先代巫女と行く幻想郷生活   作:篠崎零花

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今回展開が原作とかなり違います。

まあ、元から原作沿い気味のオリジナル展開でしたので、普段通りなのかもしれませんが…。どうなんでしょうか。


では下からが本文です。平気な方はどうぞ


第33話 やっぱりこの巫女は現代よりの幻想的 後編

あー、あの先にあるのが地霊殿かな?

多分そうだよね。

 

ってなんか黒猫が出てきた。

周りになんか連れてるけど、あれはなんだろうね。

 

 

 

 

 

 

 

なんかしばらく弾幕はってきてたんだけど、なんとかって形で倒せた。

いやぁ、それにしても地霊殿までがなんか長く感じたよ。

さすが熱気。

 

 

「んで、ここの主は一体どこなのかしら。さっきの鬼は地霊殿の連中としか言わなかったし、来るまでに出会ったのなんて猫だけだし」

 

『その猫に聞けばよかったじゃないの。その主の居場所』

 

「あの子と話せたら苦労なんてしないわ!」

 

しかも妖怪以外の猫がしゃべるかっての。

そう聞こえたとしても空耳に近いし。

 

「あら、珍しいわね。来客?……あら、ごめんなさい。私のペットが少し迷惑をかけてしまったようで」

 

「あら、話が分かりそうね。ちょっと聞きたいことがあるのよ」

 

「いえ、言わなくても問題ないわ。……神社の近くに間欠泉が出来た?そこから地霊が出てきたから地底に…。なるほど、言われてきたんですね。……えっ?暑い?飲み物でもいりますか?」

 

えっ?そりゃあ…ありがたいけど…。

いやいや、それじゃ目的達成できないし。

 

「あー、悪いけど遠慮させてもらうわね。飲み物を飲みに来たわけじゃないし。…ところであんたは誰よ」

 

「あっ、名乗り忘れてましたね。私は古明地さとり。この地霊殿の主です。私の前で隠し事なんて1つも出来ないと思ってください。…なにせ考えていること全てが筒抜けですから」

 

なるほど。心が読めるってことか。

……あれ、それまずくない?

 

『霊夢。地底にいる妖怪は退治するようにって言わなかったっけ?』

 

「言われてないわよ、そんなの」

 

「なるほど、その地上の妖怪と話をしながら来てたんですね。そっちは離れすぎてて読めませんが……はい、読めますよ。何故まずいのか分かりかねますけど」

 

『へぇ、貴方ね?間欠泉を止められるのは』

 

「あぁ、そういうこと。…もしかして私のペットがまたなにかやらかしたのかしら」

 

いや、またって言うのは駄目でしょ。どうしたらそうなるん?

それに間欠泉を止めるって聞いてないよ、ゆかりん…。

 

『ペット、ねぇ…。心当たりがあるならしつけておいて欲しいのだけども』

 

「ええ。だけど、そこの人間は間欠泉を止めるって聞いていなかったようよ?」

 

『あら、これは失礼。多分伝え損ねていただけですわ』

 

「完璧に言わなかったじゃないの。酷いわね」

 

「……信頼している2人のうち、1人にそうされて少し怒っているのね。話してることと考えていることが全く一緒で面白いったらありゃしないけど」

 

それは酷い。私はおもちゃじゃないんだぞー?

 

「あぁ、おもちゃじゃない…。それは悪かったわ。……にしても、貴方は変わった人間ね。平和的解決ができるならそれをしてさっさと帰りたいとも考えているなんて。そんなにはやく帰りたいのね。―――でもそれでは、はやく帰れないこともあるわよ?」

 

「そっ、それぐらい分かってるわよ!言わないでちょうだい!?」

 

「……図星なんですね。もしかして、弾幕ごっこで解決するのもいいけど、話が通じる知的な相手だったら会話でもどうにかできると考えていたんでしょうか」

 

悪かったね、現代的な考えで。

そりゃそうでしょうよ。弾幕ごっこって体力使うんだし。だったらいっそのこと、話し合いした方がはやいよ。

 

もしそれで駄目だとして、弾幕ごっこを仕掛けられたら対応するだけ。んで、その後に妥協案。

いやぁ、それであの守矢神社と和解したしたしね。

 

「……あぁ、中身は元々こちらの人間ではなかったのですね。それなら納得しました。それで、貴方にはとても悪いんですが、私の代わりにペットと会ってもらえませんか?」

 

ええっ、なにそれ。

 

「ねぇ、ペットって言うんなら呼べばいいじゃないの。違う?」

 

「あー…それが難しいんですよ。どうも避けられてしまって」

 

「心を読むから、ってことよね。…ま、普通は避けられても無理のない能力みたいだしね。分かったわ。……それで、そのペットはどこ?」

 

「能力なんてなんだっていいとか考える人も多分貴方だけよ?………あっちです。着いてきてください」

 

なんでまた呆れるん?

