こんな感じですが、平気な方はどうぞ適当に読んでってください。
……あぁ、うん。とりあえず魔理沙は寝かしておくかな。
朝食を作りにいかないといけないしね。
多分、霊華は起きたあとすぐに弾幕の練習とかもしそうだからこのままだとなさそうだし。
いや、最近は修行やら練習やらと忙しいみたいだからそもそも作らないとないんだけどさ。
仕方ない。たまには違うのも出してみるかな。
工夫して、さ。
「ふぅん、それであんな朝食だったんだな」
「ええ、そうよ。それで、目玉焼きを作ってみたの。あとスクランブルエッグとかも」
いつも同じような感じより違うのもいれてみようかなってことでこうなった。
まあ、霊華にビックリされたのがいい思いで。
「ま、たまにはいいでしょう?ね?」
(いや、笑顔で言われてもなぁ…。いや、味加減はすごくよかったんだけど、あれ…ああいう料理だったんだな。知らんかったな)
「おはようございます………ってあれ?魔理沙さんもいるじゃないですか。どうして博麗神社に?」
そう聞こえた方へ顔を向けて見たら、ちょうど空から降りてくる途中だった。
早苗もなにか用でもあるのかな?
「単純に泊まってるだけだぜ。そういう早苗はどうしたんだ?」
「霊夢さんとなんとなく話をしたいな、ってことで来ました。ついでに巫女はなんたるかと外の世界についての語らいを……!」
「ほう、そうなんだな。霊夢、よくあるのか?」
えっ?あの守矢神社に霊華と共に向かって以来そう話はしてないと思うんだけど。
いやぁ…確かにそんな話をしたような…
「いえ、こっちでは初めてよ。と、いうか早苗、あんたいいの?」
「…へっ?な、なんのことですか?」
あれ?私の聞きたいことってそんなに分かりにくかったかなぁ。
「ああ、霊夢。それだと早苗だって分からないだろ。商売敵にそんなの教えて平気なのかとかそういう分かりやすい聞き方にしてやらないと、だろ?」
「あ、あぁー…!そういうの、すっかり失念していたわ」
そりゃそうか。話の流れを急に変えたようなもんだし。
いやほら、一応私も巫女でしょ?
だから、早苗からしたらライバルとかってなってもおかしくにいだろうに。
あれ、もしかして一方的にそう思ってるだけ?
「あー、なんだ。そういうことでしたか。それなら大丈夫ですよ。霊夢さんには巫女とはなんたるかを教えておいた方が後々楽になりそうですから」
「なるほどな。確かに霊華と同等かそれより知識があるかって聞かれたらないもんな」
「しょうがないじゃない。元々巫女とは無縁だったのだから」
(少しスネてるな、こいつ。
「感じからしてそうでしたもんね。…だから教えるんですよ、巫女としての基礎。あ、もちろん私の方の、なんで博麗の巫女については霊華さんに聞いてくださいね?」
うん、まぁ…仕方ないね。
守矢神社と博麗神社。同じ神社だけど、細かいところは違うだろうし。
―――そういやすっごく関係ないんだけど、あの時…霊華と神奈子&諏訪子が意気投合しすぎてビックリしたんだよね。
どうしたらあんなに考えていることなどがあうんだろうね?
よく分からないよ。
「それもそうね。いえ、むしろ嬉しいわ。んなら、悪いんだけども指導お願いしてもいいかしら?簡単なことしか分からなくって外の世界である神社のやり方を真似するしかなかったわ」
「逆にあんまり知らないで多少の参拝客を招けていた霊夢さんにビックリですよ。あ、でも最近は守矢神社の分社もあるからもう少しは来るんじゃないですか?」
うんうん。前よりは来てるね。
それでも少ないけどさ。来ないよりはいいものだね。
「そうね、来るわ。獣道になにか対策をすればもっと来そうな感じで、ね」
「博麗神社にも必要そうですけど…そうですね、獣道の方も危なそうですし」
「早苗んとこよりはマシじゃないのか?あっちは山だし、天狗もいるじゃないか」
あー…そっか。
どこぞの射命丸文とかっていうのもそんなこと言っていたね。
「大丈夫です。そこに関しては神奈子様と諏訪子様と一緒にケーブルカーのような便利なものを作ろうと考えてるところなので、いずれ安全にはなりますよ」
(ケ、ケーブルカー?…なんだそりゃ。聞いたことないな)
「あぁ、魔理沙。ケーブルカーっていうのはね、必要な物がそれなりにあるけども、できると一方向への移動が楽になるものよ。簡単に言えば空を浮き動く鉄の箱ね」
「へぇ、なるほどな。……霊夢、外の世界でのったことでもあったのか?」
「ええ、あるわよ。むしろ能力のない人達はそういうのを使わないと移動が不便なのよね。…1度、空を飛ばないで移動してみる?」
(うわ、霊夢さんって意外と悪そうな笑みを浮かべるのね。本当、外の世界での当たり前をやらせようとするなんてちょっとSっ気でもあるのかしら)
「そ、それは勘弁してくれ!?なんとなくだが、どうなるのか想像できたぞ!」
「ふふ、大丈夫よ。ちょっと歩くだけならそんなに疲れないから、ね?」
ちょっと手をわきわきさせて…魔理沙に近づけば本気に、なるよねぇ?
