私は山にある滝の付近に来ている。
と、いうよりお呼ばれした。
明日は魔理沙にも呼ばれていると言うのに…。なんか妖怪の動きが不穏とかどうとか言ってたし。
「…んで、1つ気になるのは…どうして霊華がついてきてるのよ」
「河童達の技術を久しぶりに見たくなったのよ。だいぶ前に見たっきり、見てなかったし」
なにを見たんですか、霊華さん。
と、いうより見たとかどうとかって…あれ、それってなにもしてないよね?
滝の付近にいるにとり達河童の元へ行くなり、叫び声を聞くはめになるとは思わなかった。
いや、こっちもビックリしたから。心臓に悪いです。
しかも、『ひゅいっ!?』って前に出会ったときよりも驚いてたし。幽霊でも見たのかってレベル。
「れ、霊夢!?なんで先代の巫女がいるんだい!?」
「ついてきたんだからどうしようもないわよ。…まあ、その。ごめんなさいね」
「久しぶりに来ただけじゃないの。連れないわね。私は鬼とかじゃあないのよ?」
「わ、分かってるんですが…。すみませんねぇ。つい、貴方が前に行っていたことが忘れられず…」
なにをやらかしたの、霊華。
と、いうよりしてたのか?…うーん…。
「んっん!…とにかく、霊夢に用があるんでしょ?それを話してもらえる?まあ、悪いことでなければ私もなにもしないから。平気よ」
な、なんか複雑そうだなあ……にとりが。
「わ、分かりました。そこは大丈夫ですよ。ただ幻想入りしたあのスマートフォンのことなんで。そのことで手紙を出させてもらいました。すぐに済みますので、ささこちらへ…」
(…なるほど。まあ、私がいる以上、下手なことはできないし、教えられないはず。あんまり気をはらなくても大丈夫そうね)
そのまま案内された先に、にとりの研究室…っていうべきなのか分からないけど、彼女がこもるという部屋があった。
道中、他の河童達も畏縮していた。やっぱりなにかしたんだな、霊華が。
伊達に先代の巫女をやってないわけだ…。
―――なんか色々と改良とやらをされてました。
改良ってレベルじゃないよ。そんなの。とんでもないなぁ…。
私的には改造と言ってもいいほどだよ?
どうしてこうなったんだか…。
次の日、私は魔理沙を待つためにあえて鳥居付近に立ってみた。
それにしても妖怪達…って全体的なものじゃないよね?
「あんまり気にしなくてもいいんじゃない?たぶん、その魔理沙のいう妖怪は一部的な者達でしょうから」
「だといいんだけどもねぇ。あ、それと霊華には悪いんだけど「仕方ないわ。いくら弾幕ごっこを私が覚えたといっても、私は異変解決をする側ではないもの」」
そうなんだよね。
でも、だからといってなんの感情も覚えないのかって聞かれたら私はあると言い切れる。
…いやぁ、ほんと。ごめんね、霊華。
いつもいつもお留守番してもらって。
「おおう、待たせたな霊夢……と霊華はなんで外にいるんだ?」
いやいや、そんなに待ってない気がするよ?
と、いうより待ってないような。
「そうね、強いて言えば話相手よ。んで、霊夢はそんなに待ってないわよ。ね?」
「まあね。…違う妖怪達には待たされたけども」
なんの、とは言わないけど。
でも、同行してきた霊華には分かるんだろうね。なんか困ったように笑ってるし。
「そ、そうなのか。そいつぁ大変なこって。んで、これから行くのは命蓮寺だ」
「………えっ?」
幻想郷に元からあるあのややっこしいルールを承知の上で妖怪を保護しているあの?
…確かにそれは下手したらタダ事じゃないもんね。
(ま、ついてくるよな。誘ったのもあるし。…と、いうかなにもってるんだ?こいつ。長方形の薄っぺらい箱だな。見たことないし、珍しいもんなのか?気になるな)
まあ、それで命蓮寺に来たわけですが。
いい加減私も
なにせ体ごと黒い光になって消滅したのだから。
「ん?どうした、霊夢。考え事か?」
「あ、あぁ…まあ、そんなとこよ」
我ながら適当すぎる答え。
でもできればそのまま流れてくれないかな-と。
(この前のことか?…とりあえず、全容はそのうち話してもらうか)
「ちょうどいいとこに。貴方達さ、豊聡耳…じゃなかった、霊廟の奴ら知ってるよね」
んっ?ええと、この子が封獣ぬえ?