幻想郷ではどんな能力があっても当たり前ってのはフツーでしょ?

 

あれ、違ったっけ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、いうまさかの流れで更に奥に。

 

『……あれだけ退治しろと言ったのに、甘いわね。だから貴方は博麗の巫女じゃなくって名前で呼ばれるのよ』

 

「うるさいわね。別にいいでしょう?私の勝手なんだから」

 

『はいはい。…ま、もう今に始まったことではないからもういいわ』

 

むぅ…。こちらにも呆れられてしまった。

私がなにをしたと言うんだ?

 

 

 

ってか中庭あっつ!

こうなるんだったら冬服で来なければよかった。

 

「……ところで地霊殿からついてくるあの猫はなんなのよ」

 

『マタタビがあれば酔うって聞いたわよ。持ってるんなら渡せばいいんじゃない?』

 

いや、持ってないよそんなの。

そもそも猫なんて飼ってないし。

 

ま、相手にしなくてもいいかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

相手にしなくてもいい。

そう思っていた時期が私にもありました。

 

「ああ、お姉さん待ってよ」

 

「なによ。私は先を急ぎたいんだけども」

 

「駄目だよ。今のあの子はどこで見つけたのか神様の力を飲み込んでる。万が一やられでもしたら、死体が回収できないのよね」

 

えっ、そういうのって飲み込めるの?

いくらなんでも、幻想郷の動物は神様の力を飲み込めないでしょ。まがりなりにも神だし。

 

「…それで?」

 

「やっぱりあたいがお姉さんを倒すしかないってね」

 

 

弾幕をはられた。

いや、どうしてそうなった。

 

 

――妖怪「火焔の車輪」

 

あぁ、うん。普通に避けれるね。

 

と思っていたら時間につれてはやくなる。

なにこれ、避けるの大変になっていくんだけど。

 

 

 

 

去り際、名前がチラリと見えた。…なんでチラリなのか、とかツッコミたくなったけど。

 

『火焔猫燐』と言うらしい。しかも、読み方は『かえんびょう りん』。

死体集めが好きな妖怪みたいだけど、生者を死体にするのはやめていただきたい。

今度あったら私からもお話―――要するに弾幕ごっこ―――でもしておこうかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこから更に進むと尋常じゃないほどの暑さが。

なにをしたらここまでなるの?

 

 

「ねぇ、いつになったら目的の子を見つけられるのよ。さっきの猫は完全に違うし。そろそろ暑さで焼け死んじゃうわ!」

 

『それは大げさ…と言いたいけれど、霊夢朗報よ』

 

「本当にいい情報なのよね?」

 

『ええ。もう見つかる寸前だってことよ』

 

わあ。素敵な朗報だね。

 

 

「へえ、地上から来た変わり者って貴方のことだったのね。かなり噂になってるからすぐに分かったわ」

 

「そりゃどうも。んで、その間欠泉とやら止めてもらえる?」

 

「間欠泉を止める?あぁ、わざわざ来たのに悪いけど、既に遅い。間欠泉はもう止められないわよ」

 

……あ、これ。紫の方の目的が無理になったね。

とりあえず理由ぐらいは聞いておくかな。っていうか耳元で『止められないですって?』って言わないで。

言うなら直接言ってよ。玉越しならあなたでも話せるでしょ?

 

と、名前分かった。

『霊烏路空』?それで『れいくうじうつほ』とか凄い読みづらいね。

 

 

 

「あら、そういうってことはなにかしらで出来たものって言っているようなものよ?」

 

「その通り。あれは私の手に入れた究極の力の余剰分を逃すためのもの。だから、私がその力を使うたびに間欠泉が湧いていたのよ」

 

「それが神様の力って言うわけね。面倒な能力なことだわ」

 

…その前に、そんな神いた?

もしかして私が知らなかっただけ?

 

『因みに霊夢。なにを食らったか想像がつきそう?』

 

「つかないわ。湯沸かしの神なんて普通にいないし。…ポットならそれになれるでしょうけど、ふざけてる場合でもないし。…ちょっとお話でもした方がいいかしら」

 

「ふふっ、それって私と戦うってことよね?それならちょうどいいわ。貴方を倒して地上を新たな灼熱地獄にしてあげる」

 

 

血の気が盛んってこのことだよね。

 

「それはよかったわ。なら、あんたを倒してその企みを白紙に戻してもらいましょうか」

 

「させないわ。……あぁ、黒い太陽八咫烏様。我に力を与えてくれたことに感謝します。地上に(あらわ)る第二の太陽。新たな核融合によって生まれるもの。…究極の核融合で、身も心もフュージョンし尽くせばいい!」

 

 

えっ?私は別のなにかと融合なんてしないよ?

