双極の理創造   作:シモツキ

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第百十一話 仲直りして、前進して

「やぁぁっ!」

「ナイフを突き出したまま突っ込んでも動きを簡単に読まれるだけだぞ!」

「えぇいッ!」

「振りが大き過ぎる!状況にもよるが、ここはもう少しコンパクトに!」

「ていやーっ!」

「…よっと」

「あぅっ!」

「…相手の反撃の事も、考えなきゃ駄目だぞ」

 

喧嘩と仲直り、そして前進を俺達が経てから一週間。再び休みの日となった事で、俺達はまた双統殿に来ていた。目的は…ご覧の通り。

 

「はぁ、はぁ…分かってはいたけど…色々、考えなきゃいけないんだね…」

「そりゃまぁな。でも、今言った事は全部意識せずやれるようにならなきゃ話にならないぞ?」

「そ、そう…なんだ……」

 

肩で息をする緋奈は、まだまだひよっこもひよっこ。殻の上半分を帽子の様に被り、下半分から脚を突き出しているレベルの生まれたて霊装者。だが魔物はそんな事考慮してくれる訳がねぇんだからと、俺が指導を続けていると……緋奈はしゅんとしてしまった。…あ、不味い…。

 

「……お、おい妃乃…」

「…何よ?」

「緋奈が落ち込んだ、どうすりゃいい…?」

「はぁ……?」

 

落ち込ませるつもりなんかじゃなかった俺は、内心かなり慌てながら妃乃を呼び、小声で救援要請。すると妃乃は呆れつつも、俺の質問に答えてくれた。

 

「…注意するべきところは注意して、褒めるべきところは褒めるのよ。誰だって注意ばっかりされてたら落ち込むのは当然でしょうが」

「そ、そうか……えぇと…可愛いぞ、緋奈!」

「ふぇ……?」

「……駄目ね、これは…緋奈ちゃん、たった一週間弱にしては十分な出来よ。最初や二回目の練習に比べれば、身体能力強化の維持も続くようになってるでしょ?」

「あ、そういえば…」

 

…で、結果がこちら。我ながら酷いフォローである。だが言い訳をさせてほしい。元々緋奈は優秀な妹で、勉強も運動も人間関係も家事も(料理を除いて)平均かそれ以上にこなしていたから、これまで俺が緋奈に何かを指導するなんて事は殆どなかった。だからこれは、単に俺が指導力を伸ばす機会がなかっただけなんだ。

 

「……ほら、悠耶も改めて何か言ってあげなさい。今度は的外れじゃない事をね」

「お、おう……あー、その…」

「…………」

「…緋奈は、頑張ってると思うぞ…?上手くもない俺の指導に、文句も言わず付いてきてくれてるんだからな」

「お兄ちゃん……うん、ありがとお兄ちゃん。それに妃乃さんもありがとうございます。わたし、少し元気が出てきました」

「良かったわ。でも、激しい疲れを感じたり気持ち悪くなったりしたら言うのよ?霊力は制御出来れば力になるけど、出来なければ逆に負担になっちゃうんだから」

「はい!」

 

顔を上げて返事をする緋奈の顔には、言葉通りに元気が復活。それに俺は安心しつつ、妃乃も呼んでおいた事に心から安堵。やっぱ指導者になるべく育てられただけあって、こういう指導も慣れてるんだな…。

 

「じゃ、もっかいやるぞ緋奈。全部やるのが大変なら、幾つかに絞って意識しろよ?」

「うん。いくよ…!」

 

突撃からの縦斬りを放ってきた緋奈の腕を左手でいなし、身体を緋奈に向けてバックステップ。小刻みな動きで攻撃を避けながら、俺は緋奈への指導を続行。

 

(…一生懸命頑張る姿を見られるのは、悪い気分じゃないな……)

 

