トウホウクエスト   作:さんにい

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 **********

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そんな、魔理沙まで……」

「この人でなしーー!!」

 

 

  本日三回目となるその台詞が辺り一面に響いたところで、魔理沙は目を覚ました。

 

  そこで、目の前に広がっていたのは、知らない天井…………などではなく、よーく知っている天井。

 

  博麗神社の、天井であった。

 

 

 

 

 

 

  意識を取り戻した魔理沙は、体を起こし、声の方に目をむける。

  そこにいたのは果たして、姉妹のような格好の、赤い巫女と緑の風祝。よくもまあ相変わらず、元気な奴らだ。

 

  しかしそんな彼女らに、いつもとは違う、“異質な点” が一つ。それは……

 

 

「あら魔理沙、目が覚めたの?

  おはよう、そしてお疲れさま」

「……ああ、そうだな。くっそ、あとちょっとだったのになー」

 

 

  ここで不意に声を掛けられたが、魔理沙は特に驚くこともなく、普通に応対する。

  ……自分の家でもないのに、寝起きで不意に声を掛けられても普通に接するところ、彼女が神社に入り浸っていることがよくわかる。

  最も今は、声の主が側にいることに予想がついていた、ということもあるが。

 

  問題の、目が覚めた魔理沙に突然掛けられた声の主。それは、

 

 

「まったく、せっかく助けたんだから、最後まで行きなさいよ」

「……ついでだったくせに」

 

 

 

 

  他ならぬ、十六夜咲夜だった。

 

 

 

 

「ところで、魔理沙はアレをどう思う?」

「……こう言っちゃなんだが、格好悪いと思う。まあ、ついさっきまで着けてた私が言えることでもないけどな」

 

 

  少し前に倒されたはずの咲夜の声にも驚かず、魔理沙は言われるがままに、反射的に顔の向きを変えた。まだ目が覚めたばかりなためか、あまり頭が働いていないようだ。

 

  そしてその視線は、先ほどの二人へと方向が定められた。

  彼女の言う “アレ” とは、たった今魔理沙が思った “異質な点” であった。

 

  その、幻想郷においてすら、非日常的な光景。

  二人の言う、変なものとは、

 

 

「早苗、そっちに向かったわ! 尻尾を狙うのよ、尻尾を!!」

「わ、わかってますよ!

  くそっ、意外と速いですね! やっぱり魔理沙さんの遅いと私たちの遅いではレベルが違うんですよ!」

 

「……今思ったんだが、アレって前に香霖とこで見た、しゅのうける、ってやつに似てるな」

 

 

  二人の目元にある黒塗りの、VRゲーム機(幻想の対極)のことである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あら、魔理沙。あとちょっとだったのに、残念ねぇ。まさか、あの九尾の狐にやられるなんて」

 

 

  そのままゲームで格闘する霊夢と早苗を観察していた二人だったが、魔理沙への呼び掛けに、その非日常的な光景から意識を逸らす。

 

  ちょうど魔理沙と咲夜を挟んで、霊夢たちとは部屋の反対側。そこには、新たな声の主を含めた、二人分の影があった。

 

 

「おう、紫。ってか、最後の敵が自分の式って、ちょっと趣味悪くないか? なんか性格は全然違うっぽいが」

「あら、あの次には藍がいたのね。

  でも、確かに魔理沙の言うとおりだわ。私がやられたのも、やたら真面目な美鈴だったし……氷のダンジョンには、妙に頭の良さそうなチルノとかいなかったかしら?」

 

 

  魔理沙に労いという名の皮肉を掛けた声の主、八雲紫は、二人の苦言にも悪びれずに答える。

 

 

「まあまあ、だって、その方がわかりやすいじゃない?

  ほら、妖夢もそう思うでしょう?」

 

 

  紫に名を出されて、もう一つの影、魂魄妖夢はビクッと震えた。

 

 

「…………それは、開始して四半刻もせずに墜ちた私への嫌がらせですか」

「……ププッ、そう言えばお前いたなあ。いやあ、すっかり忘れてたぜ」

「ふふっ、確かあれは、最初のダンジョンだったかしら? いきなり出てきたゴーストに……ふふっ、

  あ、思い出したら笑いが……ククッ」

「そっ、それ以上はやめて下さいっ!!」

 

 

  相次いでからかう魔理沙と咲夜に、妖夢は顔を赤らめた。

 

