投稿が遅くなりました…書き溜めもいよいよなくなったし、更新が更に遅くなりそう。
ですが、頑張って書いていきます!
それでは、待たせたわりに短いですが、どうかご容赦くださいませ。うp主に文才がないもので…
満月の日まであと3日、と迫った日。
私は、大きな袋を2つかつぎ、荷車を押してユクモ工房を訪れていた。
「あぅあぅ!よぅ来たなぅ。今日は、何の用事でぇ?」
「こいつの強化を頼みたいんだ」
差し出したのは、1つめの袋。中身は私の愛用の防具・シルバーソルシリーズ。
「素材とゼニーはこちらに全て用意した」
そう言って、肩にかけていた、2つめの大きな袋をドサリとカウンターに置く。
「噂は聞いとるでぇ。ケガはもう大丈夫なんでぃ?」
「ありがとう、もうすっかり元気だよ」
「よぅし、わかった。1日はかかるでぃ、また明日来てくんろ」
「よろしくお願いするよ。あ、それと、もう1つあるんだ」
「何でぃ?」
「実はな…」
そう言って、私が荷車から取り出したもの。それは…
「そりゃ、ユクモの木でねぇか。熱くなってきとるで、日除け代わりにユクモノカサでも被るんでぃ?」
「うんにゃ。こいつを今すぐ長さ4メートル、太さ30センチの角材に加工して欲しいんだ。数は2本。そちらの言い値で結構」
「うぅむ…わかった。そいじゃ5000ゼニー頂くでぃ」
「角材2本が5000?こりゃまたずいぶんな料金だなぁ」
そう言いながらも、ゼニーを素早く数えて、渡す。
「よーし、確かに受け取ったでぃ。お前さん、そんなもん何に使うんでぃ?」
「特大の仕掛け網を作りたいのさ」
「はっは!お前さん、農場に釣り場でも開いたんけぇ?んじゃまぁ、そんなに時間はかからんと思うけぇ、そこで温玉アイスでもかじっちょれ」
「急に依頼してすまないな、頼むよ」
言われた通り、隣の雑貨屋で買った、温玉アイスにスプーンを入れながら、ユクモの木の加工風景を見るともなしに眺める。
ギコギコギコ…と音をたて、ユクモの木がノコギリに引かれていく。
…仕掛け網を作る、と言ったが、何を引っかけるのかまでは言っていない。工房の老年の竜人は、漁の網だと思ったらしいが、そもそも引っかけるものが違う。私が引っかけようとしているのは魚ではない。というか、生きているものかどうかすら怪しい。
何せ引っかけようとしているのは、あの幽霊なのだから。
Now Loading…
「あぅあぅ、できたでぇ!」
温玉アイスがなくなってしばらくたった頃、老人が工房から出てきた。
店に入ってみると、立派な角材が2本、でん!とカウンターに置かれていた。
「見事な角材だな!これなら、いい網が作れそうだ、ありがとう!」
「いいってことよ!」
Now Loading…
ユクモ村を出てすぐの川辺。そこで私は、考案した「対霊龍捕獲罠」の作成に取り組んでいた。
「…網の粘度はこれでいいかな。網の大きさは、これくらいにして…」
独り言を言いながら、手を動かして、網を角材の間に広げていく。
「………よーし、こんなもんかな!」
作られたのは、2本の角材の間に網を張り渡した物だった。ちょうど、枝の間に張られたクモの巣のような格好である。
なお、普通なら、ネットと聞いてすぐ思い付くのは、虫あみや落とし穴の調合素材として使う、ツタの葉とクモの巣を調合したあれだろう。だが、私の作成したこれは、そのようなネットとは少し違う。普段のネットの調合素材に加えてネンチャク草を使い、網に確実に絡め取れるように工夫しているのである。
「それと、モンスターの素材だな。何がいいかな…そうだ、アレにするか。よし、それじゃこいつを試験しなきゃな」
1人考えに浸りながら、私は網を抱えてタチバナ屋へと戻っていった。
