先代巫女と行く幻想郷生活   作:篠崎零花

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ある異変の回です。

前編と後編で終了し、おまけでその次を書く予定でいます。

……因みにイージーシューターです。ルナティックなんて動画で見たっきりなので大分エアプに近いですね。
いやぁ、ノーマルぐらいはクリアできるようになりたいなあ(遠い目


あ、本文は下からです。どうぞ


第32話 地霊って地上に出ちゃ駄目なの? 前編

下に行ってまず分かったこと。

まず湿気が高いのかジメジメする。

肌にはりつくんじゃないかってぐらいにはジメジメしてる。

 

地下なだけに湿度も凄いのか、それとも間欠泉が近いからか…。

とりあえず…梅雨みたいでなんか嫌。せめて風がほしい。

あ、でも風も湿気をまとうから……うへぇ。

 

っていきなり上からなんかきた!?っていうか落ちてきたと言うべきなのかな!?

な、なんだろ…と思ったら桶?

しかもなんか少女が乗っかってるし。

一応名前は……『キスメ』と言うみたい。なるほど。

 

 

うお!?弾幕はってきた!?

2回も弾幕を繰り返したら…えっと…

 

――怪奇「釣瓶落としの怪」

 

あぁ、なるほど。なんの妖怪かまではよくわからなかったけど、上からいきなり落ちてきた理由がよーく分かった。

とりあえず帰ったらちょっと調べてみようかな。確か倉庫辺りにあるだろうし。

 

 

 

 

 

んで、本当湿気が凄い。

あー、もしかして空気の出入りが悪いのかな?

今の今までこうだったし、ありえるかも。

 

 

『あー…霊夢。霊夢?聞こえるかしら?』

 

「聞こえないわよ、紫の声なんて」

 

『はいはい、それなら大丈夫そうね。因みに陰陽玉を通じて話せるようにしたのよ。万が一サボられてもいいようにね』

 

ま、まさかのスルーですか。そうですか。

 

「こんなところでサボるもくそもないわよ。むしろはやく解決して上に戻りたいぐらいだわ」

 

向こうから『あら、そうなの』とか聞こえるけど、何で残念そうなの?なに?どこぞのサボり魔ことサボマイスタみたいなことやるとでも思われてた?

……さすがにないわー。

 

ってなにか現れた。

名前は『黒谷ヤマメ』だったんだね。

 

「へぇ、人間が来るなんて珍しい。もしかして地底に遊びに来たのかい?ならいいタイミングだよ。今、あそこはお祭り騒ぎでね、誰でも入れるんだ。例え人間でも今なら拒まれないだろうね。楽しんでいったらいいんじゃないか?」

 

『ほら霊夢、敵よ。退治なさい』

 

「はいはい、紫はあとでね。…にしても、祭り?祭り騒ぎだって?」

 

「ああ、そうだよ。むしろ楽しまなきゃ損だよ」

 

「あー、そう。なら、話ははやいわ。まずあんたとも楽しませてもらうってことで」

 

楽しむ(イコール)弾幕ごっこ。

別に解釈的には間違ってないよね?!

 

「お、なるほど。そうきたか。いいよ、地底に落とされた妖怪の力。今こそ見せてあげる」

 

 

 

っていうことで弾幕ごっこをし始めたんだけど…あれ、ルール知ってるんだこの人達。いや、妖怪達?

どこで知ったんだろうな…。

 

 

――蜘蛛「石窟の蜘蛛の巣」

 

うん、巣って感じがしないって言ったら駄目なんだろうな。

…でも蜘蛛。蜘蛛か…。そういうのもいるもんなんだね。

弾幕はよく見てれば避けれそうだけど、どうやったら楽になるのかなぁ。

ま、人間気合いでその地域の気温を変えるって噂があるほどだからどうにかなるでしょ。

 

 

 

……多分。

 

 

 

 

 

 

ほんと厄介な弾幕だね。

楽しめるかどうかってよりどう避けるかの方が優先になってる気が…。

いや、本当は何度でも挑めるんだろうけど、下手に黒星つくのはなんか恥ずかしい。

どうにかしてでも避けたいね。

 

 

――瘴気「原因不明の熱病」

 

瘴気なのか突然の発熱なのかどっちなのかとツッコミたくなった私はきっと悪くない!

霊的なもので考えればあながち間違ってないのかもしれないけど、そう考えてもおかしくないよね!

 

 

でも、これであとは……ってえ!?ある程度動いてたらスキマ移動みたいにすぐに動けたんだけど!?

