ラブライブ!~太陽と月~   作:ドラしん

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来ました合宿回です!

1話にまとめるとめちゃくちゃ長くなりそうなので前編後編に分けました。

今回は割と楽しんで文章が打てましたので結構満足です。

それでは第18話始まります。


第18話【μ's強化?合宿 前編】

「何これ…暑っ…」

 

路上ライブから数日。

 

夏休みに突入し、ラブライブに向けた練習も本格的になっていく。

 

昼、全員集合し練習に臨もうとするその時、1つの問題に直面する。

 

「…ってこの中練習するなんて正気!?」

 

やや怒り口調で言うのはにこさん。

 

確かにこの暑さじゃ練習にも身が入らないだろう。

 

「何言ってるの。ラブライブまで時間無いんだからそれでも練習するわよ」

 

「は、はい…」

 

絢瀬さんの言葉に小泉さんが少し萎縮する。

 

ふむ…以前から感じてはいたがやっぱりまだ上級生との壁を感じるな。

 

「花陽。これからは先輩も後輩も無いんだから…ね?」

 

絢瀬さんも気付いたのか微笑みながら小泉さん言う。

 

「はい」

 

それに対し小泉さんも微笑んで返すが、そこにはまだ遠慮が感じられた。

 

「でも今日って30℃超えるみたいだぞ?熱中症になりかねない」

 

太陽がスマホを見ながら言う。

 

俺も天気予報を見たが今日は真夏日になるみたいだ。

 

確かに体調面は少し心配だな。

 

「そうだ!」

 

その時、高坂さんが何か閃いたように声を上げる。

 

「…?…穂乃果どうしたのですか?」

 

「いい事思いついちゃった!合宿だよ合宿!」

 

「合宿?」

 

「そう!いやぁーなんでこんないい事もっと早く思い付かなかったんだろ」

 

「いいね合宿!行きたい行きたい」

 

はしゃぐ高坂さんと太陽。

 

合宿か。確かに今は夏休みだし時間はある。

 

それにμ's間の親睦をより一層深める為にも無しではない提案だ。

 

しかしそれも問題はある。

 

「…どこに?」

 

小泉さんが首を傾げながら言う。

 

そう。第一に場所だ。

 

この時期は他に合宿をしている部活もあるだろうしホテルとか旅館も予約するには遅い。ましてやこの人数だ。

 

宿泊場所の確保は難しいだろう。

 

「海だよ海!絶対に気持ち良いよー!」

 

「費用はどうするのですか?」

 

次に費用だ。

 

仮に場所が決まったとしてもこの人数なら宿泊代もバカにならない。ましてや海のある所なら尚更だ。

 

それに自腹する程乗り気でも当然学生の身。

 

お金に余裕があるはずも無い。

 

「えっとそれは…」

 

園田さんの疑問に頭を悩ませる高坂さん。

 

すると俺と南さんの腕を掴み隅に移動した。

 

「…ねぇ、ことりちゃんと氷月君バイト代っていつ入るの?」

 

何かと思えば俺達のバイト代かよ!

 

何考えてんだこのサイドテールは。

 

「俺と南さんに集るんじゃないよ」

 

「ち、違うよ!借りようと思っただけだよ!」

 

「返す未来が見えないから嫌だ」

 

「そんなー…」

 

当然だろ。

 

第一バイト代でこの人数の宿泊代を賄えるとも限らない。

 

やはり合宿は無理か。

 

「じゃ、じゃあ真姫ちゃん!」

 

「ゔぇっ…わ、私?」

 

話を振られると思わなかったのか驚く西木野さん。

 

どうやら高坂さんはまだ諦めていないようだ。

 

「別荘とか無いの?海辺の」

 

いやさすがにお嬢様だからと言ってそんな都合良く別荘なんて…

 

「…あるけど」

 

あるんかいっ!

 

「本当!?やったー!お願い真姫ちゃん!」

 

別荘の存在を知った高坂さんは目を輝かせながら西木野さんに頬擦りをしながら頼み込む。

 

どんだけ行きたいんだよ。合宿。

 

絶対練習なんて頭にないだろ。

 

「え、ちょ…ちょっと何でそうなるのよ!」

 

困惑する西木野さん。

 

そりゃ急に頼まれていいよとは言えないよな。

 

「ちょっと穂乃果。真姫に迷惑です」

 

園田さんが高坂さんに言う。

 

「…そうだよね…ダメだよね…」

 

絢瀬さんの言葉を聞いた高坂さんは名残惜しそうに西木野さんから離れた。

 

しかし西木野さんを見つめる瞳はまだおねだりをしているようにウルウルさせていた。

 

何か南さんの【おねがい】と通ずるものがあるな。

 

「うっ…」

 

その瞳に気付いた西木野さんは思わず後退る。

 

高坂さんはその瞳をやめない。

 

そして少しの間が開いた後、最終的には

 

「わ、分かったわよ!聞いてみるわ…」

 

西木野さんが折れてしまうのだった。

 

高坂さんの粘り勝ちだな。

 

