永夢達の前に広がるのは、巨人と怪獣が壮絶な戦いを繰り広げている光景だった。バグスターウイルスを利用し、地球征服を画策するテンペラー星人。エグゼイド達がオーブと協力して戦います

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エグゼイド....終わっちゃいましたね。時系列は38話のあとをイメージしております。一部オリジナル設定あり


エグゼイド×オーブ ultraな世界

幻夢コーポレーションが提供するゲーム・仮面ライダークロニクル。それを終わらせるために、奔走するドクターたちがいた。

彼らによって、既に9体のバグスターが攻略されていた。

しかし仮面ライダークロノスが現れると状況は一転。

変身者は檀正宗。幻夢コーポレーションの社長だ。

 

その実力は上級バグスターであるラブリカを一瞬で仕留めるほど。

檀黎斗が開発したハイパームテキ、復活した九条貴利矢、タドルレガシーを手に入れた飛彩などをもってしても未だクロノス、仮面ライダークロニクルの攻略には届いていない。

 

─────────────────────

 

現在、永夢と飛彩はバグスターの切除に当たっている。

 

 

ガッシャット! キメワザ!

 

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キメワザ!

 

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ゲームクリア!

 

 

バグスターを剣で切り裂いた2人。

多くの修羅場を潜りぬけてきた彼等。もはや下級、中級のバグスターを倒すことはたやすい。

 

 

ガッシュート ゲットオン

 

 

ベルトのレバーを閉め、ガシャットを抜く。すると2人は元の姿に戻った。

 

 

「うっ......」

 

「どうした? 研修医!」

 

 

変身を解いたそのとき。突然、永夢が頭を抱え倒れたのだ。

慌てて駆け寄る飛彩。しかし彼にも、同様の症状が発生してしまった。

 

 

「飛彩さん......? 大丈夫ですか?」

 

「今は自分の心配をしろ......」

 

 

なすすべなく倒れこんだ2人。ほどなくして、意識を失ってしまった。

 

 

─────────────────────

 

永夢が目を覚ました。どれくらい経ったのかはわからない。けれども太陽はまだ高い。この事からあまり時間は過ぎていないと予想した永夢。

隣で寝っ転がっている飛彩。それに気づいた永夢。

 

 

「飛彩さん! 起きてください!」

 

 

永夢が乱暴に飛彩の肩を揺らす。

 

 

「......意識の無い者を揺らして起こそうとすれば、さらに被害を拡大する恐れがある」

 

「す....すみません....それより大丈夫ですか?」

 

「問題ない。原因はわからないがCRに戻るぞ」

 

「そいつは無理だ」

 

 

花家大我がそう告げながら近づいてきた。白衣を着ており、ポケットに手を突っ込んでいる。

 

 

「この世界は、俺達の元いた世界とよく似た、まったく別の世界だ」

 

「どういうことだ?」

 

「言葉通りだ。ここには仮面ライダーも、バグスターも、ゲーム病も存在しない」

 

「つまりここは平和な世界というわけですね」

 

「そうでもないぜ? 代わりに厄介な奴等がいやがるからな......そろそろおでましの時間だ」

 

「何が始まるんだ?」

 

「見ていればわかる」

 

 

上空に視線を移す3人。

すると赤い体を持つ巨大な怪鳥が、猛スピードでやって来た。

 

 

「キュゥゥゥ!!」

 

「火山怪鳥・バードン。地球怪獣としては最強と呼ばれることも少なくない」

 

「随分と詳しいな」

 

「それよりあいつを何とかしないとここの人達が!」

 

 

ゲーマドライバーを腰に巻き付ける永夢。

そのとき、黒いコートと帽子を身に付けた青年が、走り寄ってきた。そして彼らにこう忠告する。

 

 

「早く逃げろ! ここは危険だ」

 

「でも......」

 

「行くぞ。エグゼイド、ブレイブ」

 

 

3人はその場を離れた。

 

一方で青年は、どこからともなく、握力計のようなもの─オーブリング─を取り出した。それにカードをかざす。

 

 

「ウルトラマンさん!」

 

ウルトラマン シュワッチ!

 

「ティガさん!」

 

ウルトラマンテイガ ダッ!

 

「光の力お借りします!」

 

 

フィージョンアップ! ウルトラマンオーブ スペシウムゼペリオン!

 

 

物陰から見ている3人。

 

 

「あいつの名前はクレナイガイ。今現れた巨人はウルトラマンオーブだ」

 

 

妙に詳しい大我。飛彩はその事に疑問を持った。そこで飛彩は大我に、情報を知った経緯を聞く。

 

 

「俺がこの世界に迷い込んだとき、出会った宇宙人からの情報だ。次に目が覚めたときにはもういなくなっていたがな」 

 

 

宇宙人という言葉に驚かされはしたが、おおむね納得できた飛彩。

すると永夢が、2人の会話に割って入ってきた。

 

 

「皆さん、それよりオーブが! バードンの激しい猛攻の前にオーブは防戦一方です」

 

「いつもよりも苦戦しているな。流石はバードンと言ったところか」

 

「無免許医、あれはなんだ? 胸の丸い物が音をたてながら点滅しているぞ!」

 

 

カラータイマーについての説明を求める飛彩。

 

 

「奴はあの姿に三分間しかなれないらしい。いわばあれは警告だ」

 

─────────────────────

 

オーブは右腕を上に、左腕を真横に構えて力を溜めた。

 

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そして体の前で腕を十字に組む。

 

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「スペリオン光線!」

 

 

放たれた光は一直線に進行。

バードンの巨体にそれが触れた瞬間、爆発した。

 

しかし、煙が晴れるとバードンはピンピンしていた。翼を羽ばたかせて、煙を吹き飛ばしている。

 

 

「こうなったら!」

 

『タロウさん! メビウスさん! 熱いやつ頼みます!』

 

フュージョンアップ! ウルトラマンオーブ! バーンマイト!

