どんどん投稿したい気持ちと裏腹になかなか打ち込みが進みません。
前回程ではありませんが今回も長いです。
なお、今回はオリジナル回となっております。
もしも漫画や小説のような展開があったら君達はどんな反応をするのだろうか?
例えば自分が世界を救うヒーローに抜擢された時。
そんなの嬉しいに決まってる!そう思う人もいるだろう。
しかしそれは心の何処かで現実には起こり得ない事だと割り切っているからだ。
ホラー映画などでよく見掛けるゾンビも日常生活で恐怖を感じる事がないように。
つまり何が言いたいかというと例え起こって欲しいと思った無理のある事柄でも、誰もが羨ましいと思う出来事でも、いざ突然目の当たりにした時は必ず喜びよりも不安、困惑の感情が強いという事だ。
そして今現在俺は、そんなあり得ない状況に遭遇している。
「・・・それ本気で言ってるんですか?」
「・・・」
理事長室に呼び出された俺と太陽は、神妙な面持ちで座っていた理事長から発せられた言葉に困惑していた。
「私は本気だ」
俺は受け止められない現実に膝から崩れ落ちそうになるのを堪え、真っ直ぐに理事長を見ていた。
一方の太陽は衝撃すぎて目が点になっている。
「もう一度言うぞ?君達には・・・
しばらくの間、音乃木坂学院に行ってもらう」
「なんでもう一度言ったし」
そう、俺と太陽が困惑している理由はこれだ。
音乃木坂学院に行く。すなわち、しばらくの間女子高で過ごすというわけだ。
どうやら男がいる環境に慣れてもらうためらしい。
「いやいやいやなんで太陽はともかく俺もなんですか!?」
「さすがに1人で女子高に行くのは肩身が狭いだろう」
「だったら別に俺じゃなくても・・・」
「いや、君じゃないとダメなんだ」
・・・俺じゃないとダメ?一体どうゆう事だ?
「・・・理由はなんですか?」
「君が入試試験トップの成績だからだよ」
「え?」
「君達を選んだ理由は、入試試験で君達がずば抜けて点数が良かったからだ。ここの入試試験は5教科のみではあったがその代わりに難易度の高い選りすぐりの問題さらに全問題1問1点の厳しいテストだ。全教科を合わせた平均は僅か237点。入試試験成績トップ第3位の天野君でさえ合計が365点だったのにも関わらず朝日君は470点、氷月君に関しては満点と言っても過言ではない499点!それにこれまでのテストも常に1位と2位をキープしているし素行も良い。むしろ君達以外に誰が居るんだ?」
・・・あぁぁぁぁ!!!成績の良さが裏目に出たぁぁぁ!!
こんな事なら定期テストで丁度真ん中の位置にくるよう計算すれば良かったぁぁぁ!!
「音乃木坂の授業スピードはわからない。その為ここより授業が進んでいる可能性もある。だが君達ならばどんな状況でもやっていけるだろう」
いやそれは勉強面だけだろ!?
「勉強面だけで判断するのは・・・」
「それに」
くそ、遮られた・・・
「音乃木坂の理事長からのお墨付きも貰っているからな君達は」
「・・・え?」
「面識はあるだろう?スクールアイドルとやらのライブを観に行った際に会っているはずだぞ。音乃木坂の理事長に」
そうゆう事か・・・
「私が先日どの生徒を行かせるか音乃木坂の理事長と電話をしていた時に言われたんだよ。他校、そして赤の他人にも関わらず娘を救いスクールアイドルの面倒まで見てくれている。氷月冬夜君、朝日太陽君を是非推薦したい。とね」
あの理事長なんて事を・・・
なぜこうも事態が面倒くさくなってくるんだよ!?
神様俺が何したって言うんだ!
