あと、実際に自分でアンケートの機能を利用してみて気づいたのですが、あれってログインユーザー専用だったんですね。言われてみれば当たり前でした。なにはともあれ、アンケートのご回答も、どうぞよろしくお願いします。
それでは、どうぞ。
――体が、動かない……!
さっきまで問題なく動けていたはずなのに、たったの一撃で、イグナイトモジュールが解除されて、そのうえ身じろぎ一つすら取れない……!
仰向けになったままだからよく見えないけど、多分、同じように攻撃を受けた翼さんやクリスちゃんも同じ状態だと思う……!
ファウストローブをまとって、私たちを追い込んだ人たちが何かを話している……。よく分からないけど、たぶんイグナイトを一瞬で打ち消した力のことだと思う……。
「あなた達がその力で誰かを苦しめるというなら、私は……」
「誰かを苦しめるだと? 慮外な。我々の積年の大願は人類の開放であり、支配の軛から解き放つことに他ならない」
なんとか絞り出した一言に対する返答は、私にとって全く理解できないことだった。
だったら、どうしてここにいる人たちに危害を加えようとするの?
直接的でなくても、バルベルデのようにアルカ・ノイズで苦しめられている人たちだっている。
言ってることは全然わからない。けど、いいことをしようとしているのはなんとなく分かる。でも、どうして誰かの命を犠牲にしなきゃいけないのかが分からない。
理由を教えてほしい、それが誰かのためなら手を取り合える。そう言っても、相手には不思議そうな顔をされるだけ。
やっぱり、ダメだ。頭が悪い私には、いいことをしようとしているはずなのに誰かを踏みにじるようなことをする理由がどうしても分からない。これならまだ、この前であった、戦わなきゃいけないあの子の気持ちのほうが理解できるような気がする。
――ダッテ、ワタシノナカニモオナジモノガアルモノ――
一瞬、なにかが頭の中をよぎった私の目に映ったのは、太陽のように大きくて熱い火の玉だった。
◇
「……嫌な気がしていたとはいえ、こんなことになるとは想定外にも程がありますよ」
画面の向こうで起こった異常は、無論リリスも把握していた。が、芽を出した異常の種は彼女が止める間もなく花を咲かせ、気づいた時には結実していた。
膨大な量の肉塊を体からあふれ出させ、包まれたと思った少女の姿は、いまや元々は
彼女の体を薄くも確かに覆っているものは間違いなく肉塊が変化したものであり、数センチに見える厚さでありながらも、下手をすれば城壁よりも崩すのが困難であるかのようにリリスは感じた。
進化した彼女が手に入れた頑強な盾であり、必殺の剣。その正体は、シンフォギアやファウストローブと同じ――
「――ノイズを基に作られたプロテクターなど、想像できるわけがないでしょう」
そう、彼女は自分がかつて相対した装者たちのシンフォギアを参考に、自身の持つフォニックゲインをノイズを生み出す聖遺物の力を媒介にして、ノイズの能力を持ったプロテクターとして肉体に固着させたのだ。
そしてノイズの情報をプロテクターの構成に組み込んだため、よく見れば少女の纏う衣装には、彼女のしもべを模したような意匠がこらされていた。
「……あのプロテクターの構築に使われたエネルギーは、通常のノイズ数万体分……。
下手をしなくとも、『完全な肉体』の総量を超えていますね……」
正直、そんな恐ろしいものの存在を認めたくはないが、観察型から送られてくる情報に間違いがあるとは思えず、リリスは頭を悩ませる。
つまるところ、あのプロテクターは、不老長寿の肉体――錬金術の思想の一つの到達点をある意味超えたところにあるという結論に達したのだ。
もっと解剖を急いでいれば。そう思わなくもないが、今はとりあえず目の前の緊急事態に対応しようとして――
――フッと、少女が消えた。
「なっ!?」
リリスは慌てて映像を巻き戻し、どこに消えたか確認しようとする。だが、いくら巻き戻しなおしても、その場でいきなり姿を見えなくしたかのように消えたことしか理解できないのだ。
