脱線ばかりするIS   作:生カス

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チョコパフェは結構普通に注文するんですけどね。カワイイお店で苺パフェとかはちょっとだけ勇気がいりますね…

今回ロボゲーネタが出ます。ロボゲー好きでない方ごめんなさい


12話 男がパフェ頼むのは少し勇気がいる

--さーたん視点

 

 

 凰とのニセコイごっこを始めてから数週間…依然凰と織斑に進展がないどころか、フラグがものすごい勢いで解体されるのを感じるなか、クラス対抗戦の日が来てしまった。

 俺と凰が付き合ってるという噂は疾風迅雷のごとく広がる…ことはなかった。むしろ俺たちのグダグダさ加減のせいで、俺たちの影に福田○一監督がいるのではという噂の方が広まったくらいである。だって凰のやつ、しまいにはカンペ読み始めたからね、カンペ。

 しかしそれでもなお織斑は俺たちがマジで付き合っていると思っている。あれもう朴念仁とかそういうレベルじゃないと思うんですけどどう思います?とりあえず作ってもらった赤飯はおいしかったです。

 

「…上手くいかない…」

 

「うんまあ、ね…うん…もーうちょっとプロット練って練習したほうがよかったんじゃないかなー、とは思うけどね…?」

 

「だって…だっで…」

 

「あらららら…いい子だからべそかかないの…」

 

「うるざい!ごどもあづがいじないヴぇっでいっべうべ(子ども扱いしないでって言ってるでしょ)!」

 

「うんごめん。途中から聞き取れなかった」

 

今はアリーナ付近、人気のない通路の端っこで最終の打ち合わせをしている。ここで俺はどう動けばいいのか、凰から指示が出される…

 

「ほら鼻かみなさいもう…んで?俺はこっからどうすればいいのよ?正直もうできることないけど」

 

「ぐずっ…うん、アンタはこっから、私のこと全力で応援してもらうわ。晴明が完全に私の味方だってことをアピールするの。ここで一夏が嫉妬すれば、全て解決、今までの失敗もチャラよ!」

 

「…なあ凰様」

 

「なに?」

 

「俺がいくら客席で応援しても、織斑からは見えないだろうから、意味ないと思うんだけど…」

 

 

 

「………あ」

 

あ、つったよ今。あ、つったぞ今コイツ。ウソだろコイツ。今の今までそれに気づかなかったって言うのか。恋は盲目とは聞いたことあったけど、ここまでとは思わなんだ。

俺も恋したらこんな感じになんだろうか。それはそれで面白そうだけど

 

「し、しし、知ってるわよ、あ、あ当たり前じゃない!そそ、そんなことしたってなんも意味ないわよ!」

 

「あっはい……そっすね…」

 

なんかもお…疲れたなあ…

 

「で?じゃあどうすんだよ、こっから?」

 

 

「…どうしよお、晴明ぃ…」

 

 

「いや知らねーよ、俺に言われたって…あららら、もー泣くなって。もうすぐ試合なんだから…」

 

どうしようもなくなると泣きついてくる凰の癖は相変わらず健在だ。と言っても、俺がコイツの悩みを解決できたためしなんてない。そもそも凰は俺よりもずっと高性能なのだから、そいつにできないことが、基本全てにおいてクソ低スペックの俺に解決できるはずもない。だからコイツが俺に泣きつくのは、特に理由もない。きっと八つ当たりに近い何かだろう

正直、まだ小さい娘の相手をしているような、そんな感じだ。娘いないしいたこともないけど

 

「……」

 

「…えーと」

 

やめろ。そんな弱々しい目で見るな、そんな顔したって俺にできることはありません

 

「…晴明ぃ」

 

だからそんな消え入りそうな声を出すんじゃないって…もう…

 

 

 

 

「…あー、あのさ…織斑は、IS乗りとして強くなりたいんだと」

 

「?」

 

急に何言ってんだコイツ?みたいな顔をする凰。でもそれを無視して俺は言葉を続けた

 

「えーっとだからさ…要は、織斑の気を引きたいんだろ?だったら、凰が勝って、強いってことを今日の試合でアピールしてさ、そっからきっかけをつくってきゃいいさ」

 

「…そんな上手くいく?」

 

「まあ…そりゃお前が言ったみたいに、いきなり恋心がどうのってのは、ムズイかもしんないけどさ。少なくとも、一緒にいる時間は増えると思うぜ?」

 

「でも…」

 

「それとも、勝つ自信ない?」

 

そう言った途端、凰は先程の泣き顔はどこへやら、ムッとした表情になって俺に言い返した

 

「舐めないでよ。これでも一応中国の代表候補生なのよ?いくら何でも素人に遅れを取ったりしないわ」

 