「なにやってるの?あなた達。……あら、早苗もいるじゃない。どうしたのよ、なにか用でも?」
おや、もう里から帰ってきたのか。
出歩いてくるっていうからどれくらい時間がかかるのかって思ったけど、そんなにかからなかったのか…な?…そういえば、外の世界と違って具体的な時刻だから分かりづらいんだったね。
「ちょっと魔理沙に空を飛ぶのをやめてみないかって聞いてただけよ。たいしたことはしてないわ♪」
「いやいや!たいしたことあるだろ!空を飛ばないで移動とか考えたことないぞ!?」
(最初、こういう話をするはずじゃなかったんだけどもね。…なにもないよりはいいんだけどもね。幻想郷に先に馴染んだ霊夢さんを見て参考にできるから一石二鳥だしね)
「なるほど、それで霊夢と魔理沙はたわむれていたのね。あ、そうだわ。今日、香霖堂と鈴奈庵に行ったんだけども、鈴奈庵って色々な本があるのね。少し驚いてしまったわ」
「まだ鈴奈庵は少ない方だぜ。紅魔館にある大図書館って方がこの幻想郷じゃ広いな」
「そうみたいね。しかも、パチュリーも日々何冊増えてるのか分からないって前に聞いたわ」
「そうらしいな。んでもって興味のあるものなら借りてっていいとも言われてるらしいもんな、
「だ、だからって私を睨まなくてもいいんじゃない?」
単純に鈴奈庵で小鈴ちゃんに借りれる本聞いて、借りては返すを繰り返しただけなのにね。
あとは高床式倉庫や神社の中にある書物を暇があれば読んでるぐらいだというのに。おかしな話だよね。
「あぁー…なら、巫女だけじゃなくて、信仰について教えても平気そうですね。勉強するのは大丈夫みたいですし」
うん、魔理沙。
そこで驚くのやめてくれないかな?
私だって幻想郷についてとか色々と調べたりするもんだよ?
「そのわりには修行は私より軽いメニューなのね。……なんでかしら?」
「あんたのは厳しすぎるの!身体については四季にあわせてほどほどに、神降ろしとかそういう巫女関係も毎日同じ回数で私は平気なの!」
春夏秋冬、ほぼ毎日してるからね、霊華って。
外の世界でやるようなあんな優しいものじゃないから。
そうとしか表現できない。むしろそれ以外に表現できる人がいたら連れてきたい。
「わ、悪かったわね!そこまでするのは癖のようなものなんだから!……分かったわ、それで修行ができているならそれ以上はとやかく言わないわ。どうやら私の修行にはついていけないみたいだし」
「……分かってくれたならもういいわ。それで?早苗って今から教えてくれるのかしら?」
「あ、それもいいですね。では、立ったままもあれですし、あがらせてもらいますね」
「分かったわ。…っと、霊華と魔理沙は自由でいいわよ。多分私だけでいいでしょうから」
え?霊華、なんで首を横に振ったの?
「いえ、私も教えるわ。歴代の巫女として、教えることはそれなりにあるからね」
それなりってなに!?
(それなりってなんなんだ!?)
「んじゃ、私はその勉強している姿でも見ながらお茶でも飲んでることにするわ」
「…茶化しすぎなければいいわ。霊華と早苗もいいかしら?」
「ええ。いざとなれば私が体術面でそこにいる霊夢ほどではないけども、鍛えてあげるから大丈夫よ」
霊華から受けるんだとしたら、きつそうだねぇ。
「あ、霊華さんがそうしてくれるなら私は別になにもしなくて平気そうですね。…そういう条件もあるなら私も大丈夫です」
「……と、いうことだから。魔理沙、頑張ってちょうだいね」
「んなっ!?わ、分かったよ!それぐらい私だって平気だ!」
――そんな感じで始まったんだけど、そのあとに魔理沙が霊華と修行するはめになっていたよ。
早苗から巫女とは、とか信仰は、とかを聞いてたからあんまり見れてないけど、多分今日も魔理沙はお泊まりだろうね。
だって――――筋肉痛になるだろうから。