レオナルドに憑依したので好き勝手やろうと思う 作:nyasu
ワンダーランド、そこはモンスターが群雄割拠する乱世である。
「いやぁ、乱世乱世」
「おぉ、圧制者よ!今こそ反逆の物語をここに」
挨拶した男は、俺をスルーして俺より強いモンスターへと挑みかかる。
半裸の男が猫のような動きをするドラゴンに挑みかかったのだ。
黒い影が縦横無尽に飛び跳ね、それが尻尾を叩きつけに来る。
その攻撃を紙一重で交わした半裸は、その持っている短剣で尻尾を斬った。
部位破壊!悲鳴を上げながら、ぶっ飛ぶドラゴン。
「おぉ、圧制者よ!汝、混沌に瞳を曇らせるか!しかして、無駄な事よ」
「お前の目、赤いってことは怒り状態ですね。でも無駄ですしおすし、意訳」
もう、マッチョの言葉もだいたい分かるようになっていた。
というか、いつからここは一狩りするようなモンハンワールドになっているのだろうか。
これもあれも、アーカードって奴が悪いんだ。
「ええい、こんな所にいられるか!俺は帰らせてもらう」
ジャングルで戦闘なんて馬鹿だけやってれば良いのだ。
俺は高貴な身分故、戦うなんて野蛮な生活はナンセンス。
つまり、お家帰ってクーラーの下で漫画読みたい。
「シャァァァ!」
「ガウガウ!」
「チュー!」
半裸マッチョのスパルタクスを置いて、逃げ出した。
そんな俺が木々を抜けると、その影から蛇の頭を持った剣士に斬りつけられる。
更に、足元からネズミが噛み付いてくる。
倒れた所に、背後からソンビ犬がダッシュで突撃。
か、囲まれたが何とでもなる!まだ間に合――
「貴公の人間性も限界と見える」
「お前は……」
「ならばその人間性、貰っておこう」
「あぁ……」
胸から突き出たショーテルを見て、俺は死んだスイーツ。
目が開いたら、知ってる天井が映った。
どうやら死んでしまったようだ。
「知ってる天井だ」
「おかえり伯爵」
「人形が喋ってる、なんだただの悪夢か」
「うん?」
啓蒙が、啓蒙が増えるぞい。
それにしても、ワンダーランドも賑やかになったものである。
デスルーラ出来るくらい物騒になっちゃたよ。
「こば、小林さん!お帰りなさいです」
「なんでや、普通に小林キャンセルしてたやろ!言い直すなよ、つうか言い直せてねぇけどな!」
「失礼、噛みまみた」
「わざと……じゃない!?」
テヘペロとするトール、イラッと来た。
可愛い女の子だぞ、許せよって感じがイラッと来た。
ドヤ顔禁止な、なんかムカついたから。
「フフフ、お戯れもそれくらいにしては如何ですかな」
「アイエェェェェ、ニンジャニンジャナンデェェェ!」
「拙者は忍者ではなく、アサシンでござるニンニン」
「絶対忍者だこれー!」
部屋の中でトールと話していたら、天井から腕の長い真っ黒な身体に白い仮面を付けたオッサンが入ってきた。
忍者、忍者だと思われ、その正体は暗殺者である。
その名も、呪腕殿である。
片手に包帯がぐるぐるに巻いてあるけど、中二病ではない、いいね。
「それで、アーカードはどうです」
「寝ています、えぇそれはぐっすりと」
「まだ起きないんですか」
俺は頭を抱えた。
さて、どうしてアーカードが寝ていると困るのか、それはワンダーランドが人外魔境になっているからだ。
アーカードが混乱して全部開放した結果、収容されたモンスター達が暴れ狂ってるのだ。
終末捕食始めたり、天変地異を起こすドラゴンが暴れたり、宝具をブッパする英雄たちが開拓始めたり、やりたい放題である。
「迂闊だったぜ、まさかアリスのポケモンが怪しい光やらねむり粉やらをやってくるなんてな」
「プリン……眠る……うっ、頭が」
「奴は強敵でしたね……」
まさか触れただけでぶっ飛ばされるとは、食客として招かれていた呪腕殿が触れられないなら触れなきゃ良いじゃない方式で戦ってくれなければ危ないところだったぜ。
まぁ、チキチキアーカードの中で誰が一番強いか選手権とか見てる感じで良いんですけどね。
ほらこうやって適当な虫と接続して外の様子を見れば。
『や、山が動いてやがる!』
『ドラゴンだ、竜殺しの奴らはまだか!』
『よく見ろ、アレはドラゴンじゃない!骨を背負ったカニだ!』
『敵はカニだ!食料になる、カニだ!』
おぉ、ブリテン勢がスゴイ勢いで駆け出していった。
カニ、美味しいもんな。
そっとしておこう。
「いやぁ、まぁこんな人外魔境になっている間はこないだみたいに侵入者はやってこないだろう」
「おい、お前様よ。そんなフラグを立てるから侵入者だぞ」
「久しぶりに喋ったと思ったら業務連絡か」
影からヌッと現れた忍ちゃんに、そんな事を言われてそっ閉じした手鏡にまた外の景色を映す。
もう、原作知識とか全然ないから時系列しらんのだけど学校襲撃された?