「やったー!!!」

 

「全く…真姫、ごめんなさい」

 

喜ぶ高坂さんに対し、西木野さんに謝る園田さん。

 

しかし他のメンバーを含め園田さんも少し期待の眼差しをしている。

 

結局皆合宿に行きたかったらしい。

 

「…あくまで聞くだけですから。駄目でも文句言わないで下さい」

 

「当然です。すいませんがよろしくお願いしますね」

 

これで合宿の話は一段落ついた。

 

ように見えるが、俺にはまだ疑問に思っている事がある。

 

俺は皆に疑問をぶつけた。

 

「太陽はどうするんだ?」

 

「え?行くよ?」

 

「そうじゃなくて、お前は行くつもりかもしれないけど合宿に行くという事は女の子と1つ屋根の下で寝泊まりするって事だ。いくらμ'sのコーチとはいえ男。皆はそれを良しとしているか、また親御さんはそれを許可するかだ」

 

そう。最後の問題はこれだ。

 

まぁ俺は行かないが、太陽が行く以上この問題は避けられない。

 

同じ建物で寝泊まりする事。そして海に行くのであれば太陽に水着姿を見られる事。

 

それを覚悟しなければいけない。

 

それに過ちを犯さないとも限らないし。

 

「確かにそれは考えてませんでしたね」

 

「そうね。確かに抜けてたわ」

 

μ'sのまとも組の二人はすぐさま頭を悩ませた。

 

しかし、他のメンバーは意外と乗り気であった。

 

「え、勿論一緒だよ!朝日君も氷月君も大切なμ'sのメンバーだもん!」

 

「うん!一緒に来てほしいな」

 

「最初から行くと思ってたにゃ。だから全然大丈夫です!」

 

「は、恥ずかしいけど二人なら…」

 

「…それも合わせて確認してみるわ」

 

「あなた達がいないといざ何かあった時困るでしょ?にこのボディーガードとして来なさい」

 

…まぁ最後のにこさんはさておいて皆がここまで乗り気だとは思わなかった。

 

普通園田さんや絢瀬さんのような反応が正しいはずなんだけどな…

 

「あ、もしもしママ?えっと頼みたい事が…」

 

西木野さんは早速電話して聞いているようだ。

 

「…そうね。二人なら頼りになるしいいでしょう。それに合宿ならコーチとマネージャーもいるべきでしょうし」

 

皆の言葉を聞いて絢瀬さんが肯定側に入った。

 

俺としてはもう少し悩んで欲しかったんだけど…

 

「そうですね。信用していますし、私も二人に同行をお願いしたいです」

 

おいおいおい!園田さんは一番反対しなくちゃいけない人でしょ!

 

最初はちょっと考えてると思ったらあっさり肯定側に入ったな。

 

全く…皆危機感が無さすぎ。

 

「じゃあこれで後は許可だけ…」

「待って」

 

高坂さんの言葉を遮る様に言うのはここまで口を開いていなかった東條さんだった。

 

そういえばまだ東條さんの意見を聞いていなかった。

 

「どうしたの希?」

 

「冬夜君の言葉を聞いて思ったんやけど、何で朝日君だけ行くみたいな口振りなん?」

 

…さすがは東條さん。しっかり気づいていらっしゃる。

 

「…え、氷月君行かないの?」

 

高坂さんが不安そうな表情でこちらを見つめる。

 

「ああ、行かない」

 

俺はハッキリと皆に言った。

 

「え!?何で!一緒に行こうよ!」

 

近い近い近い!そんなに詰め寄るなよ。

 

俺は思わず後退る。

 

「またバイトか?」

 

「それもあるし、女の子9人と泊まりはさすがにキツイ」

 

俺は元々1人が好きだから正直大人数で何かをするというのが苦手だ。

 

ましてや泊まりなんてもっての外。

 

一人の時間を大切にしたいからね。

 

「そんな事言わないでさー!行こうよ行こうよ!」

 

しかしそんな事では止まらないのが高坂さんだ。

 

よく知っている。

 

「嫌だ」

 

「お願い!氷月君も来て!」

 

「いーやーだ」

 

「何とかしてバイト休み取れないの!?」

 

「何で俺に執着するんだよ」

 

しつこいしつこい!

 

嫌だと言ってるだろ…

 

俺に執着しすぎなんだよ。

 

「園田さんも何とか言ってくれ」

 

俺だけじゃ手に負えないと判断し、園田さんに救援を求めた。

 

すると園田さんは申し訳無さそうな顔を顔をしながら

 

「すいませんが、私からもお願いします」

 

と言った。

 

あなた一番止めなきゃいけない立場でしょ。

 

そっち側についてどうする。

 

「もう諦めろ冬夜。皆冬夜に来てほしいんだよ」

 

電話中の西木野さんを除く全員が分かりやすく頷く。

 

ちなみに夏休みは俺にとって勝負のイベントなのでほぼ毎日バイトを入れている。

 

…まぁきっと言えば休みは取らせてもらえるが。

 

しかしこのままだと行くと言うまで帰してくれなさそうだ。

 

どうすれば…

 

「どう?駄目かしら…え?えぇ氷月君もいるわよ」

 

ここで電話中の西木野さんが視界に入る。

 

そうだよ!そもそも別荘使用の許可が下りなければいいんじゃん!