  ……それは、最初のダンジョンに入った直後。

  地上が見えないほど高い橋を渡っている最中に、突然ゴーストが現れたのだった。

  敵との初遭遇に、他の四人は興奮していたのだが、妖夢だけは。

  動き、攻撃をしてくる幽霊にひどく驚き、逃げようとして、足をすべらせて。

  それが、運悪く、手すりもない橋の端っこだったため、そのまま……

 

  その時、早苗の「人でなしーー!!」という叫び声が轟いたのは言うまでもない。

 

 

「……いい加減、その幽霊嫌いを直した方がいいわよ。あなた、半分幽霊なんだから……」

「それとこれとは話が別ですっ!!」

 

 

  いつまでも苦手を直さない、友人の従者にこめかみを押さえつつ、紫は改めて魔理沙たちの方へ向きなおった。

 

 

「それで、魔理沙。どうだったかしら? 私の境界を操る程度の能力をフルに活かし、五感はもちろん感情までゲームの登場人物とリンクさせた、私考案の(スーパー)バーチャルリアリティー! 『トウホウクエスト』は!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  それは、今日の朝早く。

  寝坊助な人は、起きたとしても時計を見て二度寝をするような時間のこと。

  そんな時間から、魔理沙は博麗神社に来て、霊夢とお茶を飲んでいた。

 

  するとそこに、突如として二つの隙間が開いた。

 

 

「うおっ!? ……って、咲夜に早苗か? なんでまた、スキマから出てくるんだ?」

「こっちの方が聞きたいわ。お嬢様と妹様がお休みになって一息ついていたら、急に飲み込まれたんだもの」

「いてて………。私もそうです! 朝ごはんの用意をしてたら、突然……」

 

 

  そう話す二人に、霊夢はこれ見よがしに大きくため息をついた。

 

 

「はぁ……ったく、どうせまた紫が悪巧みしてるんでしょ?

  ゆかりぃー!! この光景を見てるのはわかってるんだから、早く出てきなさい!」

 

 

  すると境内の一角に、先ほどと同じ隙間が開き、中から二つの影が現れた。

 

 

「はいはーい、呼ばれて飛び出てなんとやら、みんなのアイドルゆかりんでーす!!」

「あれ? 妖夢までいるのか。何やってんだ?」

「わ、私にもさっぱり……

  突然、紫殿に呼ばれて。そのまま……」

 

 

  明らかに被害者な妖夢の発言を受けて、全員の視線が紫に集まった。

 

 

「ねえ、さすがに無視は酷くないかしら?」

「うっさい。今度は何企んでるのよ」

「わぁ、怖い。ゆかりん泣いちゃうわー、しくしく」

 

 

  …………………。

 

 

「……わかったわよ。冗談はこれくらい。

  さて、今日集まってもらったのは他でもない…………

 

 

 

 

  ……第一回、幻想郷大ゲーム大会を開催しまーす!!

  あ、もちろんただとは言わないわ。クリアすれば、どんなものよりも貴重なお宝を手に入れられるわよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうだな、今言った問題点はあるけど、まあ面白かったな。

  まったく、紫が人を喜ばせるなんて珍しいぜ。明日には槍でも降るんじゃないか?」

「そうね。私もなんだかんだ、楽しませてもらったわ。これで裏がなかったら、貴方という妖怪の定義を根本から疑う程度には」

 

 

  紫の感想を求める言葉に、魔理沙たちは素直にプラスの評価を与えた。普段の紫の信用度が透けて見える評価だが、そんなことで妖怪の賢者はめげない。

 

 

「そうよね!? いやー、河童に無理言って作ってもらって良かったわぁ。

  こんな代物、外の世界にもまだ存在しないわよ! ふふふ……」

 

 

  最後に少し不穏な何かを魔理沙は感じたが、気にしないことにした。

 

  うん、私には関係ない関係ない。

  それと、この黒箱眼鏡を作る段階で犠牲になったであろうにとりたちには、祈りを捧げておく。

 

 

「……やっぱり、何か企んでるのかしら」

「咲夜、この世には知らぬが仏、って言葉があってだな」

「あら、私は仏教徒ではないわよ」

「私も魔理沙さんに同意します。紫殿がこうなっているとき、深入りしていいことは確実にありません」

 

 

  話の内容が少し物騒になってきた中、魔理沙はふと何気なく、母屋の外の空を見上げた。

  ゲームを始めた時にはまだ朝だったが、もう昼も過ぎ、日が傾きかけている。そんな、少しだけ赤みがかっているような、そうでないような境界の空には雲一つなく、始まったばかりの秋の、空の高さを存分に感じさせた。