 

 

バーンマイトと化したオーブ。空中をくるくると回る。それから、バードンの頭に飛び蹴り─スワローキック─を当てた。

 

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バードンがそれに怯む。その隙にオーブが両手を広げ、力を溜める。

 

 

「ストビュームバースト!」

 

 

体の中心で生み出した火の玉。バードンにそれをぶつけた。再び爆発が起こる。

 

 

オーブの必殺技を2発も耐えられるはずがない。それを根拠に、勝利を確信した大我。2人も安堵。

 

しかしバードンは、煙の中から勢いよく飛び出した。

 

そしてくちばしをオーブの腹部に突き刺した。

 

 

「まずい。奴の頬には毒が詰まっている。それはウルトラマンだろうと容赦なく蝕んでいく猛毒だ」

 

「そんな! 僕達も戦いましょう!」

 

「そうだな、術式レベル100」

 

「第伍拾戦術!」

 

 

3人はゲーマドライバーを腰に巻き付けた。

それから、マキシマムマイティX、タドルレガシー、バンバンシミュレーションを起動する。

 

 

「MAX大」

 

「変身!」

 

 

ガシャット!

 

 

マキシマームパワーエックス!

 

「ノーコンテニューでクリアしてやるぜ!」

 

 

タドルレガシー!

 

「これより火山怪鳥切除手術を開始する」

 

 

バンバンシミュレーション! ハッシン!

 

「ミッション、開始」

 

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「このままじゃ駄目だ。まずはエナジーアイテムの回収っと!」

 

「俺がオーブの援護をしつつ時間を稼ぐ。その隙に巨大化を見つけ出せ」

 

「サンキューだ、無免許医」

 

 

エグゼイドとブレイブは、片っ端からエナジーボックスを破壊。それから中身を確認していった。

 

その頃、スナイプは毒袋の付け根を狙っていた。

しかし的はあまりに小さく、激しく動くのでなかなか当たらない。

 

 

「あそこに当てさえすれば。そうすれば奴は毒が全身を回り弱体化するが......」

 

(オーブがもうもたない。奴の援護に切り替えるか)

 

 

ゲーマドライバーのレバーを1度閉め、再度開ける。必殺技の発動準備を整えるスナイプ。

 

 

キメワザ!

 

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腕と両肩の砲台から放たれたビームが、バードンの顔面に直撃。

意識をスナイプに向けさせ、また怯ませることに成功した。

 

 

「オーブ! 今すぐ変身を解け!」

 

「それはできない......このままじゃ......」

 

(あの手の輩には何を言っても無駄か。ならば俺のやることは変わらない)

 

 

スナイプはレベル2の姿に戻った。

それから、手にしたガシャコンマグナムをライフル形態に変形させる。

 

 

「数に頼るから当たらねぇんだ。だからこの1発で仕留めてやる」

 

ガシャット! キメワザ!

 

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顔面に攻撃を受けていたこともあって、動きが鈍っていたバードン。

それが功をそうしたのか、スナイプの狙撃は対象を破壊した。

狙い通りバードンは苦しみ始める。

 

 

「てめえこれでも俺を信用できないか? だったら次はてめえの胸の光をぶっ潰すまでだ」

 

「わかった......すぐに戻る」

 

 

オーブがガイの姿に戻る。するとたちまち彼は倒れ、意識を失った。

 

─────────────────────

 

「はぁ!」

 

「このマークは......ふん、ようやくか」

 

 

ブレイブが目当ての物を発見した。

早速それに触れ、使用するブレイブ。

 

 

キョダイカ!

 

 

すると彼の身長が40mとなった。

 

 

「先に見つけられたか......今回はブレイブに譲るぜ」

 

「譲られなくても切除するのは俺だ」

 

 

バードンに切っ先を向けるブレイブ。

 

スナイプは変身を解除すると、ガイを連れてその場から離れた。

永夢もそれに同行。

 

 

「はぁぁ! はぁぁ!」

 

 

ブレイブが連続でバードンに斬りつける。毒で弱まっているバードンは避けることも、受けることもできない。

 

そのときバードンが口から火を吐いた。

放たれた火炎を左腕のシールドで防ぎつつ、間合いを取るブレイブ。 

 

その間にガシャットをキメワザスロットホルダーに入れ、ボタンを2回押した。

 

 

タドルクリティカルストライク!

 

 

ブレイブ渾身の必殺キック。だが突如バードンの前に何者かが現れた。それの左腕に足を掴まれたブレイブは、簡単に投げ飛ばされる。

 

同時に巨大化の効力も切れ、ブレイブは地面に叩きつけられてしまう。

 

 

「誰だ......!」

 

「バードンにはまだ死なれちゃ困るんだ。それにしてもまさか仮面ライダーがいるとは」

 

 

バードンを庇ったのは、テンペラー星人だった。青い体と両手のハサミ、背中の細い6枚のマントが特徴だ。

 

 

「帰るぞ」

 

 

テンペラー星人がバードンに触れる。するとまるで手品のように、2体は消えてしまった。

 

 

「大丈夫ですか? 飛彩さん」 

 

「対したことはない。それにしても奴はいったい......」

 

「それよりガイさんが......とにかく来てください」

 

 

大我のもとへ急ぐ永夢と飛彩。

 

 

「その男の容態は?」

 

「こいつはゲーム病に感染してやがる。しかも新種だ」

 

「なんだと!?」

 

 

驚く飛彩。ここには仮面ライダーもバグスターもゲーム病も存在しない。大我に先程そう言われていたからだ。

 

 

「感染源は恐らくあの怪鳥でしょう。そうなると奴の頬にはバグスターウイルスが大量に含まれている可能性が高いです!」

 