なに、テレポート?…あ、いや。使える。

これでやってみるかな。

 

 

 

 

 

「いやぁ、まさかすんなり見せてもらえるとは思わなかったわ」

 

『貴方、よくもまあそんな場所なのに生き生きしてるわね』

 

「いいえ、してないわよ。むしろこの湿気のせいで気力が奪われてやる気がそがれってるんだから」

 

 

 

とか言いつつ先に行くのは地霊が外に出てる原因を解決しなきゃいけないから。

仕方ない……ね?

 

 

 

 

 

 

ある程度進んだらなんか緑色の子が出てきた………と思ったらいきなり弾幕をはってきた。

ど、どうして?

 

それを避けてたら

 

――嫉妬「緑色の目をした見えない怪物」

 

って宣言が。見えるような気もするけど、多分その通りの意味じゃないんだろうな。

まあ、よく見れば避けられなくもないけど。

 

 

 

 

っと、なんか奥に行った。

なにがしたかったのかな。

私もその方へ向かってるから会えるだろうし、その時に聞いてみるかな。

 

 

 

 

そんなことより…

「ねぇ、紫。この穴ってどこまで続いてるのか分かるかしら」

 

『そこら辺ならあと少しで旧都につくはずよ。だからそう長くないわ』

 

「そこにいるのは人間?…いえ、もしかしなくても人間ね。……旧都に何の用?」

 

「ちょっと通りすがりたいだけよ」

 

「そのついでに旧都にいる私達の呪われた力をとっていくつもりなんでしょう?」

 

『あ、忘れてたわ。地底にいる妖怪達ってほぼ全員忌み嫌われた能力を持っているのよ。だから出来るだけ退治していってちょうだい』

 

「力はどうでもいいのよ。でも、それ…大変じゃないの?」

 

『貴方なら大丈夫よ。いつもの通りに退治できるわ』

 

「ああ、そうやって私をはぶいて楽しそうに話してるなんて妬ましい。そんな貴方が住むであろう地上の光も、そこにふく風も妬ましい。恨みなんてなくても私には構わないわ。…だって、貴方を倒す理由なんていくらでも作れるから」

 

 

 

な、なんか理不尽…!

しかもそれだけって言うのもなんか凄いような……!

 

 

――花咲爺「シロの灰」

 

おお…これまた綺麗…。ってゆっくり楽しみたいけど、これって弾幕なんだよね!

仕方ないとは言え、避けなきゃなぁ…。

 

 

 

んでまた普通にはってくる弾幕を避けたりしていたら

 

――舌切雀「大きな葛籠と小さな葛籠」

 

って宣言された。

さっきのと組み合わせるとなんか昔話みたいな感じがする。

 

きっと、気のせいじゃない。

まあ、でも普通にやってればへいk………じゃ、ない!

当て続けていたらなんか当てたらいけない方に当てたみたいで少しだけ弾幕が濃くなったんだけど?!

 

…き、気をつけないとなぁ。

 

 

 

 

――恨符「丑の刻参り七日目」

 

少したったらえげつないことに…。ど、どうにかして避けないとね。

っていうか目の前が…。

 

 

スキマ移動みたいなことが出来るからそんなに大変じゃないけど、そうじゃなかったら今頃……

 

 

 

 

 

攻略はしました、まる。

「とても凄い嫉妬心だったわね。…普通、そこまでならない気がするけども」

 

『それは彼女が嫉妬の妖怪だからですわ。人間の嫉妬心ももしかしたらいじくれるかもしれないわよ?』

 

「……それだけはならないようにしたいわね」

 

そう、心に決めて。

でもさ、少しぐらいなら平気…なのかな。どうなんだろ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

んで、そこから更に進んだらなんか街っぽい場所に出た。

しかもちゃんと道がある。そりゃそうか。

 

ん…?角が1つだけ生えた人が出てきた。なんか萃香みたい。

あっちは2本だけどね。

 

 

「なるほど、ここまで来たってことはちょっとやそっとの実力じゃないようだね。例え何者だとしても、されたら同じようにして出迎えるのが私の流儀ってね!」

 

 

えっ?なにそれ。

よく分からないもんだね…。

もしかして、もしかしなくてもそっくりどころじゃないのかな?

 

 

というより弾幕の濃さが…。

どこの濃いお茶だよって言いたくなるぐらいに濃いね。そこまでじゃないのかもしれないけどさ。

 

 

――鬼符「怪力乱神」

 

あっ、これは…えげつない。

こういうときは…もうね、この流れに身を任せるかな。

 

 

 

 

 

 

 

地下…もとい、地底には地霊が地上に出てきた原因を調べにきただけのハズだったんだけどなあ。どうしてこうなった。

 

 

 

「おっ、やっぱりちょっとやそっとじゃ問題ないようだね。なら更に楽しもうじゃないか。それこそダメになるまでね!」

 

「あ、あんたはなにで楽しんでるのよ…」

 

手にしている盃みたいなのは関係なさそうだしね。

でもさ…よく液体が入ってるみたいなのにこぼれないよね。

ウエイトレスになれるんじゃない?…幻想郷にレストランなんてないけど。

 

 

 

って今度は関係ないのも出てきたんだけど!?どーゆーこと!?