・・・心当たりはあるけど。
「・・・はぁー・・・」
盛大なため息をつく俺。
これは断ってもダメなパターン。
下手に刃向かった所で退学を言い渡されたり等理不尽な展開になる事は目に見えている。
結局は音乃木坂に行くしか選択肢は無さそうだな。
「・・・いつからですか?」
「お?」
「いつからいつまで俺達は音乃木坂に居ればいいんですか?」
「行ってくれる気になったようだな。私は嬉しいよ!いやーやっぱり誰しも女の花園には憧れるものだよな!」
・・・実質1択だったからな。
ただ俺が女子高に行きたいみたいな方向に持っていくのは本当にやめてもらいたい。
「で、期間だったな。来週から一年間の予定だ」
「い、一年間!?」
嘘だろ!?
一年間も女子高に居なきゃいけないのか俺は!?
長くても半年くらいだと思っていたのに・・・
「・・・もう少し短くは・・・」
「ならん」
ですよねー・・・
これだから大人は嫌いだ・・・
「だが、短く出来る方法はあるな」
「・・・え・・・」
女子高での生活を短く出来る方法があるだと!?
それは一体・・・
「どうすればいいんですか!?」
理事長に詰め寄る俺。
「音乃木坂の廃校を止める事だ」
・・・え?
「君達が音乃木坂の廃校を阻止し、音乃木坂が女子高として今後も存続出来そうだったらその時点で戻ってきてもいい」
「・・・マジか」
廃校を止める・・・
そんなの出来るわけ無いじゃん。
あーあ、1年頑張るしかないのかなー。
ただでさえ男に嫌われてるのにそんな奴が女子高なんて行ったものなら地獄だ。
「なんで一緒のクラスなの?」
「席隣とか本当に嫌なんだけど」
「あー本当に最悪!」
うん。容易に想像できる。
廃校阻止の方向は諦めるしか無さそうだな。
・・・待てよ?
可能性はあるぞ。
いるじゃん廃校を阻止出来る可能性のある人達!
「廃校を阻止出来たら、すぐここに戻ってこれるんですね?」
「ん?出来たならな」
「よし、その言葉忘れないで下さいよ?」
「勿論だ」
まぁもし忘れててもボイスレコーダーで録音したから別にいいけど。
「なんだ本気で廃校を止める気か?」
「さすがに1年間女子高に通うのは嫌ですかね。出来るだけの事はしますよ」
「なるほどな。まぁ精々頑張れ」
ファーストライブを観て思った。μ'sは間違いなく廃校を阻止出来る力はある。
しかしそれは名の通り9人揃い全員が輝けた時。
今はまだ人数が3人で輝きも足りないが、充分素質があると思った。
賭けるのはここしかない!
「・・・はっ!俺は一体何を・・・」
お、太陽が復活したな。
というか真っ先に喜ぶかと思ってたけどここまで混乱するなんて意外だな。
「太陽。来週俺達は1年間女子高に行く」
「やっぱり現実なのね・・・ていうかお前行くの!?」
「行くしかないだろ」
「珍しいな・・・お前が素直に受け入れるなんて」
実質1択だったしな。
下手に刃向かって退学なんて言われたら堪ったものじゃない。
「だが、音乃木坂の廃校を止める事が出来ればその時点で帰ってこれる」
「なるほど・・・まぁ俺は1年間女子高に行っても良かったけど」
何を今更。
お前しばらくフリーズしてたろ。
「でも、廃校を止めるって何するんだ?」
「ん?いるだろ。廃校を止めれそうな人達が」
「・・・ああ!」
気づいたみたいだな。
「でもそれってお前μ'sのマネージャーをやるって事?」
「この際仕方ないだろ。廃校を止める為だ」
ある程度距離は置くけどな。
「よっしゃ!冬夜がいれば百人力だ!」
「お前は俺を何だと思ってるんだ?」
「ゴホン!」
理事長がわざとらしく大きく咳をする。
そういえばここ理事長室だったな。
「話は纏まったか?」
「あ、はい!では失礼します!」
「失礼します」
絶対に廃校を阻止して1分1秒でも早くここに帰ってくる。
俺はそう思いながら理事長室を後にした。
「というわけで、来週から男子生徒2名が1年間音乃木坂に通いますので、男子に対しての免疫をつけるためにも積極的に関わって下さい」
一方こちらは音乃木坂学院。
冬夜と太陽が通うことが決定し、全校集会を開いていた。