Now Loading…
そして、3日が過ぎた。
今日の夜は満月だという日。ユクモ村・温泉浴場兼ギルド集会所のクエストボードには、あるクエストが貼り出された。
一見すると何の変哲もない依頼書…と思いきや、一番新しく貼られたので、クエストボードの一番上、他の依頼書の上に貼られることになった。その上に、その依頼書自体がいつもの依頼書のサイズより1まわり大きく、そして緊急のものであることを示す、赤く縁取った紙に書かれているために、やたら目立っている。一緒に貼られた他の依頼書…どっかの第3王女が頼んだしょうもない理由による大連続狩猟の依頼や、とある主婦によるキノコの納品依頼、ロックラックに接近しつつある峯山龍撃退のハンター募集…を全部片隅に押しやるような、存在感を放っていた。
その依頼書に書いてあった内容は、以下の通り。
クエスト名:怪談!渓流に出る謎の影
クエスト内容:ユリス1頭の捕獲
契約金:750ゼニー
報酬金:75,000ゼニー
フィールド:渓流(夜)
失敗条件:報酬金が0になる
その他、出撃したメンバーが全員戦死した場合
備考:今回の捕獲対象は、幽霊である可能性が高く、狩猟現場で何が起きるかは全く予想できません。ギルドとしても最大限のバックアップは行いますが、身の安全については保証いたしかねます。
この色々と特異な依頼は、貼り出されるや否やその場にいたハンター全員の注意を引いた。
相手が幽霊…だと…!?
出撃メンバーが全員戦死って、あり得るのかよ!?古龍じゃあるまいし…
そもそも幽霊って捕獲できんのか?
そんな話がハンター同士の間を矢のように飛び交い、ユクモ集会浴場・クエストカウンター周辺は異様な興奮に包まれていた。
そんな時。
ガラリ、と戸が開く音がした。
戸口近くにいたハンターが、戸のほうを振り返る。
入って来たのは、3人のハンターと、1匹のオトモアイルー。
ハンターとアイルーはそれぞれ、以下のような装備に身を固めていた。
ハンター1:双剣リュウノツガイ、シルバーソルシリーズ一式
ハンター2:界雷の電竜棍、カイザーSシリーズ一式
ハンター3:メイルシュトローム、ブラキSシリーズ一式
アイルー:斬ネコ剣ニャーレー、レギオスSネコシリーズ一式
ハンターたちが見ていると、その3人と1匹はクエストカウンターに近づき、受付嬢に2言3言話した。
そして。
そのハンターのうちの1人が、赤く縁取りされた、幽霊の依頼書をボードからちぎり取り、カウンターに提出したのだ。
「…なぁ」
受付手続きをしながら、シルバーソルヘルムの下で、私はくぐもった声をあげる。
「周囲の視線が…」
「そりゃそうよ、こんな依頼好き好んで受けるような人なんかいるもんですか」
カイザーSシリーズを着たハンター・ケートが返す。
「よーし、手続きできたッス!さあ、今度こそリベンジッスよ!」
ブラキSキャップの中で、ジークが気炎をあげる。
「ああ、行こう」
「仕方ないわね、やるわよ」
「主人には、どこまでもついてくニャ」
かくして、私達は夜の渓流へと踏み出した。
…そこに如何なる物が待ち受けているか、この時点で知る者は、誰もいない。
戦いの行方は、誰も知らない…
如何でしょうか…
全く、無い物ねだりしてもしょうがないですが、もう少し文才が欲しい…
今回の文章は、最後だけ若干銀英伝リスペクトしてみました。
それっぽく見えるのであれば、幸いです。
次回予告です。
夜の渓流へと出ていった主人公・ベティたち。
そして、いよいよ幽霊の捜索・戦闘が開始される…
次回 「第2次対霊戦(起)」
さて、また戦闘描写が大変だ…ですが、頑張ります!