嘘、私の学校事件多すぎ!それが漫画の世界の学校の宿命である。
なんでや、ロイヤルが学校壊してもええやろ!
「おぉ、白い鎧だ。白龍皇ってキャラだな。ロボだろ、アレ」
『いい男だわ、みんな捕まえて!』
『メイブ様バンザーイ!』
『何だここは、良いだろう!来い!』
完全に迷い込んでるアレな空気。
あの男、終わったな。
どうして顔が隠れてるのにイケメンだとわかったのか、ピンク髪のキャラは淫乱だから仕方ない。
スーパーケルトビッチの前に、顔を隠すなど無意味であった。
ケルト兵が無限召喚されていく、しかも死ぬとバフとデバフを使う、残ってるやつは時間経過で更に強化されてるし、まさに鬼畜の所業。
アイツは男と寝ることしか考えていない女だからコントロール出来なかったんだ。
身体だけは良いけどな……ゴクリ。
「あっ、ヴァーリにゃ」
『伸びろ如意棒!』
『遅せぇ!死んじまいなぁ!』
『くっ、なんて槍裁きだ!』
『こらぁ、何やってるの!いきなり襲いかかるなんて、暴力禁止!』
『ただの挨拶だろうが!』
『ぎゃーてぇ、危なそうだったし』
そっとしておこう。
これだからケルトは野蛮なんだから。
戦わずに相手するにはどうしようか取り敢えず戦ってから考えようって、もう意味がわからない思考回路の奴らしかいないからな。
あの猿っぽい奴も可哀想に、どうせ孫悟空だろ知ってた。
「迎えに行ったほうがいい感じか?」
「アイツら確か禍の団の奴らニャ、きっと報復しに来たに違いない」
「あれ、禍の団に入ってたんだっけ?」
「レオナルドェ……」
し、しょうがないじゃないか。
俺ってば、お前の体目的で別にキャラ設定とかこだわってないんだもん。
でも言わない、言ったら怒られそうだから。
「まぁ良いにゃ。アイツら、ボコボコになったら迎えに行く」
「そうだな、猿はどうでもいいけど、白いのは貞操がなぁ」
「淫乱ピンク、あれで女王なんだよにゃ……」
因みにチーズを投げると条件反射で蹴ってくるから楽しいぞ、なお後で刺客を差し向けられる模様。
それにしても、みんなして俺達の所に来るなんて暇なの?
もう原作とか訳わかんねぇ、何がどうなってやがるんだ。
後で迎えに行ったら、猿の方は弟子にされかけていて白い方は馬車の中で拘束されていた。
危なかったな、俺が来なかったら二人共美女のもとで働く事になっていたぞ。
別に嫉妬とかじゃねぇから、羨ましいから邪魔したわけじゃないから。
なので迎えに行ったのである、本当だよいいね。
「で、君達はミーの所に何しに来たんだよ。ユー、話しちゃいなよ」
「なんだこの頭の悪そうなこと喋る男は」
「三蔵ちゃん」
「ぎゃぁぁぁ、頭がぁぁぁ!頭がぁぁぁぁ!」
ええい、猿は黙ってろ。
「俺より強い奴に会いに来た。呂布がいるはずだ、曹操が言っていた。呂布の勧誘だ、倒してしまっても構わんらしいけどな」
「死亡フラグ乙、おいでよ英霊村ポロリもあるよに連れて行ってあげよう。首、気を付けろよ」
「そうか、ワクワクするな!」
爽やかなイケメンがそこにいた。
そうか、お前が主人公だったか。