Infinite Days~獅子の姫達とその勇者~   作:のんびり日和

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もうすぐ終わるので、こちらの作品を集中的に上げていきます!


29話

アリーナでの暴走事件から数日後、一年生達は学園が用意した観光バスに乗って臨海学校が行われる旅館に向かっていた。

4台あるバスのうち、一番前の車両に一夏達が乗っており、どういう訳か一夏は真ん中の通路に座らされ、左右にレオ、ビオレペアとダルキアン、ユキカゼペアが座っていたのだ。

これには一夏も

 

「姉貴の野郎、絶対に席順いじりやがったな」

 

と目元を引きつらせながら零すのであった。

 

バスに揺られて数時間後、一夏達の乗ったバス群はトンネルを抜けると

 

「海見えたぁ!」

 

と一人の生徒が声を上げると、海側の生徒達がこぞって海が見える窓へと向かう。

 

「何でみんなあんなテンション高いんだ?」

 

「まぁ、普段学園から出られませんからそれではないでしょうか?」

 

「そうでござるよ。ユキカゼも学園に籠りっぱなしで正直息が詰まるかと思ったこともあるでござるよ」

 

「それもあるだろう。まぁ、他にあるとすれば旅行とかそう言ったものもあるのではないか?」

 

「なるほどなぁ。ダルキアンさんもそう思います?」

 

一夏の問いにレオ達が返す中、一夏はダルキアンに声をかける。

 

「そうでごるな。拙者も鍛錬や勉学は必要でござるが、時には息抜きが必要だと思うでござるよ」

 

「そう言うものですか」

 

「そう言うものでござ…ん?」

 

一夏に笑顔で返していた瞬間、ダルキアンの表情が突然真剣な表情を浮かべ窓から山の方向を見つめる。

 

「ダルキアンさん?」

 

「…あぁ、何でもないでござる」

 

「そうすっか」

 

そう言い一夏は目を閉じる。ダルキアンは笑顔で返した後再び山の方に向かって真剣な表情を向ける。

 

(先ほど、禍々しい気配を一瞬感じたでござるが。まさか…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダルキアンが何かを感じていた中、実はもう一人感じていたものがいた。

 

(い、今聞こえた声は何だったんだ?)

 

その女子生徒は突如頭に響くように聞こえた声に戸惑っていた。それは

 

「コッチ……アケテ……」

 

と言うものだった。聞こえた女子生徒はただの空耳だと自分に言い聞かせて窓から景色を眺め続けた。

 

 

 

それから生徒達が乗ったバスは学園が借りた旅館、花月荘に到着した。

到着した生徒達はぞろぞろとバスから降りていき女将に挨拶後、それぞれ指定された部屋へと向かう。

因みに一夏の部屋はと言うと

 

「で、俺は他の女子生徒が来るのを抑えるためってことで姉貴と同じ部屋って事か」

 

「そう言う事だ」

 

千冬と同じ教員部屋と書かれた部屋であった。

 

「ちなみにだが、教員部屋から一番近い部屋の生徒は『ガラガラ』」

 

千冬が説明している最中に部屋の扉が開く。そして開かれた扉の先にいたのは

 

「お、やはり聞いていた通りおったの」

 

「織斑先生、失礼いたします」

 

「一夏殿海に行こうござる!」

 

「一夏殿、そろそろ海に参りましょう」

 

とレオ達が水着が入っているのであろう手提げ袋を持っていた。

 

「姉貴、もしかして……」

 

「そうだ。それと、お前が私と同じ部屋にいることは教えている。それに、事情が知っている者の近くの方が良いだろ」

 

そう言われ一夏はあぁ。と納得と言った表情を浮かべる。

そう、レオ達は一夏達と違い、猫耳や尻尾など獣人特有の特徴があるのだ。

 

「アイツのISがあるから問題ないと思うが、万が一バレそうな場合の避難場所になるからな」

 

「なるほどね」

 

「ほら、4人が来たんだ。さっさと海に行ってこい」

 

「へいへい」

 

そう言いながら一夏も旅行バックから水着が入った袋を取り出しレオ達と共に海へと向かって行った。

大勢の生徒達が海へと向かっている中、たった一人だけ反対の山の方へと向かって行った。

その女子生徒は照りつく太陽の中、道を進んでいく。そして人気のない山道を見つけ、其処へ入っていく。

暫く山道を歩いた女子生徒。そして目的の場所に着いたのか歩を止める。そこは少し開けた場所であるが、草木が生い茂っており、あまり人が来ていないことが分かる場所であった。そしてその広場の中央には古ぼけた小さな社が建っていた。

女子生徒は、何かに誘われるようにその小さな社に近づく。そして扉に手を掛けようとしたところで

 

「何をやっているんだ!!」

 

と背後から大声で怒鳴られる。女子生徒は驚いた表情を浮かべ、伸ばした手を引っ込め背後に顔を向ける。

其処には年配の男性が立っており、女子生徒に鋭い眼光を向けながら睨んでいた。

 

「こんなところで一体何をやっているんだ!」

 

「え、えっと、その、少し気になったので…」

 

「気になったからと開けようとしてはならん! 見るからにこの辺の学生ではないな?」

 

男性の質問に女子生徒はこくりと頷く。

 

「ならさっさと帰りなさい! そして此処には2度と近づいてはいけない! よいな?」

 

「は、はい」

 

そう言い女子生徒は男性に睨まれながら足早に去っていった。男性は去っていった女子生徒がいなくなったのを確認後、社に向かって鋭い眼光を向ける。

 

「まさか…、こやつに魅入られた?」

 

そう呟く男性。頬を伝って流れる嫌な汗を感じながら。




次回予告
ユキカゼでござる!
一夏殿やお館様たち、そしてクラスの者達と一緒に海で遊んで楽しかったでござる!
料理も大変美味しく、ユキカゼは満足でござる!

…もちろん、怪しい気配も感じたでござる。この臨海学校とやら、ただでは終わりそうもないでござるな。

次回
旅館で一服!

次回投稿してほしい小説(詳細は活動報告の「次回作一覧」を見てください)

  • ①IS×ウォーシップガンナー2
  • ②IS×メタルギア
  • ③IS×オリジナルストーリー①
  • ④IS×オリジナルストーリー②
  • ⑤IS×クロスアンジュ
  • ⑥IS×タイムクライシス
  • ⑦IS×オリジナルストーリー③
  • ⑧IS×人狼 JIN-ROH
  • ⑨IS×東方project
  • ⑩IS×オリストーリー④
  • ⑪IS×R-type
  • ⑫俺ガイル×IS
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