「んじゃ、決まりだ。どうなるにしろ、やることは変わらないんだ。じゃ後はやるだけさ」

 

「そんなこと、わかってるわよ。晴明のくせに生意気」

 

「あーへいへいそーですか。じゃ行ってこいよ。もう始まんぞ?」

 

「…うん」

 

そう言って、凰はピットの方へと駆け足で向かっていった。なんかどっと疲れたな…もうこのまんま今日は授業ふけてどっかで昼寝でも…

 

「晴明!」

 

「?…なんだよ?はやく行かないと遅れんぞ」

 

 

「…応援してね」

 

「あ?いや、だからそんなことしても織斑には…」

 

 

 

「そうだけど。でも、応援してほしいの…なんか、その方が心強いから」

 

 

 

「…わかったよ、応援するよ…頑張って織斑のハートをゲットだ」

 

「…うん!」

 

凰は元気よく頷いて、そのままダッシュで廊下の奥へと消えていった。

 

「…観客席、まだどっか空いてるかな…」

 

ああまで言われちゃ仕方ない。どうせサボっても織斑教諭のマジシリーズフルコースを味わうだけだし、一応、勝負の結果も気にはなるし…

 

そう自分に言い訳をして、俺は足早に観客席へと向かった。

 

 

 

 

--閑話休題

 

 

 

 

「やっぱりサボればよかった」

 

「何か言った晴明君?」

 

「今日もいい天気☆」

 

「は?」

 

「はいごめんなさい」

 

やっぱりサボればよかった(2回目)

あの後観客席に着いたのはいいものの、不機嫌度が天元突破してる清香さんにエンカウントしーの、いきなり連行されーの、そこには黒より闇色のオーラを放つかなりんさんがいーの、そして今両隣にそんな2人が座ってーのと、いーのいーのイーノックとヤバイ級イベントが連発中。そんな中でも僕は元気です

ていうかかなりんさんが終止無言で恐い。きっとこの人は契約者なんだろう。ああやって目で人を殺すことができる能力なんだ。対価は知らん

 

「…で?」

 

「あっはい」

 

ジト目で清香さんが聞いてくる。数週間前、俺に尋問したあの日から、この人は機嫌が悪いままな気がする。まあ俺がずっと黙秘していたからってのもあるけれど

 

「前も聞いたけど、ホントに凰さんと付き合ってるの?ていうかどういう経緯で付き合うことになったの?いくら何でも急すぎるよ」

 

「あー…ホントっちゃホントだよ…まあ経緯は、ちょっと言えないけど…」

 

「…ふーん」

 

「……」

 

清香さんは納得いかないと言った感じで俺を見据える。かなりんさんは終止真顔で俺を見つめる。そもそも2人ともなぜここまで不機嫌なのかがいまいちわからない。これで嫉妬とかだったら嬉しんだけどなあ…

 

「両手に花だね~さーたん」

 

「あら、本音さん」

 

見ると、両手に3個の缶ジュースを抱えた本音さんが立っていた。恐らくジュースの買い出しに行っていたのだろう。

両手に花ね。そうね。どっちも棘がやばいけどね

 

「そんなに不安にならなくても大丈夫だよ~きよたん、かなりんも。さーたんが突然誰かと付き合う器量なんて持ってるわけないって」

 

「本音…でも…」

 

「まあ、ヘタレっぽくはあるわね…」

 

おや、これはフォローされてんのかディスられてんのかどっちだろう?フォローされてると信じたい。

そしてかなりんさんは俺をヘタレだと思っておられるようだ。ちょっと傷つく

 

「それに、どう見ても演技でしょ~あれ」

 

うんだよね、むしろそうにしか見えないよねあのグダグダさ加減

 

「…ホントに、付き合ってない?」

 

「…いつまでも続くもんじゃないのは、確かだよ」

 

「!…そっか」

 

まるで光明が見えたかのように、少し表情が明るくなる清香さん。かなりんさんも、俺の言葉を聞いてどこかほっとしているような素振りを見せた。

ここまでの反応をされると、2人は本当に俺のことが好きなのではないかと思ってしまう…はいそこ、『うわ…自意識過剰すぎ…キモ…』とか言わないで、淡い期待なのは俺だってわかっているんだから

 

「…と、いうわけで、さーたんにはこれまでのお詫びとして、駅前のお店のパフェをおごってもらいましょ~」

 

「え!?あの1つ1500円くらいするやつ!?」

 

「あら、ありがとう、晴明君」

 

「うん待って?」

 

何言い出したんだろうかこのピカチュウは?せっかく綺麗にまとまりそうだったのに

 

「え~なに~?純情な乙女3人の心を弄んだんだよ~?このくらいのことはしてもらわなきゃ~」

 

「ちょっと何言ってんのかよくわかんない。まず純情な乙女ってのはどこにいるんだい?」

 

「さーたん?」

 

「晴明君?」

 

「…」

 

「…1人1個で、勘弁してください」

 

「やったー!さーたんかっこいい~」

 

「いやー大した人だなあ晴明君は!」

 

「太っ腹ね」

 

おっとお?パフェが出てきた途端元気になったぞこの人達。もしかして最初っからこれが目的だったんじゃないだろうな?

