を何度も経験してきた私達にとっては、これを数分惜しむ為に無視するのが正しいとも思えない。そして、その二つを天秤にかけた結果が…後者だった。

 

「全員固まって奥までは行けそうにないし、犯罪組織と関係なかったらここに戻ってくるって事にしましょ」

「わたし、人混みって苦手ですぅ…」

「…イリゼさん、今回は変な所掴まない様気を付けますからご安心下さい」

「へ?変な所って……あ、当たり前だよ!次やったら今後変態候補生って呼ぶからね!?」

「……ネプギア、アンタイリゼさんに何したのよ…」

 

ネプギアのせいで若干変な話になるも、そこ掘り下げたってしょうがない(というか掘り下げられてたまるか…)から私達は人だかりに突入。さぁ、侵攻頑張るぞ…!

……と思っていたけど、見た目程人だかりの密度は高くなくて、案外すんなりと私達は中心付近まで入る事が出来た。……パンチラシーン?無いよ?ルウィーでパンチラなんて私風邪引いちゃうでしょ?ルウィーじゃなくてもパンチラなんて御免だけど。

 

「よいしょっと…ふぅ、出られたぁ…」

「うー…背の低いアタシにとっては辛い道だったよ…」

「えっと…やっているのは露天販売、です…?」

 

人だかりの中心には何かを売っているらしい数人と、それに興味を示す子供達がいた。販売側はにこやかな様子で接客&商品紹介しており、そこまでは特に問題無かったけど……売っている商品は、見逃す事の出来ない代物だった。

 

「…皆さん、あれって…マジェコン、ですよね?」

「その様ね。また厄介なツールを…となると、あいつ等は犯罪組織で確定ね」

「でも、どうして販売を…犯罪組織勧誘の為の物品ですよね?わたしなら、無料配布するのに…」

「恐らく資金調達も兼ねてるんだと思う。犯罪組織に加入すれば本来高いこの商品を格安のお値段で…とか言えば、資金調達しつつ信者も増やせるからね」

 

──マジェコン。ゲームを始めとする既存のデジタルデバイスのデータを解析・コピーする事で新たなソフトの購入、更新等を一切必要としない犯罪組織製の非合法端末で、教会やマジェコンが通用する市場の頭を悩ませている存在の一つ。

言うまでもなく解析・コピーは違法であり、それを所持してる人も売ってる人も法に引っかかる訳だけど…マジェコンは現状取り締まれないでいる。というのもマジェコンの構造が問題で、結論から言ってしまうと……押収したマジェコンには、そんな機能なんて存在していなかった。厳密に言うと、マジェコンを分析した限りではそんな機能を発見出来なかった。マジェコンが違法ツールである事が明白で、現に解析・コピーはされているものの…それを立証出来なければ、司法は取り締まる事が出来ない。ならば法改正を…といきたいところだけど、立証無しに糾弾出来る法なんてでっち上げが横行してしまう以上法改正も出来ない。そうした背景があるせいで、教会側はマジェコンに関して犯罪組織の悪行を止められずにいる。

ただ、幸いにも便利過ぎ且つ機能の不可思議さが仇となり、それなりに知識のある人には『凄いけど何か危険な気がする…』と判断された事によりマジェコンは現状一定の普及率を超えていない。…超えていないものの……科学技術より魔法技術が優先されているルウィーでは、危険だと判断する人が少ないせいか、他国より普及率が高いと言われている。…そして、目の前の光景を見る限り、それは正しいらしい。

 

「…さて、どうする?これは無視出来ない案件よ」

「ぶっ飛ばすのはどうかな?」

「REDさん、それはわたし達が悪者になっちゃいますから…」

「マジェコン自体は取り締まれないし、今回はマッチポンプ狙いという訳でも無さそう…ちょっと難しいかも…」

「…あの、今思ったんですが…あの人達がしてる事って、路上販売ですよね…?」

 

ふと何かに気付いた様な声を上げるユニ。そんなの考えるまでもなく路上販売で、一見だから何だって話だけど……そこで私も、気付く。…確かに、これはいけるかもしれない…。

 

「……ユニ、頼めるかな?」

「え…アタシですか?」

「法を振りかざす以上、権力者の方が効くからね。で、こういう事に関してはネプギアよりユニの方がきちんと言えるでしょ?」

「…確かにネプギアよりアタシ向きな気はしますね…分かりました」

「えと…よく分からないけど、ユニちゃん頑張って」

 

こくり、と頷いたユニは私達の期待を受けて販売員の方へと向かう。具体的な打ち合わせはしてないけど…女神として国を切り盛りしていたユニなら、これ位の状況で物怖じしたりはしない筈!

