小さな提督と艦娘日和   作:SAMICO

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米軍の明石ことナスタージ技術少佐が来日した。
そしてその噂を聞きつけて明石も日向を連れて急遽名古屋へ
3人の魔改造馬鹿が総結集

日米夢の装備開発コラボ

カオスネタ回です。
今回は短めです。

今回は米軍で開発中の『レールガン』のお話です。


※技術的なものは詳しくないのでフィクションとしてお楽しみください


日米コラボ・魔改造トリオの装備開発計画Ⅰ―真・日向と試製超電磁砲―

レーザー兵器システムの開発データは、米軍との約束通り、アメリカに提出した。

そんな中、『米軍の明石』ことナスタージ技術少佐が日本にやってきた。

 

滑走路が完成したセントレア(中部国際空港)へ、米軍機で乗り付ける予定だ。

出迎えには、司令官トリオ(湊・電・睦月)と夕張が、一部工事中のセントレアロビーに来ている。

「湊。ナスタージ少佐は、()()()()だか、知っているのですか?」

「んー。最近陽子とIP電話で話してるんですけど、『()()()マッド・サイエンティスト』らしい、ですよ?」

電と湊の会話を、睦月は興味深そうに聞いている。

睦月は猛特訓の末、レーザー兵器システムの()()を、ものにした。

低燃費で、敵航空機の()()()()()()を、焼き切って落とす。

訓練に付き合った、赤城の艦載機を次々墜としていき、次に加賀のSHー60Kや橘花改も、狙撃していく。

防空駆逐艦として、対ハープーン要員になるだろう。

そして、その演習の為に、大量のボーキが必要となり、結衣は()()()()だった。

 

「なんでも、明石も来るらしいですよ。真・日向の第二副砲に悩んでるらしいです」

「そうなんですか?」

 

紆余曲折を経て、日向の艤装が完成した。

基準排水量(実艦換算)八万トンの、恵海改二航を上回る、十万トンの超ビッグ艤装。

霊子を効率的に伝達する、霊子結晶フレームを採用。

そして、主砲は試製51cm()連装砲に、第一副砲は試製5インチ三連装速射砲――睦月や恵海の持っている連装砲の三連装版――、そして試製霊子結晶超大型増設バルジ搭載という、

恵海は何でも熟せる重雷装航空戦艦に進化したように、日向は大和の系譜を継いだ、大艦巨砲主義の終着点・()()()()になった。

でも、明石は第二副砲に悩んでいた。()()最新技術を取り入れたい。

そう夕張に相談した時、ナスタージ少佐来日の話を聞きつけて、飛びついたのだ。

 

夕張の説明を聞くと、湊は苦笑いである。

「なんか、嫌な予感しかしないのです」

「だね」

二人の秘書艦(電・睦月)も、お互い顔を見合わせて苦笑いだ。

 

待っていると、大柄の米海軍制服に身を包んだ、ジ・アメリカンな女性が、バッグを持ってやってくる。

各部が色々でかい(ボン・キュッ・ボン)、チリチリウェーブの、ブロンド(金髪)青目の女性だ。

四人の姿を見つけると、朗らかに声をかける。

「ハロー!リア・アドミラル・ロウアー・ハーフ・タカナシ、イナヅマ、ムツキ、ユーバリ!お招きいただいて感謝いたしマス!」

湊と睦月と夕張は英語は普通に話せるが、英語が苦手な電が必死に勉強したのが、()()()()()()瞬間だった。

金剛くらいには、普通に日本語が堪能なのである。

「中部警備府を預かる、高梨湊准将です。あまり堅苦しいのはなしで、気楽にお願いします」

「オゥ!助かりマス。こちらの艦娘艦隊も同じデース!HAHAHA!」

ステレオタイプなアメリカ人のように笑い出すと、四人も笑みが零れる。

 

 

夕張とナスタージ少佐が工廠にやって来ると、待っていた明石を紹介して、早速本題に入った。

「……という事なんです」

「Huh…それじゃあ、今、米軍で開発中の()()を試してみるかい?」

ナスタージ少佐がタブレットを取り出すと、図面を見せる。

『こ……これは……』

二人が驚いた顔をして、ナスタージ少佐の顔を見る。

「そう。超電磁砲(レールガン)さ」

 

