追記 11.17
おそらく文章の重複は直っていると思います。また何かあれば、活動報告でも報告いたします。
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一 クロスエピソード 加虐少女は安心の夢を見るか
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上流と下流、二つに分かれた生きる世界。安寧とは程遠い下流の世界、更にその下。世の掃きだめの様な場所、スラム街で彼女は生まれた。
スラムで生まれる事は、その時点で試練である。生まれて直ぐに命を落とす事など珍しい事ではない。まともな医者もいない場所では、出産すら命取りだ。だがそこで無事生まれたとして、それは幸運であろうか。
親がいない、それも珍しくない。誰もが自分の事は自分で守らねばならなかった。彼女もそうだった。加虐者達は、少し脅すだけで怯え震える少女を面白がった。ドラフ特有の幼いながらに豊満な肉体を狙った者もいた。
そんな世界で小さな少女が生き残るのは、並大抵の事ではない。
何故皆は自分を虐めるのか? なぜ自分がこのような目に遭うのか? 逃走の日々の中、彼女は一つの答えを導き出した。
「遠ざけるには、自分以外が離れていけばいい。自分以外の、全てが」
無心にガラクタを集め、彼女は一つの武器を作る。ドラフには、手先が器用な者が多い。彼女もそうだったからこそ、その武器を作れた。全てを遠ざけ恐れさせる事だけを考え作り上げた物。”全てを遠ざける暴力”そのもの。彼女は、それを壊天刃と名付けた。
一振りすれば誰もが怯え逃げて行った。その音を聞くだけで、誰もが悲鳴を上げた。それを持つ限り、誰もが彼女に近づく事は無かった。
その事に安堵しながら、彼女はスラムを後にした。遠ざけるだけでは駄目だ。誰も来ない、自分を傷つける者が現れない平穏の場所を求めて。島々を渡り歩くうち、その姿を見た者が言い出した。
「知ってるか……”歩く天災”ってやつを」
壊天刃は、全てを壊す。あれは最早災害、近づく事なかれ。無数の刃が回り鳴り響く破壊の音が聞こえたならば、すぐさま逃げろ。
そして徐々に誰もが彼女へと近づこうとはしなくなる。ただ只管に破壊を楽しむ天災に関わる事を恐れた。
中には、度胸試しだと天災を探し会おうとする者がいた。噂を確かめようとする者もいた。だが、誰もが真っ青な顔で戻り、もうあれに関わるのは止せと同じような事を考える者達に言った。
その事を彼女は、喜んだ。しかしこの時、ぽっかりと心に穴が開いたような感情にも戸惑う事になる。彼女は、この時得られた安心が、望んでいた安心と違う事に、気づけずにいたのだ。そして人々は、彼女はただ安心を求めている事に気がつかずにいた。
本当に望む事に気がつけない少女。彼女が何を望んでいるか気がつけない人々。だが天災とは程遠い平凡で特徴もない男が、この不幸なすれ違いを埋める事になる。
「総員撤退いぃ────っ!!」
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二 逃げるんだよぉっ!!