 

何か俺の名前が出てるけどまぁいい。

 

「ていうかそもそもまだ別荘の許可取れてないんだから…」

「取れたわよ」

 

いや取れるんかい!!

 

男女が1つ屋根の下だぞ!?しかも実の娘が!

 

「氷月君がいるならいいって」

 

「は?」

 

何そのバカげた条件!?

 

なんで俺がいる必要があるんだよ!

 

「氷月がいるならって…あんた真姫の両親に何したのよ」

 

にこさんがジト目でこっちを見る。

 

…まぁ西木野父と衝突した事がきっかけで厚い信頼が生まれてしまったといったところか。

 

「まぁそれも気になるけどそれより!これで氷月君も行くしか無くなったね!」

 

…そう。

 

別荘の許可を得た上に俺が同行する条件つき。

 

あー神様…俺に試練を与え過ぎでは?

 

「むー、まだ迷ってるみたいだね…これはあれをやるしかなさそうだよ!」

 

「うん!そうだね穂乃果ちゃん!」

 

…ん?何やら高坂さんと南さんが企んでるな。

 

「あれ…ですか。分かりましたやりましょう」

 

「海未先輩があっさり許可するなんて予想外だにゃ。でも、凛も皆で合宿に行きたいからいいよ」

 

「は、恥ずかしいですけど…頑張ります!」

 

「ほ、本当にやるの?」

 

「仕方ないでしょ。こうでもしないと動かないわよ」

 

「そうやねこれしか方法無さそうやし。えりちは大丈夫?」

 

「ええ。いつでも大丈夫よ」

 

全員が互いに頷くと全員が俺を見つめる。

 

何だ何だ?何が始まるんだ?

 

「氷月君…」

 

先頭に立つ高坂さんが俺を呼ぶ。

 

するとそれが合図なのか、俺に近付き全員が目をウルウルさせながら言った。

 

「「「「「「「「「おねがぁい?」」」」」」」」」

 

これは反則だわ…

 

 

 

 

 

 

 

「という訳で海だー!!」

 

はい。結論負けました。

 

南さんのみのおねがい攻撃は耐えられたが、9人全員はさすがの俺でも頷くしかなかった。

 

いつの間にあんな技を習得したんだか…

 

ちなみ太陽はあまりの衝撃にしばらく放心状態だった。

 

太陽には刺激が強すぎたらしい。まぁあの破壊力は半端ないから無理もない。

 

という訳でμ's+俺達11人は西木野さんの別荘に来た訳だ。

 

「で、デカイ…」

 

「本当に同じ高校生なのでしょうか…」

 

にこさんと小泉さんはあまりのデカさに圧倒されている。

 

確かに別荘なんて始めてみたがこんなに大きい物なんだな…

 

「じゃあ、別荘に入る前に1ついいかしら?」

 

絢瀬さんの言葉に全員の足が止まる。

 

「どうしたんですか?」

 

「私と希がμ'sに入ってからここまで過ごしてきて思った事があるの。皆どこか私達に遠慮している所がある」

 

確かにそれは感じるな。

 

同じμ'sのメンバーでも歳上で先輩。どうしても遠慮してしまうのだろう。

 

「確かに、どうしても上級生に合わせてしまう所はありますね」

 

心当たりがあるのか申し訳無さそうに園田さんが言う。

 

「…そんな気遣い感じた事ないんだけど」

 

対するにこさんは心当たりがないようだ。

 

まぁ、にこさんはあれだ。仕方ない。うん。

 

「そりゃあにこ先輩は上級生って感じがしないからにゃ」

 

うわ、言ったよこの娘。

 

言わないようにしてたのにハッキリ言ったよ。

 

「上級生じゃないなら何なのよ」

 

「うーん…後輩?」

 

「…子供?」

 

「マスコットだと思ってたけど」

 

「あずにゃ…」

「やめい」

「いたっ!」

 

太陽の頭を叩く。

 

確かにパッと見あの軽音部に似てるけど全然違うから。

 

それ以上喋んな。

 

「どうゆう扱いよ!」

 

皆からの印象を聞いたにこさんはご立腹な様子。

 

「はいはい。話が脇道に逸れてるわよ」

 

パンパンと手を叩きながら場をまとめる絢瀬さん。

 

さすがはμ'sのお姉さんといった所か。

 

「という訳で、先輩後輩も大事だけど歌ったり踊ったりするのにその意識は絶対邪魔になるわ。だってμ'sは皆がセンターでしょ?だからこの合宿を機会に提案させてもらうわ」

 

絢瀬さんはそう言うと全員の顔を見ながら高らかに宣言した。

 

 

 

 

 

 

「先輩禁止よ!!」

 

 

 

 

 

 

「…先輩禁止?」

 

