あれから、あることを基本練習という名の修行もどきをしていると魔理沙がやってきた。
「なあ、霊夢に霊華。2人してなにやってるんだ?」
「え?あぁ、ちょっと私はある物の練習とかを、ね。応用もしてるわよ?」
「そうね、私も少し練習をかねた修行をしているだけよ。霊夢と一緒にね」
(そう言うのはいいんだけどな?今、霊夢がしてるのはどう見ても私がスペルカードとしての名前をつけた「夢想天生」そのものなんだよ。霊華のはその夢想天生に似てるように見えるが、なんか陰陽玉が2つしか見えない。なんだが、代わりにその陰陽玉の周りになにかついてるから不思議だ。なんなんだろうな、あれ)
「あぁ、陰陽玉でも気になるのね。それもそうよ。なにせスペルカードという大まかな分類にいれるために試してる陰陽玉への力の付与の結果だもの。もちろん、うまくやれば弾幕ごっこにおける体力をごっそり奪えるでしょうね」
「なるほどな。…ってなんで聞きたいことが分かったんだ?」
「そりゃあ霊夢でも分かるほどに私の周りを見てれば…ねぇ」
うんうん。
霊華の方の陰陽玉を見てから、ずっと興味深そうに見つめてるんだよ?
それを見て、聞きたいのかな-って思うのはごく自然だと思うんだ。
と、いうよりそこまでしないと弾幕ごっことして使えないなんてどれだけ元になってるのが強いのか…って話になりそう。
「んでもね、霊華。私も見ていたのはさすがに気づいてるわよね?」
「えっ?」
「おい、それはさすがに気づいてやれよ。…まさか、修行に集中していて、とか言わないよな?」
いやいや、さすがにねぇ?
魔理沙がそんなに分かりやすいなら、私もれんしゅ…じゃなかった、修行の合間合間にチラッチラッと見ているのには気づきにくいもんなのかな?
結構見ていたと思うんだけど…。
「……なるほど。まあ、いいわ。それで魔理沙。あなたはどうかしたの?」
(流したな、こいつ…)
「いやな、なんとなく来たんだ。用事もないぜ」
あぁ、ならちょうどいい。
「んじゃあ、そろそろいい時間でしょうし、里へ行かない?今日はカフェに行きたい気分なのよ」
「カフェ?団子屋とか蕎麦屋とかじゃなくてか?」
私は素直に頷く。
と、いうより甘いのはもっと違う時間に食べたいし、蕎麦って気分でもない。
久しぶりにカフェとかそういう施設に入りたくなったから。ああいう場所って軽食ならあるし、飲み物も…ね。
「ねえ、あなた達。そう話してるとこ悪いんだけども、カフェ?ってなにかしら?」
「「えっ?」」
「…里へもよく買い出しに行ってるからってなんでも知っているわけではないのよ?」
いや、霊華って“博麗の巫女”とか“先代の巫女”とかって呼ばれて、里の人達に色々としてもらえるんだから、てっきりそういう最近のものも教えてもらえてると思ってたけど…そうでもないんだ。
「んじゃあ、どうする?あんたもついてく?……あ、いえ。来るのね」
な、なんか聞いた途端に睨んできたのはな、なんで!?
しかも結構怖かったよ?今の顔。
「まあ、そうだな。たまには3人で行くのも悪くないかもしれないしな!な?」
そ、そうだねー…。
里に降りてみると、今日は霊華がやけに囲まれた。―――特にお年寄りに。
「にしてもなんで皆、驚いてないんだろうな。いくら
「もはや幻想郷だから…で片付いてそうで怖いわね」
「ハハハ、冗談きついぜ霊夢。幻想入りなら分かるが、あれはもう次元が違うんだぜ?……いや、でも…そんなまさかな…」
さっき冗談云々言ったばっかりだよねぇ?!
「いや、考えないようにしようぜ。たぶん少ししたら大丈夫だろ」
「そ、そうね。…少しで離れる人達なら、ね」
結局、それなりに待った。
ちなみにカフェに向かう最中、なにを言われたかを霊華の方から教えてもらった。
名前で呼んでいいか、というものらしいけど…あれ?霊華、名前で呼んでいいとか言ってないのかな?もしくは先代の巫女とは言え、博麗の巫女だから呼びにくかったか…。…あれ、私は?!
カフェについて、色々とした後。
人気だという文々。新聞を受け取って読んでいるんだけど、おかしいな…。
私や霊華に関することが書かれているような…っていうか思いっきり書かれてるね。
私はともかくして、霊華のはいつ撮ったんだろう?