レールガンとは、物体(砲弾)電磁誘導(ローレンツ力)で生み出されるエネルギーによって、撃ち出す装置である。

砲身の中を、加速しながら進んで、飛び出したAPFSDS弾の初速は、超音速(マッハ6)に達する。

これは、対空・対ミサイルに有効だ、と言われている。

 

英語に会話が切り替わり、ペラペラと喋るナスタージ少佐に、二人共真剣にメモを取りながら、熱心に聞き入っている。

「これ、砲身に霊子結晶の混ざった鋼材、使いましょうか?」

「そうですね。霊子が強ければ、更に加速可能かもしれません」

その解説を聞いて改善点を話し合う二人に、ナスタージ少佐も、楽しそうな笑顔になる。

「オー!”カイゼン(改善)”だね。ジャパニーズの技術力には、いつも感心させられるネ。さすがは技術立国ニッポン」

『はい!日米共に、手を取り合って()()して行きましょう!』

二人が、ナスタージ少佐の手を取り合って、()()()()をする。先日のあの発言は、どこに行ってしまったのか?

ここに、後に日米の補給関係者を()()()()()()()、魔改造トリオが結成された瞬間だった。

 

という訳で、三人の魔改造技術者は、工房に数日間籠って、ああでもないこうでもない言いながら、レールガンを製作している。

結衣も面白がって、()()()()()を手配してくれる。でも、ちょっとプライベートで忙しいから、顔は出してこなかった。

それに混ざっている恵奈ちゃんも、楽しそうに眺めている。

この間夏休みが終わり、夏休みの宿題の自由研究を提出したのだが、恵奈だけ()()()()()いた。

サイエンスマジック(科学的マジック)を研究したのだ。

発表会で、数々のサイエンスマジックを披露して、自由研究コンクールの、()()()()に選ばれたのだ。

来年は、さらにぶっ飛んだものをやる予定らしい。

あだ名が、恵奈ちゃんから『恵奈()()()()』になった。

サイエンスマジックを、もっと見てもらいたい恵奈ちゃんは、動画配信サイトの『MeTube』に、科学実験の動画を、暁と一緒に上げ始めた。

コンビ名は『エナツキ』である。

きちんと両親と湊や結衣(大人達)に相談して、既に音楽系『MeTuber』となっている、ザ・デストロイヤーズにも相談して、彼らの監修の元に、数本上げている。

余談だが、ザ・デストロイヤーズの広告収入は、軍に入ることで、()()()()をクリアしている。

 

という訳で、完成すると、埠頭の岸壁で釣りをしていた日向を呼び寄せて、

試製霊子加速超電磁砲(スピリチュアルクアンタム・レールガン)を取り付けると、日向と共に埠頭に出てきた。

今日も、沖合で第2艦隊が演習中である。天龍龍田と電以外の六駆と雪風が、()()()()()()演習中である。

日向が海面に降り立つと、カッと目を開いて、艤装を展開させる。

高貴な白銀色の、巨大な艤装に、呉鎮守府の艦隊章ロゴと、日向のパーソナルロゴ(DDH181ひゅうがのロゴ)入りの、日向型要塞戦艦一番艦『(ネオ)・日向』である。

要塞砲のように取り付けられた、両肩の試製51cm三連装砲に、腰の5インチ三連装速射砲、全身を覆う白銀色の増設装甲に、展開式の右肩に搭載されている、試製霊子加速超電磁砲……

 

「取り敢えず、ぶっ放してみますか?」

「分かった。()()()()()()()()()()()()、撃ってみる」

 

艤装を真っ赤に赤熱させて、レールガンをぶっ放した。

 

ギュオーーーーーン!!

 

パリーン!ガシャーン!