「そう。この合宿を境に先輩後輩の垣根を越えたいの。だからこれからは名前は呼び捨てで呼ぶ事!」

 

「呼び捨て!?」

 

「勿論、敬語も禁止やよ」

 

絢瀬さんの提案に東條さんも付け足す。

 

確かにそれは良い提案かもな。

 

歳上関係なく対等に接する事で壁も無くなりより一層親睦が深まる。

 

「その提案賛成!じゃあ早速…絵里ちゃん?」

 

こうゆう時に率先して動くのはやはり高坂さんだ。

 

試しに絢瀬さんを呼んでみる高坂さん。

 

すると絢瀬さんは笑顔で

 

「うん!合格!」

 

と返した。

 

「はぁー…緊張した…」

 

ホッと胸をなでおろす高坂さん。

 

先輩を呼び捨てで呼ぶのって許可を得ても緊張するもんなんだな。

 

高坂さんが緊張してるの何か意外。

 

「じゃあ凛も!」

 

高坂さんを見習い凛も続く。

 

「ことり…ちゃん?」

 

「はい!よろしくね?凛ちゃん。真姫ちゃんも」

 

お、西木野さんを巻き込んだか。

 

確かに西木野さんはいつも毎回一歩引いた所にいるからこれは良いパスだ。

 

正直メンバー間で一番壁があるのは西木野さんだし。

 

「わ、私?」

 

振られると思って無かったのか困惑する西木野さん。

 

そして西木野さんに皆の視線が集まる。

 

「うっ…べ、別にわざわざ呼んだりするもんじゃないでしょ!」

 

西木野さんはそう言うとそっぽを向いてしまった。

 

うむ。まだ早かったか。

 

この合宿を機に少しでも壁を取り除けるといいんだが…

 

「はいはい質問質問!」

 

ここで太陽が元気よく手を上げる。

 

何か気になることがあったみたいだ。

 

余計な事聞かなければ良いが…

 

「どうしたの?」

 

「俺達はどうするんだ?同じ様に呼び捨てで良いの?」

 

あー…余計な事を…

 

こいつらの事なら絶対呼び捨てを強要するはず。

 

μ's間で親睦深めるのは良いけど俺とは勘弁してほしい。

 

最近俺に執着してきてる節があるから少し距離取りたいんだよ。

 

「当然!二人とも呼び捨てよ。太陽君、冬夜君」

 

うぐっ…あっさりと下の名前で呼ばれた…

 

普通異性の下の名前って緊張するもんなんじゃないの?

 

「分かった!改めてよろしくな!穂乃果、ことり、海未、花陽、凛、真姫、にこ、希、絵里!」

 

笑顔で一人ずつ名前を呼ぶ太陽。

 

こいつ早くもこのルールに馴染んでやがる…

 

「凛も呼ぶにゃー!太陽君、【とうくん!】」

 

「「「「「「「「「とうくん?」」」」」」」」」

 

おいぃぃぃぃ!!

 

名前呼びとはなってるけど早速あだ名で呼んで良い訳じゃないんだぞ!

 

皆反応しちゃったじゃん!

 

「あ…」

 

凛も気付いたのか、やっちゃったといった表情を浮かべる。

 

「てへっ」

 

てへっ…じゃねぇよ。

 

「凛…一応聞くけどとうくんって冬夜の事か?」

 

「そうにゃ!」

 

「あ、あだ名付けるの早すぎじゃない?」

 

「2人の時はそう呼んでるにゃ!ねーとうくん?」

 

こいつ…これを機会に全部話す気だな…

 

はぁ…何て事を…

 

「…」ガシッ

 

不意に方を掴まれる。

 

「…太陽…顔怖いよ」

 

そこには俺を睨みつける太陽がいた。

 

「話、聞かせてもらおうか」

 

辺りを見渡すと凛を除く全員が少し怒った様な表情で俺を見つめていた。

 

…あの、太陽さん肩痛いっす。

 

 

 

 

 

 

 

「という訳で部長の矢澤さんから一言」

 

結局凛との関係を全て話した。

 

全て話し終わると皆羨ましいと騒ぎ始めた。

 

主に穂乃果と希と太陽。

 

もうこの際全員呼び捨てでいいや。

 

他のメンバーも騒いではいないが、いいな…と口にする人もいれば羨ましそうに凛を見つめる者もいた。

 

そしてみんなからは凛だけズルい!私とも遊んでと迫られる事となった。

 

…こうなるのが嫌だから秘密にしてたのに全部バラしやがって。

 

当の本人はにゃはははと楽しそうに笑っている。

 

そして2人でお出かけの件は暇な時に連絡するという当たり障りの無い俺の提案で落ち着いた。

 

連絡する気?無いよ。

 

「え、に、にこ?」

 

今は話が落ち着き絵里からの無茶振りでにこに合宿の意気込みを聞いてる所だ。

 

当然無茶振りであるためめちゃくちゃ困っている。

 

「え、えーっと…」

 

皆の視線がにこに集まる。

 

にこに少し考え込むと、

 

「しゅっぱーつ!」

 