 

 

「でも、楽しかったのは本当だな。

  ……なんか、こんな気持ちになったのは初めてだぜ」

 

 

  ぽつりと呟いたその心は、誰の耳に届くこともなく、どこまでも続く空色へと静かに溶けていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  ***

 

 

 

 

 

 

 

  魔理沙が墜ちてから、現代の時間で言えば十五分ほど経ったころ。

 

 

「今よ! 食らいなさいっ、『夢想天生』!!」

「こっこれは! 博麗の巫女に代々伝わりし禁断の最終奥義、夢想天生っ!

  それをこの歳で、しかもこのピンチにて成功させる霊夢さんっ! さすがです! 私にできない事を平然とやってのける、そこにシビれる! あこがれるゥ!」

 

 

  それまで脱落組の話し声でざわざわしていた神社内に、一際大きな音が響いた。

 

 

「しゃっ! 終わったーー!!」

「ゲームクリアです!!」

「お、やっと終わったみたいだな」

 

 

  音の発生源を見ると、そこにはゲーム機を外し、ガッツポーズをする霊夢と早苗の姿があった。

  ちらっと見えた、霊夢が持つその黒箱眼鏡の画面には、紙吹雪とともに「CONGRATULATIONS!」という文字が書かれていた。

 

 

「おめでとう、霊夢、早苗。よくぞクリアしてくれました! それでこそ、作者冥利に尽きるわぁ」

「あら紫、まだいたのね。ったく、こんなことで、私の折角の休日を潰さないで欲しいわ」

「霊夢さんは毎日が休日みたいなものでは……」

「あれ? 妖夢さん、いつからいたんですか?」

「……………………!!」

 

 

  やはり最後までやり遂げたからであろうか、二人の口調は軽い。どことなく弾んでいるような、そんな印象を魔理沙は受けた。

 

  やっぱり霊夢でも、こういうので気分が上がったりするんだなあ。

 

 

「で? 紫、約束のお宝は?」

 

 

  前言撤回。ただ金に目が眩んでいただけだぜ。

 

  目を¥マークにして紫に迫る霊夢に対して魔理沙は呆れたが、彼女自身もお宝について気になっていたのは同じだった。

  それは咲夜、早苗、妖夢も同じなようで、霊夢と紫の方をじっと見つめている。

 

  果たして、なによりも貴重なお宝とは、一体どんなものなのだろうか。

 

 

「まあまあ霊夢、落ち着きなさい。ほら、他の四人も。

  ところで、つかのことを聞くけど。五人はこのゲームを通じて、お互いに何か感じることはなかった?」

「何かって何よ」

「だから、それはすぐ墜ちた私に対する…………」

 

 

  妖夢がまた苦々しい顔をしたが、その言葉は不意に遮られる。

 

 

「あ、そういえば。私、霊夢さんが崖から落ちたとき、失いたくない、って思いました」

「ああ、そういう感じのやつね。それなら私も、魔理沙を守ったときには、ついでとはいえ助けなきゃ、とか考えた気がするわね」

「それくらいだったら私も。こいつら守ってやらなきゃ、とか思ってたわ」

 

 

  早苗が口を開いたのをきっかけに、次々とみんなの声が出てきた。

 

 

「魔理沙は、どうかしら?」

「………………。せ、折角ここまで来たんだから、誰も欠けることなく終わりたい、とか思ってた、か? なんか、そんな気がするぜ」

 

 

  紫は全員の声を聞き終えると、満足そうに何度も頷いた。

 

 

「そう、それよ!! 辛く厳しい道のりをみんなで乗り越え、そこに生まれた絆! そこにこそ、素晴らしい価値があると思わない?」

「なんか、某跳躍系漫画雑誌っぽいノリですね」

 

 

  紫の力説に、魔理沙は改めてこのゲームでの道のりを振り返った。

 

  絆、か……。確かに、あの感情は、そういった類いのものだったかもしれない。

 

 

「……で? お宝は?」

 

 

  霊夢の言葉に、魔理沙は思考を中断した。

  再び紫へと視線が集まる。

 

 

「…………え? だから、今言ったでしょ?」

「へ?」

「もう、察しが悪いのねえ。

  だから、そういった絆ってのは、お金で買えるものではないでしょう? それこそ、何よりも貴重なお宝じゃない」

「ほ、他には?」

「? 何も無いわよ? ああ、強いて言うならそこまでたどり着いた思い出、とかかしらね」

 

