戦火と人魂は夜闇に映ゆる   作:Red October

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どうも、Red Octoberです!

「戦火と人魂は夜闇に映ゆる」第8話、投稿です!

幽霊に敗北した主人公たち。彼女らはどんな行動にでるのか…?

また、本編開始前に、一言申し上げておきたいことがあります。


緋月 弥生 様、本当にありがとうございました!


…何に対するお礼かは、本編をお読みいただくと分かると思います。

それでは、ごゆっくりお読みくださいませ!


第8話 再戦の誓い

 

ガタン!という音とともに、自分の体が下から大きく突き上げられた。

 

「はっ!?」

 

目を開ける。見えるのは、朱色と紺色が分かれて存在する景色。紺色のほうには、白やオレンジやらの小さな光の粒が散りばめられている。

そして、背中の方から、不規則な振動が、ゴトゴトという音と一緒に伝わって来る。

 

「…ここは…?」

「気付きましたかニャ?」

 

聞き覚えのある声とともに、自分のほうを覗き込んでくる顔がある。フサフサした毛並みに包まれた、2つのとんがり耳を持つ、猫っぽい顔。アイルーだ。

 

そこでようやく、現状を理解した。自分は今、ネコタクに乗せられ、どこかへ搬送されているのだ。

そして、最初に見えた謎の景色は、自分がネコタクに仰向けに寝かされたために、夜明けの空が見えていたのだった。

頭が回り始めると同時に、全身の痛覚もはたらき始める。

 

ちなみに、ネコタクというのは、2匹以上のアイルーが動かす、手押し車のことである。

ネコタクの仕事は、主に旅客&荷物の運搬。そしてギルドに雇われたネコタクのみが行う、力尽きたハンターの回収。

 

「ここは…?」

「渓流からユクモ村へ向かうネコタクですニャ。もうじきユクモ村ですニャ」

「クエストは!?」

「残念ながら失敗ですニャ。そりゃあなた、3人重症1人戦死じゃ無理ないですニャ」

「そうか…」

 

まあ、こうなるか。それに、あれ以上渓流にいたとして、幽霊と迅竜を同時に相手取って勝てるとは、到底思えない。

 

「他の2人は?」

「後ろのネコタクに乗せてますニャ。2人ともまだ気を失っていろようですニャ」

 

そう言われて、痛みをこらえつつ、上体だけ起こして振り返った。

だんだん明るくなってくる空の下、2人乗りの大型ネコタクが1台、自分の乗るネコタクの後ろを走っているのが見えた。ケートのカイザーSシリーズの赤色がやたら目立っている。

よく目をこらすと、更にもう1台、ネコタクがついてきていた。このネコタクには、荷台に白布がかけてあるので、何を運んでいるのかよくわからない。ただ、その白布に、血と思われるシミがあちこちついているのが見えた。おそらく、運んでいるのは…

 

「2人の命は無事なのか?」

「はいニャ。怪我はひどいですが、命は大丈夫ですニャ」

「…なら良かった。命さえあれば、まだなんとかなるのだから」

「全くですニャ。さあ、もう少しお休みくださいニャ。お体に障りますニャ」

 

そう言われ、起こした体を再び倒す。

考えているのは、昨夜の幽霊のことだ。何なのだ、あの能力は。そして、私たちを打ちのめしたあの緑色の光は、何だったのだろう…

 

そんなことを考えていたら、いつの間にか眠り込んでいた。

 

 

次に目が覚めたのは、ベッドの上。木造の天井が見えるが、タチバナ屋のそれとは異なる。

源泉のにおいが強く漂い、それに混じって生薬と思われる、独特のにおいが鼻をくすぐる。人々の喧騒も聞こえてきた。ユクモ村に戻ったらしい。

 

「あ、起きた?」

「大丈夫ッスか?」

「…ああ、なんとかな。ここはどこなんだ?」

「温泉浴場併設の、ハンターズギルドの療養所よ」

 

左の方から、2人の声がする。そのほうを見た私は、愕然とした。

起き上がることこそできていたものの、2人とも顔以外は包帯ぐるぐる巻きで、ミイラもびっくりするような格好になっていたのである。…私の格好も、2人と大して変わらないのだが。

 

Now Loading…

 

「くっそー!あんのユーレイめ、ただじゃおかないッス!今度会ったら10倍返ししてやるッス!」

「まぁまぁ、今は体を治すことを考えようよ…」

 

起きてしばらくすると、食事が運ばれてきたので、現在3人で食事中である。

息巻くジークをケートが宥める。その様子を見ながら、私は物思いにふけっていた。

 

あれは、これまでに出会ったどのモンスターとも違う。極めて異質だ。

そしてとんでもなく強い。下手な古龍より強い。

ひょっとすると、あの竜(龍?)と戦っても負けないかもしれない…最近巷で噂になってるトンデモレイア。なんていう名だっけ、たしかスフィ…スフィ……忘れた。まあいいや。

とにかく、そんなヤツとも比べうるほど、強大な力がある。

 

ジークは再戦を誓っているし、私ももう一度ヤツと戦い、できることなら下したいと思う。

だが、あれに勝つのは簡単じゃない。しっかりした作戦を立てないと。

 

…だが今は、ケートの言葉通り、治療に専念することにしよう。

あ、あとギルドに詳細な報告書を提出しなければ。

 




如何でしたでしょうか?

再戦を誓った主人公たち…果たしてどんな作戦を取るのでしょうねー(棒)

冒頭の弥生様へのお礼ですが、あれはなんだったのかというと…本作にレイアちゃんの名前を出す許可をいただいたのです。
ベティが何かの竜の名前を出しかけて、忘れてしまっていますが、あの名前がそれです。
ということは、本作の世界は、「あの作品群」の世界ともつながっている…?


次回予告です。


ベティたちが提出した「幽霊」の報告書。それに対するギルドの反応は…

次回「ギルドの動向」 乞うご期待!


さて、ギルドマスターといえば、年寄りの方が多い印象ですが、果たして信じてもらえるのでしょうかね、報告書…
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