しかも、視覚情報だけではなく、サーモグラフィー、赤外線、聖遺物を始めとした様々なエネルギーをとらえる機器まで全く反応を示さなくなっていた。
「この世から存在を消した」。そう表現するのが最も正しいかのように、少女は痕跡を消していた。
「……これがあのプロテクターの力ですか。理屈はまだ分かりませんが、高度なステルス性能を持っているようですね」
リリスは、この怪奇現象じみた状況の要因は、少女が纏っていたプロテクターの効果だと結論付けた。
どの観測器具にも反応しない理由をステルス性だと仮定したうえで、どのようにしてレーダーの感知範囲から逃れているかにリリスが思考を移そうとした瞬間、状況は次の段階へと進んでいく。
さきほどまで少女の四方を囲んでいたアルカ・ノイズの集団。その南方向の一団の反応が、突如として一斉に消えたのだ。
「! 新しいオモチャが手に入ったから、さっそく邪魔者の排除という事ですか!」
反応を一斉に消した南の集団から、徐々に西の集団に向かってアルカ・ノイズの反応が消えていく。そちらの方に観察型のカメラを向けてみれば、驚くべきことが起こっていた。
そこにはなんと、まるで見えない刃に切られ、打撃を受け、鉄槌に潰されていくかのように形を崩し、プリマ・マテリアをまき散らしながら消滅していくアルカ・ノイズ
大量のアルカ・ノイズを葬っているというのに、それを為しているであろう襲撃者の姿は、カメラに姿を一切見せないまま攻撃をおこなっているのだ。
しかし、観測型から送られてくるデータによると、視覚ではとらえられないが、確かにそこに何かが存在していることが分かる。
問題は、攻撃が加えられるインパクトの瞬間にしか、その存在を感知できないという事だ。これが意味することは、アルカ・ノイズを攻撃する瞬間まで、あの少女は高度なステルス機能で位置を察知されないようにし、姿に至っては徹頭徹尾見えないままで敵を殲滅していっているということだ。
無敵型をぶつければ何か分かるかもしれない。そう思ったリリスは、無敵型がそちらに移動するように操作する。
物理攻撃を無効化するよう設計された無敵型。対して、アルカ・ノイズの崩れ方からして、物理的な方法で攻撃を仕掛けていると予想されている少女。そのまま倒すことができれば問題は解決し、そうでなくても接触によって何か分かることがあるだけでも十分な収穫である。
ゆっくりとだが着実に、無敵型は今まさにアルカ・ノイズが次々と消されていく現場へと向かっていく。そしてあと十数メートルといったところまで近づいたところで……
無敵型が、内部から破裂するようにその形を崩し、赤く消滅していった。
「…………」
そして、無敵型の近くに居たアルカ・ノイズの集団に標的を変えたようで、また通常のアルカ・ノイズが消えていく状態に戻っていく。
リリスは、無敵型が消滅していく様子、そしてその数舜前に無敵型の
「……今までのノイズやアルカ・ノイズとは比べ物にならないほどの『位相差障壁』。それが高度なステルス性と、解剖器官に覆われているはずの物理型を打倒できた理由ですか……」
リリスの言う通り、あの少女が纏っているプロテクターの能力の一つは、高すぎると言ってもいいくらいの出力を誇る「位相差障壁」である。
存在を異なる世界にまたがらせることで、通常の物理法則化にあるエネルギーの効果を著しく低下・無効化させる能力。あのプロテクターは、より高度な存在比率の調整を可能とし、
だからこそ、様々なレーダーが反応できないまでに存在を
「ならば」
結論を出したリリスは、現在進行形でアルカ・ノイズと少女がいる空間を作り出している亜空間型に、
その命令を下された亜空間型によって空間の質は変化し、内部にいたアルカ・ノイズたちの位相差障壁の出力は瞬く間に低下し、最終的にはほぼゼロに近い数値にまで引き下げられていく。
亜空間の効果は、すべてのノイズの位相差障壁の出力を引き上げ、シンフォギア装者の「調律」を相手にしても易々とやられないようにするためのもの。
ならば、逆にその効果を反転させ、ノイズの位相差障壁の出力を極限まで引き下げてしまえば、あのプロテクターの効果も多少はかき消されるはずと判断したのである。
