先代巫女と行く幻想郷生活   作:篠崎零花

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なんか色々あって夢かと思ったけど、全然違ったのでビックリした私です。

もっと私に文才があれば弾幕も具体的に……と思ってもなかなか難しいですね。
他の皆さんが羨ましい限りです。

っと、そうではないですね。下からが本編です。平気な方はごゆくりどうぞ


第37話 私は先代を紹介しようと思います 紅

『あの宝船を見つけたならどうして先に行ってくれなかったのよ!もう!』

 

 

寝てからしばらくして、夢だなと思った瞬間に言われたのがこれ。

そりゃ、確かに私も金銀財宝には興味があったよ?

 

…でもさ、考えてよ。

間欠泉云々の話があってからの空を飛ぶ船だよ。

本当に宝船なのか。本当に金銀財宝が眠っているのか。

気になるところ、たくさんあるでしょ?

 

『そんなもの、行ってから確認すればいいのよ。とにかく興味があればすぐ行動!…じゃなきゃ欲しいものはえられないわよ?』

 

す、凄い欲だね。強欲って言われてもおかしくなさそう。

いや、相手に失礼か…?

 

『むっ。このぐらいの欲、普通でしょう?むしろ欲の無さそうなあんたがあの宝船に目をつけていたとは意外ね』

 

いきなり文句から始まる夢かと思ったらそう来るんかい。

えーえー、わるうございましたね。私かてそういう宝船に興味ぐらい持ちますよ。

 

『それを目的にして見に行けばよかったというのに…。…まあ、いいわ。うちの神社に参拝客が来るようにしてくれたことには感謝してるもの。守矢神社も結局は分社おいて終わりだったようだし。―――あの分社、もう少し小さく作ればよかったのに』

 

そ、そうだけどさぁ…。守銭奴だって思われたくなかったし…。……ねぇ?

ところで最後のその一言はどういうことなの?

 

『あんたはそれでせっかくの一攫千金(いっかくせんきん)を逃してるのよ?……はぁ、それはもういいわ。あんたにはお賽銭を増やしてもらったのだからこれ以上とやかく言わないことにするって決めたもの。―――最後の一言?そりゃ商売敵の分社なんて小さくて良い、というだけよ。なにせ向こうはいきなり営業停止を言ってきたのよ?勝手がすぎるわ。…ま、まぁ…私もちょっと考え直してしまったのだけども…』

 

ど、どれだけ欲しかったんですか、あーたは…。

でも欲をさらけ出すのは、なぁ…。

最後のはもうなにも言わないことにするよ。と、いうか言えないよ…。

 

『え?欲しいものは欲しいって言えばいいでしょ?それこそ妖怪が大事そうに持ってるものでもなんでもとればいいじゃない。……あ、でもあんたはもう霖之助さんへのツケをなしにしたからそんなことをしなくていいんだったわね』

 

うん、そうだけどさ。

いくら妖怪相手だからって盗むのはやめてあげようよ。それはそれ、これはこれなんだからさ。

まあ、なんで霖之助さんへのツケを全部払ったって知ってるかについては今度聞くとして。

危なそうでなくて、知性のある奴なら別にそんな急がなくてもいいような。

 

『なにを言うのよ。妖怪は退治すべき相手でしょ?んで、異変解決しようとしてるときに邪魔してくる奴も退治するに限るわ。あとは前に立ちふさがっても私なら退治するわね』

 

……そ、そうなんだ。で、でもさ、相手が人間とか神様だったらどうするつもりなのかな…?

 

『もちろん退治するに決まってるじゃない。当たり前でしょう?』

 

あ…そ、そうですか…。

もう立ちふさがる者ならなんでも退治するってことですね、分かります。

 

『そうよ。ったく…。ま、でも退治するものはちゃんとしてるみたいだからからいいんだけども。あんたって優しいわね。相手は妖怪なんだから遠慮はいらないのよ?』

 

あ、あれ。今ようやく気づいたけど、なんで私が色々と言われてるんだろう?

おかしくない?