「恐らくバードンを庇ったアイツが、何らかの改造を施したんだろう。今の奴は怪獣であり、バグスター何だろう」

 

 

永夢と大我が考察。

 

 

「俺はどうなるんだ?」

 

 

弱ったガイが永夢に聞いた。

 

 

「あの怪獣さえ倒せばすぐによくなります。僕たちに任せてください」

 

「わかった......よろしくな」

 

「ガイさんはその間どうします? ずっとここにいるわけにはいきませんし」

 

「それなら今俺が住んでいる所に行くか。たとえ家主が帰ってきていても、事情を話せば善処してくれるだろう」

 

 

永夢、飛彩、大我はガイを運びながら移動した。

現在大我の住んでいる場所は、ここから1kmほど離れたところにある一軒家。

 

─────────────────────

 

到着した4人。あまり大きくはないが、外観は綺麗に手入れされている。

家の中は綺麗に整理されていた。しかしよくよく見ると、少し埃が溜まっている。

それから、鋭い刃物で斬りつけられたかのような傷が、到るところで確認される。

 

 

「ガイさん、このベッドに寝ていてください」

 

 

ガイをベッドに寝かせる永夢。それから、永夢は横に椅子を持ってくる。それに腰掛けた永夢が、ガイに話しかける。

 

 

「まさか俺が病気になるなんて......」

 

「風邪とかも引いたことはないんですか?」

 

「あぁ。今まで病気にかかったことはないな。医者の世話になるのも今日がはじめてだ」

 

「僕達が必ず治しますから、頑張りましょう」

 

 

その頃、残る2人は別の部屋で話していた。その部屋は畳が敷き詰められており、小さいテーブルが1つ。2人はテーブルを隔てて座った。

 

 

「俺たちは何故この世界に来たんだ?」

 

「知るか。だが1つ言えるとすれば、全員仮面ライダーだということか。それならば、お前が連れていた2人の看護師が来ていないことも納得できる」

 

「仮面ライダー......ライダーガシャットを持っていることが条件か?」

 

「しかし......それだとあいつが来ていない理由が説明できない」

 

 

"あいつ"とは西馬ニコのことだ。彼女は仮面ライダークロニクルガシャットを持っている。

 

 

「監察医やポッピーピポパポ、檀黎斗も来ていないのか?」

 

「あいつらは1度見かけた。どこにでもありそうなビルに入っていった」

 

「なに!? 何でそれを早く言わない!」

 

「かなり急いでいる様子で、俺が何度呼んでも無視。だから他人の空似っていう線も考えていたからだ」

 

「そのあとはつけたのか?」

 

「途中で見失った。ビルの中には誰もいなかった。何時間探しても手がかり1つ残っていなかった」

 

「いったいどういうことなんだ?」

 

「方法はわからねぇ。俺達に出来ることは向こうの出方を待つことだけだ」 

 

「色々と聞いて悪かった。研修医の所に戻るか」

 

─────────────────────

 

闇に包まれた広い空間。テンペラー星人はそこに立ち、独り言を言っている。

 

 

「仮面ライダーの出現はとんだ誤算だった......」

 

「だがバードンはゲーム病に適応し更なる強化を遂げた。偶然でしかないがな」

 

「しかしそれでも不安だ。やはり他にも怪獣を連れていくか」

 

 

テンペラー星人が両手を叩いて合図を送る。すると奥から2体の怪獣が現れた。

ゴモラ、レッドキング、いずれも強力な怪獣だ。

 

さらに、もう一体やって来た。

 

 

「さっきの仮面ライダーについてわかった」

 

 

地獄星人との異名を持つヒッポリト星人。かつて同族がウルトラ五兄弟とウルトラの父を倒したことはあまりに有名。敵をブロンズ像に変える能力を持つ。

 

 

「それは本当か? どうしてここにいるんだ?」

 

「奴等がここに来たのは、我々があの世界からバグスターウィルスを持ち帰ったからだ」

 

「奴等の持っているライダーガシャットとやらが関係しているののか?」

 

「そうだ。もっともこれに気づけたのは独力ではないんだが......君にも紹介しよう」

 

 

ヒッポリト星人が呼ぶと、奥から3人が歩いてきた。新檀黎斗、ポッピーピポパポ、九条貴利矢だ。ポッピーは明日那の姿をしている。

 

 

「で? 自分達は何をすればいいわけ?」

 

「仮面ライダーの抹殺だ。奴等は厄介だ。やってくれるな?」

 

「私に指図するのは気にくわないがバグスターにとって仮面ライダーは攻略対象! もちろんだ」

 

「自分も」

 

「任せて!」

 

「頼もしいな。もういい下がれ」

 

 

3人が立ち去る。

 

 

「本当はあと1人いるはずなのだが、見つけられなかった。だがこれだけの戦力があればもはや何の問題もないだろう」

 

「そうだな。今晩に全軍で攻めこむとするか!」

 

 

テンペラー星人がこう提案。しかしヒッポリト星人は、自分は行かないと言い出した。

理由を聞いても答えない。適当にはぐらかしたまま、ヒッポリト星人は奥にいってしまった。

 

─────────────────────

大我仮の住まい

 

 

午前2時頃、4人は地響きによって目を覚ました。

永夢が慌ててテレビをつける。ニュース番組にて、怪獣が出現したことを知った。

 

 

「早速、攻略しにいきましょう」

 

 

自分も一緒に行くと言い出したガイ。それを制止する飛彩。2人はしばらく言い争っていた。しかしガイは再び苦しみ始める。

見かねた大我は、永夢と飛彩に、先に2人で行くように告げた。

 

 

「お願いします」

 

 

永夢と飛彩はその場をあとにした。

大我がガイに語りかける。

 

 

「オーブ、はっきり言う。逆の立場なら俺はお前と同じことをした」

 

