先代巫女と行く幻想郷生活   作:篠崎零花

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ほのぼの目指してますと言えそうな内容……だと思いたいです。
いや、まあ、大体異変とかがなければ平和なところですが。


因みに今回は文章が短めです。
それでも宜しければ下から本編ですのでどうぞ。

※タイトルをほんの少し変えました。目立たないので分かりづらいかと思いますが、これで違和感はないかと


第15話 “寺子屋の中にいる”

そこを開けるとそれなりの子供がいた。

多分今日は少ないのかな?

 

 

 

「あー、とりあえず皆。こっちを見てちょうだい」

 

そういうとそれぞれ好きなことをしようとしていた子供たちの視線が私に一斉に向いた。

 

 

「しばらくあんた達のことを見ることになった博麗霊夢よ。宜しく」

 

「…おめでた色だー」

 

軽く自己紹介をしたら、数人いるうちの子供にそう言われた。

見てくれ的には確かに間違ってはないんだけどさ、そうじゃなくって。

おめでたいとされる紅白ってだけだよー?

 

「確かにおめでた色だけど、そういう色の名前じゃないのよ?正確には紅白っていうのは分かってるわよね?」

 

「じゃあ、紅白巫女?」

「おめでた色じゃなくてー?」

「紅白巫女さんってことだよね!」

「普通に紅白巫女だー」

 

あなた達ねぇ…。

しかも、疑問形じゃない子が紛れてるし。

 

 

「ええ、そうよ。…とにかく、今日はしばらく見てるから気軽に話しかけてちょうだいね」

 

 

「「「はーい」」」

 

という返事を皮切りに子供達が私を囲うようにして近寄ってきた。

は、反応が早いね、あなた達。でも紅白巫女だの、おめでた巫女だの言わない。特におめでた巫女は違うから。

 

 

 

 

それからしばらく質問攻めにあったあと、休憩時間になったらしいので遊んであげることにした。

 

「れーむ。れーむも遊んでー?」

 

「はいはい、なにで遊ぶの?」

 

 

そう聞いたら、満面の笑みを浮かべて

「鬼ごっこー」

 

な、なるほど。そうきたか。

そうとなれば…

 

「あら、そうなの。…覚悟はいいわね?」

 

「えー、覚悟って遊ぶだけなのにいるのー?」

 

「真面目に返されるとふざけにくいじゃないの」

 

思わず苦笑いしちゃうぐらいにはね。

あ、もしや真顔で言ったのが駄目だったか?

 

「れいむってふざけるのが下手なのかなー」

 

「多分下手なんだよ。○○くん相手にすぐにつっこまれてるしー」

 

 

聞こえてる聞こえてる。

少し離れてるだけだから聞こえてるよ。

 

「あら、そう聞こえる場所で話すってことは混じりたいとして受けとるわよー?」

 

「「えー」」

 

そんな風に言っておきながら顔はそんな不満そうじゃないのってどういうことなの。

そんなに遊びたいの?

 

……分からないし、かまにかけてみるかな。

 

「あら、別にこの子とこの子が連れてきた子と遊ぶから別に無理しなくていいのよ?」

 

 

「私達も遊ぶー」

 

「鬼ごっこを○○くん達だけでするなら私達も混ざるー」

 

うん、釣れた。

んじゃ、今ここにいる子供達を相手に遊んでやるぞー。

 

 

「あ、でもおめでた巫女が鬼だよー?」

 

「だからおめでた巫女じゃ…。……はいはい、分かったわよ。ただこのままじゃあれだし、私は空を飛ばずに歩いて捕まえるわ」

 

あ、不満そうな子がいる。

いいハンデだと思ったんだけどな。

 

「えー、歩いてー?」

 

「鬼ごっこって追いかけて遊ぶごっこじゃないの?」

 

「私が走ってやったらあんた達より速いし体力もあるんだから普通に勝っちゃうかもしれないからよ。ほら、手加減してあげるんだからそれ相応で来なさい」

 

「この巫女優しい!」

 

「なんかれいむがお姉さんに見えるー」

 

なんだそりゃ。

年齢的にはあなた達より完璧にお姉さんでしょうが。

あと優しいとかやめい。厳しくしたつもりはないし、私とは今日が初めてでしょうが。

 

 

 

 

 

 

 

そうやって遊んでたらかなり時間が過ぎてた。

うん、そろそろ帰らないとな。

 

「あー、悪いけどもそろそろ帰るわね」

 

「え~…」

 

「あともう1回ー」

 

あれ、いつの間にか仲良くなっちゃった?

なれてたら嬉しいんだけど、あまり遊んでると神社に帰れないんだよなー。

 

「ほら、お前達。あんまりワガママを言うんじゃない。……それにしても霊夢。いつの間に仲良くなったんだ?」

 

凄いナイスタイミングで来た。

まあ、子供達も一部不満げな子がいるけど返事してる。

よかったよかった。

 

「それは私が聞きたいわ。普通に遊んでいただけだから」

 

「そ、そうか。…それで、もう帰るのか?」

 

「ええ、そうね。ちょっと遊びすぎたし」

 

「ははは。でも、子供達も気分転換が出来たようだし、感謝するよ」

 

「あらそう?それはなによりだわ。…ま、帰るわね」

 

と話してたら子供達が一ヵ所に集まった。

な、なにかするの?

 

「また来てね、れーむ」

「おめでた巫女にまた会えるー?」

「また今度一緒にあそぼーねー」

 

「はいはい、また今度ね。じゃ、またね」

 

「ああ、またな。霊夢。今日はありがとうな」

 

「「「さよーならー!!」」」

 

 

うん、結構楽しかったし、最後も最後で微笑ましかったな。

なんか来てよかったかも。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神社に帰ると霊華があらかた準備した後だった。

「おかえり、霊夢。宣伝は―――っと、私が気にするほどじゃなかったのね」

 

「ただいま。……珍しいって言う人の方が多かったんだけどもね?」

 

素直に喜べない結果だよ、うん。

違う意味での宣伝効果は凄くありそうだからいいんだけどさ。

あ、苦笑いを浮かべた。

 

「ま、まあ…そういうこともあるわよ。でも、その分来てくれるかもしれないわよ?」

 

 

「だといいんだけども…」

 

「「あははは……」」

 

どっちも乾いた笑いかい。

分からなくもないから、なんとも言えないんだけどね。

 

「あ、そうだわ。他にも試験的に売ってみたいのがあるのよ。それもいいかしら?あとは軽くいじって調整するだけで出せるものだから」

 

「参拝客に受けるといいわね」

 

「んちょっ!?売る前から不吉なこと言わないでちょうだいよー!きっと受けて売れるからー!」

 

「あはは、悪かったわね」

 

んもう…この人は。

まあ、いい。それも用意して、残りの準備をして終わりだね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……今日は。ううん、今日も悪夢を見なければいいんだけど。

今日も見たら2日連続になっちゃうし。やだなぁ。

そう思いつつも、私は寝ることにした。




すみません、本文を変えさせていただきました。

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