 

『教えてるだけよ。それと…悪いわね。話し込みすぎてあんたの起きる時間軽く過ぎちゃったわ。そろそろ起きないと先代の巫女がきて起こしにきちゃうからいい加減おいとまするわね』

 

私からはどうも教えてもらってるように感じないような…。

え?先代の巫女が?…な、なんで知っt『悪いけど、答え合わせはまた今度ね。んじゃ、うちの神社を宜しく~』

 

 

 

 

 

 

 

 

………。

とても、欲の深い人だったなあ。

 

「霊夢ー?朝餉できたわよー?」

 

そんなこと言いながら入ってくるの?霊華は。

っていうかあの夢の子も考えてること読むとかさすが夢…。

 

「……どうしたのよ、霊夢。あなたって朝に弱かったかしら?」

 

「もう寝ぼけてなんかないわよ、私。…んで、朝食だったわね?行くわ」

 

いや、夢の中で霊夢みたいな人に色々言われましたっていっても最初は信じれないだろうしね。

…なんか説教じみてておかしかったけど。

 

「そう?なら、先に行って待ってるわね」

 

(多分いつものことなら着替えてくるか、髪をとかして来るでしょうから…ま、もういいわね)

 

さて、服を着替えるかな。

袖を別途つけるからちょっと大変だけどさ。

ま、別に楽だからいいんだけどさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

今朝のご飯はそれなりの量があった。うん、そろそろ食材の買い出しに行った方がいいかな?

 

でも、今日は買い出しする前に行きたいところがあるんだよね。

 

「霊華、今日はちょっと紅魔館へ行ってくるわね」

 

「紅魔館?幻想郷にそんな建物、あったかしら…」

 

むしろ知ってたら困る建物なんだけどな。

なにせ今のスペルカードルールが出来るきっかけになったのがその吸血鬼異変みたいだから。

 

今回は単純に顔出しするだけだし、それにあのレミリアとやらなら話が通じるでしょ。

あ、なら先代の巫女も連れていっちゃう?紹介もできるし、一石二鳥でしょ。

 

(あ、この顔…なにか考えてるわね?やれやれ、前まで外の世界にいた人とは思えないわね。……ただ知識がかなり(かたよ)ってるからどうにかしてあげたいところね)

 

なんか表情が…。

まあいいや。

 

「んで、行くの?行かないの?」

 

「はいはい、とりあえず行くわよ。どんな連中がいるのか確認したいし」

 

お、行く気みたいだね。

あの門番が受け入れてくれるといいんだけど…

 

「んじゃ、軽く準備したら行きましょっか」

 

「ええ、それもそうね」

 

準備と言っても本当に軽くなんだけどね。

飛べばそんなに遠くないしさ。

 

 

……正直言って、霊華の巫女装束が羨ましいんだけどね。空を飛んでも見えなさそうだし。

 

 

 

 

 

 

 

少し…いや、それなりに?

時間をかけてついたのはあの紅い(やかた)

なんか実際に見ると周りからえらく浮いて見えるね。なんでだろ?

 

「……なんか前より色々と増えたわね。里も、この辺りも」

 

「あ、それを聞いて今気づいたんだけども…あんた、どこもにぶってないわよね。まさか…鍛えたのってまさか私と出会う前からじゃないわよね?」

 

私に体力をつけるー、だとかその辺りなんだけど、私より体力があったのを覚えている。

それに境内の掃除の時もそうだけど、いくら半分にしてるからって博麗神社はそれなりの広さがあるんだよ?

 

それを簡単にやれる霊華って…ねえ。

外の世界ならアスリートやれるんじゃないの?なにを、とかはサッパリ分からないけどさ。

 

「あら、元から鍛えていたわよ?それに、朝から鍛練するのってそんなにおかしいかしら」

 

「……あー、いえ。そうでもないわね」

 

 

―――今度からそういうの聞くの、やめようかな。

 

 

 

 

 

 

 

「……おや?あんた達は…あの時の巫女に見慣れない巫女?どうかしたの?」

 

「ちょっと遊びに来たのよ。…んで、私と一緒にいる巫女は先代の巫女の霊華ね。博麗霊華」

 

うん、まさかあなたもそんなに驚くとは思わなかったよ。

いやまぁ、珍しいなって思ったけど。

 

「へぇ…そうなんだ。ところで巫女は食べていいっt「食べれないわよ、この巫女は」」

 

「おっと、そうなのね。やめておくことにするよ。…それで、ちょっと遊びに来たんだってね?分かった。行きな。咲夜さんに会ったら私が入ることを許可したと言えば分かってくれるだろうから。それにあんたなら平気よ」

 

あ、そ、そう。

……ところで霊華。その拍子抜けしたような顔はどういうこと?