「医者がそれでいいのか?」

 

「よくねぇよ。だが俺には責任がある。バグスター......いや俺らの世界の災厄をぶっ潰す責任がな」

 

「責任......か。そっちはそっちで大変そうだな」

 

「お前はどうして戦う?」

 

「守らなければいけないものがあるからだ。それがウルトラマンとして、俺としての使命だ」

 

「そうか......お前のかかっているゲーム病。そいつはストレスを与えることで、症状が進行する」

 

「何が言いたいんだ?」

 

「つまり......もしも戦えないことがストレスになるのなら、安静にしていれば良いわけではなくなる」

 

「行くぞ、オーブ。奴等をぶっ潰しにな」

 

─────────────────────

 

エグゼイドマキシマムゲーマーとブレイブレガシーゲーマーが、現場に到着した。

 

 

「奴をリプログラミングしろ」

 

「あぁ!」

 

 

ガシャコンキースラッシャーのスロットに、マキシマムマイティガシャットをいれたエグゼイド。それを銃にする。そしてバードン目掛けて撃ち込んだ。

 

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リプログラミングによりバグスターウイルスが消える。

これにより、倒した後に周囲にウイルスがばら蒔かれる可能性が無くなった。

 

 

「研修医、俺がもう一度巨大化のエナジーアイテムを探しだす」

 

「ありがとよ! それまで俺が引き付けておくぜ」

 

 

ハイパームテキガシャットを起動。

 

 

「ハイパー大変身!」

 

 

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ドッキング! パッカーン! ムーテーキ! カガヤケーリュウセイノゴートークオウゴーンノサイキョウゲーマーハイパームテキーエグゼーイド!

 

 

「体格の差は不利だがそれもゲームの醍醐味だな!」

 

 

エグゼイドが飛び立つ。バードンの火炎や爪をかわしつつ。

 

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巨大化を探しているブレイブ。

するとエナジーボックスが突如消え、エナジーアイテムが露となった。

 

 

「お前もここに来ていたのか、パラド!」

 

「あぁ。それより遊ぼうぜブレイブ」

 

「今はお前に構っている暇はない」

 

「俺の心をたぎらせるな。MAX大変身」

 

 

ガシャット! マザルアップ! パーフェクトノックアーウト!

 

 

「以前の俺とは違う」

 

「ならばまずお前から切除する」

 

(いや、切除はまずいな)

 

 

ガシャコンパラブレイガンとガシャコンソードを火花を散らして打ち合う両者。

レベルではブレイブが上回るが、パラドクスは持ち前のセンスでそれに食らいついていく。

 

隙を見つけ、ブレイブを斧で切り裂くパラドクス。負けじとブレイブも左腕で顔面を殴り付ける。

衝撃でお互いが吹き飛び、両者の間隔が広くなった。

 

 

キメワザ!

 

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「はぁぁ!!」

 

「へぁぁ!!」

 

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「うぐっ......まだだ!」

 

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「何故ここにいる?」

 

「知らねぇよ。いつのまにかこの世界に紛れ込んでいたんだ」

 

(つまり俺達と原因は同じか?)

 

「今はゲームを楽しもうぜ!」

 

「オペの邪魔をするな」

 

 

ガシャコンソードにガシャットをいれるブレイブ。

 

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(受け止められた!?)

 

 

パラドクスはそれを斧で受け止めた。

 

 

「当たらなきゃ意味ねえよ」

 

 

パラドクスはガシャコンパラブレイガンを回転。斧の形態から銃に変形させた。

 

回転に巻き込まれたブレイブの腕は外側にどかされる。

がら空きの胸に銃口を突き立てるパラドクス。

 

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ブレイブは弾丸に吹き飛ばされてしまった。

 

 

「ぐっ......」

 

【挿絵表示】

 

「これで終わりにしてやる」

 

 

ガッシュート ガシャット! キメワザ!

 

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「ここまでか......」

 

【挿絵表示】

 

「諦めんなブレイブ!」

 

 

キメワザ! ファンタジーシミュレーション! クリティカルフィニッシュ!

 

 

しかしそれは阻止された。ブレイブの後方からの光線によるものだ。

逆にパラドクスが大ダメージを受けた。

 

【挿絵表示】

 

「無免許医......何故お前がここに?」

 

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「それより今はパラドだ」

 

【挿絵表示】

 

「しらけたぜ......」

 

 

パラドクスは消えてしまった。赤い無数の粒子のような姿になって。

 

 

「てめぇ! 待ちやがれ!」

 

「改めて聞く。オーブはどうした?」

 

「奴ならあそこだ」

 

 

スナイプが指し示した場所にガイはいた。とても衰弱している。

 

 

「なんだと!? どうして......」

 

「主治医の判断だ。余計な口をはさむな」

 

(無免許医のことだ。きっとなにか策があるに違いない)

 

 

 

一方でエグゼイドは、バードン相手に有利に戦っていた。疲れきっている様子のバードン。エグゼイドはベルトの上部を押した。

 

 

キメワザ!

 

【挿絵表示】

 

 

バードンの回りをあちこち移動しながら、何度も何度もキックをするエグゼイド。

その超スピードに、バードンはまったく反撃することができない。

 

「これでフィニッシュだ!」

 

 

最後に腹部を貫くライダーキック。

 

【挿絵表示】

 

キュウキョクノイッパツ! カンゼンショウリ!