訓練…というか緋奈が霊装者の道を進む事は決して俺の本望じゃないが、可愛い妹を教え導ける事は兄として素直に嬉しい。その事もあってか俺は指導に熱が入り、気付けばそこそこの時間が経っていた。

 

「……っ、もう一度…きゃっ!?」

「っと…休憩にするか?」

「…う、うん……」

 

疲労で集中力が落ちていたのか、脚がもつれてよろける緋奈。倒れかけた緋奈を受け止めて訊くと、緋奈はこくんと頷いてナイフを降ろす。

 

「妃乃も言ったが、無理はするなよ?俺は緋奈の思うようにさせてやりたいとは思ってるが、辛そうにしてる顔なんか見たくないからな」

「大丈夫だよ、お兄ちゃん…折角お兄ちゃんがわたしの気持ちを尊重してくれたんだもん、悲しい気持ちにはさせないよ」

「分かってるなら宜しい」

 

手渡した水筒を受け取る緋奈の表情に、気負いや焦りは感じられない。何より「俺を悲しい気持ちにはさせない」という言葉にはしっかりとした意思が籠っていて、だから大丈夫だと俺は判断した。

 

「…悠耶、ちょっといい?」

「ん?」

 

…と、そこへ妃乃からの声。俺には分からなかった不安要素が…?と一瞬思ったが、どうやらそうじゃないらしい。

 

「今日の動きを見て思ったんだけど…緋奈ちゃん、あんまりナイフ…っていうか近接戦向きじゃないんじゃない?」

「あー…妃乃もそう思うか…」

 

妃乃からの指摘に、俺は首肯。俺も…というか相手をしていた俺は恐らく妃乃以上に、緋奈に不向きさを感じていた。

勿論まだ慣れてないって点もあるだろう。このまま訓練すれば、不向きでもそれなりのものにはなるだろう。…が、やはり霊装者ごとに向き不向きがあって、真面目に強くなろうと思うんだったらそれを意識する必要はある。

 

「一回、射撃の方をやらせてみるのはどう?」

「いや…勿論そっちも練習させるつもりはあるけどよ、忘れちゃいないだろうな?…緋奈に教える事は、あくまで自衛だって事を」

「…忘れてないわよ。でも、向いてる武器の方が余計なリスクを負わずに済むでしょ?」

「けどなぁ…自衛としちゃ過剰な威力を持つ武器は練習させたくないし、そうなると選択肢も自然と限られてくるだろ?」

 

より本人に合った武器を、という妃乃の指摘は全くもってその通り。だがそれは普通の霊装者の場合であって、緋奈の場合は目的にやや反している。早い話が、大剣振り回させたりマシンガンぶっ放させたりは出来ねーよ、ってこった。

 

「てかそもそも、そこまで緋奈に装備を融通してくれるのか?」

「私を誰だと思ってる訳?」

「…職権濫用じゃね?」

「今の時点で大分乱用してるんですけど?」

「それについては兄妹共々大変お世話になっております…」

「…ま、そういう事だから面倒な事情は気にしなくていいわ。気にしたって悠耶に出来る事なんて殆どないんだし」

「まぁそうだがよ…世知辛いなぁ、一応鳴り物入りの霊装者だった筈なんだが……」

 

完全に言い返せなくなった俺は、ふと予言云々を思い出して軽くボヤく。

特別扱いされたい訳じゃないが、結局予言って何だったんだろうかと思う俺。わざわざ妃乃と綾袮が同じ高校に来てまで備えた予言だというのに、現状ではその存在を忘れてしまう程何もない。宗元さんがそれに関して色々考えていたが、それだって宗元さんの推測に過ぎないんだよな…。

 

「鳴り物入りだって、成果を出さなきゃそんなものよ。組織にとって本当に必要なのは、有益な人材であって来歴が華やかな人材じゃないんだもの」

「それもそうか…で、何の話だっけ?妃乃はいきなり振り向くと周りにいる奴を髪でしばく事になって危ない…って話だったか?」

「なによその何をどうしたら今の話に行き着くか謎の話題は!?え、貴方私のツインテールに対してそんな事思ってた訳!?」

「いや、今ふとそんな事もあるんじゃないかなぁ…と思っただけだ」

「ならそれが元々の話な訳がないでしょうが!」

 