と握り拳を上に上げ言った。

 

アドリブ弱いなこの人。

 

「もう着いてるよ」

 

「何も思い付かなかったのよ!」

 

もう一度言う。

 

アドリブ弱いなこの人。

 

 

 

 

 

 

 

「さぁ!練習メニューはこちらになります!」

 

それから別荘内の軽い探索を済ませた後、早速練習の準備に移る。

 

途中真姫の料理人がいる発言に対抗してにこも料理人がいるというバレバレの嘘をついたのは余談だ。

 

あの人、嘘も下手くそだわ。

 

そして今海未がノリノリで練習の内容を発表している。

 

その練習内容は…

 

・走り込み10km

・腕立て腹筋20セット

・遠泳10km

・ダンスレッスン

・精神統一

  etc…

 

うん死んじゃう死んじゃう。

 

これじゃ過労死しちゃうよ。

 

トライアスロンにでも出るんですかってレベルでキツイ内容だ。

 

後精神統一って何だよ。

 

「こ、これが練習?」

 

「無理にゃ!こんなメニュー!」

 

あまりのハードな内容に当然皆納得していない。

 

これ、男性でも辛いぞ。

 

「海は!?」

 

続いて穂乃果が声を上げる。

 

遊ぶ事重視の穂乃果の事だ。海で遊ぶ時間をよこせ的な事なのだろう。

 

「…?…海未は私ですが?」

 

何を言っているのですかと言わんばかりの表情で見つめる海未。

 

…どうやら今のはボケじゃ無さそうだ。

 

意外と海未は天然なのかもしれない。

 

「違うよ!海水浴!」

 

「ああ、それでしたらこちらに!」

 

海未はそう言うと自信満々に遠泳10kmの項目を指差した。

 

間違っては無いけどそうじゃない。

 

「だから違うってば!」 

 

当然穂乃果が納得するはずも無い。

 

「ちょっと海未?これはさすがに…」

 

見兼ねた絵里が助け船を出す。

 

しかし、

 

「大丈夫です!気合と情熱があれば出来ます!」

 

と自信満々に返した。

 

日本一熱いテニスプレイヤーみたいな事言うじゃん。

 

熱くなれよ的な。

 

ていうか太陽は何やってんだよ。メニュー作りに関わってるはずだろ。

 

「おい。太陽も一緒に考えたんじゃないのか?」

 

「太陽は遊ぶ事ばっかり考えて宛にならないので私一人で考えました」

 

「は?」

 

「…すまん…」

 

お前はコーチだろうが!

 

とりあえず太陽が今回は使えない奴という事は分かった。

 

「という訳で早速始めますよ」

 

海未が練習を強行しようとする。

 

さすがに自分はやらないとはいえこの内容でOKを出すほど腐っちゃいない。

 

海未のテンションに皆何も言えない様子。

 

俺はハッキリと海未に言った。

 

「却下だ」

 

「…!…」

 

まさか俺に否定されると思って無かったのだろう。

 

海未は驚いた様な表情でこちらを見る。

 

ちなみに他のメンバーは目を輝かせている。

 

「な、何故ですか!まさか冬夜も遊ぶなんて言い出すんじゃ…」

 

「別にそうとは言ってない。君たちのやる事に口出しはしないつもりでいたが、これはさすがに言わせてもらう。海未の考えたメニューは女子高生が行える範囲を遥かに凌駕してる」

 

「冬夜君…」

 

「とうくん頑張るにゃ!」

 

「うちの太陽が使えないせいで海未に負担が偏ったのは申し訳無い。考えてくれてありがとう。でも、このメニュー内容では倒れる者が絶対に現れる」

 

「…」

 

真剣に俺の話を聞いている海未。

 

素直に飲み込んでくれると良いが…

 

「一度練習内容を見直そう。今度は俺も手伝う」

 

俺がそう言うと、

 

「は、はいっ!」

 

と何故か顔を赤らめながら返事をした。

 

…何故に?

 

「やったー!!ありがとう冬夜君!これで遊びに行けるね!」

 

「いっくにゃー!」

 

「持つべき物は優秀なマネージャーね!」

 

「あ、こら!それとこれとは話が別…」

 

「…行っちゃった」

 

遊びの許可が出たと勘違いした3バカトリオは静止する海未を振り切りことりと花陽を連れ中へと入ってしまった。

 

恐らく水着に着替えに行ったのだろう。

 

「…まぁいいじゃないの」

 

その姿を見た絵里は肯定の言葉を紡ぐ。

 

遊ぶ事には賛成らしい。

 

「し、しかし絵里【先輩】…あっ…」

 

「ふふ。先輩禁止…でしょ?」

 

自分の失言に直ぐ様気付いた海未は口元に手を当てる。

 

俺達には呼び捨てで呼べても普段から先輩呼びをしていた為3年生組を呼ぶのに慣れていないようだ。

 

「μ'sって今まで部活の側面が強かったからたまにはこうゆうのもいいんじゃない?今の海未の様にまだ先輩禁止に馴染めない人が殆どだろうし、この遊びを通じて打ち解けると思うの」