「……なんとかもう一度目にすることができましたね。しかし、流石に完璧に無効化することはできませんでしたか」
そして、ようやく少女は、プロテクターをまとったその姿を現した。とはいっても、亜空間の効果で無効化できたのは少しばかりのようで、プロテクターの位相差障壁の機能のためか、「調律」されていないノイズと同じく半透明の姿であった。
□
アルカ・ノイズの集団の中に姿を現した少女。存在自体を感知できなかった先ほどまでとは打って変わって、少女を分解しようと錬金術師のしもべたちは襲い掛かっていく。
こちらの世界に少しばかりとはいえ存在を引きずり出され、危機的状況に陥ったように見える少女は、しかしそれでも慌てることなく、先ほどに同じように攻撃を仕掛けていく。
まずはアルカ・ノイズの群れの中に真正面から突っ込み、両腕の爪のようになっている刃で、敵を次々と切り裂いていく。技術も何もない剣閃だが、プロテクターのもう一つの機能として身体機能が大幅に向上しているため、他の融合症例と同じだけの力強い動きが、大量の殲滅を可能としているのだ。
だが、所詮は素人の動きでしかない。攻撃が大振りであるがために隙ができやすく、背中を見せられたアルカ・ノイズたちが一斉に迫ってくる。
その時、少女の両肩の装甲から、先ほどと同じような肉塊が、まるで木の枝のように縦長に、それでいて一瞬で飛び出してきた。
それぞれの肩から生えてきた枝は二本ずつで、それらは伸びていけば伸びていくほど先の方が太く大きくなっていく。先は細かく五又に分かれていき、まるで手のようなかたちに変化していく。さらに。気が付くと、肩から生えた枝は、まるで巨大な手を携えた阿修羅の腕のようになっていた。
少女を後ろから襲おうとしていたアルカ・ノイズたちは、その巨大な腕で薙ぎ払われ、叩き潰され、握りつぶされ、チリと化していった。
少女の周囲を囲むアルカ・ノイズが全滅したところで、少女は自分の腰についていた、手榴弾と同じぐらいのサイズのピンクの球を一つ、もぎ取るようにして手に取り、それをそれなりに距離のある敵の集団に向かって投げつけた。
投げつけられたボールは、アルカ・ノイズの集団のど真ん中の地面に当たりその場で跳ねた後、その集団全てを巻き込むほどの大爆発を引き起こした。その中には観察型と呼ばれる情報収集担当のアルカ・ノイズも存在しており、リリスの目と耳が一つ、消滅したことを意味していた。
◆
リリスは、観察型のうちの一機を失ったことを、送られてくるはずの映像などが途切れたことで察した。
それは他の観察型も例外ではないらしく、次々と映像が写らなくなっていく。最後に観測できたエネルギーなどを参考にすると、あのブドウのような形をしたノイズが持つものと同タイプの爆弾の爆発に巻き込まれて消滅していくようだった。
「なるほど。位相差障壁だけではなく、特殊な能力を持つノイズと同じ力も使えるという事ですね。さらに、シンフォギアやファウストローブ同様、エネルギーを質量に変換して、さらなる武装を展開することも可能としますか。
おそらくシンフォギアでも『調律』することは至難であろう位相差障壁を持つプロテクター……さしずめ『対シンフォギアプロテクター』――いや、『ノイズ・アーマー』とでも呼びましょうか」
リリスが少女の纏うプロテクターに名前を付けたところで、そのノイズ・アーマーが画面の向こうでさらなる変化をおこなっていた。
背中に装着されている、飛行するノイズと同じタイプの翼がより大きく展開されたかと思ったら、まるでジェット機のように少女が宙に浮いたのだ。その姿は、まるでシンフォギアのXDモードのようであった。
そうして空をも自分の戦い領域とした彼女は、上空を飛ぶアルカ・ノイズにも攻撃を開始する。
自由自在に空を駆け抜け、敵を鎧袖一触で散らしていく
「……仕方ない、ここは引かせてもらうとしましょうか」
あの少女がリリスにとって予想外のことをしでかしてから、リリスの頭の中には既に「撤退」という二文字が浮かんでおり、今の彼女の戦闘能力を見てからは、もはやそれ以外の選択肢を取ることは毛頭なかった。
