Infinite Days~獅子の姫達とその勇者~   作:のんびり日和

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今回はちょっと短いです。


第2章
第2章1話


――とある島の極秘研究所

 

「――よし、これでいいかな?」

 

ウサギの絵柄の書かれたエプロンを着た一夏。彼の前にある机の上にはご飯、味噌汁、焼き鮭、卵焼きと和の料理と、ウィンナー、ベーコン、スクランブルエッグ、トーストと言った洋の料理が並べられていた。

朝食の準備を終えた一夏は廊下から顔だけを出すと

 

「おぉ~~い、朝食の準備終わったぞぉ!」

 

大声でそう叫ぶと暫くしてゾロゾロと部屋へとやってくる人達。

 

「ほぉ、相変わらず一夏の料理は旨そうじゃな」

 

「うむ、一汁三菜がしっかりと揃えられているでござる」

 

「和食に洋食、本当にいろいろ出来るのでござるな一夏殿は」

 

「本当にすごいと言う言葉しか出ませんね」

 

レオ達はそう言いながら席へと座る。因みにレオとビオレは洋食、ダルキアンとユキカゼは和食の置かれた席へと着いた。

4人が席に着いた同時に大きな欠伸を零す束とクロエが入ってくる。

 

「ふわぁ~~、おはよう皆ぁ。あぁ~、いい匂いぃ」

 

「本当に良い匂いです」

 

そう言いながら2人も席に着く。一夏も席についてそれぞれ頂きますと言った後朝食を食べ始めた。

 

 

一夏達がこの世界に帰って来て(迷い込んで)既に2日が経っていた。

あの日、束の転送実験が理由かは分からないが元の世界に戻ってきた一夏と巻き込まれたレオ達。

束は突然の事で頭の中がこんがらがっていたが、すぐに装置の電源を切り一夏達の怪我の有無を確認し、何故転送装置から出てきたのか問う。

レオ達フロニャルド組は、当初束を警戒していたが一夏がこの世で一番信用できる人だから正直に話してもいいと思うぞ。と言われ、自分達が異世界の住人で一夏と共に訓練したり戦った事を話した。

当初束もにわかに信じがたい話に怪訝そうな顔を浮かべていたが、一夏が自分に嘘を言う理由が無いと考え信じることに。

そして彼女達を元居た世界に返そうと転送装置を起動しようとしたが、肝心の転送装置のあちこちから白煙が上がっており束がパネルの一つを開けると、中にあったケーブルやら回路基板が焦げており、そのほとんどが修復が出来る様な状態ではなかった。

一般人ならさじを投げだすような状態だが、束は

 

『結構時間はかかるけど、直せるよぉ! それまでの間こっちにいることになるし、君達の偽造身分とか作っといてあげるよ』

 

そう言いレオ達の偽造身分の作成をして、転送装置の修理を行っているのだ。無論徹夜作業になる事は明白の為、無理をして欲しくない一夏は束に夜の12時までなら作業しても良いと言い、破ったら朝食抜きと伝えたのだ。

 

 

 

 

「「「「ごちそうさまでした」」」」

 

「ほいほい、お粗末様」

 

朝食を終え各々自分達の時間を過ごし始めた。

レオとダルキアンは研究所内にある訓練施設で鍛錬をしに行く。ユキカゼはテレビを見始め、ビオレとクロエは一夏の洗い物の手伝いをするべく机の上にある食器を集めた。

一夏が洗い物をしていると、机でお茶を啜っていた束から着信音が鳴り響く。

 

「おりょ、誰かなって、ちーちゃんだ」

 

そう言いながらスマホの画面をタップして電話に出る。

 

「もしもし終日ぅ? 束さんだよぉ! どうしたのちーちゃん? ほぉほぉ。……なるほどなるほど。あ、ちーちょん。ちょっと待ってねぇ」

 

何か会話をしていると突然束はスマホを耳から離し、一夏の方に顔を向ける。

 

「いっくん。はい」

 

そう言いスマホを手渡そうとする束。一夏は濡れた手をタオルで拭き、スマホを受け取り耳に当てる。

 

「もしも~『いじがぁ‼ 無事だったのか! あの馬鹿に何かされたりしていないか!』いきなり耳元で喚くなぁ、この馬鹿姉貴!」

 