 

「それはそうですが…」

 

「練習も大事だけどまずはメンバー同士が心を通わせる所からよ」

 

「…分かりました。確かに絵里が言う事も一理あります。なので今日は多目に見ましょう」

 

絵里の言葉に頷かざるを得ない海未は、今日一日の遊びを許可した。

 

そんな海未もどことなく嬉しそうにしており、遊べるのを喜んでる様にも見える。

 

一先ず隣で燥いでるバカ(太陽)もいるがほっとこう。

 

「じゃあ早速私達も行きましょうか」

 

「そうやね」

 

残ってた絵里、希、海未、真姫の4人も別荘内に消えていく。

 

これで全員水着に着替え始めたわけだ。

 

「さて、太陽どうす…っていないし」

 

気付けば太陽もいない。あいつも着替えに行ったとみて間違いないだろう。

 

この合宿めちゃくちゃ楽しみにしてたからなあいつ。

 

「うーむ…どうするか」

 

俺は海で泳ぐ気も遊ぶ気も毛頭無いので暇だ。

 

する事が無い。

 

一人で辺りを散策するのは有りだがそれはそれで後々面倒くさそうだ。

 

μ'sの面々は何かと俺の存在を気にするからな。

 

「しゃあない。待ってるか」

 

結局余計な事せず皆の姿をひたすら眺めるという結論に達した俺は皆の帰りを日陰で待つことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

「お待たせー!!」

 

待つこと数十分。

 

高坂さんを先頭にμ'sの面々がやってきた。

 

正直目のやり場に困る。

 

水着に着替えるだけでどんだけ時間掛かるんだよと内心思ったが女性はそうゆう生き物だと結論付け無理矢理納得した。

 

「お、やっと来たブフォッ!!」

 

一足早く準備が出来た太陽が隣で豪快に鼻血を出す。

 

き、汚ない…

 

「ちょ、ちょっと太陽君大丈夫なん?」

 

「いっぱい出したわよ今…」

 

砂浜に倒れる太陽を見つめながら心配する希と絵里だがあまりの鼻血の多さに少し引いているようだ。

 

「ふんっ。にこにーの悩殺ボディでイチコロだったわね!」

 

「ぷっ…」

 

「今笑ったの誰よ!正直に出て来なさい!凛!」

 

「な、何でバレたのにゃ!」

 

「分かりやすいのよあんたは!私とそこまで体型変わらないくせに!」

 

「あー!言った!凜が密かに気にしてる事言ったにゃ!!」

 

あー…うん。この2人はほっとこう。

 

「は、恥ずかしいよ…」

 

「男の子の前だとやっぱり…ね…」

 

花陽とことりの癒やし系コンビはチラチラとこっちを見ながらモジモジしている。

 

そうだよ。本来こうゆう反応なんだよ。

 

何で皆そんな堂々としてんだよ。

 

「…あ、あまり見ないでくれる?」

 

真姫は頬を赤らめながら自分を守る様に自分を抱きしめている。

 

チラッと見ただけなんだけど敏感すぎじゃないですかね…

 

…ん?8人?一人足りないな。

 

「あれ、海未は?」

 

ここで海未がいない事に気付く。

 

まぁ人一倍恥ずかしがり屋な海未の事だからある程度予想はつくが。

 

「あれ?本当ださっきまで一緒だったのに」

 

高坂さんも気づきキョロキョロと見渡す。

 

「…」

 

「あ、いた」

 

そこには木の影からひょっこりとこちらの様子を伺う海未がいた。

 

「…!…」

 

「あ、引っ込んだ」

 

俺と目が合うと凄いスピードで引っ込む。

 

うん。ある程度予想通りだった。

 

「ちょっと海未ちゃん!そんなとこにいないで行くよ!」

 

「い、嫌です!こんな格好恥ずかしすぎます!」

 

「もうここまで来て何行ってるの海未ちゃん。ほら!」

 

海未のいる木まで走っていくと、そのまま嫌がる海未を無理矢理引っ張り出す穂乃果。

 

本当に強引だな…

 

「や、やめて下さい!穂乃果っ!」

 

「これも恥ずかしがり屋克服の為だよ!…それっ!」

 

「わ、わぁぁ!!」

 

そしてついに海未は穂乃果の力に負け、俺の前に連れてこられた。

 

なんでわざわざ俺の近くに連れてきたんだというツッコミは入れても良いのだろうか。

 

「み、見ないで下さい!」

 

反応は真姫と似ている。

 

自分で自分を抱き締めながら涙目でこちらを見つめている。

 

「はいすいません。もう二度と見ません」

 

お望み通りそっぽを向いた。

 

「すいません!す、少しならいいですから!」

 

あ、いやそうゆうつもりで言ったんじゃないです。

 

 

 

 

 

 

 

「あれ、冬夜君は泳がないの?」

 

ここで穂乃果が俺の浮いている格好に気付く。

 

そう。俺は今水着など着ておらず長袖長ズボンという万全な装備で砂浜にいた。

 