 

取り敢えず、発射時の轟音とソニックブーム(音速衝撃波)で、庁舎のガラスは()()割れた。

 

その頃、沖合の天龍は、警備府の大爆音に、嫌な予感を覚えていた。

「なんだ?あの爆音は、また夕張が変な実験でも……ッ!?」

摩擦熱で赤熱した砲弾は、ぐんぐん飛んでいき、恐ろしい速度で、沖合にいた天龍の艤装に直撃。()()()()()ので、コアは守られて無事だったが、艤装が木っ端微塵になり(コア以外の艤装が完全破壊され)、彼方に吹き飛ばされていった。

「ぎゃあああああああああああああああああああ!?」

「天龍ちゃん!?」

『天龍さーーーん!!!』

ちょうど、散開陣形演習中だった為に、被害は天龍()()だったが、彼方に吹っ飛んでいった天龍を救出に、皆全速力で、沖合に向かっていった。

 

 

 

その大惨事を、双眼鏡で見ていたナスタージ少佐が、

「うむ、威力は絶大。戻ろう」

と、しれっと言うと、

『そうですね』

「まあ、そうなるな」

二人が同意して、日向は肩を竦めて、苦笑いを浮かべる。

 

 

だが、ここまで大騒ぎを引き起こしている為、当然司令官トリオがすぐに出てくる。

「なんですか?何を引き起こしたんですか!?」

「夕張!明石!場合によっては、()()()()()なのです!」

「取り敢えず、アメリカの我那覇さんには、連絡を入れておきました」

三人共、激おこぷんぷん丸である。

 

『オウフ』

三人共にがっくり項垂れるのを見て、埠頭に上がりながら、日向は肩を竦めた。

「まあ、そうなるな」

 

 

事情を聞く頃には、()()()()()()龍田が、天龍を抱きかかえて戻って来る。

ちょうど、お出かけ中だったオフの結衣は、呼び戻されて早速、ガラスの修理等を手配している。

軽傷者が数人出た為、そっちは山本少佐等医療部が出動している。

天龍も、高速修復材を使った、緊急入渠が行われる。

龍田は即座に、()()()()()を正座させてから、太ももにコンクリートブロックを載せて(抱石の刑で)、三時間ほど説教を始める。

その様子を、司令官トリオと日向が、生暖かく見守っていた。

説教されている三人は、地獄の苦痛と、精神的苦痛で、皆半泣きである。

その間に村上建設がやって来て、ガラスや破損箇所の修繕を行ってくれる。

 

漸く龍田地獄(抱石の刑)から開放されると、結衣がやってくる。

「はい、明石」

『修理代80万円也』の借用書(請求書)である。明石は、また結衣に借金をする羽目になったのだ。

「修理代、結衣が立て替えといたから。ついでに()()()()してくれてこれだって。三人で相談して、返してね?」

結衣の笑顔は言外に、『80万円分の()()()()()()()()』と、言っているようなものだった。

『オゥフ……』

明石と夕張は、がっくり項垂れた。

 

それとは別に、日向と明石には、湊から減給処分が言い渡され、米軍でもナスタージ少佐に、減給処分が言い渡された。

通常時は、レールガンの出力制限をかけられ、()()()()()()()()()()()()()のオーバーロード発射禁止が言い渡された。

低出力のレールガンは程よい速度で、榛名と行ったミサイル迎撃演習も、いい成績を残している。

そして、大砲の塊と、必殺砲を搭載した日向は、『呉の超弩級()()』と、呼ばれることになる。

 

そして、木っ端微塵になった天龍の艤装を見て、夕張が()()()()()()()()をほざいた。

「せっかくだから、天龍の艤装も()()()して、そのまま天龍と龍田を、お揃いに()()しましょう!」

「おお、さすが夕張さん」

「いいネ!天龍への()()()にやろう!」

 

そんな三人に、回復した天龍が苦笑いだ。

「こいつ等、懲りてねえな」

「でも、天龍ちゃんと()()()()()()なら、許してあげるわ」

そう言うと、抱き付く龍田に、天龍は顔を赤くする。

その様子を第2艦隊の四人が、にまにまと見ている。

 

今日もいい艦娘日和である。

 

 

 




次回も魔改造トリオ回です。


LaWSもレールガンも
『全力でぶっ放せばトンデモ威力だが効率が悪すぎて実用性なし』
という設定になっております。

そして対潜性能一切なし。
つまりはDSキラーを倒す武器ではないってことです。

70話達成
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