期待通りの妃乃の反応に満足した俺は、そのまま離れて緋奈の方へ。えーっと…そうそう武器の話だ。武器の事は…どんな武器を持つにしろ、まずは近距離戦と遠距離戦の基礎を学んでもらわなくちゃ何持ったって有効には扱えないしな。先を急いだって仕方ねぇよ。

 

「…緋奈、調子はどうだ?」

「あ、練習再開する…?」

「いや、もう少し休んでいいぞ。別にいつまでに間に合わせなきゃいけない…って訳でもないんだからな」

 

指導経験の浅い俺だが、そんな俺でも休憩の重要さは分かっている…というか、落ちたパフォーマンスを根性で誤魔化した結果、思うように動けず散っていった奴の事は昔何人も見てきた。だから緋奈に無理をさせるつもりなんかねぇし…俺自身、無理する位ならさっさと休んだ方が良いと真面目に思っている。

 

「…いいか、緋奈。戦いにおいて気持ちは大切だが、それはスポーツなんかと同じように能力と知識、技術や経験なんかがあった上で最後に必要になるものであって、それ等の代わりになるものでもなきゃそれだけで乗り切れる程現実は甘くねぇ。だから……気持ちを支えにはしても、頼りにはするなよ?」

「…根性論は止めろ、って事?」

「そういう事だ。ま、気持ちが入ってた方が訓練の出来も実戦でのキレも上がるから、世の中の大概のものと同じように大事なのは『適度に』って事だな」

「適度に…じゃ、家族愛も適度が大切だったり?」

「まさか、俺への愛なら100%どころか上限無しでも一向に構わん」

「よくもまぁ真顔で言えるわね…」

 

言えますが、何か?…なんて顔を妃乃に見せた後、俺は視線をまた緋奈へ。戻した時緋奈は、あははと苦笑いを浮かべていた。

そうして数分後、俺達は練習を再開。休憩を挟みながら鍛錬を続け、緋奈に戦闘の基礎を教え込む。まだまだ実戦に出られるレベルにゃ程遠いが、緋奈のセンスが壊滅的なんて事はないし、ここには現代でトップクラスの霊装者である妃乃がいる。この訓練、役に立つ事がないのが一番ではあるが……始めて約一週間としちゃ、確かにまずまずな進捗…だよな。

 

 

 

 

緋奈の訓練は、昼過ぎまでで終了にした。その理由は、緋奈の負担の考慮と妃乃の用事の二つ。という訳でシャワーを浴び、双統殿内で昼食を取った後に緋奈は妃乃に家まで送ってもらい、俺は双統殿内に留まる事とした。

 

(…そういや、意識していくのはこれが初めてじゃね?)

 

留まるったって、別にぼーっとしたい訳じゃない。妃乃と違って日時が決まってた訳じゃないが、俺にも用事があるのである。篠夜に結果報告をするという、大事な用事が。

 

「こういうの、事が済んだらすぐに報告するべきなのかもしれないが…篠夜の場合、すぐ行ったらそれはそれで嫌そうな顔する可能性高いもんな、うん」

 

なんて約一週間空いてしまった事を正当化しながら、俺はエレベーターから廊下に出る。考えてみればここに来るのもこれで五度目。地味に俺、この階に入り浸ってるな。

 

「えーっと……ここだここ。おーい」

 

辿り着いた部屋の前で、右手を上げて何度かノック。同時に声でも呼びかけて、部屋主からの反応を待つ。で、約数十秒後…ゆっくりと扉が開いて、前回同様篠夜がこちらへ顔だけを出した。

 

