私の嫁...アナスタシアの誕生日なので作りました
まぁ内容は安定のシリアスですが

この作品はpixivにも投稿しております
一応pixivベースで書いたのでpixivのほうが読みやすいかもです

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雪姫の涙

「んっ…」

 

美波は腰のあたりに違和感を感じて目を覚ました

眠い目をこすりながら手元の時計を見ると深夜1時。

 

「なに…?」

 

布団の中をそっと覗くと銀色の髪が見えた

 

「アーニャ…ちゃん…?」

 

布団の中には美波とユニットを組むアナスタシア…アーニャがまるでコアラのように抱きついていた。

だが、様子がおかしい

肩が小刻みに動き、さらに微かにではあるが声も聞こえる

美波は一瞬考え、ある結論に至った

 

「泣いて…いるの?」

 

電子レンジがチンと音が鳴り、美波は中からマグカップを二人分取り出し片方を渡した。

 

「はい、ホットミルク。これ飲んで少し落ち着こ?」

 

「スパシーバ…ありがとう、ミナミ」

あの後美波はアーニャの肩をそっとさすりながらベットに座らせた。

やはり泣いていたようで目は赤くはれていた。

 

「それでアーニャちゃん、どうしたの?」

 

「過去を…思い出しました…まだ私が日本に来たばかりの時の過去を…」

 

 

 

 

 

『Разрешите Меня зовут Анастасия Пожалуйста, имейте хорошие отношения…初めまして。アナスタシア、です。よろしくお願いします。』

 

「すげー、ハーフだー!?」

「ぷ…ぷらりしぃーちぇ…?」

同級生たちが騒めき立つ

だが私を見る目は皆同じ、不思議なものを見る目だった

(仕方ないよね…いきなり日本語じゃない言語を話す銀髪の子が来たら不思議がるよね…)

 

「はい静かに~、アナスタシアちゃんはまだ日本に来て日が浅いから日本の文化とか言葉で大変なこともあると思うからみんなで助けてあげてね。」

 

先生が何か言っていたけど、私には何と言っているのか理解ができない。

どうにか私の名前は聞き取れたけどそれがどうかしたのだろう。

そう思っていると補助ではいっていた先生がロシア語で教えてくれた

 

「それじゃあアナスタシアちゃんは窓側の一番奥の席に座ってもらおうかな。」

 

今回は先生が指で席を指していたのでなんとなく理解はできた。

私は言われた席に座った。

前の席に座っていたのは黒く長い髪の女の子だった。

その後も説明などがあってそれが終わった後、不意に前の女の子が私の振り向いた

 

「私の名前は由香、よろしくね、アナスタシアちゃん」

 

『Пожалуйста…えっと、よろしくお願いします、ユカ』

私はそのあとパパを含めた2人で今後の説明を聞いた。

当分は授業は一人で日本語を覚えることになった。

私はこれから始まる新しい日々が楽しみだった。

 

 

 

 

『Доброе утро…おはようございます』

日本では挨拶をしてかから教室に入るらしい。

なので私も挨拶をしたから入る。

 

「あ、アナスタシアちゃん、えっと…ドープラウートラ!」

 

おそらく調べたと思う、たどたどしくて拙いロシア語だったけど…私はうれしかった。

 

『Спасибо えっと、ありがとう。』

 

こうして私はクラスには溶け込んでいった。

そう…クラスには。

 

 

 

 

 

私が廊下を歩いているとほかのクラスの子達とよくすれちがう

その時後ろで何か言っているのが聞こえる。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、あいつ最近転校してきた〇組のロシア人じゃん。」

「なぁなぁ知ってるか?向こうじゃ落ちてるものは自分のものらしいぜ。」

「まじか、これから物落としたら持ってかれるな」

すれ違った男たちは笑いながら歩いて行った。

何でだろう、最近やたらと私のものが無くなってる気がする。

私の鉛筆とか…消しゴムとか。

 

 

 

 

「なぁなぁ、今度何なくしてあげようか?」

「そうだなぁ…教室とかどうだ?」

「いいなそれ、それじゃあ今度教室荒らして場所をなくしてやるか」

 

 

 

 

私が体育の授業から帰ってくると教室の周りに人だかりができていた

何だろうと思い教室の中を覗くと…教室が無残なことになっていた。

窓ガラスはヒビが入り、机は皆倒されたりしており、カーテンにはインクか大量に付着されていた

 

一瞬私は目を疑った、だが何度見ても同じ

『なに…これ』

かすれた声が出るのが精いっぱいだった。

やがて先生たちも集まり、私たちのクラスはいったん指示があるまで臨時休校になった

 

私は帰った後ショックで動きたくなかった。

未だ1年たっていないとはいえ過ごした場所がこうも無残にされたからだろうか…

 

やがて学校が再開した

だがあのクラスはまだ使えず臨時で視聴覚室を使うことになった

そしてさらに2日ほど過ぎ、教室荒らしの主犯格が見つかったという

私たちは胸をなでおろした。

その日の放課後、私は先生に呼ばれた。

「アナスタシアさん、最近鉛筆とかなくならなかった?」

 

『Да…はい、偶に』

「実はね、この間の教室を荒らした二人が盗んでいってたのよ…」

 

私は言葉を聞いた途端、背中がぞっとした。

そのあとはもう覚えてない。

 

だけどこれをきっかけに周りにとても神経を使い始めた。

そして…自分が周りから白い目で見られているのを感じた。

 

「そう…そんなことがあったのね。」

 

アーニャは今にも泣きそうな目をしている。

美波は少し考え、整理した

時計を見ると1時半、そろそろ明日に備えたほうがいい時間だと美波は思った。

 

「アーニャちゃん、今日は…一緒に寝よ?」

「ダー…わかりました。」

 

美波は電気を消し、布団に入った

電気を消すと静寂が訪れた

少しの静寂のち、美波はこう切り出した

 

「アーニャちゃん、私さ、高校の頃、友達が一人自殺したの。」

「えっ…」

「高校二年生の時にね、私のクラスで苛めがあったの、私はクラスの委員長だったけど、気が付けなかった。」

 

アーニャは何も答えない

 

「その夜、私もアーニャちゃんみたいに泣いたよ、『私が気が付けなかったばかりに…』ってね。」

 

「でもさ、私、その時思ったんだ、『その子が生きてる間に私はどれだけ支えになったのかな』って」

 

「その後、その子の日記を見たんだ、そうしたらね、『新田さんはいつも私を気にかけてくれて本当にうれしかった』って書いてあったんだ。」

 

「私はそれを見てうれしかった、あの子の中で私は支えになっていたんだって。」

 

「だからさ、アーニャちゃんも誰かの支えになっているよ。」

 

アーニャは少し考えたのち、つぶやいた

「ミナミ…ミナミの中で私は支えになってますか…?」

 

 

「もちろんだよ、アーニャちゃん、アーニャちゃんは私の中で…一番支えてくれてるよ」

 

そういうと美波はアーニャを強く抱きしめた

 

その目には…涙が流れていた

 


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