 

  そういい放ち、またも満足気な顔を紫はしていた。

  やっぱり青春バトルものは王道よねー、とかなんとか呟いている。

 

  反対に、人間たちの心はどんどんと温度を下げていった。

 

 

「……………。咲夜、」

「ええ。どうやら、考えは同じようね。」

 

 

  そう呟き、咲夜が時間停止を発動する。

  普段は異変やらでよく対立するが、今、この場だけは、五人は以心伝心の状態だった。

 

 

「!? って、咲夜? どうして、私を羽交い締めにするっの、かしら?」

「いえ、ね。ただ、私たちにステキな絆とやらを教えてくれた妖怪の賢者様に、お返しをしたい、って思っただけよ。

  早苗、あなたも押さえるの、手伝ってちょうだい」

「了解です!」

 

 

  そう言って、咲夜と早苗が紫を押さえつけた。さすがの紫も、“悪魔のメイド” と “現人神” 相手では、身動きが取れないようだ。

 

  ……あいつが本気を出せば人間の一人や二人、風の前の塵に同じだが、まあさすがにこの場でそんな、妖怪げないことはしないだろう。

 

  その隙に魔理沙は、ついさっきまで自分が使っていた、VRゲーム機を拾い上げた。

 

 

「えっと確か……おお、起動したぜ」

「……ねえ、魔理沙。一応言っておくけど、それは四人前後でプレイすることを目安に作ったゲームであって、決して一人用ではないわよ?」

「ああ、そういえば最初にそんなこと言ってたな。でも、一人で遊べない、ってわけではないんだろ?」

 

 

  魔理沙の言葉に、紫は青ざめた。先ほどまでのはつらつとした表情は、もはや見るかげもない。

 

 

「難易度選択か。えっと、私たちがやったのが “Hard” だったから、ここは “Lunatic” に……

  ん? なんだこれ、“Impossible” ?」

「そっ、それはっ! 半分ふざけて作った難易度だからっ

「んじゃあこれで決定だな」

 

 

  そう言って、魔理沙はボタンを押した。そのまま、ゲーム機を構えて紫の方へと近寄る。

 

 

「ね、ねえ。今言ったけど、このゲームは一人でクリアできるような難易度じゃないのよ?」

「まあ、そうだろうな。だから別に、最後まで行け、とまでは言わないぞ?」

 

 

  一歩、また一歩。

 

 

「それにさっき、“Impossible” って言ってたわよね? その難易度、敵の攻撃力が馬鹿みたいに高いのよ? このゲームの特性上、私の身体がめちゃくちゃ痛くなるじゃない」

「それが目玉なんだろ? すーぱーばーちゃるりあなんとか、ってやつ」

 

 

  糸に引っかかった虫に対して、逃すまいと近寄る蜘蛛。あるいは、罠にかかった獲物を、確実に仕留めようと忍び寄る狩人。そんな構図だった。

 

 

「そ、それにっ! これは、とっても精密な機械だから、落として壊れないようにするために、途中中断とかは、で、出来ないのよ?」

「良かったじゃねえか! お前が諦めるまで、存分に絆を深められるぜ!

  まあ、相手はいないがな!」

 

 

  そう言って笑う魔理沙。どんどん顔から生気が抜けていく紫。ついに説得を諦めたのか、紫は周りに助けを求め始めた。妖怪の賢者が、なんとも情けない姿である。

 

 

「え、えーっと、この二人は、駄目ね。霊夢もすっごく機嫌がいいし……

  そうだ! 妖夢、妖夢ならっ……!」

「…………………紫殿」

 

 

  妖夢は苦笑いをして、

 

 

「さすがにこれは、自業自得では…」

 

 

  トドメを、刺した。

 

 

「はいっ、時間切れだ! じゃあな紫、ステキな冒険の世界へ逝ってらっしゃい!!」

「ちょっ、まっ!!」

 

 

  そのまま魔理沙は、紫の顔に、勢いよくゲーム機を取り付けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  一仕事終えた魔理沙は、一人縁側へ出て、また空を見上げていた。

 

 

「くっ……こうなったら、私にも意地があるわ。こんなゲームの一つや二つ、一人でクリアしてみせるわ!」

 

 

  先ほどと変わらず、空には雲一つない。もう夕方の足音が聞こえてきそうな大空には、妖精や幽霊が、今日も呑気に漂っている。

 

  ……あ、ルーミアが飛んでる。

 

 

「……って、初期ステータス低っ!

