劉備のお兄ちゃんです   作:子持ちししゃも

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なかなか文字数って増やせないものですね…
そんな感じの二話目です!

どうぞ!


真名

妹の名前が劉備だった。

それは、ここが平行世界(パラレルワールド)だってことを意味する。流石にこの時代のこの時期に同姓同名の人がいましたなんてことはないだろう。

 

 

本来なら劉備玄徳とは男性のはずだ。

 

身長は7尺5寸(約173センチ)、腕は膝に届くほどで、耳が非常に大きいため自分の耳を見ることができたとか言われている。読書を甚だしくは楽しまず、狗馬や音楽、美しい衣服を好んだ。

言葉は少なく、よく人にへりくだり、喜怒の感情を表に出さなかった。豪俠と交わることを好んだため、若者は争って彼についていった。(bywikiさん)

 

 

 

 

まあ、容姿については少し誇張も含まれていると思うが、

それでも何をどう間違えたらピンク髪のおっとりした女の子になるんだよ。いや、嬉しいけど。凄く嬉しいけど。

 

腕の長さは人並みだし、耳も小さくて可愛らしい。

確かに本を読むのは好きじゃないし、音楽とか綺麗な服はキラキラした目で見るけど、彼女の場合感情を表に出しまくる。喜んでたらキラキラするし落ち込んでたらしょぼ〜んってなる。怒ったら頬を膨らませて「むぅ〜」って唸る。

 

 

「むぅ〜……」

 

 

そう、ちょうどこんな風に。

可愛い。

 

 

「なんで見捨てたのよ〜!

おかげで私大変だったんだよ!」

 

「そうか、大変だったな。よしよし」

 

いかにも「私怒ってます!」の表情で手足をバタつかせているが、こうなった時は大抵頭を撫でてやると大人しくなる。それが犬みたいで非常に可愛らしい。

たまに耳と尻尾が俺の目に映るのだがどうなってるのだろうか。

 

 

「あっ…ん……えへへ……ってそうじゃない!」

 

 

おっと、今回はそうはいかないか。

 

それにしても、撫でた時の妹はヤバい。

 

撫でると、頬をほんのり赤らめながら小さく微笑む。

そして「あっ」やら「んっ」という声を小刻みに出してくる。

頭撫でてるだけなのになんかイケナイ気分になってしまう

のである。耳と尻尾が見えた時なんかは(どうやら他の人にも耳と尻尾は見えているらしい)()()()()プレイをしているようにしか見えない。たまにお姉さん方や店のおっさんたちにニヤニヤされてしまうのだ。

 

俺はただ頭撫でているだけだというのにメンタルも理性もボッコボコにされる。やれやれ妹は恐ろしい。

 

 

「本当に大変だったんだよ!

髪の毛すごいいじられたし無理矢理服を脱がされたし

着てみてって言われた服は全部露出度高いし、それに

お姉さん方の手が、ちょっと…アレだったし…

とっ、とにかく大変だったんだよ!」

 

 

全部見てました☆

 

いや、あのお姉さんたちは実に素晴ら…羨ま…けしからんことをしやがりましたよ。全く。

後で一言言っておかねばならないな。うん。

 

 

「いいじゃないか。本当に可愛くなってるぞ。

いや、元の()()も可愛いんだが、なんというか…色気があるな今の()()には」

 

「うぅ…で、でも私にはそんなに色気ってないから…」

 

「そうか?俺は好きだぞ」

 

「………あ、ありがとう…」

 

 

俯いて指をもじもじさせながらのありがとう。

下を向いているのに耳まで真っ赤になっていることがよくわかる

 

 

ああ、もう可愛いなこんちくしょう。

今すぐ抱き抱えてお持ち帰りしたい。俺の妹だけど。

 

 

 

 

 

さて、突然だがわかったこと四つ目。

 

この世界には真名(まな)という風習がある。

 

真名とは性、名、字とは別にある名前らしい。

例えば劉備は、性が劉、名は備、字は玄徳だが、

それとは別に桃香(とうか)という名前がある。

これが真名と呼ばれるもので、自分が相手に対して心を許した証なのだという。

この真名とは非常に厄介なもので、たとえ上司だろうと親友だろうと家族だろうと、真名を許していなければ呼んではいけないのだ。

もし勝手に真名で呼びかけてしまおうものなら、問答無用で斬られても文句は言えないらしい。

 

 

 

俺は桃香から既に真名を受け取っていたので呼んでも問題はなかったが、もし反抗期の妹で「勝手に桃香って呼ぶんじゃねえ!」とか言われてたら…

 

 

は、早めに知っておいてよかった…

 

 

 

 

 

だが、これでますますこの世界が分からなくなった。

 

 

俺が知っている範囲では“真名”なんて風習は無かった。

最初は”諱”や“号”のことかと思ったが、それらに命を賭けるほどの意味なんて無かった。

 

 

真名の存在。またこの世界に新たな謎が出来てしまった。

はたして俺の記憶にある歴史を何処まで信用できるのか

知らなければならない。

 

 

今のところ俺の知っている歴史と違うのは三つだ。

劉備の性別、髪の毛の色、そして真名。

 

性別については近々調べてみようと思っている。

劉備だけが女性になっているのか、それとも他の武将たちも女性になっているのか。

 

情報を得るための繋がりを作る必要があるな…

 

この世界について知ることも必要だが、これから世は乱れに乱れる。恐らくそれは変わってはいないだろう。

最近怠っていた修行、もう一度やり直そう。

 

 

俺は………

 

 

 

 

「兄さんどうしたの?」

 

「ん?」

 

「なんかすっごく難しい顔してるよ?」

 

 

こう、ここがむってなってるよ

と、眉間に指を当てて(桃香曰く)難しい顔を作る。

 

 

 

「……いや、なんでもないよ。

あ、そうだ。桃香、済まないが先帰っててくれないか?」

 

「え…どうしたの?買い忘れなら私も行くよ?」

 

「いや、大丈夫だ。すぐに済ませてくる」

 

「そう…気をつけてね?また倒れたりしないように」

 

「ああ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何があっても、この可愛い妹は守り抜く。

誰だろうと桃香に傷つけさせはしない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お姉さん方!桃香はどんな感じでした⁉︎

その、手触りとか匂いとか‼︎」

 

 

「玄升くん、それは流石にヤバイわよ」

 

 

 

 

 

 




シスコンのお兄ちゃんってどんな感じなんでしょうか。
妹がいないので実際どうなるのかが分からない
いたらいたでウザいとか思っちゃうのかなぁ…


この話の玄武くんはいつまでもシスコンですが。
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