「霊夢。読んでいるのはいいけど、メニューは決めたのか?」
「ん?決まってるわよ。…パフェよ、パフェ。紅茶も飲むつもりよ」
「メニュー見てないのに早いな…。霊華なんて見てみろよ。メニューとにらめっこしても決まってないんだぜ?」
無理はないと思う。
けど、顔が少し怖くなってるんだよね。
「まあ、霊華の顔がしかめっ面なこと以外は平気よ。むしろ魔理沙こそ、決まってるの?」
そう聞くと魔理沙もメニューをにらみ始めた。
人のこと言えないぞ-?
……あ。そうだ、今度山に行かないといけないんだっけ。
にとり達河童が何故か幻想入りしたあのスマートフォンを改造しているんだったし。今の今まですっかり忘れてたけど。
注文できたのは、それから約10分から約15分した後でした。
うん、たぶんそのぐらいの時間を要したと思う。きっと。
「それにしても紅茶があるのは助かるわ~。私的に、煎茶以外の飲み物がおいてある方が助かるし」
「確かに。貴方、ケーキに砂糖を入れない紅茶なんて言うほどだものね。あぁ、無糖って言った方がよかったかしら?…ま、ちょっと知らないこともあったようだけども」
ま、まあね。アリスの家に行かせてもらって、そこで色々と説明をしたりなんなりしたぐらいだもんね。
…み、見逃してほしいな?
「だからたまに森に来てたのか。んじゃなきゃ、キノコのことなんて聞かないもんな」
「あんだけ生えてたら普通気になると思うんだけども。キノコの群生地かってつっこみたくなるぐらいよ」
「あそこはもう仕方ないわ。あの森はすでにああいうものだし。…諦めた方が早いわよ?」
確かにあの魔法の森はやけにジメジメしてるんだよね。しかも、少し暗いし。
キノコが育つには良い環境だとしても、ああいう場所に長時間いるのは嫌…ってほどだしなあ。
「そういえば霊夢。今さらだけども、聞いていいかしら。たいしたことではないと思うんだけども…」
「えっ?な、なによ…」
「魔理沙が言ってたんだけども、スマートフォン…だったかしら?そういうのが普通、幻想入りするなんておかしいとは思わない?私からすれば明らかに第三者の手が入っていると思うのだけども」
確かに否定ができない。
私が知る…いや、記憶している外の世界における携帯電話に関する知識はスマートフォンが今度新しく発売されるということだけ。なら、普通は幻想入りなんてしないはずなのに。
「ちょっ!?そ、それじゃ私が気にしてるみたいだろ!?」
「実際にそうでしょうに。…でも、霊夢が難しい顔をする、ということはやっぱり心当たりがあるのね」
「そりゃまあね。…ただ一旦帰るわね。会計に関しては心配しなくて良いから」
とだけ伝えると先に神社へ帰ることにした。
たぶん。きっと。博麗神社にヒントがあるだろうから。どこぞのスキマ妖怪がいそうな気もするしね。
…いなかったらいなかったで1つ、調べようと思うところがある。
博麗神社へ帰るなり、向かったのは自室。
ヒントになりそうなものがあると言ったらたぶんそこだろうから。
ただ…何故だろう。入ったら眠く……
―――なんだろう、この変な感じは。
まるで無理やりこう…夢かなにかを見せられているような感じ。
徹夜したらこうなるのかな?とも思うけど、絶対違う。しかも、これは誰が原因かも分かってる。
もう、怖くない。
「出てきなさい。私を夢に連れ込んだ元凶がこの場にいるのは分かってるのよ!」
『…ほう。以前のように怯えないのか?己の名前を忘れただの、元々外の世界にいたのかそれとも幻想郷にいたのか分からないだの、記憶もごちゃ混ぜでどれが己のかこれっぽっちも分からないだのと。そうやって喚いて逃げたりしないのか?』
「へぇ、いつまでも成長しないとでも?…さすが、自分が上だと思い込む存在は伊達じゃないわね」
あえてあおる。
何故か知らないけど、今は考えてることを読んでこないから。
でも、そうすると…まるで心…ううん、精神に隙のある人間じゃなきゃ読めない、のかな?
なるほど。だからあの子が以前に教えてくれたのか。―――ならば、ここで終わらせるまで。
『口も達者になったもんだな。……もう1度、現実を見せないと分からないのか?』
いや、現実を理解してないのは
「…あんたの方が理解しなさい。私のことを読めてないことを。もう壊せないことを。―――分かってる?」
『そういう貴女はついに里の人間にてを出した。それは分かってるのか?ええ?』
否定はしない。むしろ頷こう。
「でも、あんた。外の世界の常識を彼は理解したらどう思う?法律だの、ルールだの。妖怪がいないから、支配してないからって自由気ままに過ごせるわけじゃないのよ。あまり外の世界における記憶のない私でもそういうのは覚えてるわ」
占術も大抵は信じられてないし。
私も占いをあまり信じてなかった理由も確かそれが関係していた…はず。
「しかも、それだけじゃないわ。幻想郷と違って学校、会社があるの。さっきも言った、法律などが影響してる組織が、ね。…してはならないことも、あるのよ。過ちを犯してしまった彼が、そこにおいても普通に過ごせるとは私は到底思えないわね」
『……。言うようになったね。以前はそうもいかなかっただろうに』
はあ…。馬鹿なのかな?この人は。
いつまでも肉体的にも、精神的にも変化がないとでも思ってたの?