「よっ」

「……そのノリ、嫌いだわ…」

「開口一番否定かよ…明るめに声かけて損したわ…」

 

俺の顔と反応を見るや否や嫌そうな表情になる篠夜。さっきすぐ行ったら〜…とか言ったが、この様子だと多分、いつ行っても同じような反応をされかねない。ってか、きっと同じような反応になる。

 

「こっちはもっと損したっての。あんたにいきなり似合ってもいない挨拶されるとか…」

「へいへいそりゃ悪うござんした。…いつも思ってるんだが、なんで顔しか出さないんだよ」

「極力見られたくないからだけど?」

「それって……あ、悪ぃ…そっか、部屋では服着ないタイプだったのか…」

「ぶ……っ!?は、はぁぁ!?違うわよ!そんな訳ないでしょうがッ!」

「あ、違うの?」

「違うわ馬鹿!はっ倒すわよ!?」

 

さっきまでのローテンションは何処へやら、篠夜は烈火の如く怒り出した。俺としては勘違いしただけなのに、多少セクハラ発言だったとはいえ何故ここまで言われにゃならんのか…(因みに、顔しか出さないのは俺に極力プライベートを知られたくないかららしい。…嫌われてんなぁ、俺)。

 

「はぁ、はぁ…最悪、さっきに輪を掛けて最悪……」

「俺だって今回は他意があった訳じゃねぇよ…後相変わらず体力ないな」

「今それは関係ないでしょ……」

 

息の上がった篠夜に軽く呆れる俺。ならあんな全力で声出さなきゃいいのに…とか思ったが、それを言うと更に不機嫌になりそうだから止めておこう。

 

「ま、そだな……うん、悪かった」

「……何か企んでる…?」

「ん?何でだよ」

「だって、あんた今日はいつもより殊勝じゃない…これまでは散々あたしをおちょくってきた癖に……」

「あー……まぁそりゃ、今回は改めて礼を言いにきた訳だからな…」

「礼…?…それって……」

 

ここに来た目的を俺が口にすると、一瞬の後篠夜も気付いた様子で恨めしそうな表情が消える。

丁度良いタイミングだ…って訳じゃないが、これは適当にせずきっちりと伝えたい事。そう考えていたからこそ俺は半端下がり、表情を引き締めて頭を下げる。

 

「…篠夜、篠夜が相談に乗ってくれたおかげて俺は自分が身勝手だった事に気付けた。だから緋奈や妃乃に謝って、全員が納得出来る答えを出せた。だから…感謝してる」

「…それは、あの日の内に解決出来たの?」

「あぁ。なのに報告が遅れた事は謝る。すまん」

「……ふぅ、ん…そっか、仲直り出来たんだ…なら、良かったじゃない…」

 

礼を言って、遅れた事を謝った。どっちも篠夜に求められた訳じゃねぇが、篠夜が鬱陶しいと思う可能性も考えてはいたが、それを理由に『言わない』って事だけは考えなかった。そういう筋の通らない事は、好きじゃねぇから。

そうして俺は篠夜の方を向き直った。俺からの言葉を受けた篠夜は……少しだけ目を逸らし、他人事のような(実際他人事だが)…でもどこか優しげな顔をしていた。

 

「あぁ、良かった。形式的にとかじゃなくて、本当に感謝してる」

「いや、重ねて言われなくても伝わってるし…じゃあ、今日はそれを伝えに来た訳…?」

「そうだな」

「…案外律儀ね、あんた…」

 

目的に関して首肯すると、篠夜は意外そうというか訝しげというか…とにかくそんな感じの表情を浮かべて俺を見てくる。俺が律儀である事は、篠夜にとって案外な事実だったらしい。…まあ、何かと律儀なタイプではないから、それも強ち間違っちゃいないんだが。…ってか……

 