門前払いでもされると思ってたのかな。

 

(…この子、堂々としすぎてとんでもないわね。なんていうか…もうなにも気にしなくてもいいような気がしてきたわ)

 

 

 

 

 

 

 

 

うわ、エントランスホールなのにひろっ!魔方陣みたいなにかよりそっちに目がいくんだけど!

ここからレミリアだかなんだかって吸血鬼の部屋を探さなきゃいけないの?

 

うぇー…

 

 

「…外見とは違うのね。結構驚きだわ」

 

「あぁ…そうね。私はむしろ入ってすぐのここの方が驚きだけども」

 

(…外見と中身が違うこともそうだけども、確かにここも驚きの広さね)

 

さて、ホールに誰か来てくれるといいのにな。

 

 

……ん?背後から誰かに抱きつかれた?

 

「あら、霊夢。その変わった羽の子供は知り合い?」

 

「あ、あー…」

 

「友達っていうか、違うわね。顔見知り?遊び相手?なんとでも言えるし」

 

だからと言って急に抱きつくのは勘弁。

あなたがどれだけ厄介なのか、記憶でしか知らないとしてもいやでも分かるし。

怖いなぁ。(棒読み)

 

「んで急にどうしたのよ、フラン。なんか用でもあるの?」

 

「あの宴会の後、お姉様に言われたのよ。あとは手加減を覚えたら貴方を紅魔館の外へ出せるわって。普段はあいつ……じゃなかった、お姉様の言うことなんて聞かないんだけどもね、今回ばかりは聞いてあげたのよ。私は今の貴方と弾幕ごっこがしたかったから」

 

…ふんふん。

 

「んでね、そのままじゃ気に食わないから、お姉様に部屋を用意してもらうことを条件に出す代わりに私が手加減を覚えるってやったのよ。本当、あの時頑張ったのよ?でも、少し手加減を覚えたからさあ、会いに行こう…ってしたら貴方なんか闇の気に囚われちゃうんだもの。遊ぶもなにもなくてつまらなかったわ」

 

……ふんふん。

 

「ま、ちゃんとあいつ…いえ、あのお姉様が私の部屋を用意してくれたから私も、もっと頑張って手加減をまともなのにしたのよ?だというのにあいつったら、前は1度だけ出したのを忘れたかのように、未だにこの紅魔館の外へ出してくれないのよ。こんなのおかしいでしょう?」

 

……どう答えろと?

 

(さっきまで素直に頷いていた霊夢がいきなり黙るなんて…。私も少し話しかけてみようかしら。この子、なんか見かけたような気がするし)

 

 

「あ、あー…あなたも苦労してきたのね。ところで、手加減を覚える必要なんて普通はあるのかしら」

 

「……?ねえ、霊夢。この人間って飲食物?」

 

いやいや、そうじゃないかr……ん?食べ物?

 

「フラン、まさか本当にあんた、手加減を―――!」

 

「完璧じゃないけど、手加減はできるようにしたわよ。だって今の霊夢と弾幕ごっこがしたいんだもの」

 

……ええー…。

後ろで表情が見えないんだけどさ、この口ぶりからしてかなり遊びたいっていうのが分かる。

 

私、あの子ほど弾幕は上手くないのに。(白目)

 

「…そのフランって子についての説明はあとでちゃんとしてもらうわよ?」

 

アッハイ。

もう弾幕ごっこするしかないんだね。そうなんだね。

分かったよ、やるよ。

 

「……お互いスペルカード5枚、ってとこでどうかしら?」

 

「ほんの少しでいいから2枚がいいわ」

 

わ、わぁお…。それは気持ち…いや、少ないよ。

せ、せめて3枚…。あんまり変わらないんだとしても3枚…!

 

「なら、3枚。…私は3枚が限度よ。ダメかしら?」

 

「む、むうぅ……!」

 

ヤ、ヤメテ!なんか当たってるんだからヤメテ!