あ、いや…もしかしてこっちの力量でもはかってる?

 

そんなまさかね。

 

 

 

あ、ここまで来て名前が分かった。と、いうか思い出した?

『星熊勇義』っていうらしい。

 

 

「ここまでついてきたのはいいけども…あんたって力比べでもしたいの?」

 

「それもあるけど違うわよ。単純に地上の奴らが降りてきて珍しいだけ」

 

そ、そうですかい。

 

『霊夢、もしかしたら話を知ってるかもしれないわよ』

 

「なによそれ。目の前の奴がその原因を知ってるとでも思うの?」

 

「ん?どこへ向かうとか決めてないのかい?」

 

「ええ。調査でなんとなく来たようなものだし」

 

「調査ぁ?…地上に穴が空いていたらなんとなくで入るのかい?そりゃ迷子にもなるね」

 

あぁ、うん。そうなるよね。

 

「違うわよ。地上にちょーっと招かざる客が来てるからその原因を調べに来ただけ。それだけよ」

 

あー、うん。さすがに不思議そうにしてくるだけか。

 

『そうよ。私達は地上の妖怪達を地底に入れない代わりに地底に潜む妖怪達や怨霊関係を地上に出ないよう静めたりするって約束だったはずなのに忘れたと言うの?』

 

「そういう約束もしたね。…それを知っている貴方は誰?」

 

わたしゃ知らないよ。

 

「この玉の向こうにいるあいつじゃない?」

 

「玉の向こうのあいつ?……あぁ、なるほど。それにしたっては地上の奴を送り込むなんてなにかあったのかい?」

 

『間欠泉から地霊…怨霊が湧いて出てるのよ。貴方、知らない?』

 

「間欠泉からだって?……それなら地霊殿の連中だな。1人だけ地上に行った奴がいるけど、そいつは多分関係してないだろうし」

 

「なるほどね。ねぇ、行き先も分かったし、もう直行してもいいわよね?」

 

もうそろそろ解決して地上に帰りたい。

ホームシックじゃなくてグラウンドシックだよ。

 

…うん、我ながらなに言ってるんだろうね?

 

『直行させてもらえる相手だったらよかったわね、霊夢』

 

「……へ?」

 

「さすが玉の向こうにいる奴だ。なるほど、我々鬼の性格をよく知っている。…このまま、力比べとしようじゃないか!貴方のその力、じっくり見させてもらうよ!」

 

まさかの展開ー!?いや、なんでそうなるの?ねぇ、おかしくない?!

 

今までで理不尽な始め方ってこれ以上にあるかなってレベルで!

 

 

――枷符「咎人の外さぬ枷」

 

あっ。これってさ…もしかして?

というより当ててたら短くなったし、いけるだろって単純な考えなんだけどね。

多分間違ってないと思うけどさ。

 

 

また弾幕をはってきたけど、まだどうにか…。

まあ、私もいくつか弾幕を避けたりしてるおかげでコツは掴めてきてるんだけどね。

 

 

――力業「大江山颪」

 

大きな弾が雨みたいにこっちに来るって…。なんかどこぞの誰かのなんとかのトラウマってのを思い出すね。

 

結構違うけどさ。もう少しにてるのあったかな?

 

 

 

 

それをこなすと、普通に弾幕をはられた。

うん、今度のはちょっと厄介なだけだし、大丈夫だね。

 

 

――四天王奥義「三歩必殺」

 

おお、これは……危なくない?

なに?どうやって避けるの?

それこそ激流に身を任せるの?

 

一番えげつない…。さすが種族鬼だね…。

 

 

 

 

 

「うん、強いね!これなら地霊殿へ向かっても大丈夫そうだね!」

 

「あんたもあんたで充分強かったわよ?…それこそ萃香みたいに」

 

「萃香?もしかして地上に行った奴を知ってるのかい?」

 

あー…なるほど。

さっきの話に出た無関係だろう奴って萃香のことだったのか。

 

「ええ、元気にやってるわよ。呑兵衛としてもね」

 

「ふっ、そうか。そいつは良いことを聞いた。ならもう気にすることもないな。…ここから先に行けば地霊殿がある。そこの主に話を通すといいよ」

 

ど、どういう意味で良いことなの?

 

「ええ、分かったわ。親切にありがとうね」

 

 

いやぁ、よかったよかった。

私的にも色々と情報を聞けたから大助かりだわ。

もうあんまり相手になんてしたくないけどね。


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