ノイズ・アーマーを纏ってから今までアルカ・ノイズを差し向けていたのも、あのプロテクターに関する情報を観察型を通じて収集するためであり、「分解」や「討伐」は現段階ではもはや二の次なのだ。彼女にとって戦闘とは、差し迫った事態でない限り勝率を100%に限りなく近づけた万全の状態で仕掛けるものであり、不測の事態が起こった時点で前提は崩れたのだ。
そもそも、無敵型や戦力投入型のような機能特化型を含めた殆どのアルカ・ノイズが壊滅したこの状況で、どう逆転しろというのか。
確かに、リリス自身が戦えば勝率は上がるかもしれないが、あいにくと
つまるところ、もう勝つ気がなくなっていたのだ。
「ですが、次回はその能力にもしっかり備えさせていただきますよ」
しかし、これは敗北ではない。なぜなら、
情報さえあれば、対策を取ることができる。対策があれば、今度こそ完璧な勝利を手に入れることができるのだから。
戦いにも完璧さを求める。それもまた、リリス・ウイッツシュナイダーが錬金術師であるがゆえなのかもしれない。
「さて、帰りますか」
そう言って彼女は、観察型がすべて破壊されたために
そして拠点に帰るために、ふところからテレポートジェムを取り出し、ふと、腹部に違和感を覚えた。腹でも痛めたのかと思い、下を見ると
自分の腹が、先ほどまで見ていた刃で貫かれていた。
「!? ガッ・・・」
まるで認識するのを待っていたかのように、リリスの口からは血があふれ、刃と接触している腹部から炭素化が始まる。
リリスがなんとか後ろを振り返ると、やはりあの
(まさか……亜空間型をこんなにも早く倒し……私にたどり着くとは……。
まったく……なにからなにまで……よそうがいです……ね……)
そして、腹部からの浸食は全身へと広がり、とことん出鱈目な少女にあきれたのを最後に、このリリス・ウイッツシュナイダーは炭となって砕け、意識は遠くへと飛び去って行った……。
そしてその意識は、遠くの本拠地にいるリリス
「……まさか
いや、これはどちらかというと私の油断ですね。彼女は一つの要因に過ぎない」
そう言って、本体であるリリス・ウイッツシュナイダーは苦笑する。
彼女の言う通り、先ほどノイズの少女に殺されたリリス・ウイッツシュナイダーは、彼女本人が操るホムンクルス――つまるところは分身でしかない。
ホムンクルスは、それなり以上に錬金術を習熟した術師なら製造することができる人工生命であり、その役割はもっぱら労役や生体実験、それに自身の記憶を転写することによる擬似的長寿である。
リリス・ウイッツシュナイダーという錬金術師は、これをどちらかというと「労役」を目的として使用しているが、あくまで労役をするのは「彼女自身」である。
本人自身の脳を「親」の端末、ホムンクルスたちの脳を「子」の端末として、魔力をエネルギー源として精神ネットワークを構築し、リリス本人とホムンクルスたちの意識を共有させているのだ。
よって制限が掛けられなければ、ホムンクルスが経験したことは本人も経験したと認識するし、その逆もまた然りである。
ゆえに、たとえホムンクルスが倒れたとて、本体であるリリスが無事である以上、次の対策を立てられることには違いないのである。
「しかし次回と言っても、また空間をいじくって移動することが容易に想像できる以上、対策を立てても次に接触できるのは難しそうですね。
仕方ないから、別の方法でアプローチをかけることにしましょうか」
そこまで考えて、リリスは
『ウイッツシュナイダー。調子はどうかしら』
「おや、サンジェルマン。おかげさまで体の調子はいいですよ」
『ふざけないでもらえるかしら。例のノイズを生み出す少女の件だ』
「ああ、そっちですか。いやぁ、お恥ずかしいことに失敗してしまいましたよ」
『……なに? 失敗だと? お前が?』
「ええ、予想以上の能力を隠し持ったいたようで。私としたことがつい穴を残してしまいましたよ」
『……あなたでも、そういう時はあるものなのね』