 

(―――ああ、あれって羽なのね。そのわりにはとても変わった羽ね。まるで飾り物みたいな外見だから分かりにくかったわ)

 

 

はぁ…。まあ、はやく終わるなら2枚でもいいか…。

 

「分かった、分かったわよ。2枚、2枚でいいのね?」

 

「ええ!さあ、はやく弾幕ごっこしましょ?」

 

私からすりゃパターンもくそもないんだよなぁ…。目の前に弾幕が迫ってくるとか怖いんだよ?

いや、異変を何度か経験したおかげで慣れはしたんだけどね。

 

……うん。

 

 

「はいはい、するから…」

 

「んじゃ、私は離れてみてることにするわね。今のあなたなら大丈夫でしょうから」

 

そうやって親指をたてるのはいいんだけど、フラン―――フルネームをフランドール・スカーレットなんて言うらしい―――と弾幕ごっこするのは私からすれば初めてなんだよ?

まあ、頑張るんだけどさ。

 

 

 

 

 

 

私が決めたスペルカードは霊符「夢想封印」と霊符「夢想封印・集」の2枚。

これなら弾幕があんまり広がらない分、短期勝負に挑めるだろう。

うん、いける

 

 

 

 

 

 

 

―――と思ってた頃もありました。

フランが最初に使ってきたのは禁弾「スターボウブレイク」だったから、まあ避けづらかったけど大丈夫だったんだ。

でもさ?お互い2枚目行きますよってところで禁忌「フォーオブアカインド」を使ってきた。

 

やめて!4人に増えて弾幕をはるなんて濃くなるだけよ!?

ってふざけてる暇もないんだけど!?……イヤァアーー!?

 

 

 

 

 

(あれで弾幕ごっこ、ねぇ。…こうやって離れてみると無駄なのに綺麗に見えるから不思議よね。ルール自体はしっかりした決闘システムそのものなのに。………ふふ)

 

 

「なるほど、妹様がたまに話していた先代の巫女とは貴方のことね?」

 

「………!?あ、あなた!いつの間に!」

 

(いくら霊夢達の弾幕を見ていたからって私はなまってないはずなのに…!……あら?いきなり申し訳なさそうにしてk…)

 

「ああ、それはごめんなさいね。普通に来たつもりでしたけども…。…それで、そこにいる妹様は霊夢と遊んでるのね?」

 

「え、ええ…そうみたいよ。ところであの子、人間じゃないでしょう?かと言って妖怪ですらない。正体は一体なんなの?」

 

「へぇ、そこはさすが先代というべき能力ね。ええ、妹様やお嬢様は人間ではありませんわ。吸血鬼という種族なの。――あぁ、私は人間よ?」

 

「吸血鬼、ね。あら、ならあなたはメイド?…服装からして、それ以外にはなさそうだけども」

 

「へぇ、メイドを知ってるなんて貴方は本当に先代なのかしら?」

 

「現代のサブカルチャーは私が教えたわ」

 

凡人並みの絵心を使ってね!ふふん。……いや、こんなとこで胸をはってもあれだね。

……いや、うん。疲れた。

 

「むぅ…前の霊夢と違うから今度は私が勝てると思ってたのに…」

 

「なるほど、通りでそういうのを知っていたわけね。…んで、いつ教えたのかしら?妹様はお疲れ様です。いい運動になりましたか?」

 

「……いつだったかしら。そんなこと忘れたわね」

 

「コスプレとして存在する的なことを朝餉の時に教えてきたじゃないの。…ま、私もいつかなんて覚えてないわ」

 

 

アチャー。

 

 

「とてもいい運動だったわ。それで咲夜。私も貴方も先代の巫女の名前を知らないし、せっかくだから聞かない?」

 

「そうでしたか。それはよかったですね。……妹様、聞かれるのもいいですが、名乗るのも大事ですからね?」

 

…あ、いけない。そういや霊華はフランの名前、知らないんだったね。

 

「ああ、それはいけないですわね。私の名前はフランドール・スカーレット。地下に495年も閉じ込められていた元問題児よ」

 

「あんたが自分で言うなんてとてもシュールね」

 

いや…フランさ、半目で見られても…

 

「……だって貴方と約束したはいいけど、貴方は元々幻想郷(ここ)にいなかったって言うじゃない。だから余計(もろ)いだろうからって頑張ったのに……」

 

うん?なんかこの子、言った?

