脱線ばかりするIS   作:生カス

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一時的とはいえデイリー2位だと…!?お気に入り1000突破だと…!?今まであり得なかったことが次々起こってびっくりしてます。

新ヒロイン登場します。まだあまり活躍はしませんが…

給食のゼリー、あの中途半端に冷凍が解けてるの、すごくおいしいですよね…少なくとも作者はそう思います。


9話 給食のゼリーは溶けかけが美味しい

…時は少し遡り、クラス代表決定戦が終わったその夜。IS学園の校門の前に立つる、ツインテールをした小柄の少女が一人

 

「…ついにやってきたわに…いやきたわね!IS学園!」

 

誰に言うわけでもなく、いきなり決め顔で叫ぶ謎の少女、もしこの光景を誰かが見ゆれば、『うわあ…あの子うわあ…』と言うこと請け合いなり

 

「待ってなさいよ…一夏!」

 

そう言いながら、彼女は校門を開き、学園へと足を踏み入れた。…出会ったときから思い焦がれていた…もう会えないと思っていた…最愛の人に再び会うために…

 

 

 

 

 

 

「いえあの、違うんです。いや本当に怪しいものじゃなくて…」

 

「はいはい、続きは事務室で聞くからね」

 

「いやほんとう違くて…あ、ほらこれ、学生証、学生証」

 

「だから、来るなら来るでちゃんと所定の手続きを行って下さいと言っているんです!常識ないんですかあなたは!」

 

「いやだからその、本当違くて…」

 

「何が違うんですか!こんな夜中に来るなんて何考えてるんですか!」

 

「あのだからその…ごめんなさい…ホントごめんなさい…」

 

 

当然だが、IS学園には警備体制が結構厳しめにしかれており、アポなしで誰かが夜中に外部から来ようものなら、速攻で警備員さんのお世話になること請け合いである。

この後、夜勤の警備員さんに本気で怒られた彼女は、やはりこういう時にはしっかり手続きしないとだめだなと、自身の涙をもって知ることとなった

 

 

 

--時は変わり、パーティーの翌日、さーたん視点

 

 

「ふわぁ~あ、くっそねむ…」

 

しまったなあ…昨日徹夜でギャラガなんてやるんじゃなかったよ…ハイスコア全然でねえしよ…

相川さん…いや清香さんか…あの人は朝練で5時起きだって言ってたな…俺だったら気が狂いそうだな

 

「きゃ…!?」

 

「うおっと!?」

 

ぼけーっと上の空で歩いていると、通学中の女子にぶつかってしまった。その拍子に彼女のカバンが落ちてしまい、中のものが地面にばらまかれてしまった

 

「ああ…」

 

「あらららら…ごめんなさい。ぼーっとしてて…」

 

急いでばらまかれた教科書なりノートなりを拾ってまとめる。彼女もしゃがみ込み、一緒になって拾い始めた

 

「いえ、大丈夫です。私も不注意で…あれ?」

 

彼女は俺の顔を見て何か気付いたようで、目を見開いて、手を止めていた

 

「…?ええと?」

 

「あ、ごめんなさい…佐丈君、よね?自分のISに、凄く頭がおかしい改造をしたっていう…」

 

「うんちょっと待ってそれ誰が言った?」

 

どこのどいつだ、そんなあんまりなレッテルを張って俺の噂を流している奴は。…あれは頭がおかしいんじゃない。男なら一度は妄想する浪漫あふれるアセンブルと言ってほしい

 

「誰って…本音から聞いたんだけど?」

 

またあのピカチュウか…さてはあいつ俺のこと嫌いなんじゃないだろうな?