―――いや、本当は違うんだろうけどさ。なんかやりたくなるよね。

 

 

 

まずは最初の弾幕を上手く避けて。

いやぁ、ここまで来ると暑さの方が酷いね。

 

 

――核熱「核反応制御不能」

 

いや、それ駄目な奴―――!?

 

ってそうじゃないか。むしろ幻想郷だから平気だと考えようにすればいいのか…?

な、なんか凄いなあ…。

 

 

 

 

暑さとも弾幕とも戦わないといけないって大変だよね!

今すっごく実感してる!

 

 

――爆符「ペタフレア」

 

こ、これもこれで見た目が……え?本当に見た目だけ?

ナニソレ。しっかり見てればいいタイプなのってなんかめずらしいね。

 

 

それのあと、弾幕をまた内心では焦りつつ避けた。モチロン表になんて出さないよ?

 

 

――焔星「十凶星」

 

あっ。これはまたひどい。

避けれるか不安になるね。

 

まあ1つでも当たったら駄目なんだけどね?

 

 

 

まあ、身を任せればどうにかなるってなんとなく分かったからしたけど。オカシイネ?

 

次の弾幕もそんな感じで避けた。

 

 

 

――「ヘルズトカマク」

 

……ま、前と後ろにとんでもないものが出てきたんだけど!?

暑さがはねあがってえげつないんだけど!しかも、冬服のせいで余計暑く感じるし!

絶体帰ったら風呂にはいって汗を流す!

 

 

 

 

――「サブタレイニアンサン」

 

んっ?弾が出てき………ちょっ!?

本当に第二の太陽もどきになってるんだけど!しかも、吸引力なにげにあるし!

 

お、おお…?なんかこっちが攻撃すると段々強くなってる気がするんだけど…。

 

 

 

って気のせいじゃ、ない!

隙間を縫うように避けないといけないんだけど。

唯一の救いはさっきより避けやすいってトコかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

よし、終わりっ!

さあ、あとは話をして帰る!それに限るね!

 

「あー、もう企みはやめるのよ?」

 

「分かったわ、しないわよ」

 

あり?結構素直…。

 

『多分弾幕ごっこで負けたからでしょうね。ちょっと色々聞いておいてちょうだい』

 

「はいはい…。それで空?あんたにその力を与えたのは誰なのよ」

 

「うにゅっ?…え、えーと…誰だったかしら。二人組だったような気もするし…そうでないような気もする…」

 

えっ?まさか…本人はあんまり覚えてないの?

いや、一応はヒントを得れたけどさ。

 

「そう。それはどうもね。私は帰ってちょっと情報でもまとめるとするわ」

 

「さとり様にはこのこと…」

 

「もちろん言うわよ。…ま、でもさとりからはなにも言われないでしょうね。もう私に少し痛い目あわされてるから。そこは大丈夫と思うわよ。……出来ればもうちょっと記憶力がよかったらいいんだけどもね」

 

思わず小声で本音を言ってしまった。

き、聞こえたかな…?

 

「そう?それはよかったわ!ありがとうね。じゃ、私も色々あるから先に行っててよ」

 

……え、えぇー…。

 

 

 

 

 

 

そのあとの事と言えばさとりに事情を説明しようとするも考えてることを読まれ、平気だと言われてしまった。

少し弾幕ごっこで痛い目をあわせたこともお咎めなしに。空にはちょっぴり注意はするそうだけど、さとりも大変だね。

 

 

 

更に神社では紫が勝手にお茶を飲んだことで霊華が怒っていた。

……平和だな、と思い素通りしましたよ、ええ。なにせ勝手に飲んでる紫が悪いし。

全く、霊華がいるんだから『少し飲むわねー』ぐらい言ったってバチは当たらないだろうに。

相変わらず考えてることがわからない。

 

一応汗を流した後、霊華に弾幕ごっこを挑んで負かし、お説教。いくら相手が古参で強い妖怪だからってやりすぎはいけない。

紫?…先代の巫女と互角にやったらしいから多分いいでしょ。

 

 

 

さて、あとは明日だ。

守矢神社に行けばきっと分かるでしょ。二人組の神様もいたし。

あぁ…今日は色々あって疲れたよパト○ッシュ…。…あ、幻想郷だからこのネタ通じないんだった。…そうだった…。


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