数秒後、販売員さんもユニに気付いた様子で数人が視線をユニへと向ける。対して販売員の前まできたユニはにこりと笑みを浮かべ、話し始めた。

 

「こんにちは、お寒い中ご苦労様です」

「いえいえ、我々は皆さんによりよい物を手にし、よりよい生活をしてほしいだけなのですよ」

「わぁ、凄い立派ですね。これが商品なんですか?」

「えぇ、このマジェコンは容量を増やした最新モデルなんです。お嬢さんもいかがですか?」

「そうですねぇ…あ、その前に一つ質問いいですか?」

「勿論。なんでしょう?」

「じゃあ……道路使用許可と路上販売許可、この二つをきちんと取った上で商売してます?」

 

にこやかな笑みを浮かべたまま、ユニの放った一言。その一言により、その場の空気は凍りついた。それを感じて私は…そして恐らくユニも、心の中でほくそ笑む。

確かにマジェコン規制も犯罪組織規制も私達教会側は出来ない。けど、あの人達が他の形で何か法に反しているのなら、それを理由に解散させるなり捕まえるなりで活動を止める事は可能。演説の時は販売ではなく場所も路上と言えるか微妙だったけど…今回は、その擬似別件逮捕的手段を取る事が出来るのだった。

 

「あー…ええと…よ、よく知ってますねお嬢さん」

「当たり前ですよ。法も碌に知らないで国を運営するなんてアタシには出来ませんから」

「国を運営…ってお嬢さん、いや貴女はまさか…」

「お、おい…許可の件も含めて一回リーダーに確認取った方がいいんじゃないか…?」

 

凍りついた空気が解けると同時にざわめき出す販売員達。あの様子を見る限り、悪事に慣れてないみたいだけど…そこは関係ない。後はこの時点で買っちゃった人だけど……

 

「んー?どうしたお前等、何か問題があるンならアタイが……あ」

『あ……』

 

…なんて思っていたところに現れた、販売員達のリーダー格は……まさかの下っ端だった(面識のないREDは「うーん…嫁候補にしようかな、しない方がいいかな…」とか言ってたけど)。

 

「あら、久し振りね下っ端」

「な、なんでお前等が…」

「さぁね。それより、まさか許可も取らずに路上販売してる訳じゃないわよね?」

「うぐっ……よ、よーし待ってな。許可取ったって証拠をすぐ出してやろうじゃねェか…」

「えぇ、待ってあげるからさっさと出しなさい」

「────と見せかけてマジェコン在庫一斉処分アターックッ!」

「なぁっ!?へ、変な技使うんじゃないわよ!」

「そしてこいつも喰らえ!お前等、着いて来な!」

 

言葉の裏に圧力を秘めたユニに問い詰められた下っ端は、驚く事に箱に詰められていたマジェコンをユニへと投げつけた。所詮は端末でまとめて投げたものだから、ユニはせいぜい一瞬ビビった程度だけど…そこから更に煙玉を使った事により、私達は視界を奪われてしまった。し、下っ端の名前に合わない賢しい手段を……!

 

「わぁぁ!?なんだなんだ!?何が起きた!」

「これって煙幕!?凄ぇ!」

「くっ…でもこの位、女神化して思いっきり武器を振るえば…!」

「駄目よネプギア!視界の悪い中でそんな事したら一般人が怪我しかねないわ!」

「だったら…!」

 

とんっ、と石畳を蹴る様な音がしたと思った次の瞬間、上から風が吹き込んで煙幕が一気に晴れていく。そしてその中で、いつの間にかいなくなっていたネプギアが、上から女神化解除時の光を纏いながら降りてきた。

 

「…これでよし、っと」

「跳んで上から風を起こした…って事か、考えたねネプギア」

「いえ、それよりも犯罪組織は…!」

「あ、もう結構遠くまで逃げてるよ!」

「相変わらず逃げ足が速い…!追うわよ!」

「イリゼさん、女神化して追いますか!?」

「いや、走って追うよ!ここで他国の女神が現れたら騒ぎの収拾がつかなくなりかねない!」

 

必要ならここから狙撃する、と言いそうなユニを制し、私は教会に事態を連絡しつつ駆け出す。全く、二国連続でこれなんて悪い偶然だよ…!

 

 

 

 

下っ端とマジェコン販売をしていた人達が逃げ込んだのは、時期の関係で人気の無い国際展示場だった。人気ないし広いし隠れられそうな場所も多いから、身を隠すには良さそうな所ではあるけど…。

 

「み、見失っちゃったです…」

「でもまだここの中にいると思うよ。そういえば…イリゼはさっき何の電話してたの?」

「教会に事態の報告と応援要請をだよ。多分もう少しすればここにも警察組織が来てくれると思うけど……っと、教会からだ…」

 

展示場の入り口で立ち止まったわたし達。さて、どうやってこれから探そうか…という雰囲気になったところで、イリゼさんが教会かららしい電話を受けた。

 

「はい、はい……え?それはありがた…い、のかな…?」

『……?』

「…分かりました、まずは一度合流しようと思います」

「…イリゼちゃん、合流…って教会から誰か来るですか?」

「あ、うん。ロムちゃんラムちゃんが来るらしい…んだけど…」

 

電話を下ろしたイリゼさんは困り顔。それにわたし達は困惑する。ロムちゃんラムちゃん、って候補生の二人だよね…こんなに強い応援はないのに、どうしてだろう…?