  そういえば、このモードだけにそんな機能付けた気がするわ。ああ、昔の私、そんな無駄なことはやめるのよ……」

 

 

  風が冷たい。

  夏が終わったばかりで、まだ日差しは少し厳しいが、風はもう秋の様相を魔理沙に見せていた。

 

  風の音にぞおどろかれぬる、だっけか。前にパチュリーのとこで見たような気がする。

  ……もう少ししたら、穣子のとこで芋、貰ってこようかな。あいつ、自前で育ててる芋も結構美味いんだよな。

 

 

「ちょっ、なによこいつら! 固っ、そして痛っ! くそぉ、フェアリーのくせにっ、フェアリーのくせにっ!」

 

 

  魔理沙はふと、紫の言葉を思い出していた。

 

  ……絆、か。

 

  それを聞くと、すこしくすぐったくなる。魔理沙は思わずにやけて、すぐに顔を振った。これではただの気持ち悪い人である。

 

  しかしそれは、確かに感じられた。今まで、仲は良かったが、こうして一致団結してみんなで何かを成し遂げる、ということはなかったのだ。

 

  初めて感じたこの気持ち。霊夢たちは怒っていたが、お宝と聞いて、魔理沙は腑に落ちたとともに、自分の心が少しだけ輝いたのを感じていた。

 

  まあ、こんなことみんなには内緒だけどなっ。

 

  そんな、幻想少女の心の内。

  覚妖怪が覗いたならのば、きっと面白いことになっていたに違いない。

 

 

「こっ、こいつ本当に、あの無駄にデカイ図書館の、司書なの? ただの使い魔のくせに……

  あーもうゆかりん怒ったわよ、こっちもスペルを使っ!……って、そ、それだけはやめて!!

  いい子だから、ね、ね!? こっちに来ないで……って、言ったそばからぁ!

  もうやだぁーー! 誰かー!! たすけてえぇぇぇ!!!」

 

 

  魔理沙は、三度(みたび)空を見上げる。

  どこまでも透き通った、秋晴れの空。

 

  ……今日は、いい一日だったな。

 

  その思いは、きっと溶けて薄まることもなく。この空のように、どこまでも続いていくに違いない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  ~五時間後~

 

 

 

「く、クリアー! したわ、よ……」

 

「お、やっとか。遅いぞ、霊夢がさっきから眠いってうるさいんだ。

  にしても日が短くなったなあ。もう真っ暗だぜ………お、蜜だ」

 

「……何、それ?」

 

「ふー、ふー……焼き芋よ、見たらわかるでしょ。急に魔理沙が食べたいって言い出たから………熱っ」

 

「にしても紫殿、最高難易度を一人で踏破するとは、さすがです……!

  あコレ、美味しいですね」

 

「さすがは、腐っても妖怪の賢者……というか、単に製作者だからかしら。………おお、本当だわ、おいしい。今度お嬢様に買っていこうかしら」

 

「私は猫舌なので、もう少ししたら頂きます。

  どちらにせよ、紫さんは私たちに出来ないことを……!

  そこにシビれる、あこがれる

「それはない」

「それはないな」

「まあ、それはないわね」

「……………」

 

「そうですね。自分で言っていても思いました、それ」

 

「…………ふふっ、もう少し、優しくしても、いいの…よ…………………」

 

「あ、倒れた」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






ゆかりんのネタキャラ感が半端ないですが、まあ仕方ないよね!


Q、結局どういう話?

A、ゆかりんが、自分で開発したゲームをみんなにやらせた話

痛覚共有って、すごいですよね。どこぞのエ○ァかて。
まあ、あちらと比べるのはおこがましいにも程がありますが。

ちなみに、


Q、暗号のとこの、乱雑に書かれたヒントの謎は?

A、もともとヒントがなかった為、完成直前でにとりが「こんなの解けるわけねえだろ!!」って入れたやつ

あれをノーヒントで解けた人は、名探偵って名乗っていいと思います。




さて、初投稿の拙い作品ではありますが、ここまでお読み頂き、誠にありがとうございました。
またどこかで、お会いできるかもしれないし、できないかもしれませんが………
その時は、どうかよろしくお願いいたします。

それでは、ここまでお疲れ様でした。そして、本当にありがとうございました!!
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