涙を流していたのか電話越しに涙声の上に大声で叫ぶ千冬に、一夏はそう怒鳴り落ち着かせる。

 

『大声で叫ばずにいられんだろうが! 2週間だぞ、2週間! どれ程心配したか! 土方ご夫妻も心配されているんだぞ!』

 

「あぁ、まぁ、それはすんませんした」

 

『まぁ、無事ならそれでいい。今束の隠れ家に居るのか?』

 

「あぁ。明日辺りには日本に戻れる予定だ。それと…」

 

『ん? なんだ一夏? 相談があるなら乗るぞ』

 

言い淀む一夏に千冬は姉として相談に乗ってやらんとと思いそう声を掛ける。

 

「あぁ~、じゃあ明日実家に寄っていいか?」

 

一夏の言う実家とは、千冬と二人で暮らしていた家の事を指している。千冬はそれほど重要な事かと思い快く承諾した。

 

そして翌日、一夏達は束の運転する人参ロケットに乗って日本へと帰って来た。

ロケットは束の隠れ家の一つの中に着陸し、5人はそれぞれ荷物を持って降りる。

一夏はフロニャルドに来る時に着ていた服装で、4人は現代女性の服装に着替えていた。無論尻尾は服の中に入れ、頭の耳はバレない様に帽子で隠している。

 

「それじゃあ束さんは戻って作業の続きをするね」

 

「はい。それと、分かってると思いますが」

 

「クーちゃんと一緒にご飯を食べて、12時には仕事を切り上げる。ちゃ~んと約束は守るっていっくん。それじゃあバイビー」

 

そう笑顔で言いながら手を振ってロケットを飛び発たせていった。

残った5人はそれぞれ外へと出てうっそうとする山道を下り、舗装された道路まで出てきた。

 

「さて、此処まで出て来れたが迎えは【ぷっぷー】お、来た来た」

 

クラクションの音がした方に顔を向けると、一台のミニバンが走ってきて一夏達の前で停車する。そして助手席の窓が開くと、運転席に座る千冬がいた。

 

「待たせたな。ほら、乗れお前達」

 

そう言われ一夏は開け方を知らないレオ達の為に後部座席の扉を開け4人を乗せた後、扉を閉め自身は助手席へと座った。

 

「ありがとさん」

 

「なに、構わん。しかし、ミニバンで迎えに来てくれと言われた理由が後ろに座っている者達が理由か?」

 

「あぁ。訳は実家で話すから」

 

そう言われ千冬は分かったと返し、家へと向け車を走らせた。暫く山と寂れた家しかなかった光景から家が立ち並ぶ所までやってきた。そしてミニバンは一軒の家の前で停まる。

 

「よし、着いたぞ。これがカギだ。私はコイツを近くの駐車場に止めてくる」

 

「分かった。コーヒーは何時もの棚か?」

 

「あぁ」

 

そう会話した後、一夏は助手席から降り後ろに座っている4人を降ろすと千冬は車を止めに駐車場へと向かう。

 

「此処が一夏様のご自宅ですか?」

 

「俺が養子に出る前までのな。今住んでるのはまた此処とは別の場所にある。ほら、上がるぞ」

 

そう言い一夏は4人を家の中へと案内する。




次回予告
千冬だ。2週間ぶりに一夏と会話することが出来る。まぁ、アイツから相談があると言われたからそれが先だがな。しかし、あの4人相当な実力者だな。それもかなりのな。一体何処から連れてきたんだ?

次回
相談
~安心しろ、私はお前の姉だぞ~

次回投稿してほしい小説(詳細は活動報告の「次回作一覧」を見てください)

  • ①IS×ウォーシップガンナー2
  • ②IS×メタルギア
  • ③IS×オリジナルストーリー①
  • ④IS×オリジナルストーリー②
  • ⑤IS×クロスアンジュ
  • ⑥IS×タイムクライシス
  • ⑦IS×オリジナルストーリー③
  • ⑧IS×人狼 JIN-ROH
  • ⑨IS×東方project
  • ⑩IS×オリストーリー④
  • ⑪IS×R-type
  • ⑫俺ガイル×IS
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