「お気遣いどうも。ご心配なく、今回得られたデータを、次の成功につなげますよ」
『わかったわ。あなたの能力と、錬金術師として完璧を希求する姿勢は信頼している。
引き続きあの少女への対処は任せる』
「了解しました。そちらもご武運を」
サンジェルマンとのテレパスが切れた後も、リリスはあの少女へのアプローチとして、彼女の情報を集めるための方法について考える。
一つは、目的。世界各地の聖遺物を奪取しているようだが、なんのために集めているのか。一見すると、管理している国も出自となる伝承も保有する機能もバラバラだが、他の聖遺物は全くの無視でこれらを集めているため、なにかしらの共通点があるとみていいだろう。
まずは彼女が今まで奪ってきた聖遺物の情報をまとめなおし、何を目的として回収しているかを調べるのが妥当だろうとリリスは考えた。
そしてもう一つは、能力。今回その力をまざまざと見せつけたノイズのルーツを調べるのは当然だが、それよりも重視すべき問題は
融合症例は、人と聖遺物の相乗効果により大量のフォニックゲインを発生させることができるが、アレはもはやそのような次元ではない。エネルギー量だけで言うなら、自分たちが作っている《神》にすら匹敵するだろう。あの人智をはるかに超えるようなプロテクターでさえ、その膨大なエネルギーの半分程度しか使われていないほどの途方のなさなのだ。
調べることがたくさんありすぎる。そう思っていても、リリスはここで行動を起こさなければいけない気がしてならなかった。ここで頑張らなければ、人類そのものがなくなってしまうような、そんな予感。
さすがにそれは大げさすぎる気もしたが、さっきのことを考えるとあながち気のせいとも言い切れない。リリスはため息をついて、まずは今回の戦闘で入手できたデータを精査することにした。
□
「しかし、最近は気の滅入ることばかりですね」
「ぼやかないの」
「仕方ないじゃないか。根絶したと思ったはずのノイズの復活にイグナイトモジュール殺し、さらにはツングースカ級の攻撃をしてくるパヴァリア光明結社の統制局長。
現場に立つ人間じゃなくても、たまにはぼやきたくなるよ」
長野県松代の風鳴機関本部にて、装者たちが「徹底的にして完膚なきまでの敗北」を喫した翌朝のS.O.N.G司令部では、オペレーター二人が軽い言い争いをしていた。
実際、藤尭の言うことに間違いはない。パヴァリア光明結社とメリュデ、この二つの強大な脅威を相手にして、S.O.N.Gは力も技術も足りていなかった。
この状況で一番精神的に追い込まれているのは、リンカーがないため長時間の戦闘を行うことができないF.I.S.組の三人の装者たちだった。特に、装者のなかでも若い調と切歌は、今にも無茶をしそうな雰囲気だった。
無論、現状をどうにかしようと思っていながらも何もできないでいるのは、司令である弦十郎も同じだ。彼もまた厳しい顔をしながら、自分が力になることができない状況を誰よりも悔しく思い、自分を憎んですらいた。
「……ところで司令、本当に良かったのですか? あのことを隠したままで……」
そう弦十郎に尋ねるのは、彼の右腕として多大な活躍をしてきた緒川慎次。陰から装者たちを支えている人物でもある。
そんな人物だからこそ、弦十郎があることを隠していることに関して、装者たちへの精神的ダメージは好ましくないと共感できるが、それでもあの少女と戦う時のことを考えたら教えておいた方がいいのではないかというジレンマを抱えていた。
そんな小川に対して――本人も同じジレンマにより悩んでいるのだろう――弦十郎も渋い顔で答える。
「藤尭の言う通り、今はなにがなんでも前を向かなければならない状況だ。
少なくとも、これ以上の負担を彼女たちにかけることは悪手でしかないだろう。
だからこそ、少しの間だけ俺達の胸の中にしまっておこうと思っている」
――かつて、他の者から歌を奪う旋律が存在した。
その旋律は、もともとは「他者と手を繋ぎ合う」特性であったが、その者の「救いたい」という想いが、結果的に「他者の歌を奪う」という特性になったのだ。