 

「なるほどね。さっきの一言は…霊夢、も聞こえてないみたいだし、私は聞かないわ。それで、私の名前なんだけどもね?今、霊華って名乗らせてもらっているわね。一応は今そこにいる博麗の巫女の前の巫女ね」

 

小声で「何代目かなんて忘れたわ」とか言ってるけど、別に聞こえるように言ってもいいんじゃないのかなあ…?

 

「ふぅん、そうなの。霊華って名乗ってるのね。今度遊んでみたいわ」

 

あっ、大変なのに目をつけられてる。

 

「今度ね?その時はその吸血鬼とやらの強さ、見せてもらおうじゃないの」

 

ねぇ、だからってそんな楽しそうに笑うのやめてもらえます?

いくら妖怪退治は命がけだったと言ってもそれはちょっとホラーだよ。

 

「…違う意味でも苦労していたのね。頑張りなさいな、霊夢」

 

「ならあんたも止めなさいよね、咲夜。今教えるけども、霊華は最近弾幕ごっこができるようになったぐらいにスペルカードルールを知らなかったのよ?大丈夫だと思う?」

 

えっ、そこでも平然そうにする?

いや、まあ、確かに弾幕ごっこなら死にはしないだろうけどさぁ…。

もうとんでもないね。

 

「え?平気でしょう?弾幕ごっこで遊ぶつもりでしょうし。そうですよね、妹様?」

 

「もちろんよ。むしろ私の能力的に霊華の方が危ないんだから。脆いのよ?人間って。私だとすぐに壊してしまうからってお姉様が地下に閉じ込めてたみたいだけど」

 

うん、不器用な気遣いだねぇ。

下手すりゃ嫌われてると勘違いされるやり方な上にそれって…

 

「そうでなきゃ貴方が本当に壊れてしまうからよ、フラン」

 

「運命が見れるーってわりにはそういった不器用なことしか出来ないなんて。だからお姉様は…」

 

「その割にはそのレミリアの言葉をしっかり聞くよね、あんたって。案外素直じゃないわねー」

 

おっと、なんか襲ってきたぞ?

あ、危なっ!

 

(なにやってるのやら、あの子は…。まあ、いいわ。多分紹介がてらに来ただけでしょうし、今についてもっと慣れておこうかしらね)

 

「ええと、咲夜…だったわね?あの今出てきた奴も吸血鬼ね?」

 

「ええ、そうよ。この館の主であるお嬢様ことレミリア・スカーレットよ」

 

「ふふ、そうね。あぁ、でも吸血鬼はこの館にいる私とフランだけよ?他にいるのは門で会ったであろう紅美鈴。美鈴には門番と庭の管理を任せてるわね。あとはパチュリー・ノーレッジと小悪魔ね。この2人はあんまり大図書館から出てこないから貴方には縁があまりなさそうね。……ところで霊夢、フラン。なに戯れているのよ。霊夢も交えた話ができないじゃない」

 

「あら、お姉様。いつの間にきたの?てっきり部屋でこそこそしてるかと思ったわ」

 

「はいはい、そういうのはあとでね。姉妹喧嘩は人前であんまりされると困るのよ?」

 

私の周りにそういう双子はいなかったけどね。

そもそも双子の知り合いはいなかったよ。

 

「わ、分かったから頭をなでないで?なんとなく気恥ずかしいのよ」

 

あ、なるほど。あんまり撫でられたことがなかったのかな?

よし、ならば

 

「……。妹様があんな風になるの、はじめてみたわ」

 

「あの霊夢だからでしょうね。…それでレミリア?とやらの部屋で話すのはできるかしら?」

 

(霊夢がさっきからフランとやらとかにちょっかい出してるせいで話が進んでないのよね。だからそこで出来ればいいんだけども…)

 

「ええ、そうね。フラン、霊夢達と話がしたいからそういうのは後にしてもらえる?後でなら私でも霊夢でも相手にしてあげるから」

 

「へぇ、前よりはお姉様も私のことを気にするようになったのね。そりゃいいわ」

 