 

「……」

 

「…あの、なんすかね?」

 

そう聞くも、彼女はじいっと俺を見つめて、動かないでいた。見つめるその瞳は綺麗に澄んでいて、まるで子どもが俺のことを見定めているような、そんな感じさえするものだった。一体何を…あ、もしかして…

 

「…あ、もしかして、額に"肉"とか書いてます?」

 

「…フフ」

 

普通に上品に笑われた…え?なに?どっちなのその反応?ホントに肉って書いてるの?書いてるなら"米"って書き直さなきゃ、俺テリーが好きなんよ

 

「フフフ…あ、ごめんね。なんだかおかしくって…」

 

そう言って、口に手を当てて、笑いをこらえる女の子。随分ツボったらしく、もう片方の手でお腹を抱えて、しゃがんだままプルプルと震えていた。…そんな面白いこと言ったつもりないんだけどな…

 

「あー、さーた~ん、おっはよ~」

 

「あ、本音さん…」

 

相変わらずのテンションで登場したのは、マッドサイエンティスト・ピカチュウの二つ名を持つ奇才、本音さん。ちなみに二つ名は今俺が適当につけた。本音さんは普段通りのふわふわとした足取りで、俺に近づいてきた

 

「…てあれ?かなりんも一緒なんだ?珍しい組み合わせだね~」

 

「かなりん?」

 

て、この子の名前か?名前っていうかあだ名だけど

 

「どうも、かなりんです。よろしくね佐丈君」

 

「あ、ああ…どうも…」

 

かなりんさんはそのやわらかい笑顔をくずさぬまま、本音さんにのっかる形で自己紹介をしてきた。…何と言えばいいのか、この人からは天然の匂いがする。それも本音さんのようなアクティブな天然ではなく、真逆、非常に落ち着いた、おっとりとしたタイプの天然とみた。

 

「本音からいろいろ聞いたの、たまにお菓子をくれる優しい人だって…」

 

「本音さん、もしかしてお菓子で人の善悪判断してる?」

 

「さーたん、私のことバカにしすぎ~。そんなこと言うなら、もうカスタマイズ手伝ってあげないから」

 

「ほらアーモンドチョコ、アーモンドチョコ」

 

「わーい頂戴頂戴!」

 

この人もしかしてわざとやってんじゃないだろうな?

 

「…ふーん」

 

そして、その様子を楽しそうに見ているかなりんさん。他者から見ればこの光景は結構にシュールレアリスムなものとなっていよう。この人の視線は、嫌というわけではないが、何故か妙にむずむずするものがあった

 

「…えーと」

 

「…フフ、いいね…私も、ひとついい?」

 

「え…ああ、はい」

 

この人も何というか、つかめない人なあ…

 

「…あ、いけない。そろそろ行かなきゃ」

 

「あ?あ、やべ、もうこんな時間か…あ、これ、落ちた教科書」

 

「あ、ありがとう」

 

時計を見ると、朝のホームルーム開始まであといくらもない。少し急がなければ、またあのヴェイダー卿に惨殺されてしまう。

かなりんさんに言われるがまま、俺たちは駆け足で教室へと向かって行った。

 

 

…結局かなりんさんの本名、何だったんだろうか?

 

 

 

 

--閑話休題

 

 

 

 

「…ふぅ、何とか間に合ったね」

 

「さーたんおっそ~い」

 

「ゼェッ…ゼッ…いや…ちょ…うぇ……」

 

言っていなかったけど、ていうか言いたくなかったけど、俺は凄まじいほどに運動が苦手だ。体力はゼロ。体育の評価は大幅におまけして2。100m走は20秒台後半、いまだに縄跳びができない。などなど、三倍満ができるくらいには役がそろっているのである。

俺たちが来たことに清香さんが気づいて、こちらに近づいてきた

 

「おはよー、珍しいね、その3人で来るなんて?…ていうかどうしたの、晴明君?満身創痍だけど…」

 

「さっきそこで会ったの、チョコレート、貰ったのよ?」

 

「さーたん凄いよ?ほんのちょっと走っただけですぐばてちゃうの」

 

「え~?そんなんじゃだめだよ晴明君?体力つけよ?私も手伝ってあげるから」

 

「いやだ…清香さんとやると、絶対に死ぬ。いやだ…絶対にいやだ」

 

「そんないやだいやだ言わなくったってよくない!?…なにさ、もう…」

 

「…ふ~ん」

 

「…どしたん、本音さん?」

 

俺たちの会話を聞いて、何故か本音さんはニヤニヤとしながら、俺と清香さんを交互に見て唸っていた。ついでにかなりんさんも、ニヤニヤとはしてないまでも、やはり俺たちを不思議そうに見ていた

 

「…2人って、いつの間に名前で呼び合うようになったの?」

 

「あ、私も気になる…いつから?」

 

「へ!?え、えっと…それは…」

 

「ああ、えーと…だいたい昨日の夜に…」

 

「わ、わー!そ、それより、聞いた!?転校生の話!」

 

清香さんが強引に俺の会話を遮り、必死に話題転換しようとしていた。何か前にもこんなことあった気がするな。デジャヴ?

