試作品集   作:ひきがやもとまち

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冗談半分以上でネタとして書いてみて知り合いのユーザー様にお見せしたら興味が湧いたそうでしたので、『試作品集』にも出してみることにしました。

オリジナルの魔法少女モノの設定集です。いずれは折を見て正式に話として書けるよう努力してみたいなと今では思っております。


正義の魔法少女のライバル魔法少女に選ばれてしまったそうです…(設定集)

ストーリー:

 

 魔法の国からきた魔法生物によって選ばれて『悪と戦って世界の平和を守る正義の魔法少女マジカル・アリス』に変身できるようになった、ごく普通の女子中学生、楠アリス!

 

 

「・・・の、ライバルとなって彼女の前に立ちはだかり、悪の魔法怪人を作りだして戦う悪の魔法少女に私は選ばれてしまった、と・・・そういう解釈でよろしいんですかね? 悪の魔法生物さん」

「Yes! 大丈夫、君ならきっとできるよニアちゃん! 一緒に正義の魔法少女をやっつける悪い魔法少女としてがんばろう!!」

「・・・引き立て役のやられ悪役ポジションを押しつけられただけな気がするんですけども・・・」

「そういうこと言うのやめてくれないかな!? 大丈夫だよきっと多分! 悪だって頑張れば正義にも勝てるはずだって! 諦めなければ勝てる明日はきっと来る! どんなに負けても諦めずに挑み続ける悪役は必ず勝てる存在になるとボクは信じてるから! 自分を信じて! Yes.WeCan!」

「はぁ・・・。まぁ、とりあえずテキトーなザコ怪人でも作りだして正義の魔法少女さんを探してきてもらいましょ。どこにいるか判らなければ戦うもなにもありませんからね・・・《サモン》」

 

 フィンフィンフィン・・・

 

『イ――ッ!!』

「よく生まれてくれましたね。そういうことですので斥候に行ってきてください」

『イ――ッ!!!』

 

 だだだだだッ!!!

 

「・・・なんで全身黒タイツ姿の男性型ザコ怪人・・・? ぜんぜん魔法生物っぽさがない見た目してたんだけど・・・」

「悪の幹部が作りだしたザコ怪人って言ったら、アレでしょう?」

「それ悪は悪でも、悪の魔法少女が生み出す系のザコ怪人だったっけ!?」

 

 だだだだだだッ!!!

 

『イ――ッ!!』

「ご苦労様です。早かったですね。では、報告をお願いします」

『イ――ッ!!!』

 

 斯く斯く、しかじか。

 

「・・・なんか正義の魔法少女を探しに行ってる途中で、世界征服を目指す悪の秘密結社とか、悪の天才マッドサイエンティストとか、地底深くから地上侵攻を企んでる恐竜人間帝国とか、異世界から攻め寄せてきてるサイボーグ独裁国家とか、外宇宙から地球征服のために降りてきてる侵略者とかをいっぱい見つけちゃったって言ってますけど・・・どうしますか? この状況・・・」

「な・ん・で・さ――――ッ!?」

 

 

 こうして、世界の平和を守るために戦う正義の魔法少女と戦うために選ばれた悪の魔法少女は、思わぬ敵軍団が群雄割拠しまくっていたご町内を外敵から死守するため悪の軍勢を率いて戦わざるを得なくなったのである!!

 戦え! 悪の魔法少女《エビルウィッチ・ニア》!! 地球国家の平和と国防は君の率いる悪の軍勢の勝敗にかかっているぞ!!

 

「・・・いやまぁ、別にいいんですけどね・・・? 魔法少女モノのナレーションじゃ絶対ないですよね、今のコレ↑って・・・」

「だからそういうこと言わないでニアちゃん!? もっと魔法少女らしく夢と希望とご都合主義を信じて! 悪の理屈を唱えようよ―――ッ!?」

 

 

――ちなみにエビルウィッチを漢字で書くと邪魔女「邪魔する女」という意味を付与してみたネーミングで、意外と気にいってます♪

 


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