 

 

バードンは爆散した。

 

 

「よっしゃあ!」

 

「巨大化なしで倒したのか......さすがは研修医だ」

 

 

近くで苦しんでいたガイのゲーム病も治る。これを見越していたからこそ、大我はガイを連れてくるという暴挙にうってでたのだ。

 

 

「エグゼイド! こいつを返す!」

 

 

スナイプが先程使った武器は、エグゼイドから借りたもの。ガシャコンキースラッシャーを返すため、それを投げるスナイプ。

エグゼイドは投げられたキースラッシャーをキャッチ。

 

 

「これで勝ったと思うなよ仮面ライダー!」

 

 

煙のように現れたテンペラー星人と2体の怪獣。3体がかりでエグゼイドを攻める。

 

 

「俺たちもいくぞ、ブレイブ」

 

「あぁ!」

 

「君達を通すわけにはいかない」

 

 

突然、2人の前に現れた影。それは新檀黎斗だった。

行く手を阻んでいる。

 

 

「ゲンム! 貴様も来てやがったのか。どけ、目障りだ」

 

「そうはいかない。グレードX-0変身!」

 

 

デンジャラスゾンビー!フー

 

 

ゲンムX-0へと変身。腕を組んで2人を見ている。

 

 

「裏切るのならばこの場で切除する」

 

「神に楯突く者は誰であろうと許さん!」

 

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─────────────────────

 

その頃、ポッピーはレーザーにまたがっていた。2人はアジト内を移動している。

 

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「黎斗が時間を稼ぐ間に私たちは早く見つけないと!」

 

「今ここにいるのはただ1人。こんなチャンス2度とこないだろうからな」

 

「ところで貴利矢。絶対に上見ないでね」

 

「見えるわけ無いだろ」

 

「よかった......今私スカートがちょっとすごいことになっているの! スカートの意味をなしてないの!」

 

「ポッピーのパンチラには全く興味ないけど凄く見てみたい」

 

「ピプペポパニックだよ!」

 

「どこに行く?」

 

 

2人の前に立ち塞がったのはヒッポリト星人。

 

 

(見つかった......)

 

 

心の中で、ポッピーはそう思った。

 

 

「見学さ。仮面ライダーを倒すなんてあんたの仲間と自分等の..な....仲間だけで十分。だから暇してんだ」

 

 

しかしレーザーは嘘で誤魔化そうとする。

 

 

「そうか好きにしろ。お前たちは部下ではなくあくまで協力者。行動を咎める筋合いはない......ん? 今喋ったのバイク......?」

 

「自分変身するとバイクになるんで。いいから話し続けて」

 

「あぁ......ただしこの向こうに出口はないぞ」

 

「出口? そんなことはわかっている。出口はあっちだろ」

 

「いや、俺の言った出口とは、お前たちが元の世界に帰るための道のこと」

 

「お前たちが元の世界に帰りたがっていることなど、とっくにお見通しなんだよ!」

 

「どうするの? 貴利矢......バレちゃったよ」

 

「その程度の推理なら誰でもできる。威張ることじゃなくない?」

 

「何とでも言え。俺達にはバグスターウィルスが必要。だから帰られるわけにはいかないんだよ」

 

「だけどそれも時間の問題。永夢達があいつらを倒したらあんたは独り。どっちみち勝機はない」

 

「万が一にもそんなことは起きないと思うけどな。ともかくお前たちは消す」

 

「やっぱりそうなっちゃうか。零速!」

 

「......ポッピー。もう一本の爆走バイクをベルトに挿してくれ」

 

「そうだったね。今やるよ」

 

 

ガシャット! レベルアップ! バクソウバイク!

 

 

レーザーがバイクからひとがたになった。

 

 

「ノリノリでいっちゃうぜ!」

 

「あなたは私達が倒す!」

 

 

ガシャコンスパロー(鎌)を構えるレーザー。ポッピーも戦闘体勢を取る。

 

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「おりゃぁ!」

 

「はぁぁ!」

 

 

2人は多彩な攻撃を繰り出す。それらをすべてかわすヒッポリト星人。

 

 

「ここは任せたぜ。ポッピー」

 

「えっ? ちょっと待って! 貴利矢!」

 

 

するとレーザーはなんと攻撃をやめた。そしてどこかへいってしまった。

反撃にうって出るヒッポリト星人。素早く、重い拳がポッピーに襲いかかる。

 

 

(奴がどこかからか狙っていることは容易に想像できる。後ろにも意識を張り巡らせておくか)

 

(まずは一対一の状況を作らねば)

 

 

背後からレーザーの気配を悟ったヒッポリト星人。ポッピーを殴り飛ばすと、右手にエネルギーを貯めた。そして振り向き様に光の束を放った。

しかし、それは投げつけられたガシャコンスパローだった。

 

 

「おりゃぁ!」

 

 

爆風の中から現れたレーザー。ヒッポリト星人の顔面に彼の蹴りが炸裂した。

 

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さらにポッピーが追い討ちをかけるように、背中にビームを放った。

 

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苦しむヒッポリト星人。その隙にレーザーは落ちた鎌を回収した。

 

 

「ちくしょう!!!」

 

 

怒りのこもった拳打。レーザーは胸を殴られ、壁に激突してしまった。

チェンソーを片手に飛びかかるポッピー。

 

【挿絵表示】

 

それを紙一重で避けるヒッポリト星人。零距離で放たれた光線は、ポッピーを吹き飛ばした。

 

【挿絵表示】

 

するとヒッポリト星人が宙に浮かぶ。

 

 

「飛んだ! まさかポッピーを上から狙い撃つつもりか? そうはさせないぜ」

 

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ガシャコンスパローを弓の形態に。そしてポッピーの真上にいるヒッポリト星人目掛けて矢を放った。

 

 

「投げつけてくる可能性は予想できたが、あの鎌が弓になるだと!?」

 

 

射られたヒッポリト星人は地に落ちた。

 

 

レーザーターボ「爆速!」

 

 

プロトシャカリキスポーツを起動し、ベルトに差し込むレーザー。

 

ガシャット! レベルアップ! シャカリキスポーツ!