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絶賛回転鋸を振り回すドラフ少女に追われる俺達。ルドさんに言われて森に入ったらこれだよ。森で正体不明の気配があると言うから来たが、途中珍しいキノコに興味を奪われたルドさんが、俺の制止を聞く前にそれを食べてしまい発作が悪化。森全体に響き渡るような大爆笑をあげ引き付けを起こししょうがないので一発腹部を殴打してキノコを吐かせた。
この大声でその謎の存在に気がつかれやしないかと思ったが、時既に遅し。
「ハァッロオォォ~~~ッ?」
背後から聞こえた少女の声は、ぞっとする様なものであるが同時に可愛らしい声だった。一緒に猛烈に殺意全快バリバリな武器が音を上げていなければよかったよ。
「ねえねえ~? なぁ~んで君達ぃ、こぉ~んな所にいるのぉ?」
「あは、あはは……えっと、ここにお住まいの方でしょうか?」
「そぉ~住んでたの、独りぼっちで静かぁ~に住んでたのにぃ……また、怖い人達来ちゃった」
「そ、その武器を向けるのを止めてくれないかなあ、なんて……」
その武器は、初めてみる武器だ。そもそも武器なのだろうか? 複数の刃が常に回転している。刃を動かすなんて発想、した事が無い。
「ノンノンノ~ンッ! ダメダメダメェ~ッ! だってだって~……君達、僕に酷い事しに来たんだろぉ? こわいなぁ……」
「あひゃっ!? あひひひっ! わ、私達は君に危害なんて加え……はひひっ!! ひひ、あはーははっ!!」
「ひひっ!? なんだなんだなんだぁ~~っ!? こんな状況で笑ってやがるぜぇ~? やべえなぁ……こわいなあ……けどサイッコーに、クレイジーだぜえっ!?」
確かにクレイジーだけどね。好きで笑ってるんじゃないのこの人。
「だ~か~らぁ~……怖い人達はみ~~~んな……っ!」
少女がその武器についている紐を思い切り引っ張ると、より大きく刃が回転する。俺が何をしたって言うんだ、くそったれ。ちくしょう、この野郎。
「ルドさん、逃げますぜ!」
「さ、賛成だはははっ!!」
「サヨナラ、バイバイしねえぇとなあぁ──ーっ!!」
全力で振り返り走り出す。そして直ぐに少女があの武器を振るうと一瞬で周辺の木々が切り刻まれ吹き飛んだ。凄まじい切れ味に度肝を抜かれるがそれよりも逃げる事が先だ。急ぎ森を出てこの事態を知らず、暢気してるB・ビィ達が見えた。
「総員退避、退避い──────ーっ!!」
「ヒャッハアアアァァァ──────────ーッ!! クウゥレイッジイィ──ーッ!!」
鬼気迫る俺の叫びと木を吹き飛ばしながら迫るドラフ少女を見て、瞬時に異常事態を悟ったB・ビィ達は、一瞬で荷物をカバンや篭に押し込み逃げ出した。
だが一人この事態に置いていかれる者がいた。
「な、ななな何事よぉっ!?」
今回の依頼人ルナールさんが、腰を抜かしている。これはいかん、ヤバイ。
「失敬っ!!」
「きゃあっ!?」
通り過ぎる前にルナールさんを左手で掴み抱える。小柄なハーヴィンだから掴めたが、他の種族では無理だな。本人には言えないが、彼女がハーヴィンでよかった。
「……ってぇ!? この担ぎ方はないんじゃないのっ!?」
「余裕無いんっすよおっ!!」
急ぎ逃げる都合上、申し訳ないが肩に担ぎ上げている。まるで人攫いのようだがこの際仕方ない。
「もっと普通に抱き上げるとか無い訳っ!?」
「んな暇無いですってばあ!!」
「こう言うシチュなら、お姫様抱っことかあるじゃない!?」
「知らんですって!!」
「オラオラオラァ──ッ!! みぃ~んなバイバイしちまいなぁ!!」
「んぎゃあああっ!? せ、せめて正面向かせてぇ──っ!!」
担ぎ上げた時、彼女の顔は後ろに向いてしまった。その所為で猛進する少女と、その少女が振り回す異形な武器が誰よりも見えてしまい悲鳴を上げている。
「あ、あんたっ!! なんちゅうヤツ連れて戻って来とるんやっ!?」
「俺だってこんな事態想定外ですよっ!!」
「んは、んははっ!! ごほっ! ……んひゃははっ!! はひ、逃げ、にげばはははっ!?」
「ルドミリアさんが顔真っ青ですっ!?」
笑いながら全力疾走すりゃ死にそうにもなるわな。
「ルドさん空いてる肩乗りなっ!!」
「す、すまなひいっ!!」
ルドさんが走りながら俺の空いてる方の肩に飛び乗る。ハーヴィンとは言え、二人抱えては流石に重いが走る分には問題ない。ばあさんのしごきを耐えた日々は、伊達じゃねえぜ。
「ぜぇ──……っ! ひぃ……っ! うえ……うぷぅっ!」
「相棒、セレストもヤバイぜ!?」
「わ、私も……おぶってぇ……」
「無理に決まってんだろっ!?」
既に二人担いでるんだから無理だ。それにコイツの運動神経だとルドさんみたいに飛び乗れるわけもなく、もうこのまま走ってもらうしかないが……。
「どうしても無理なら、マチョビィ形態のB・ビィに運んでもらえ」
「……も、もう少しがんばる」
「そりゃどう言う意味だよっ!?」
単純にキモイんだと思うよ。
ギャーギャー騒ぎながら逃げる逃げる。ひたすら逃げる。
「逃げろ逃げろぉ~! そのままどっかに、いっちまいなぁ~~~っ!!」
言われんでも逃げとるわ。そっちが追うのだから逃げるしかない。
「こ、このままじゃいかん、説得作戦だ!」
「あんなん、どう説得すんねんっ!?」
見とれ、無害アピール作戦じゃっ!!
