鯖対抗聖杯争奪戦争   作:なる竹

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パッションリップとポール・バニヤンとアルテラの場合

「今日はなにして遊ぼうか?リップちゃん?」

 

「なにがいい?バニヤンちゃん」

 

 ポール・バニヤンとパッションリップ。意外な組合わせかもしれないが果敢に攻めるバーサーカーは打たれ弱いモノが多い。バニヤンもその例に外れず、そのためターゲットを集めるパッションリップと同時に編成されることが多く、またいろんな意味で彼女達は大きなことで悩んでいた。互いに相談するわけでないがシンパシーを感じた二人は仲良くなっていた。

 

「あまり暴れないことにしようね」

 

「前にやった風船バレーは白熱し過ぎて怒られちゃったからね。でも、楽しかったよ!」

 

「うん、そうだね。今度は吹き抜けの広い部屋でやろうね」

 

 こうして、二人の約束ごとは増えていく。なんともほのぼのした光景である。風船バレーでの惨事は伏せておく。

 リップたちが相談していると、部屋ドアが開いた。

 

「マスターはいるか?」

 

「あ、アルテラちゃんだ。こんにちわー」

 

「こんにちわ、アルテラさん」

 

「ああ、バニヤン、パッションリップ。こんにちわ」

 

「マスターさんは今食堂にお菓子貰いにいっています。行き違いになるかもしれませんし待っていたらどうですか?」

 

「そうさせてもらう。それと、お前達はなにをしている?」

 

「まだ、なにもしていませんよ。今日はマスターさんと三人で遊ぼうと思っているんです。

 アルテラさんはどうしてマスターさんに?用事でもありましたか?」

 

「そうなの?でも今日は僕たちと遊ぶ約束なんだけど……」

 

「いや、聞きたいことがあっただけだ」

 

「聞きたいこと?」

 

「聖杯についてだ」

 

「ああ、聖杯ですか。皆さん良く話してますもんね。私も気になります!」

 

「私はアレを破壊しようと思っている」

 

「そうなんですか……て、えぇ!?壊しちゃうですかぁ~!?」

 

 

「アレは悪い文明だ。破壊する」

 

「だ、駄目だよ。アルテラちゃん!」

 

いち早く止めようとしたのはバニヤンだった。

 

「私を止めるか」

 

 剣を、チェーンソーを、互いに構える二人。力を持ったもの同士がぶつかれば闘争もまた仕方ない。あわや、一触即発之じたいに、この場に彼女がいなければどうなっていたことか。

 

「け、喧嘩はダメぇです~」

 

 タゲ取り、もとい仲裁役になるパッションリップがあたふたしながら二人を止めた。とりあえずアルテラが聖杯を壊したい理由を聞くことになった。

 

「アルテラさんはどうして聖杯を破壊したいんですか?なんとなく悪い文明だからでは説明になってませんからね」

 

「む、なら少し考える。待ってくれ」

 

意外にもお姉ちゃんが様に見える。

マスターが帰って来る前に事情くらいは聞いておきたいリップはアルテラの答えを待った。時間としては3分じっくり考えたアルテラは口を開いた。

 

「なぜ、私が聖杯を悪い文明だと考え理由は……わからない」

 

「わからないんですか?カルデアに争いが起きるからー、とかそうじゃあなくて?」

 

「ああ、それが理由なら最初に破壊していた」

 

「なら、貰えないなら壊してしまおうと考えたんですか?」

 

「リップちゃん…」

 

 卑屈らしい意見にバニヤンもさすがに苦笑い。バニヤンもまた会話に混ざり、意見を交換していく。

 

「聖杯は欲しくはないんですね?」

 

「そうだ」

 

「いつから壊したくなったんですか?」

 

「最近だな」

 

話を聞いていくと聖杯を壊そうと思ったのはマスターが聖杯を使うのを迷っていると聞いたからことによるとわかった。

 

「マスターさんが悩んでるから?」

 

「そうだな。私はマスターが悩んでいると聞いて、その悩みを解決したいと考えた」

 

「マスターさんのためになりたいんですね」

 

「僕達と一緒だね」

 

「お前たちも聖杯を破壊を考えたのか?」

 

「それは違うけど僕は強くなってマスター手助けをしたいと思ったよ」

 

「私はもっと頼ってもらいたいと思いました」

 

「そうなのか…なら、一緒だな。私も頼ってもらいたいと思っている。聖杯の破壊は早計だった」

 

「今日は聖杯のことは忘れて、気分転換してもらいましょう!」

 

「なにをするんだ?」

 

「一緒に決めよう、アルテラちゃん」

 

 互いの気持ちは同じ、マスターのためになりたい。アルテラはマスターの悩みを解決したいために聖杯破壊を考えたようだ。

 

「でも、マスターさんだれに渡すでしょうね?」

 

「そうだね」

 

「やはり、一番好きな者に渡すのではないか?」

 

「マスターさんも男の人ですからやっぱり女の人でしょうか?」

 

女三人寄れば姦し、サーヴァトン達はマスターの選択を待っている。

 

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