 

「転校生?なんでこんな時期に?売れないマンガのテコ入れじゃあるまいし」

 

「勝手に見知らぬ人をマンガのキーキャラ扱いするなよ…」

 

「あ、ウィース織斑。てことは本当なのか?」

 

「うぃっす晴明。本当らしいぜ?(いわ)く、中国の代表候補生だとか」

 

「ほおーん。一体何がしたいのかよーわかんないなー」

 

そう話していると、俺たちの話を聞いていたのか、自分の席に座っていたセシリア嬢がドヤ顔で席を立った

 

「あら、わたくしの存在を今更ながらに危ぶんでの転入かしら?」

 

(なんで立ったんだろう今?)

 

セシリア嬢は再びふわさぁ…という感じで髪をかき上げた

 

「…一夏、その転校生が気になるのか?」

 

相変わらずの仏頂面で聞くのは、織斑の幼馴染であり、間違いなく織斑にフラグを立てられているであろう篠ノ之さんだ。意中の人が他の女の子を気にしているのに、大層ご立腹なようである。

 

「ん?まあ、それなりには…」

 

「ふん…今のお前に女子を気にしている余裕があるのか?来月にはクラス対抗戦があるというのに…」

 

ああ、そういえばあったねそんなの…大変だな織斑も…

 

「まあそれは…やれるだけはやってみるさ…」

 

「やれるだけでは困りますわ!一夏さんには勝っていただきませんと!」

 

「そうだぞ。男たるもの弱気でどうする。」

 

「頑張って織斑君!織斑君が勝つと、クラスみんなが幸せなんだから!」

 

次回、織斑死す!デュエルスタンバイ!…前もやったなこれ…

ていうかなんでどいつもこいつもこんなにみんな燃えてるんだ?昨日松○修造の特番あったからか?

 

「一位のクラスは学食のデザートが半年フリーパスになるんだから!お願い頑張って!」

 

 

 

 

なん…だと…?

 

 

 

 

「よしがんばれ織斑、頑張って俺に青リンゴゼリーを食わせてくれ。給食に出てきたあの中途半端に冷凍になってるやつ」

 

「いやお前他人事だと思ってそんな…随分マニアックなとこついてくるな!?てか買えよそんぐらい!」

 

「どこに行ってもねえんだよあのゼリー!あってもあの絶妙に真ん中だけ凍らすのができねえんだよ!なあ頼むよ、お前だって好きだったろ?あのゼリー?」

 

「俺は冷凍ミカン派だ!」

 

なんだと?チクショウなんてこった。ことデザートに関しちゃコイツと分かり合える気がしなくなってきた

 

「…あの、晴明君って、甘いもの好きなの?」

 

「え?まあ、それなりに」

 

「へえ、そうなんだあ…」

 

なんすかねかなりんさん?その含みのある言い方?てか今晴明君って言ったか、さっきまで佐丈君って呼んでた気がするんだけど?