「……貴方がむやみやたらに壊さないよう頑張る、と言ったからよ。今の霊夢に影響されたとしても、私はその方がありがたいわ。いつまでも地下に閉じ込めて守る必要がなくなるから」

 

 

あっ、これは…

「そこを気にしてくれるのなら私がどう思うかも考えてほしかったわね。お姉様?」

 

「はいはい、そこで止めてちょうだい。そういうのは私達がいないときにやってちょうだいね」

 

「……霊夢がそう言うなら」

 

「それもそうね。無様な姿を見せたわ。…こっちよ、霊夢、霊華。咲夜、悪いんだけども、紅茶を用意してもらっていいかしら」

 

「紅茶ですね、かしこまりました」

 

……消えるの早いね。

で、でもうわべだけでも冷静なフリをするんだ…!すぐ、きっと、慣れるはずたがら……うん。

 

「んじゃ、フランには悪いけども、話してくるわね」

 

「分かったわよ。あ、ならパチュリー達に貴方達のこと、話しておくわね」

 

わあ、ありがとう。

 

「そう?ならお願いするわね」

 

「ふふ、大丈夫よ。前と違って狂気も手の内だから」

 

安心できない言葉をどうもありがとうね!

出来れば後半はそのまま隠し持ったままにしてほしいな!

…って行っちゃったし

 

「ほら、霊夢。置いていくわよ」

 

「……はぁ。分かったわよ、行くわ」

 

霊華も先に行きそうになってたんかい。しょうがないなあ。

 

 

 

 

 

 

 

 

少し歩いてレミリアの部屋に来た私達は、咲夜に出してもらった紅茶―――淹れるまで結構はやかった―――を飲みつつ会話をすることにした。

咲夜…は…同席なのかな。でも立ってるし、微妙だね。

 

「それで?なにか用なの?」

 

「あぁ、先代の紹介とついでに顔出しね。ほら、私も訳ありじゃない?私も運命はそこまで信じてないんだけど、そういうのが見えるあんたなら理解もはやいだろうなって思ってきたのよ」

 

なんでレミリアにため息つかれたんでせうか。ちょっと分からない。

 

「なるほどね。貴方はなにか霊夢から聞いてない?」

 

「紅魔館へ行くとしか聞いてないわよ。…強いて言えばそこに住む者達のほとんどが人ならざる者とは思わなかったけどもね。妖精もメイドにしているようだし」

 

「いつの間に…と言いたいけども、霊華ならありえるわね。それにちょうどフランと戯れていたのは霊夢だし」

 

前に約束してた遊びが今日になっただけなんだけどね。

っていうかそのために手加減覚えるとか、本当は問題児じゃなかったりしてね。ハハハ。

……えっと、彼女の能力ってなんだっけ?

 

『ありとあらゆるものを破壊する程度の能力よ。…ただそれについても今度、会ったときに教えるわ。ちゃんとね』

 

そ、そうか。なるほど……?

って脳内に直接…!?

 

 

「なに1人で遊んでるのよ、貴方は。お嬢様となにか話をするんじゃなかったの?」

 

「えっ、ええ…。そうだったわね。…ところでレミリア。ちょっといいかしら。私…あの時の異変があれで終わりだとは到底(とうてい)思えないのよ。―――見てもらえる?」

 

(霊夢がこんな真面目な顔をして言うとは、ね。私も覚悟して聞かないといけなさそうだわ。……確かに“倒した”だけだものね。そのあとはなにもしてないし、誰も策をほどこさなかったから余計に、なんでしょうね。でも、彼女の勘…幻想郷に来てからというもの、本来の霊夢と違って理解するものが多いけども、もしかして―――!)

 

「なるほど。その口ぶりからして運命をあったかもしれない出来事、としてとらえているのね?もし違っていたらごめんなさいね。私は心までは読めないから。さて、なら今から見るわよ。覚悟はいいわね?」

 

私は力強く、ゆっくりと縦に首を振った。

霊華の紹介という目的のついでも解消できるだろうからね。

付き合ってもらうよ、2人共。

私とレミリアとの会話に、ね。




ここを読んでいる方がいらっしゃるか分かりませんが、感想を非ログインでもつけられるようにしました。

ガラスのハートともろいですが、他の皆さんもつけやすくなったかと思います。
迷惑にならない範囲で適当にどうぞ。
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