いや、思ってるからこうなってるのか。呆れる。
「ええ、言うようになったわよ。だから言うわ。―――あんたをしっかり倒して、2度とこの世界に姿を現せないようにしてあげる」
いつの間にか手にしている大幣ことお祓い棒を片手に。
お札も気づいたら手にしている。
夢ならなんでもありなのかな。…不思議なもんだなぁ。
『ほう?よく言うむす―――っ!?!?』
ん?ああ、そういう口上って隙だらけって教わらなかったのかな?
にしても、まだお札を投げただけなのに。おかしいね。
やっぱり2度もやられてる時点でかなり弱体化してるのかな。もし、そうなら好都合。
私でも油断しなければ行ける。
「普通は口上すら待たないのよ?何故ならそういう間は隙だらけだもの」
『とは言え、人間如きにやられる私ではない。能力の一部でしかないが、夢の中ならほぼ無敵なんでね。名前も伊達に名乗ってなんかいないさ。―――ヴァイスって言うんでね』
「そう。でもね、これ以上被害を出されても困るから、ここで倒させてもらうわね。もう2度とこの世に現れても悪さができないように」
私が構えると今ようやく相手の姿がハッキリと見えた。
さっきまでの私の前の姿…はもう面影もない。
私と同じか少し高い程度の何か。人の形はとってるんだけど、性別はたぶんない。
顔はどっちかと言えば日焼けした男性よりなんだけど、悪意とかそういうのしか感じない
人間以外ではありそうだけど、弱体化した今なら。
そう。今だからこそ。やるんだ。
「―――………む。……霊夢!」
「ん、んん…」
どうやら本当に連れ込まれていたらしい。
っていうか倒れたのかな、私。やけに額とかが痛いんだけど。
いや、うん。そこまで痛くないんだけどさ。
「急に倒れた音がしたからビックリしたのよ!?大丈夫?」
「あ、あぁ…悪いわね。もう平気よ」
と、思って立とうとしたらなんか柔らか……くないなにかに触れた。
な、なんていうか筋肉質のようなものを…
「っと、悪かったわね。膝枕していたのよ。前にあんな呼ばれ方したみたいだし、やってみたら効果でもあるのかなー…と」
「…誰に教わったのよ、それ。間違いではないけども、そんな知識を与えるなんてほんと…まあ、いいわ」
霊華には幻想郷でも通じそうな常識も教えるかな…。
なんか私から教えることなんて少ないと思ってたんだけどな。霊華の方が色々と見てきてそうだったし。
まさか…本当に博麗の巫女絡みで無知になったの?うそー…
「そ、そう。…ってそうじゃないわ!あなた、本当に平気なの?なんかうなされてたけども」
「ええ、もう平気よ。2度とそういうのは見ないでしょうから」
(や…やけに清々しい笑顔ね。なにかやった…いえ、やったのね。全く。なんだか最初に幻想郷へ来てしまった時よりだいぶたくましくなったわね。…ほんと、逆に私が色々と教わるぐらいに。……よかったわ)
「ど、どうしたのよ。霊華。なんかいやに嬉しそうにして…」
「よしっ、今日は赤飯にするわよ!」
「え、ええっ!?霊華、急にどうしたのよ!…ちょっと?!聞いてる?!ねぇってばー!」
その後、昼食に赤飯が出てきたのは言うまでもない。
…本当、いきなりどうしたんだろうな。唐突すぎて困ったよ。
いや、いいんだけどさ。…霊華も霊華でなにかあったんだろうし。
ただ、その知識は誰から教わったんだろう。疑問でしかない。
そもそも…いや、やめておこう。幻想郷の常識なんて私は外の世界のより知らないんだ。とやかく言える、なんて今はないだろうし。
まあ、いいか。
このような稚拙な小説を読んでくださり、とても感謝の念を感じています。
このように、不定期ではありますが、完結まで補完などしつつ投稿してまいりますので、どうか最後までお付き合いいただけますよう、宜しくお願いします。
あと感想もちょくちょく見てますが、返事はあまりしてません。
なので、見てないわけではないです。すみません。