「来週から来るんだー。どんな人が来るんだろうね?」
「正直不安です・・・」
「私も怖いかな・・・」
穂乃果、海未、ことりの3人が来週から来る男子について話す。
「でも、氷月さんや朝日さんだったら嬉しいよね」
「あー・・・確かにその二人なら・・・」
「うん。私も嬉しい!」
「「「・・・」」」
「「「そんなに上手くはいかないよね・・・」」
しかし、その願望が現実になる事を3人はまだ知らない。
「・・・ついにこの時が来たか・・・」
「緊張するな」
あっという間に迎えた女子高編入当日。
いつもは長く感じた日常も今回ばかりは短く感じた。
それほど今日を迎えるのが嫌だったという事だ。
「失礼します」
「失礼します」
あまり目立たないように登校した俺達は、あまり生徒に見られる事なく理事長室にたどり着いた。
「ライブぶりですね」
「そうですね」
中に入ると理事長と見知らぬ一人の女性が出迎えた。
「それにしても驚きました。俺達が女子高に編入なんて」
「すみません突然の事で・・・そちらの理事長からお話されているとは思いますが、音乃木坂は今いる3年生の卒業をもって廃校になり、楠木坂と合併する形になります。その為男性と過ごす学校生活に1秒でも早く慣れてもらうべく氷月さんと朝日さんに依頼しました。お話を受けて頂きありがとうございます」
「・・・」
「・・・」
おいそんなに詳しく説明されなかったぞ。
あの理事長め・・・合併するとか初耳なんだけど。
「これから貴方達には2年A組の教室に行って頂きます。A組には貴方達も知っている高坂さん、園田さん、そして私の娘のことりもいるので少しは楽になるかと」
「わかりました!」
お、あの3人がいるのか。
知り合いがいるのはいい事だな。
「それで、これからA組の担任の先生を紹介します」
すると、理事長の隣に立っていた女性が一歩前に出た。
「2年A組担任の山田博子だ。1年間という短い間だがよろしくな」
「よろしくお願いします!」
「お願いします」
なかなかボーイッシュな先生だな。
やはり女子高だから先生も女性だよなー。
「これから2年A組に行く。私についてきてくれ」
「はい」
山田先生の言葉に太陽は山田先生と共に理事長室を出て行こうとするが、俺は一歩も動かなかった。
「・・・?・・・氷月さん?どうしました?」
「理事長。もし廃校を阻止出来たらその時点で楠乃木坂に戻っても大丈夫ですか?」
「廃校を阻止出来たら?・・・はい、構いませんよ」
「わかりました。それだけ聞ければ充分です」
俺は理事長に背を向ける。
「・・・止めるつもりですか?」
「ええ、救いますよ。きっと」
まぁ救うのは俺じゃないけどね。
理事長の言葉に俺はそれだけ返し、理事長室を出ていった。
山田先生に連れられ2年A組の前までやってきた。
山田先生は話してみるととても気さくな先生で、俺達を呼びすてで呼んだり積極的に話し掛けてきたりなどなかなかフレンドリーな先生だ。
現在はホームルーム中であり、山田先生に呼ばれるまで待っている最中だ。
「自己紹介どうしようかな・・・女の子の好感度が上がる自己紹介は・・・」
太陽はニヤニヤしながら自己紹介の内容を考えている。
お前は中に入るだけで好感度MAXになるから気にするな。
「あ、そうだ太陽」
「ん?」
「お前、絶対俺の後から入れよ?」
「・・・え?」
いや当然だろ。
とてつもないイケメンが入って教室内が沸いた後に不気味な俺が入るなんて絶対にしたくない。
それならせめて俺が入ってからお前が入った方が俺の印象は残りにくいし教室内のテンションを下げなくて済む。
「全校集会でも聞いたと思うが、今日からこの学校に楠乃木坂から男子生徒が二人来る。そしてその二人はこのクラスで過ごす事になった」
中から山田先生の声が聞こえる。
教室内は山田先生の言葉に歓声が飛び交っている。
「うわ凄い歓声・・・」
さすがにこれには太陽も驚いた様子だ。
「はい静かに!二人が入りづらいだろ。じゃあ紹介するぞ?いいぞ入ってきて」
よし、ついに来た。
まずは俺が入ってから・・・
「失礼します!」
・・・あれー!?