「…律儀云々を言うなら、それは篠夜の方じゃね?」

「は?…何でよ……」

「だって毎回嫌がりつつもオチがつくまで部屋に引っ込まねぇだろ?拒否っても扉閉める程度だし」

「…別に…それは部屋の前でずっと立たれても気が休まらないだけだし……後、オチってあんた…」

「だったら人呼べばいいだろ。このお兄さん変なんですつて」

「確かに変な奴ね。しかもとびっきりの」

「うっせ」

 

途中で俺がボケて篠夜も皮肉交じりに乗った結果、律儀かどうかは有耶無耶に。…だがまぁ、いいか。篠夜が律儀かどうかだなんて、別にはっきりさせなきゃいけない事でもないしな。

 

「……そういや、篠夜って幾つなんだ?」

「…なにその質問。何企んでる訳?」

「いや企んでねぇし…ふと気になっただけだ。別に教えたくねぇなら拒否してくれて構わねぇよ」

「……何も企んでないなら、教えたっていいけど…」

「…けど?」

「なんか嫌だから拒否するわ」

「…あそう……」

 

で、気付けば会話は雑談に。伝えるべき事は済んだし、篠夜の調子は相変わらずだし、もう少ししたら帰るとするか…。

 

「っていうかそもそも、女性に年齢訊くとかその時点でデリカシーないわねあんた」

「どう見たって同年代、てか歳下っぽい相手にはいいだろ……え、まさか三十路とかそれ以上とかじゃないよな…?」

「え、まさか廊下で死にたいの?」

「んな訳……うん?今なんか部屋の中で倒れなかったか?」

「げっ……」

 

そんな中、扉の向こう側から聞こえてきたのはガラガラと何かが崩れる音。俺が反応するのとほぼ同時に篠夜も振り返っていて、分かり易い声を出しながら部屋の中へと引っ込んでいく。…きっちりと一回扉は閉め、中は見られないようにしながら。

 

(地震は起きてねぇし、部屋の中でDIYやりそうに見えないし、さては篠夜収納下手か?ったく、収納ってのは日々の数秒を面倒臭がらないようにするだけで、綺麗な状態が維持出来るのに……)

「わ、わ……わぁぁっ!?」

「は……?ちょ、だ、大丈夫か…?」

 

引っ込んでから十数秒後。再びの崩れる音と同時に聞こえてきたのは篠夜の悲鳴。まさかそんな声が聞こえてくるとは思わなかった俺は驚き……妙に不安になってくる。

篠夜はとにかく体力がないし、前に見た篠夜の体型はかなりの痩せ型だった。となると、ほんとにまさかとは思うが……倒れてきた物に押し潰されてる可能性も、ゼロじゃない。

 

「おいおいおいおい……篠夜!篠夜ー!…あー、もう…悪いが入るぞ!」

 

出てこないどころか返事すらないとなると、押し潰されてる可能性も一気に現実味を帯びてくる。そして何より、篠夜が倒れるのを一度見ている以上……まぁ大丈夫だろ、なんて選択は出来なかった。

 

(せめて足の踏み場位はありますように、っと…!)

 

扉の前で両手を合わせてから、ドアノブに手を掛け扉を開く。すると中はよくある部屋というより、そこそこ高いホテルの一室という感じ。出入り口付近と、中に繋がる廊下は別にそこまでって状態だが…本命は、その先。

 

「…トイレも部屋内にあるのか…って違う違う、篠夜ー?」

 

救助…って程じゃないか、一応と思って呼び掛けは続ける。反応が返ってくればよし、返ってこないならこないでやれる事を…そんな思いで、次の扉も開ける俺。そうして見えた、部屋の中では……

 

「うぐぅぅ……」

「……おおぅ…」

 

……派手に倒れたスチールラックと散乱したゲームのパッケージが悪い意味で周囲を彩り、そしてその中央で部屋の奥へ頭を向けた篠夜がうつ伏せになって呻いていた。

 

 

……因みに、白だった。何が白だったかは…想像にお任せする。

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