「ん?あぁ、なんか復活してたらしいな。んで、それとこれがどうかしたのか?」
「やっぱりあそこの連中が復活したのか。そのおかげで妖怪達が大騒ぎしてるんだよ。―――ま、その騒ぎを沈めるために切り札を呼んだんだけどね。その前に私と戦って負けることになるだろうけど!」
「さて、どうでしょうね?一応これでも異変解決は私も魔理沙もできるからそれなりの手応えはあるはずよ」
と、言ったけど…異変解決じゃなくて弾幕ごっこでもよかったような。
―――アンノウン「軌道不明の鬼火」
うわっ!?火の弾でこれとかちょっと!?
(…あぁ、まあ。隙間ぐらいなら避けれるだろ。私は正攻法よりではいかないけどな)
―――アンノウン「姿態不明の空魚」
…な、なんかとても厄介…。
でも、ぬえなだけあって正体不明、なんだね。
って考えてる場合じゃないんだけど。
―――アンノウン「原理不明の妖怪玉」
(まあ、これならな。霊夢でも余裕だろ。変な動きをしなければ、だけどな。…ああ、大丈夫そうだな)
「…妖怪、なのよね?呼ばれた切り札って」
「そう言ってたじゃないか。でも、切り札って単語に嫌な予感しか感じないぜ」
「…正体不明が切り札にする妖怪よりも、ぬえの方が怖いような。私だけかしら?」
そ、そこはすぐに頷くのね、あなた。
悲しいわあ。
「おや?そこにいるのは今の博麗の巫女と…何者だ?」
「普通の魔法使いらしいわよ。それと、あんたこそ何者よ。もしかして切り札って奴?」
「いや、助っ人じゃないか?切り札ってより、そっちの方がしっくり来ると思うんだが」
あー…確かに。“呼ばれた”んだもんね。
それなら切り札じゃなくて、助っ人の方が納得がいくかも。元々手元にないなら使うにも使えないし。
「まあ、確かにそうじゃな。言い方に関してはともかく、自己紹介はせねばなるまいて。…儂は佐渡の二ッ岩じゃ。よくマミゾウ、マミゾウと呼ばれるがの」
「へぇ、マミゾウ…ねえ。んで、なんで助っ人とやらに来たのよ。なんかあるの?」
「いやはや、とんでもない聖人が復活したもんだから、そのうち妖怪のピンチになるってぬえに言われてのぅ。そのまま呼ばれて来たんじゃ」
と、とんでもないっちゃないんだろうけど…うーん。
「へぇ、そうなのか。だけどな、そいつなら私と霊夢とで倒したぜ。たいしたこともなかったけどな」
「ほう?そうなのか。威勢のいい奴もいたもんだな。…なら、そんな2人にはもうでかい顔はさせてられんのう。…さて、この幻想郷じゃ弾幕ごっこで決着がつけれるって話を聞いた。なら、儂の未だ健在な化け力を見せちゃる。―――弾幕変化十番勝負。始めようではないか!」
そんなんで喧嘩を売るのは…ってそうか。幻想郷じゃ外の世界の常識って通じないものもあるんだったね。
すっかり忘れかけてたよ。
―――壱番勝負「霊長化弾幕変化」
んっ?周囲に青い弾が…おお!?棒人間になるんだ!?
…でも、元々は弾幕だったんだし、普通に考えれば避けないといけないよね。うん。
それにしても、これは私とか魔理沙狙いなんだ。
別に油断しなきゃ平気そうだね。
(別にこういうのだったら平気だな。…隙だらけで避けやすいぜ)
―――弐番勝負「肉食化弾幕変化」
さっきが棒人間で今度は犬みたいは弾?
…もしかして、もしかしなくとも。避けるだけに意識をさかなくてもいいような。
まあ、それに気づいたところで前後に避ける上手さがあがるとは言えないんだけどねぇ!?
―――参番勝負「延羽化弾幕変化」
ほんと、さっきから小さくもない中ぐらいより大きいわけでもない弾が変化するよね。
佐渡の二ッ岩とかなんとか言ってたけど、弾幕が変化するのになんか関係あるのか……ってあぶなっ!?前の奴ちゃんと見てなかったから当たりかけた!
避けたは避けたけど、羽っぽい場所に当たったような気がするんだよね!
…なんで平気だったんだろう?
(なにやってるんだ?あいつ…)
―――四番勝負「両生化弾幕変化」
な、なぁにこれ。
避けにくい、予想しにくい。
と、いうか普通の弾幕の方もややっこしくなってきてるのにどうしろと…!?