「お、俺達なんもしないから見逃してくれえ──っ!!」
「ダウトダウトォー!! そー言って騙すんだろぉ~っ! うっかり信じて後ろからばっさりダァ~~ッ!!」
「んなこたぁしねえよっ!!」
どんだけ疑い深いんだよ!?
「駄目、無理でした、説得失敗ですっ!!」
「ド阿呆っ!! そんな説得の仕方あるかっ!?」
「じゃあ次カルテイラさん!!」
「えっ!? ……あ、えっと、じょ、嬢ちゃんお菓子やるから見逃してぇーなっ!」
「それもノ~ッ!! 知らない人からお菓子なんて~ダメだ、ダメだ、ダメダメだァ~ッ!!」
「ダメやっ! 作戦失敗や!」
「あんたも大概しょぼい説得じゃねーか!?」
あれお菓子で釣れるよーな感じしないよね。むしろ「手前らの血をよこしなっ!!」とか言い出しそうな勢いだよ!!
「次ブリジールさんっ!」
「え、えっと……自分、何もしないです! とことん無害ですっ! 騎士に二言はないですっ!!」
「ヒャッハアァ~~~~ッ!! 騎士様だからってェ? 信じると思うのかァ~~~~っ!!」
「ぴぃっ!? すみません、無理だったですっ!!」
くそ、彼女では臆病すぎるかっ!
「次、ルドさんっ!!」
「あは、あはははっ!? いひぃ──ひひっ!! ぼほっ! うおぁ……んひゃ、ひゃはははっ!」
「ヒャッハァッ!! まだ笑ってやがるぜぇ~~~~っ!」
だろうと思ったよ、ちくしょうめっ!!
「セレストッ!」
「む、むりぃ~……」
だろうなっ!!
「B・ビィッ!!」
「もうめんどくせーから、倒すでもいいんじゃねーか?」
「やっぱり怖い人達じゃねーかぁっ!! ゥオラオラオラアァッ!!」
この野郎、余計に場を乱しやがった!!