 

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レーザーはタイヤを手に持った。よろよろと立ち上がっていた、ヒッポリト星人に近づく。

そのタイヤで2度、3度と殴る。それから腹部に強烈な蹴りを加えたレーザー。

 

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「自分達には向こうの世界で、やらなきゃならないことがあるんだ!」

 

 

再び倒れたヒッポリト星人。それをすくい上げるように蹴り飛ばすレーザー。

ヒッポリト星人は、2mほど浮いた。そして重力に引っ張られて下に落ちた。

 

 

「はぁ......はぁ......」

 

「ウィニングランを決めるのは自分達なんで」

 

 

レーザーはキメワザスロットに、プロトシャカリキを挿入。

 

 

「ふふふ......」

 

 

なぜか笑っているヒッポリト星人。

 

 

「何がおかしい。現実を受け入れろ!」

 

「いや......やはり、切り札は最後まで残しておくべきだと思ってな」

 

 

不吉な笑いを浮かべるヒッポリト星人。

すると2人の真上に、人1人が入れるくらいの円柱が二個出現した。

勢いよく落とされた円柱。避け損ねた2人は中に閉じ込められてしまった。

 

 

「だしてー!」

 

「すぐに出してやる」

 

 

その言葉に嘘はなかった。円柱はすぐに消えた。何が目的なのか考えるレーザー。しかし、その疑問は一瞬で解決することになる。

 

 

(動けない?)

 

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「本来ならば意識まで失ってしまう。だが今回は体の自由を奪うのみに留めた」

 

「絶望に満ちたまま死ねるようにな!」

 

(ここまでか......)

 

(そんな......皆で仲良くドレミファビートがしたかったよ......)

 

「戦力を分散させて数的有利を取り、敵を撃破する。その作戦は間違っていない」

 

「誤算は1つ。俺を見くびったことだ。お前たちをゲームオーバーにしてやる」

 

 

絶体絶命の危機。そのとき1人の男が2人の背後に現れた。男は靴音をならしながら歩いている。

 

彼は途中で魔人のような姿に変わる。そしてヒッポリト星人の前で歩みを止めた。

 

 

(仲間を隠していたのか)

 

「どうしてお前がいる!? ジャグラスジャグラー!」

 

(仲間じゃないの?)

 

「私のことを知っているとは光栄ですよ」

 

「当たり前だ。目的はなんだ?」

 

「お前ダークリングのありかを知らないか?」

 

「ダークリングか......噂には聞いたことがあるがわからない」

 

「ならば用はない」

 

「それなら早く立ち去れ! 俺は忙しいんだ」

 

 

ジャグラーは鞘から刀を抜いた。目にも止まらず早さで。そして一言。

 

 

「新月斬波!」

 

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素早く振りだされた刀から、放たれた深紅の斬撃。それがヒッポリト星人の左腕に直撃した。

 

 

「ぐおぉぉ......!」

 

「今だ、やれ」

 

「あれ? 動ける! サンキュー!」

 

 

キメワザスロットのボタンを2回押すレーザー。

 

 

シャカリキ!クリティカルストライク!

 

 

「いくよ貴利矢!」

 

 

キメワザ!クリティカルクルセイド!

 

 

エネルギーを纏い、投げつけられたタイヤ。ガシャコンバグバイザーⅡより発射されたハート型の光弾。

それらは対象に命中。致死量のダメージを与えることができた。

 

 

「俺が仮面ライダーなんかに負けるなんて......!」

 

「意識まで奪わんよう、タール漬けを調節していたのが仇となったな」

 

「ちくしょう!!!」

 

 

カイシンノイッパツ!

 

ヒッポリト星人は派手に爆発。

 

 

「あんたのお陰で助かったぜ」

 

「お前たち、花家大我を知っているか?」

 

 

2人に意外なことを聞いたジャグラー。ポッピーがそれに答える。

 

 

「知ってるけど......何で?」

 

「その男に伝えろ。しばらくの間家を空ける、それまで好きに使えとな」

 

「あんたはいったい......?」

 

「じゃあな」

 

「ちょっと待ってよ!......いっちゃった......」

 

「捜索を続行するとするか」

 

─────────────────────

 

ほぼ同時刻。テンペラー星人、ゴモラ、レッドキングに苦戦を強いられるエグゼイド。

回復したオーブも加勢するが、戦況を覆すには至っていない。

 

一方でゲンムは、ブレイブとスナイプに下記のことを伝えていた。

 

バグスターを運ぶ際に、テンペラー一味が仮面ライダーの世界に訪れていたこと。

 

その際になぜか、仮面ライダーも一緒に運ばれてしまったこと。

 

ここでの仮面ライダーの条件はガシャットとゲーマドライバーを持っていること。ゲーマドライバーはバグルドライバーⅡでも可。

 

一味のアジトにはその時、時空を越えるために使った道具─エメラル鉱石─が隠されていること。

 

バグスター勢の3人はそれを奪うため、一味に協力すると嘘をつき潜入したが、厳重な警備のため、なかなか探す時間が取れなかったこと。

 

その時、1人を除いて全員が出撃するチャンスが到来、仮面ライダーを倒すという名目で、また、本当に出撃するのか見極めるために自分が来たこと。

 

貴利矢とポッピーはアジトに残って、エメラル鉱石を探していること。

 

 

「なるほど....これで謎は解けたな」

 

「あとは奴等をぶっ潰すだけだ!」

 

「私に命令した罪を後悔させてやる!」

 

 

巨大なレッドキングを前にして勇敢に戦う3人の仮面ライダー。しかしそれでも注意を向けさせることしかできない。

 

 

「はぁっ!」

 

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「せい!」

 

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「はっはっはー!!」

 

【挿絵表示】

 

 

レッドキングの長く、太い尻尾。それに振り払われ、3人は投げ飛ばされてしまった。

 