「本当だ!とうくんも一緒に遊ぼうよ!」

 

まぁ予想はしていた。

 

一人だけ水着じゃない違和感に気付かない人なんていないだろうしこうやって誘われるんだろうなと思っていた。

 

だが、俺は遊ぶ訳にはいかない。

 

「嫌だ。お前らだけで遊べよ」

 

「えぇーどうして!?」

 

やはり食い下がるのは穂乃果。

 

しかし今回ばかりはおねがいをされても譲るわけにはいかない。

 

「どうしてもだ」

 

「理由になってないよ!」

 

「冬夜君はうちらと遊ぶの嫌なん?」

 

「嫌ではない。でも俺は海では遊べない」

 

海では遊べない。

 

砂浜で遊ぶなら参加は出来るだろうがあまり乗り気では無い。

 

「遊ぼうよー!」

 

「遊ぶにゃー!」

 

尚も迫る穂乃果と凜の元気っ子コンビ。

 

返答に困っていると、見兼ねた太陽が救いの手を差し伸べる。

 

「冬夜泳げないんだよ。子供の頃に溺れてから海がトラウマなんだ。だから勘弁してやってくれ」

 

よし、よくやった太陽。

 

ナイスフォローだ。

 

ちなみに子供の頃に溺れてはいないがカナヅチは本当だったりする。

 

「そうなんだよ。昔から海とか来ても砂浜で城とか作るような子供だったから気にしないでくれ」

 

俺は太陽の言葉に直ぐ様乗っかった。

 

「そうなんだ…それは悪い事したね」

 

「うん。ごめんなさい」

 

うっ…なんか凄い罪悪感…

 

ごめんよ嘘なんかついて。

 

でもどうしてもあの事を知られる訳にはいかないんだ。

 

「じゃあ、冬夜君は日陰で休んでて?じゃあ行くよ凜ちゃん!」

 

「にゃぁぁぁ!!」

 

そう言うと二人は全速力で海へと走っていった。

 

「何か意外ね。泳げないなんて」

 

「…行かないのか?」

 

ふと隣を見ると残念そうな表情でこちらを見つめる絵里。

 

更には穂乃果と凜を除くメンバー全員が心配そうに俺を見ていた。

 

「あんたがそんな事情を抱えてたなんて知らなかったわ。その状態で楽しもうって言う方が無理でしょ」

 

「そうですね。冬夜に申し訳ありません」

 

どうやら全員俺に気を使っているらしい。

 

そんな事別にいいのに。

 

「気にしなくて良いよ。俺の分まで楽しんでくれ。その方が嬉しい」

 

俺は皆にそう伝えた。

 

「…そう。分かったわ」

 

「寂しくなったらいつでも言ってね?」

 

ことりが優しい声で言う。

 

俺は小学生か。

 

「大丈夫だから。ほら行った行った!」

 

俺が無理矢理促すと、申し訳無さそうにしながら全員が海に向かっていく。

 

やれやれ…やっと行ってくれた。

 

「…いいのか冬夜?俺も咄嗟にあんな事言っちゃったけど…」

 

「問題無い。むしろ助かったありがとう」

 

半分は合ってるしな。

 

「…ならいいけど」

 

「お前も気にせず楽しめ。これがしたくて楽しみにしてたんだろ?」

 

「あ、やっぱり分かる?」

 

「当たり前だろ。分かりやすいんだよお前は。早く行け待ってるぞ」

 

俺が海の方に視線をやると、そこにはこちらに手を振るμ'sの面々がいた。

 

太陽を呼ぶ声もちらほら聞こえる。

 

「冬夜…」

 

その様子を見た太陽が遠い目をしながら俺に話掛ける。

 

「…どうした?」

 

「皆の水着姿可愛い…」

 

「太陽。鼻血出てる鼻血」

 

何かと思えばそれかよ。

 

鼻血拭いたらとっとと行け。

 

 

 

 

 

 

 

「…飽きないの?ずっとそこにいて」

 

「別に」

 

それから暫く経ち、μ'sの面々は楽しそうに海で遊んでいる。

 

途中絵里や希がPV撮影と称しカメラを回す事もあり、全員海を満喫しているようだった。

 

ことりが途中で水鉄砲を持ち出したり、スイカ割りをする花陽の邪魔をしてスイカをにこが奪う等面白いシーンも多々あった。

 

太陽も一緒になって燥いでいる。

 

しかし、そんな中ただ一人この空気に入らない者がいた。

 

「真姫こそいいのか?皆と遊ばないで」

 

そう。真姫だった。

 

最初からパラソルの下でビーチチェアに座りながら本を読みながら一人で過ごしている。

 

俺に気を遣っている様子も無く、一人の時間を好んでいる様だった。

 

「別に私は興味ないから」

 

真姫からすればここはいつでも来れる場所。

 

だから興味が無いのも頷けるがあくまでもこれは親睦を深める為の海水浴。

 

俺としても一緒に遊んで欲しい所ではあるが、本人にその気が無いなら強要は出来ない。

 