つ、次は、残りはもう……。
「ル、ルナールさん!!」
「わ、わたしぃ!?」
「頼みますっ!!」
「そ、そんな事急に言われたってぇ……うわっ!?」
走る振動の所為かルナールさんの腰につけたカバンから一冊のスケッチブックが零れ落ちた。
「ケヒッ!?」
「そ、そっちのスケッチブックはダメェ~っ!?」
そのままスケッチブックは、あのドラフの顔に直撃した。だが、それで動きを止めた。これは今のうちに逃げれるぞ。
「ちょ、戻ってっ!! あれは、アイディアスケッチ用で、仕事用じゃないから駄目っ!! 取り戻さないとっ!!」
「んなの、後でいいでしょっ!?」
「いいわけないでしょっ!? アレを見られるわけにはいかないのよっ!? あれ見られたら死ねる、と言うか死ぬっ! わたしは行くわっ!!」
「あ、ちょまっ!?」
「トゥウアーッ!!」
やたら軽快な声を上げてルナールさんが俺の肩から飛び去ってしまった。
「ウキャ? なぁにこれぇ~……」
「ウナァ──ッ!! か、返しなさぁーいっ!!」
「ひぎゃあぁ────っ!?」
直ぐ鬼気迫るルナールさんが突貫。相手も悲鳴を上げてひっくり返った。そしてそのまま、二人はぶつかりゴロゴロと丘を転がり落ちていく。
「相棒、二人とも行っちまうぞ!?」
「あーもう、くそったれ!! どうしてこう何時もまともに事が進まないんだっ!!」
「文句いっとる場合かっ! 追うでっ!!」
「わかってるよ!!」
ルナールさんを見捨てるわけにいかない。全員疲れているが、それでもまだまだ必死に走って追いかける。
「ああ、いたぞまだ取っ組み合ってる」
転げ落ちた先で、二人がドタバタとしている。体格小さい同士だから、子供が喧嘩してるように見えてしまう。
あ、ルナールさんがスケッチブックを掴んだ。
「取ったどォ────っ!!」
ルナールさんの叫びがこだました。やたら勇ましいな。
「あ、危なかった……やっぱりアイディア用とは言え、安易に外に持ち出すべきじゃなかったわね……」
「きゅう……ひ、ひどいィ……ボク、なにもしてないのにぃ~……」
「ちょ、ちょっと泣かないでよ……」
「ああ、いたいた。ルナールさん勝手に飛び出さないで……と言うか何これ」
「し、知らないわよぉ……なんか、急に泣き出して」
ええ、なにそれ、どういう事。
「ちょっとちょっと、お嬢さんそんな急に泣かないでよ……なんか、俺ら悪いみたいじゃん」
「だって、お前ら……ボクをイジメにきたんだろォ……うぅ、帰れよう……こ、怖い人は、いやだよう……」
「こ、怖くないよ?」
「嘘だ……み、みんなそうやって嘘つくもん……もう、どっかいけよぉ……バ、バラバラにするぞ……ほ、ほんとだぞぉ……ぐすっ」
説得力ねえなあ……。だがまいったな、とことん疑っている。放置って言うのも気が引けるしなあ。
だが本当にどうしようか悩んでいると、また遠くから可笑しな音が聞こえてきた。こう、壷がズンズン動いてくるような、そんな音だけど……。
「……なあ、走ってて気がつかなかったけどさ、ここって」
「……そ、そういえば……次の、魔物目撃地帯……」
魔物の観察、スケッチ予定地、またその対象の出没地域。今日の依頼最後の“標的”と、“その仲間達”。恐る恐る、近づいて来る音の方向を見る。するとそこには、小さなスライムの群れを引きつれ元気にこちらに迫るキングゴールドスライムがいた。
「総員退避い────────ッ!!」
本日二度目の逃亡開始である。
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三 スライム狩り
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「どう言う日だよちくしょうっ!? こうも連続でトラブルが起きやがる!!」
つぶらな瞳で俺達を追いかけるスライム達。基本奴等は、無害な魔物に分類される。だがどう思ったのか知らないが、俺達に興味を抱いたようで妙に執拗に追ってくる。
「相棒、倒さなくていいのかよっ!?」
「こいつ倒すと依頼完了しないんだよっ!!」
ただ働きをする気はないので、そんなのは冗談じゃない。
「ルナールさん、今描けますか!?」
「走ってるうえに、こんなにスライムいるんじゃ無理に決まってるでしょっ!?」
「ですよね、こんちくしょいっ!!」
キングゴールドスライムは、かなり発見率が低いレアな魔物だ。倒しても逃しても次何時見つかるか分からない。だが、俺はあきらめんぞ!!