【挿絵表示】

 

「俺たちじゃどうしようもできねえのかよ......」

 

「ところで檀黎斗」

 

「新檀黎斗だ!」

 

「俺達と戦う演技はしなくていいのか?」

 

「気にするな。テンペラー星人は1度戦い始めると回りが見えなくなる。私に利用されていることにも気づかずにな!」

 

─────────────────────

 

「負けてたまるか!」

 

 

オーブカリバーをゴモラに叩きつけたオーブ。しかしゴモラの勢いは止まらない。オーブは弾き飛ばされてしまった。

 

突進してくるゴモラ。オーブはサンダーブレスターにフュージョンアップ。接近してきたゴモラの角をつかみ、受け止めた。

 

右手に発生させたゼットシウム光輪。それを使ってゴモラの尻尾を切断するオーブ。

 

ゴモラは痛みに苦しむ。オーブは両手に力を込め、腕を十字に組む。放たれたゼットシウム光線はゴモラを粉々に粉砕した。

 

その光景を飛彩、大我、黎斗は見ていた。

 

 

「オーブが一体倒したか......だが......」

 

「いくら研修医でも2体の怪獣を相手にするのは無理だ。くっ......なにもできないのか!」

 

 

そのときだった。テンペラー星人のハサミから弾丸が何発も発射され、エグゼイドが撃たれた。

エグゼイドは地面にその身を激しく打ち付けられてしまう。

 

 

「強い......ムテキでも歯が立たないなんて......」

 

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「大丈夫か? 研修医」

 

「はい......」

 

「どうすればいいんだ......」

 

「これを使え、永夢」

 

 

永夢にガシャットを手渡す黎斗。銀色ではあるが、形はハイパームテキとそっくりだ。

 

 

「それは身長40mの光の巨人が怪獣を倒す格闘ゲーム! ハイパームテキの試作品のようなものだ!」

 

「ハイパームテキでさえ敵わなかったのに、それに劣るガシャットで敵うというのか?」

 

「安心したまえ。それには三分間という制限時間こそあるが、出力はハイパームテキを大きく越える!」

 

「もっと早く出せよ!」

 

「渡す機会がないのに渡せるわけが無いだろ! とにかくこのガシャットを使ってあいつを倒せ! 永夢!」

 

「わかりました。やってみます」

 

 

ファイティングウルトラマン!

 

ウルトラガシャット! パッカーン! ヒカリノクニカラボークラノタメニキータゾワレラーノウルトラマーン!

 

 

「でかくなってる! これならいける!」

 

「成功だ! やはり私の神の才能に不可能はない!」

 

 

エグゼイドに向かって走り出したレッドキング。エグゼイドはそれをジャンプしてかわすと、頭にかかと下ろしを喰らわせる。

レッドキングは蹴りの衝撃により、その場に倒れた。エグゼイドはそれの上にまたがり、容赦なく殴りまくる。

 

 

「いつもとは戦い方が違うな」

 

「初代らしい動きだな」

 

 

一方でオーブはテンペラー星人と死闘を繰り広げていた。再びオリジンの形態に戻ったオーブ。

オーブカリバーとハサミが何度も火花を散らす。

 

 

「オーブフレイムカリバー!」

 

 

オーブカリバーから放たれた赤い球状のエネルギー。しかしそれを左ハサミから出した光線で相殺するテンペラー星人。

 

エグゼイドはレッドキングの上から退いた。そしてレッドキングが立ち上がるのを待ってからテンペラー星人のもとへ蹴り飛ばした。

 

 

「数を増やしても俺には敵わん!」

 

「だったらもっと増やすまでだ! 受けとれ、オーブ!」

 

 

飛彩はオーブにエナジーアイテム・分身を投げつけた。

それによりオーブは5体に分裂。

 

 

ガイ「諸先輩方! 光の力お借りします!」

 

フュージョンアップ!

 

ウルトラマンオーブ!

 

スペシウムゼペリオン!

 

バーンマイト!

 

ハリケーンスラッシュ!

 

サンダーブレスター!

 

 

「5人のオーブが勢揃いした!」

 

「なんだと!?」

 

 

これまでは余裕を持っていたテンペラー星人。しかしこの事には流石に同様を与えられた。

 

 

「オリジウム光線!」

 

「スペリオン光線!」

 

「ストビューム光線!」

 

「ウルトラスラッシュショット!」

 

「ゼットシウム光線!」

 

キメワザ! ウルトラ クリティカルストライク!

 

【挿絵表示】

 

6人のウルトラマンから放たれる強力な光線。

それはレッドキングにとどめを刺し、テンペラー星人にもダメージを与えた。

 

 

「くっ......俺がお前らごときに...... 負けるわけが......!」

 

「しつこいなお前。体力が多いだけのラスボスは嫌われるぜ?」

 

「今度こそ決めるぞ永夢!......永夢? どこにいった?」

 

 

制限時間が過ぎ、エグゼイドは強制的に変身を解除された。

 

いくらテンペラー星人がダメージを受けたとはいえそれはオーブも同じこと。

そのときテンペラー星人の身に異変が起こった。

 

 

シュクショウカ!

 

 

その巨体が縮んだのだ。

 

縮小化のエナジーアイテムの効果によるものだ。それを投げたのはレーザーターボプロトコンバットゲーマー。それからポッピーもバイクに乗って姿を現した。

 

 

「乗り遅れちゃったぜ」

 

「レーザーが来たってことは見つけられたんだな。エメラル鉱石とやらを」

 

「たいした奴だ。監察医」

 

「どういうことだ!? 何故お前が!?」

 

「あれ? のせられちゃった? ヒッポリト星人は裏切るのをしっかりよんでたけどね」

 

「もう倒しちゃったけどね!」

 

「なんだと!? そうか、だからあのときあいつは残ったのか。エメラル鉱石を守るために! だが......たとえ独りになっても俺は諦めない!」

 

「この世界をお前の好きにはさせない! お前の運命は俺達が変える!」

 

 

マイティーアクションエックス!