中に入ろうと一歩踏み出した瞬間太陽が俺を抜かして教室内に入っていった。
お前俺が先って言ったろ!?
「くそ!」
このまま外にいても状況は悪化するだけなので太陽の後に続くように教室に入った。
「キャァァァァァァ!!!」
「凄いイケメン!」
「格好いい!!」
「彼女いるのかしら?」
「私と付き合ってー!!」
中に入ると案の定教室内は太陽の姿に盛り上がりを見せていた。
幸い太陽にしか眼中にないらしく、俺の事を見て来る人はいなかった。
・・・いや居たわ約3人。
高坂さん、園田さん、南さんはバッチリと俺を見つめていた。
・・・いやいやなんでやねん。
太陽を見ろ太陽を!太陽との方が関わり深いだろ。
「はいはい静かに!じゃあ二人とも自己紹介を」
よし、せめて自己紹介だけは先に・・・
「初めまして!楠木坂高校から来た朝日太陽です!短い間ですがよろしくお願いします!」
お前ぇぇぇぇ!!?
「キャァァァァァァ!!!!」
「格好いい!!!」
「爽やか!!!」
太陽の自己紹介によりさらに騒がしくなる教室内。
お、でもこの隙に自己紹介すれば上手いことかき消されるんじゃないか?
よし今しかない!
「こら!まだもう一人いるんだぞ!静かにしろ!」
あ、ちょっとそこ余計な事しない!
むしろ好都合だから!
「・・・」
しかし山田先生の一声により教室内は一瞬で静かになった。
あーあ、最悪だ。
クラスの女子は先程までの笑顔が嘘のように無くなっており全員無表情。
高坂さん達3人はまだ柔らかい表情をしているが、まぁ当然居づらい。
するしかないか・・・
俺は意を決して自己紹介をすべく口を開いた。
「氷月冬夜です。よろしく」
よし、我ながら可もなく不可もない絶妙な自己紹介だな。
まぁよろしくするつもりはないが。
「自己紹介が終わったな。じゃあ二人とも席に座ってくれ」
教室内を見渡すと空いている席は高坂さんの隣と名も知らない女子の隣。
この2択だったら高坂さんの隣の方がマシだな。
知り合いなだけにダメージは少なさそう。
「じゃあ氷月は高坂の隣。朝日は小野寺の隣だ」
山田先生の言葉に小野寺さんとやらは勝ち誇ったかのように笑みを浮かべていた。
周りも羨ましい!や代わって!などの言葉が飛び交っていた。
まぁ一先ず高坂さんの隣で安心した。
俺は高坂さんの元へと向かい、隣の席に座った。
「氷月君!」
席に座るやいなや高坂さんから声を掛けられる俺。
「・・・何?」
「よろしくね!」
満面の笑みで話す高坂さん。
なんでちょっと嬉しそうなんだよ。
「・・・よろしく」
俺は高坂さんの笑顔に圧倒されつつ一言だけ返した。
「じゃあホームルームはこれで終わる。それぞれ仲良くするように。以上」
「朝日君!朝日君!」
「彼女いる!?」
「楠木坂って凄い頭良い所だよね!?凄い!」
「キャァァァァァァ!こっち向いてぇぇ!」
ホームルームが終わると、クラスのほとんどの女子が太陽に群がった。
まるでアイドルだな。
「・・・高坂さんは行かなくていいの?」