(…まだスペルカード宣言する前の方がまだ楽だな。霊夢はそうでないかもしれないけどな)
それにしても、魔理沙の方がはやいのによくどれも避けられるなあ、と。
いや、どこぞの烏天狗の方がはやかったけど。紫からなんかその妖怪ともう1人適任がいるって言われたっけ。
…うん、関係ないね。
―――伍番勝負「鳥獣戯画」
時間経過で増えるタイプは私的にどうにかなる。
いや、ほら。パターン作ればいいし…。うん、どこぞの誰かさんが1度は弾幕ごっこのことをパターン作りごっことかなんとかっていいそうだね。
(……今度、私も弾幕ごっこ挑むか。横目でみる限り前より強くなったっぽいしな)
―――六番勝負「化け狸の学校」
棒人間…が今度は整列した状態でこっちに来た。
弾幕もはってきてるけど、うん。私達狙いですね。
…というより魔理沙。余裕があるときにあなたの方をみるんだけどさ、弾幕もちゃんと見てる?
なんか違う意味であぶなっかしいような…。
―――七番勝負「野生の雛鳥」
ひ、左からなんかすごい弾幕がきたー!?
ちょっ、変に濃いから避けっ…!?避けにくっ……!?
なにげに隙を探しにくいんだけどー!?
―――変化「まぬけ巫女の偽調伏」
……。マミゾウさ、目の前で私っぽくなるのはいいけど、まぬけって初対面なのに言われたくない、かな?
(な、なんか霊夢の奴、さっきの弾幕までいつもの通りだったくせにいきなり笑いだしたな。どうしたんだ?…目が笑ってないのが気にはなるが)
―――「マミゾウ化弾幕十変化」
さっきのをスペルカード…もとい、ボムを使っていたら比較的はやく終わってしまった。うん、なんていうか冷静じゃなかったかもしれない。
普通の弾幕を避けるよりひどかったよね、きっと。
…いや、これもなんか嫌な予感がするけどさ。
……あ、うん。弾幕を避けやすくしないとまずい…。
―――狢符「満月のポンポコリン」
これはこれで…うん。
光ってる弾へと重なるようにこっちへ飛んでくる蛙も厄介だけど、1番は別だね。
…魔理沙とぶつかりそう。
ぶつかりそうで、ぶつからなかった私達はとりあえず難はしのいだと思う。
私的には、ね。
と、いうよりすごい咳き込むね、マミゾウさんや。
「すまん、ちょいとばかし休憩させてくれないかのう…」
「確かに10回前後は変化してたものね。休憩の1つや2つもはさみたくなるものかしら」
「いや、させなくてもいい気がするんだぜ。…と、いうか助っ人が化け狸たぁ、拍子抜けだな」
「片割れは化け狸を馬鹿にしすぎじゃないかのう?…おお、そうか。しかし、博麗の巫女達にはもう十も見せとったのか」
あー…えっと。とりあえずフォローしておくか。
「あー、たぶん馬鹿にしたってより他の妖怪とかを相手にしてて、マミゾウの強さに気づかなかっただけよ。まあ、もう私か魔理沙だけでも負けないと思うわよ」
あっ、マミゾウが複雑そうな表情になった。
いや、その。そればっかりは、ね?
「そ、そういうもんなのかのう…?そうだとして、儂がわざわざ海を越えてきたってのに…残念じゃのう」
「えっ!?海?!あの、しょっぱくて、ほぼ広範囲にあって、深いあの?」
「そうじゃ…って、お前さんは海を知ってるのか?」
あ、あー…そっか。
私が外の世界に元々いた、なんて幻想郷に来たばかりの人間や妖怪は知らないもんね。
「霊夢はちょっと特殊だからな。それで知ってるんだろ。あ、私は月でしか見たことないぜ」
「なるほどな。…ならば、霊夢とやらは強がりじゃなさそうだの。して、何度見たんじゃ?」
「あぁ、数えてないから分からないわね。強いていえるとしたら、この幻想郷より何倍も広いってことかしら」
魔理沙が「うえっ!?そんなに広いのか!…1度月で見たあんな海が本当は広いとはなぁ」とかいってるけど、あそこも海だったのかあ。
知らなかったな。
「ほほう、魔理沙は井の中の蛙大海を知らず、ってわけじゃのう。まあ、真に己こそが強いと思うんならば、大海へ恐れず飛び込むことじゃな」
それもそうか…。
まあ、他にも色々とあるだろうし、ね。
仕方ないので、魔理沙と話して、一緒に帰ることにした。
その後に知ったんだけど、マミゾウは幻想郷が気に入ったらしく、居座ることにしたらしい。
まあ、幻想郷は妖怪でもなんでも受け入れてくれるしね。そりゃ気に入るか。
私も私で掴めそうなことがあるし、頑張るか。
遅ればせながら報告させていただきますが、今作はあと数話にて完結とします。
元より決めていたライン…が主な理由です。
ただ完結までにはエピローグまでを含めているので、話数を指定できません。そのため、数話と記させていただきました。
…と、いうわけなので残る数話ですが、最後までお付き合いいただければ…と思います。