「そうか。だが皆と遊ぶ事も練習だからな」

 

「…考えとく」

 

真姫がそう言ったっきり会話が無くなる。

 

これはまず合宿中に真姫の壁を取り除く必要があるな。

 

「…ん?」

 

その時、パラソルに近付く一つの人影に気付く。

 

「いやぁー、小悪魔を演じるのも楽じゃないわね!」

 

やれやれと言った感じでやってきたのは部長矢澤にこだった。

 

スイカ割りでのにこは少なくとも素だった様に見えるけどな。

 

「隣良い?」

 

「どうぞ」

 

真姫の許可を得て隣のビーチチェアに腰を掛けるにこ。

 

ふと真姫の方を見ると、ビーチチェアに足を伸ばして座っており、読書している姿はとても絵になっていた。

 

「ぐぬぬ…」

 

それを見たにこは対抗して同じ様に足を伸ばして真姫と同じ体制を取ろうとするが、明らかに足りない。

 

「…足吊りますよ?」

 

これ以上は怪我するかもと思った俺は思わず声を掛ける。

 

「うっさいわね!」

 

見事に怒られました。

 

心配しただけなのに…

 

「くっ…もうちょっと…」

 

真姫への対抗心の強さが凄い。

 

体型が真姫と違うんだから無理すんなよ。

 

…なんて言ったらまた怒られるだろうから心の中に留めておく。

 

「くっ…っ…あ、あぁ!痛い痛い痛い!!」

 

足を限界まで伸ばした結果、足を抱えながら痛さに悶絶するにこ。

 

どうやら足を吊ってしまったみたいだ。

 

だから言ったのに…

 

 

 

 

 

 

 

「…ん?」

 

それから痛みも落ち着いた頃、俺の横を1つのボールが通過していく。

 

「いたっ!」

 

「あ、ごめんにこちゃん」

 

そのボールは見事にこの顔面に直撃。

 

明るい声で謝るのは穂乃果だ。

 

どうならビーチバレーをやってたらしい。

 

「もっと遠くでやんなさいよ!」

 

「にこちゃんもやろうよ!」

 

顔にボールが当たった事に憤慨するにこだったが穂乃果はお構いなしににこを誘う。

 

「やらないわよ!」

 

「そんな事言って本当は苦手なんだにゃ」

 

凜の煽りが飛ぶ。

 

「なんですって!覚悟しなさい、ラブにこアタックを見せてあげるわ!」

 

煽りにまんまとハマったにこはボールを手に取り皆の方に走っていく。

 

本当に単純というか何というか…

 

技名も絶妙にダサいし。

 

「おーい!真姫ちゃんと冬夜君もやろうよー!」

 

穂乃果が俺達を呼ぶ。

 

運動系は基本的に太陽のいるチームが勝つから面白くない。

 

太陽VSその他全員ならまだ戦えるかもしれないが。

 

「真姫行ってきたら」

 

「私はいいわ。あなたこそ行ったらどう?」

 

嫌だ…と言いたい所だが真姫が皆と関われるチャンスかもしれない。

 

俺は真姫に1つの条件を出してみた。

 

「真姫が行くなら行くかな」

 

「何よそれ」

 

昔から運動が苦手だから本当はやりたくないがこれも廃校阻止のためだ。

 

耐えるんだ俺。

 

「まぁ真姫が負けるの怖いっていうなら別に無理しなくても良いけど」

 

少し煽りを含んだ言い方をしてみる。

 

これで乗ってくれれば…

 

「はぁ!?そんな訳ないでしょ!いいわ、見せてあげるわ私のラブまきアタックを!」

 

乗った。

 

てか技名のベクトルにこと一緒なんだが。

 

「楽しみにしてる」

 

何はともあれやる気になったみたいだから別に良いか。

 

俺と真姫もビーチバレーに加わり、日暮れまで遊んだ。

 

なんだかんだ言って真姫はとても楽しんでいて笑顔を見せる事は多かった。

 

これで少しは壁が取り除けると良いんだが…

 

そしてビーチバレーは予想通り太陽のボロ勝ちで終わり、海水浴も切り上げた。

 

俺?…俺の事は気にしないでくれ…

 

もう少し、動けると思ってただけにショックなんだから…

 

俺は顔面に太陽の高速アタックを叩き込まれた事を思い出しながら、二度とビーチバレーはやらないと誓うのだった。

 

合宿は、まだまだ続く。




夜の部へと移った合宿。

「俺達はどこで寝るんだ?」

「絶対一人で寝る」

まさかのμ'sの同じ部屋?更に…

「おい冬夜。これはやるしかないぞ」

太陽の悪巧み。

これが波乱を起こす!

「いいわ…やってやろうじゃない!」

そして始まる枕投げ大会。

この合宿で本当にμ'sは成長出来るのか?

真姫の壁を取り除く事が出来たのか?

「真姫ちゃんに似てるタイプ。うち良く知ってるから」




〜次回ラブライブ〜

【第19話 μ's強化?合宿 後編】

お楽しみに。
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