そしてこの旋律が、絶唱かそうでないかという違いがあるとはいえ、あの少女の旋律と同じ特性であるという予測がなされたのだ。
つまり――
「ノイズを生み出す少女の旋律が、響君と同じ『繋ぎ束ねる』特性かもしれないということはな」
響:完全敗北あきらめ笑顔ダブルピース(ニコォ
メ:完璧勝利どや顔ダブルピース(ドヤァ
ラスボスが主人公と同じタイプ(のスタンド…)という展開はなかなか燃える展開だと自分は思いますので、そういう路線でいくことにしました。え? 後書きの最初のは何だって? さあ、なんのことでしょう……。
ちなみに、冒頭の響たちが出てきたのが時間軸的にEPISODE4の終盤で、最後の司令達がEPISODE5の中盤くらいです。前回から時間が飛んでますが、安心してください。作者の未熟により、また飛びますOTL
最近はXV特報をループ再生して聞きながらだと執筆がはかどっている作者です。本編が待ちきれない。
今回もお読みいただき、ありがとうございました。おまけもいくつかついてますので、よろしければご覧ください。
おまけ①もしメリュデをXDに出してみたら③(二体目編)
レアリティ(初期) :星5
属性 :怒
種族 :聖遺物
リーダースキル:怒属性の受けるダメージを10%(→20%→40%)減少
パッシブスキル:錬金術師の攻撃にブロック効果を適用、毒、麻痺、火傷、封印、即死状態にならない、メリュデのDEFを20%(→40%→60%)上昇(4ターン→7ターン→10ターン)
必殺技1:消えてなくなれ
・敵3体にATKの140%(→150%→160%→180%→190%→210%)の物理ダメージを与え、3ターンの間錬金術師を毒状態にする。
必殺技2:センリツノケンセン
・物理無敵を無視して敵2体にATKの100%(→120%→140%→165%→185%→220%)の物理ダメージを防御を無視して与える。
ステータスは、初期コスト74のアバターと同じぐらいだとお考え下さい。そのほかはご自分でお考えを。
おまけ②ノイズ・アーマーの見た目(言葉で説明)
・手…刃型の手を持ったヒューマノイドがモデル。カラーリングは赤で、それぞれ三本ずつの刃が爪のように装着されている(アニマル型響と同じような感じ)
・腕…一般的なヒューマノイドがモデル。カラーリングはオレンジで、手についていたアイロンみたいなのが腕の外側についていて、何気に防御力をあげている。
・胴体…巨大なヒューマノイドがモデル。カラーリングは緑で、特に特徴なし。
・翼…フライトノイズがモデル。カラーリングは紫で、モデルと同じ形の翼であり、より大きく、シンフォギアのように質量を増大させるように展開することで飛行能力を得る。胴体の背中側にくっついている
・腰…ブドウ型のヒューマノイドがモデル。カラーリングは桃色で、モンスター○ールが付いていそうなところに、モデルのものをかなり縮小したような爆弾がいくつかついている。ちなみに投げると、本家の十数倍の爆発を引き起こす。
・脚…今のところ特にモデルはなし。強いて言うなら、無印EPISODE9に出てきたギガノイズ(?)。カラーリングは黄色で、特殊能力はなし。
・足…一般的なノイズであるクロールノイズがモデル。カラーリングは青で、地面をすべるように移動できるかもしれない。
※以上の部位には、中心などにノイズのコアのような部位が見られる(腕は内側)
・頭…モデルは、強いて言うなら立花響。カラーリングは黒で、イグナイト時の頭の装飾みたいな感じ。というか本人の容姿が、立花響の髪を腰まで伸ばして、目つきをかなり鋭くさせて瞳の色を明度が低い黄色に変えたような感じ。
おまけは以上です。できれば次回の方もご覧いただきますようお願い申し上げます。
オリジナルキャラの挿絵などもあった方がよろしいでしょうか?(作者自身が描くが、画力は期待しない方がいいレベル。描くならペイントか手描きの二択)
-
挿絵はあった方がいい(ペイント)
-
挿絵はあった方がいい(手描き)
-
挿絵はない方がいい
-
どちらでもよい