 

 

「研修医が図に乗るな。術式レベル2」

 

 

タドルクエスト!

 

 

「奴をぶっ潰すのは俺だ。第弐戦術」

 

 

バンバンシューティング!

 

 

「神に逆らうものは何であろうと許さん! グレード2」

 

 

マイティーアクションエックス!

 

 

「大」

 

「変身!」

 

「超協力プレイでクリアしてやるぜ!」

 

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乱射するレーザーとスナイプ。

 

【挿絵表示】

 

「そんなの効かん!」

 

 

しかしテンペラー星人へのダメージは薄い。テンペラー星人の光線によってダウンしてしまう2人。

 

【挿絵表示】

 

続いてテンペラー星人に斬り込むブレイブ、ゲンム。ブレイブが、逆手にもった剣で敵を一瞬凍らせる。

その隙に、ゲンムは剣を縦に降り、ダメージを与える。

 

【挿絵表示】

 

怯むテンペラー星人。その腹部をレーザーが蹴り飛ばした。さらにゲンムがアッパーで追い討ち。

 

【挿絵表示】

 

上に飛ばされる敵。ポッピーが高所から蹴り、地面に叩きつけた。

レーザーとゲンムはそのあとも攻め立てる。

 

【挿絵表示】

 

「今だブレイブ!」

 

「俺に切れないものはない!」

 

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スナイプの銃撃、ブレイブの斬撃も直撃。しかしライダー達の体力はもはや限界に近づいていた。

 

紫に輝く光線を、全方位に放つテンペラー星人。辺り一面は焦土と化す。

 

ブレイブ、スナイプ、レーザー、ゲンム、ポッピーの変身が解除された。

 

エグゼイドとオーブはなんとか耐えきった。しかし受けたダメージはあまりに多い。

 

 

「あれ?」

 

「なぜだ? まったく疲れていない?」

 

 

ブレイブは倒れる直前、2人の体力を全回復させていたのだ。

一方でテンペラー星人は、これまでのダメージが蓄積されている。

 

 

「あと2人......それで邪魔物はいなくなる!」

 

「だからこそ負けるわけにはいかない。永夢の仲間のためにもな」

 

「あぁ! お前を攻略してやるぜ!」

 

「くたばれ! 死ね!」

 

 

乱射されるビーム。スペリオンシールドでそれを受け止めたオーブ。

 

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ハリケーンスラッシュとなったオーブが、トライデントスラッシュを喰らわす。

 

【挿絵表示】

 

「俺は諦めない......地球侵略という野望を!」

 

「フィニッシュは必殺技で決まりだ!」

 

 

キメワザ! ハイパークリティカルスパーキング!!!

 

トキハナテ!オーブノチカラ!

 

 

「オーブスプリウムカリバー!!」

 

 

ガシャコンキースラッシャーとオーブカリバーから、必殺光線を放つ2人。

 

【挿絵表示】

 

「ビームウィップ!!」

 

 

それに対抗するために、ハサミから極太のムチを出すテンペラー星人。

エグゼイドとオーブを前にして一歩も引かない。

 

 

「俺は......こんなところで死ぬわけにはいかないんだよ!」

 

「お前達に生きたい思いがあるように、俺だって生き延びたいんだ! 苦労して持ってきたバグスターウィルス、ヒッポリトや怪獣達の犠牲を無駄にするわけにはいかないんだよ!」

 

 

テンペラー星人がさらに出力を上げた。両者の力の均衡は破られつつある。

 

それでも彼らは決して諦めない。

 

 

「お前の勝手な野望にこれ以上、付き合いきれるか!」

 

「はぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

2人の攻撃がビームウイップを上回った。

テンペラー星人が爆発する。

 

 

「よっしゃあ! ゲームクリア」

 

 

エグゼイドが変身を解く。オーブもガイの姿に戻った。

 

 

「この事は俺一人ではどうにも出来なかった。おつかれさんです」

 

「いえいえ、僕達だけでも勝つことはできませんでした。協力ありがとうございました」

 

「そんじゃあ、そろそろ帰るか」

 

「随分と忙しいんだな」

 

「私たちには向こうでやらなければならないことがありますので」

 

 

貴利矢がみんなにエメラル鉱石を渡す。緑色に輝く金属のようで、形は不規則。

大きさはマイティーブラザーズダブルXガシャットとほぼ同じだ。

 

 

「これを持ってCRをイメージするんだ。そうすれば帰られるらしいぜ」

 

 

ガイがオーブニカを奏でる。その音と共に永夢達は消えていった。

それを見届けたガイ。オーブニカを服にしまい、帽子をかぶる。そして、再びどこかへとさすらっていった。

 

─────────────────────

 

CRに戻ってきた彼ら。貴利矢がなにかを見つける。

 

 

「永夢、足にごみが引っ掛かってるぞ」

 

「ほんとだ! 求人広告みたいですね」

 

「何が書いてあるんだ?」

 

 

黎斗は永夢からそれを奪い、読む上げる。

 

 

「楽しいときを作る企業・幻夢コーポレーション、社員、ゲームクリエイター募集......」

 

「2度と戻れないと予想し、再び同じことを繰り返そうとしていたのか」

 

 

呆れたように飛彩が言う。

 

 

「しょせん私以外の作るゲームなど屑みたいなもの! そんなもので大企業になれると思ったのか!」

 

「改めて、仮面ライダークロニクルの攻略を目指して頑張っていきましょう!」

 

 

 

 




見ていただきありがとうございました。ギリギリチャンバラと一本目の爆走バイクは、永夢から返してもらったというオリジナル設定でした。


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