「い゛や゛あ゛ぁ゛~~~っ! ねばねば、こないでえぇ~~~っ!!」
「いや、なんで一緒に逃げてんの!?」
あと何故かあのドラフ少女が共に逃げていた。
「ねばねば嫌なんだもんっ!!」
「だもん、ってあんた……」
「だってあいつら、壊天刃でも切れないんだもんっ!! 嫌い……ねばねば嫌いっ!」
ねえ、君なんか感じ変わってない? さっきまでのクレイジーさはどこへ消えたの?
「んで、実際どうするつもりやっ!! 何時までも逃げれられへんでっ!?」
カルテイラさんの言う事も尤もだが、キングゴールドスライム以外のスライムが多すぎる。あれ30匹以上いるぞ。しかもこんな大規模な戦闘想定してない今の装備だときつい。
一応手段はあるのだが、逃げながらでは無理だ。誰か囮になってもらう必要があるが……。
「きゃうっ!?」
とか考えてたら、視界の隅に見えてたドラフ少女の角が消えた。
「ああ、ドラフの人こけたですっ!?」
「なぁにいっ!?」
振り向くと確かに見事すっころんでいる。しかしあれは、駄目だ。ああ、もうスライムに取り囲まれた。と言うか完全にスライムの興味があっちに向いた。
「ぅあ……こ、こないでぇ……うぅ、やだぁ……」
「────!」
「──!?」
「ひんひん……っ! やめ、いじめないでぇ……っ!」
何と言う事だ。スライムの群れが完全に彼女を取り囲み、ポコスカいじめだしたではないか。しかし襲うと言うよりも、ちょっかいをかけているような雰囲気だ。
「なんか、敵対してると言うか子供のイジメを見ているようだ……」
「うちもそう見えるわ……なんやあれ……」
「あーあー……ペチペチ叩かれて、粘液飛び散っちゃってるよ」
言っちゃ悪いが、まるで危機感がなかった。だが少女はマジ泣きしてて、彼女にとってはわりと深刻な事態らしい。スライムの粘液も気持ち悪いしなあ……。
「んふ……っ! い、いじめられっ子なのかな……ほふっ!?」
「た、助けた方がいいです! かわいそうです!!」
ブリジールさんは、本当にいい人だなあ……。
だが実際これは好機だ。スライム達の興味が完全にあの少女に向いているので、この隙に大技で数を減らす事が出来る。
「……よし、ルナールさん。離れた場所でスケッチお願いします」
「えっ! や、やるのっ!?」
やるともさ。今やらないと多分もう無理。
「けど、数多いけど……」
「まあ、意図せずあの娘さんが囮になったんで雑魚は、この隙に一網打尽にします。ブリジールさんとカルテイラさんは、ルナールさんの護衛頼みます」
「ん、まかせとき!」
「とことん御守りするです!」
うむ、実に頼もしい。
「セレスト、やれる?」
「うん……今なら、集中できるから……」
「よし、なら全員やっちまって」
「わ、わかった……“安楽”……」
普段は体力もやしのセレストだが、仮にも星晶獣である。一言呟き、闇の力を使うと、瞬く間にスライム達はパタリパタリと倒れていった。セレストの技〔安楽〕によって強制的に眠らされ、しかも〔アンデッド状態〕になっている。まあ、この場で重要なのは睡眠効果であるが。
だが一体、キングゴールドスライムだけは、無事なままで仲間の異常事態に驚いていた。ううむ、セレストの状態異常を跳ね除けるとは、伊達にキングじゃないようだ。
「後はルドさん、適当に標的を釘付けにしてやって。あの子助けたら、俺も行くんで逃がさないでね」
「よ、よし……ふふ、ま、任された、あはっ!!」
「あと俺を撃たないでね」
「いひっ! だ、大丈夫だ……んはははっ!!」
本当に大丈夫なのだろうか……。
「じゃあ、ルナールさん。スケッチ頼みます」
「わ、わかったわ」
「B・ビィ、あの娘さん助けるよ」
「おうよ!」
それでは、行動開始!
ルドミリアのキノコキチ具合は、帽子を新種のキノコと間違って実際かみついた程とクロスフェイトで判明。これほどとは……。
あと、私はフロム脳です。
次、ルナールメインっす。