 

「フフ…」

 

…ホンットよくわかんない人な…人のことは言えんが…

 

「織斑君、頑張ってね!」

 

「フリーパスのためにも!」

 

「確か専用機持ってるクラス代表って、今のところ1組と4組だけだから、余裕だよ、よゆー」

 

やたらとテンション高く、織斑に詰め寄る女生徒諸子の皆さま、やはり皆デザートのことになると必死だ。思い出すなあ…休んだやつの青リンゴゼリーを巡る死闘が…俺食べるの遅いから参加できなかったけど…

 

 

 

「その情報、古いよ!」

 

 

 

途端、教室の入り口から聞こえた声、なんだなんだとクラス中が注目する中、そこには小柄なツインテールの女の子が立っていた。

…て、アイツは…

 

織斑もそいつが誰なのか気づいたようで、嬉しそうな声色でそいつに話しかけた

 

「鈴…?お前、鈴か…?」

 

「ふふん…そうよ、久しぶりね、一夏?中国代表候補生、凰鈴音(ファン・リンイン)。今日は宣戦布告に来たってわけ」

 

「お…」

 

 

 

 

「お鈴々(りんりん)、お鈴々じゃないか!」

 

「その呼び方やめろっつってんでしょうが晴明ぃ!」

 

ああ、俺の呼び方に反応するってことは間違いない。アイツ(ファン)だ。中学時代に一年間だけ同じクラスだったが、織斑と一緒に良くつるんでいたから覚えてる

 

「ふん!久しぶりね晴明!そのヘラヘラした厚顔無恥な性格、相変わらずみたいね!」

 

「いやーひっさしぶりだなー、ほら、飴やるよアメ。ぶどう味でいい?」

 

「いらないわよ!子ども扱いすんなって昔っから言ってんでしょうが!」

 

「ああ、わーったよ…じゃほら、ハッカ味」

 

「味について言及してんじゃねーわ!アンタホンット一回泣かすわよ!?」

 

おおー、このやり取りもなんか懐かしいなぁ。コイツの反応いちいち面白いんだよなー…だからいっつもからかってたなー、その度に何回も殴られたけど、それはまあ、自業自得でご愛嬌…

 

「その辺でやめてやれよ、晴明。にしても鈴、久しぶりだなあ!変わってないなあ!」

 

「…ふん、そういうアンタらこそ、中学のときとおんなじ、ガキのまんまじゃない」

 

「まあいいじゃんかそれは…それより、よく1人でここまでこれたな、偉いぞ」

 

「アンタまで子ども扱いすんじゃないわよ!」

 

「と言っても…なあ晴明?」

 

「ああ、お前のことだから、夜中に勝手に学園に入って、警備員さんのお世話にでもなってないか心配で…」

 

 

 

 

「……」

 

「…あれ、凰?」

 

「…鈴?」

 

…あれ?どうしたんだろう。途端に凰が黙りこくってしまった。

…まさかコイツ…

 

「…ちょちょちょ、織斑こっちこっち」

 

「あ?ああうんうん」

 

そう言って、俺は織斑と一緒に、凰から少し離れた場所でひそひそ話を始めた

 

「…ど、どうしよう?アイツもしかしてホントにやっちゃったんじゃ…」

 

「あー…もしかしてじゃなくても、やっちゃったんだろなあの感じだと…」

 

「ええ…どうしよう、思いっきり触れちゃいけないとこ突き刺しちゃったよどうしよ…」

 

「とりあえずただ謝るのは悪手だ。まずは極力それに触れない形でフォローしよう、いいな?」

 

「わかった…」

 

ひそひそ話は終わり、俺たちは再び凰の方へと向き直した。

 

「…えーとあの、凰さん?いや凰様?」

 

「…なによ?ヨン様みたいに言うな」

 

「あのな、鈴…」

 

 

 

「今度、初めての場所に行くときは、俺か晴明に知らせてからにしてくれないか?」

 

「そ、そうそう。その方が安心だし、凰も寂しくないし…な?」

 

 

そしてこの直後、織斑は腹にミドルキックを、俺はあごにローリングソバットをそれぞれくらった。

 

…凰には悪いが、こうしていると何だか、中学時代を思い出して、懐かしい気分になった。でも少し違うのは、アイツの蹴り技のキレが、格段に良くなってるということだった。それを知って、俺も織斑も、アイツも成長したんだなあと思い、どこか嬉しい気持ちになったのであった。

 

 

ちなみこの後にきた織斑先生にも追加ダメージを貰いました。まる

 

 

 

 




かなりんがわからない人はお手数ですが、ググっていただければと思います…申し訳ありません…
アニメで織斑君から見て左隣の席にいたあの子です
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