…と思っていたのはわたしだけじゃないみたいで、イリゼさんはこくりと頷いた。

 

「えっとね、来るには来るんだけど…ミナさん曰く、話をよく聞かずに飛び出しちゃったんだって」

「あー…つまりは状況も目的もきちんと分かってない可能性があるって事?」

「そういう事。万が一の事もあるし、取り敢えずは二人の到着を待った方が良いと思うんだけど…いいかな?」

「アタシは良いと思うよ。…って、もしかして…あれじゃない?」

 

何かを見つけた様子のREDさん。そのREDさんが指差す先に目を凝らすと…二つの人の様な物体が、こちらに向かって飛んできていた。って、あれ……?

 

「…は、早過ぎません?」

「飛び出したのは私が最初に連絡した時点だからね。だから方向だけを頼りに来たんだろうけど…あ、こっちに気付いたみたい」

「…ロムにラム、か…ネプギア、アンタ二人と仲良かったっけ?」

「ううん、全然」

「やっぱりか…同じ候補生とはいえアタシ達の方が精神的には年上でしょうし、色々気遣ってあげないとね」

「そうだね。二人にも旅に協力してほしいし、まずは仲良くならないと──」

 

 

 

 

 

 

「てんちゅーーーーーーッ!!」

『え、ちょっ…きゃあぁぁぁぁああああっ!!』

 

スピードを一切落とさずにこちらへ来る二人。まずは第一印象だよね、と思って手を振ろうとしたら……吹っ飛ばされた。というか、ハイスピード女神タックルだった。

 

『えぇぇぇぇぇぇぇぇええええええッ!?』

「ふっふーん!決まったわねロムちゃん!」

「うん、てんちゅー成功…!」

「う、うぅぅ……」

「な…何すんのよアンタ達はッ!」

 

展示場の一角に出来ていた雪の小山に激突するわたし。ぶつかった場所を押さえながら身体を起こしたら…隣でユニちゃんがブチ切れてた。あ、ユニちゃんもタックルされてたんだ…。

 

「てんちゅーよ!」

「何をしたかは聞いてないわよ!後女神が天誅されてたまるかっての!」

「女神?…ってあれ?どこかで見たことあるよーな…」

「お、落ち着いてユニちゃん…えっとね、わたし達は…」

 

トンデモ展開にぽかーんとしてるイリゼさん達を差し置いて、話が進む。ユニちゃんの気持ちも分かるけど、相手はわたし達よりちっちゃい子なんだから、まずは優しく、だよね。自己紹介自己紹介……

 

「あーっ!そうよ!あんた達はネプチューンとプレイステーションの女神!」

『まさかの元ネタの方!?それだとリアルゲイムギョウ界の女神になっちゃう(わ)よ!?』

「…違った?」

「えと…ラムちゃん、多分プラネテューヌとラステイション、だよ…?」

「あ、そっか。さっすがロムちゃん!……さて」

 

 

 

 

 

 

 

 

「女神のくせにマジェコン売るなんてさいてーね!ルウィーの女神であるわたしとロムちゃんでせーばいしてやるわ!覚悟しなさい!」

『…………え?』

 

……うん、自己紹介どころじゃないね。自己紹介というか自己弁明とかしなきゃいけない展開だよね。…と、とんでもない事になってきちゃった…。




今回のパロディ解説

・装備すると外せなくなる
ドラゴンクエストシリーズにおける、呪われた武器のデメリットの一つの事。外せなくなる呪い…瞬間強力接着剤の効果がある呪いとかでしょうか…。

・妖怪との間じゃ子供を残せなくなる呪い
ぬらりひょんの孫に登場する、ぬらりひょん及び奴良家の子孫にかけられた呪いの事。ゲイムギョウ界に妖怪がいないなら、実質ノーリスクという事になりますね。

・常に瀕死になる、周りに自分の事を忘れられ続ける
これはゾンビですか?にて悪魔男爵と主人公相川歩にかけられた呪いの事。例に挙げた中じゃ一番怖い呪いですね。…上の奴はゲイムギョウ界で意味あるか微妙ですし。

・ネプチューン
ネプテューヌの元ネタと言われている、幻のハードな事。SEGA社ハードは他社ハードと違い毎回全然違う名を出すので、プラネテューヌの元ネタもこれかは正直謎です。

・プレイステーション
ラステイション及びノワールとユニの元ネタであるハードシリーズの総称の事。ゲイムギョウ界の女神がゲーム業界の女神になる日が…あったら色々とカオスな気がします。

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