 

「さ、じゃあ問題も解決したことだし、おりむーの応援しよっか」

 

「うん、もうそろそろ時間だし」

 

「どんな戦いになるのかしら…楽しみね」

 

パフェの話が確約になるや否や、すぐさま意識を試合に向ける3人。現金なものだ。

 

(…まあいいか、俺も凰の応援しなきゃな)

 

試合開始1分前、織斑と凰が入場し、試合開始のカウントダウンが、着実に進められていった。織斑は今は強くないけど、ここぞって時に力を発揮する奴だ。

 

(油断すんなよ、凰…)

 

『それでは、試合開…』

 

 

 

 

と、言い切る前に、ドカンッと、何かが大きく砕ける音がした。アリーナ中に衝撃が走った

 

「!?」

 

「きゃ!?」

 

音がした方を急いで見ると、壁が半壊し、煙が上がっていた。それだけでも、今、異常事態が起こったことを察するに十分な要素だった。

 

「な…なに?なんなの…?」

 

清香さんがそう言った直後、酷く慌てた様子でアナウンスが放送される

 

『し、試合中止、試合中止です!非常事態発生!生徒の皆さんは、先生の指示に従って避難を…』

 

そのアナウンスが皮切りとなったか、アリーナ中に悲鳴があふれる。しかし、俺はそれを無視して、ただ瓦礫の中から現れたやつを、を見つめていた。

理由は単純、見覚えがあったからだ。

 

 

 

(え、ちょっと待って?え、ウソ?え、マジであれ?え?)

 

印象的な6枚羽、そして犬を思わせる顔に、逆間接。そこまで見て、俺はそいつが何なのか確信した。

 

(でもなんであんな…あ)

 

 

 

 

と、そこで、最近ツイッターで、気に入ったのかやたらはいだらはいだらとツイートしている某博士を思い出した。

 

 

 

 

「……」

 

「さ、さーたん危ないよ。そんな頭を高くしちゃ…てさーたん!?どこ行くの!?」

 

本音さんの抑止も振り切り、俺はいつの間にか駆け出していた。向かうのは、織斑先生たちがいる、オペレーションルームだ

 

 

 

 

--閑話休題

 

 

 

 

「織斑先生!」

 

「佐丈か?何をしている!避難しろという指示があったはずだ」

 

オペレーションルームに着くと、織斑先生、山田先生、そして篠ノ之さんとセシリア嬢がいた。なるほど、やっぱりここで織斑に指示を出してたわけだ

 

「さ、佐丈君どうしてここに?」

 

「山田先生、織斑と凰に回線を繋げられますか?」

 

「ど、どうして…」

 

「2人に、あの未確認機体の情報を伝えたいんです」

 

「あれが何か知っていますの、晴明さん!?」

 

「教えてくれ、あれは何なんだ?」

 

セシリア嬢と篠ノ之さん両名に説明を求められるが、今は織斑たちに説明するのが先だ。と言っても、織斑があれが何なのかは気づいていそうだけど

 

「回線繋がりました!佐丈君!」

 

「どうも…織斑、凰、聞こえるか?」

 

『何してんのよ晴明、早く逃げなさい!』

 

「そう焦んな凰。今からそいつの攻略法を教える」

 

『!…知ってるの?』

 

「まあ、ね」

 

『…なあ、晴明。あれってよお』

 

こんな非常事態にも関わらず、妙に落ち着き払っている織斑。それはきっと、俺と同じく、あの正体不明機の素性に大体察しがついているからだろう

 

「…ああ、織斑……」

 

 

 

 

「『あれ、ア○ビスじゃね?』」

 

 

 

 

 

 

 

『…なあ、晴明。俺このテロの首謀者に凄い心当たりあるんだけど』

 

「…やめろ、言うな」

 

『最近な、束さんのツイート見てると必ず語尾にはいだらってつくんだけど』

 

「言うなって、やめなさい」

 

『いやだって、あのもろ新川○司氏リスペクトなカラーリングすごいフェイスブックで見覚えが…』

 

「やめなさいって!ここに篠ノ之さんいるんだから!」

 

 

とりあえず、このことはあとで織斑先生にチクっとこうと思いました。

 

 

 




この世界の束博士は、原作の束博士とは少々違う形ではっちゃけております。あらかじめご了承ください。
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