しかし高坂さんは太陽の元へ向かう様子もなく、俺を見つめていた。
「うん!別に朝日君とはいつでも話せるからね!それに今行ってもきっと話せないし。それよりも氷月君だよ!」
「・・・なんでそんなにテンションが高いのかがわからないけど」
「いやーそれにしても氷月君と朝日君で良かった!」
・・・話聞いてないし。
「こら穂乃果。そんなに迫ると迷惑ですよ」
「あはは・・・」
注意をしながら園田さんと苦笑いを浮かべながら南さんもやってきた。
君達も太陽の所へは行ってないんだね・・・
「でも、氷月さんと朝日さんで本当に安心しました。やっぱり知り合いの方じゃないと不安ですから」
微笑みながら安堵の表情を浮かべる園田さん。
「二人が入ってきた時凄い驚いたよ!」
それは南さんも同じだったみたいだ。
「それは良かったな。まぁ俺も知り合いが居て良かったよ」
知り合いの女子が居れば少しは心強いからな。
「で、何用?」
「え?」
「ん?用があったから来たんじゃないの?」
違うのか?
「用が無かったら来ちゃダメなの?」
「いやダメではないけど・・・」
「じゃあいいじゃん!」
・・・なんかいつにも増してグイグイ来るな高坂さんと南さん。
「あ、そういえば曲ありがとう!」
「・・・ん?」
え、全く心当たりないけど。
「西木野さんだよ!曲作るように言ってくれたんじゃないの?」
・・・西木野さん話したのか。
性格からしてそうゆうのは隠すタイプだと思ってたけど。
「別に作るようには言ってないよ。西木野さんの気持ちを整理しただけ」
最終的に決断したのは西木野さんだし別に俺は何もしてない。
「それでも西木野さんが曲を作るきっかけになった事は間違いありません。氷月さんありがとうございました」
園田さんまで・・・
参ったなー・・・こうゆうの苦手なんだけど。
一先ず話題を変えるか。
「まぁそれはさておき、今も変わらず神田明神で練習してるのか?」
「む、話題変えたね。まぁいいや、実はね?ライブが終わってから屋上での練習許可が下りたんだ。それで今は屋上で練習してるんだよ」
「でも朝練は神田明神でやってるよ」
なるほど。今は屋上で練習してるのか。
それなら神田明神に行く手間も省けるしいいな。
「わかった」
「何?もしかしてμ'sに入ってくれるの!?」
「マネージャーですか!?」
「本当!?」
いやいや待て待て!話進むの早すぎ!
「落ち着けお前ら。なんで加入の話になるんだよ」
「・・・違うの?」
いや間違ってはいないけど。
「とりあえず後は太陽を交えて話す。放課後少しだけ時間貰えるか?」
「うんいいけど・・・」
「朝日さん、すぐ来れますかね?」
「無理そうじゃないかな?」
・・・・まぁ確かに。
「よしここなら大丈夫だな」
なんとか問題なく放課後を迎え、μ's3人と太陽を連れ屋上までやってきた。
「珍しいな。屋上で話す程重要な話が冬夜からあるなんて」
「いや別に話すのはどこでも良かったんだけど」
「あ、そうなの?」
誰のせいだと思ってるんですかねー?
こっちはお前を女子から引き離すために屋上を選んだというのに。
「とりあえず、集まってもらったのは今後のμ'sについて」
「今後のμ's?」
「そうだ。まずは3人。廃校を阻止したいという思いは変わらないか?」
「うん!変わらないよ!」
「勿論です!」
「絶対に救うよ!」
よし、表情を見る限り本気みたいだな。
これなら大丈夫だ。
「わかった。しかし今のままでは廃校阻止までには程遠い」
「うん」
「そうですね・・・」
「あのライブの現状だもんね・・・」
「廃校まで1年。あまり時間がない。1秒でも早く人気を高めるにはどうしたらいいかというのを考えないといけない」
「あ、それなら一つ方法があります」
お、これは意外だ。
まさかもう考えていたとはな。
「実は、私達のライブが撮られてたんです」
「へぇー、じゃあライブの映像が残ってるって事か」
「そうなんです。しかもネット上にその動画が公開されていて・・・」
ふむ・・・許可無く動画を上げられているのは不可解だが言いたい事は大体わかった。
「その動画は見たのか?」
「はい。思ったより再生されていて評価も悪くなかったです」
なるほど。まぁ確かにファーストライブは悪くない出来だった。
しかもこれでμ'sの名が知られる形になったわけだ。
これを利用しない手はないな。
「つまり、今後もライブを映像に残して動画として上げれば自ずと人気も出て廃校を阻止出来るかもしれないという訳だな」
「はい」
「確かにそっちの方が手っ取り早そうだ」
なかなか良いアイデアだな。
「何はともあれ、どちらにせよより多くの人に見てもらい人気を高めるために今の現状を打破しないといけないわけだ」
「どうするの?」
「俺はメンバーを増やす事が一番の近道だと思ってる」
以前に高坂さんが明言してたけどね。
「氷月君が前に私に聞いてた事だね?メンバーを増やす気はあるかって」
「そう。3人のままだとどうしてもAーRISEと比べられてしまう。そうすれば間違いなくこちらは不利だ。そこでメンバーを増やし、AーRISEとは違う見せ方をしないといけない」
「違う見せ方?」
「そう、例えば・・・
名前の通り9人集めるとかな」
「なるほど・・・」
「確かに動画にはμ'sなのに3人しかいないんだ?っていうコメントもあったもんね」
「人数を増やせばまた違う見せ方も出来るかもしれないし間違いなくAーRISEとは勝負する武器は違う」
まぁAーRISE以外にも人気のあるスクールアイドルはいるけど。
わかりやすくていいか。
「でも、メンバーを増やすといっても・・・」
「勿論、君達だけに任せるつもりはない」
「・・・え?」
さて、ここからが本題だ。
「太陽」
「おう」
「俺達も手伝う」
「・・・え!?本当に!?」
「い、いいんですか?」
「太陽がコーチ、俺がマネージャーという形でμ'sに入らせてもらうがいいか?」
「勿論だよ!」
「氷月君と朝日君が居てくれたら心強いよ!」
「ありがとうございます!」
よし、許可は得たな。
「でも、朝日さんはともかく氷月さんは何故?前は嫌がってたはずでは・・・」
「事情が変わったんだ。ここの廃校を阻止しなきゃいけない理由が出来た」
「そうなんだね。じゃあ目的は一緒なんだ」
動機は違うけどな。
「何はともあれ、俺達も廃校を阻止するためにやれるだけの事はする」
「おう!引き続きダンスや歌の練習、トレーニングの監修は任せろ!」
「まぁそうゆうわけで」
「「よろしくな!」」
「うん!」
「こちらこそ」
「これからも」
「「「よろしくお願いします!」」」
冬夜と太陽は楠木坂に戻るため。
穂乃果、海未、ことりは大好きな学校を救うため。
動機は違えど目的は同じ。
共通のゴールを目指すため、5人は新たに歩きだした。
楠木坂2年 氷月冬夜。
楠木坂2年 朝日太陽。
スクールアイドルグループμ's 加入。
残るピースは6つ。
冬夜と太陽が加入し、正式に動き始めたμ's。
メンバーを増やすため冬夜が動き出す。
冬夜が目をつけた相手とは?
加入してもらうべく冬夜がとった行動とは?
輝きのピースは少しずつ埋まっていく。
~次回ラブライブ~
【第9話 勧誘大作戦】
お楽しみに。