先代巫女と行く幻想郷生活   作:篠崎零花

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異変についてはある程度前編と後編でわけてみようかなー、なんて考えている篠崎です。

サブタイトルについては深く考えなくても大丈夫です。

では、下からが本編ですので適当に読んでやってください。


第6話 出会った同士が仲がいいとは限らない

満月が来ない、ねぇ。

 

なるほど。

紫とやらの話をまとめるとその一言につきる。

細かく言えば違うことになるんだけどね?

でも聞いたことをもっとまとめるとするなら…

 

 

ある日突然、本物の満月が来なくなったという。

人間からしてみれば無害だけど、妖怪にとっては死活問題にも近い出来事。

それでなにかしらの問題が起きる前に本物の満月を取り戻したいから異変を解決するのに協力してほしい。

 

 

私が簡単にまとめるとこんな感じ…かな?

それにしても、そうやって異変解決をするよう(そそのか)されてきたのだろうか。いや、仕向けた?どうなんだろうなぁ。

 

それはさておき、悪い方に向くわけじゃないんだし、この際動くことにしようかな。

もちろん。言い出しっぺの紫も巻き添えにしながら、で。

 

 

「分かったわよ、あんたもついてくるって条件付きだけどもね。にしても…あんたの話から要するに、夜の間に解決しないといけないことにかしら?」

 

「ま、それでもいいわよ。ええ、そうなのよ。でも、ちゃんと解決できるよう夜は長くしてあげるから大した問題にはならないわ」

 

 

「そうなのね。んじゃあ」

夜になったら行こうか、なんて言おうとしたらそれを遮るかのように

「なんかきた、と思ったらあなただったのね。八雲紫」

と背後から声がした。

 

この神社にいるのは私含め2人なので振り返らずとも誰なのか分かった。

紫は少し口を驚いたように開いたが、すぐに冷静になったらしく口元に笑みを浮かべた。

切り替えがはやいなぁ、とか関心したけどなんか違う気がした。

 

「へぇ、驚いた。巫女がもう1人いるなんて。本来貴方はもういない存在のはずですけれども、どういうつもりなのかしら?」

 

「どういうつもりもなにも――霊夢の保護者代わり?をしているわ」

といって私の背後に立ち、頭に片手をのせてくる。

 

「あー、はいはい。とりあえず霊華、あんたちょっと黙ってて。紫も変な風に言わないでちょうだい。それに先代がいようがなにしようがあんたには関係ない。むしろ万が一のことが起きた時、一体誰が助けてくれるって言うのよ。因みにあんたには期待なんてしてないから」

 

といつもの私だったら絶対言わないであろう言葉が口から出た。

どんな表情をしてるのかなんて自分では見えないけど、多分冷酷な表情を浮かべてると思う。

なにせ紫が心なしか驚いているように見えるから。

 

(やっぱり見ておくべきね。あと、ちゃんと八雲紫(あいつ)にも霊夢に関しての話をすりあわせておく必要がありそうね)

 

「…………。分かりました。先代の巫女がいようと私はもう口出しなんてしないわ。でも異変解決には霊夢、貴方が出てくれるのよね?」

 

「次、霊華にああいうことを言うのなら誓約書とか書いてもらうからね。その時になってしまったら紙は破りにくいものにしてなかなか無くせないようにしてやるわ。……異変解決については問題ないわよ。行くわ」

 

私がそういうと紫は頷いた。

本当に意味がわかっているのだろうか。

相手が相手なだけに信用ができない。何故かは知らないけど。

 

 

「あ、そうだわ。霊夢、あなたにあう体力作りの内容を考えたのだけどもやってくれるかしら?」

 

「わあ、素敵。次のは素人でもなんとかなる内容だといいのだけども」

と棒読みで霊華に返すと苦笑いをしたらしく乾いた笑い声が聞こえた。

 

今言うなんてさすが先代…と思ったけど、前回のことで分かったしね。

 

多分、スペルカードルール抜きで襲われた時用……とはいえ、最初のような厳しすぎる修行は願い下げしたい。いや、気持ちはわからなくもないんだけどさ。

確かに体力がつけば今より倍動けるだろうし。

本音を言えばサボれなくて辛いけど。そういうのは今だけ、関係ない。

 

 

 

 

「まあ、いいわ。でも最後に1つだけ聞くけども……修行について、どう思ってるのかしら?」

 

「あー、そうね…サボりたいわ」

助かるよ、なんて思いながら口にしたのはそれだった。

 

まずい。言った事と思っている事が逆に…。

こりゃ言うの間違えたな…そう思考するや否やその瞬間、後ろから

「へぇ、そうなの…。体を鍛えるとかそういう修行は面倒だからサボりたいと…。こりゃ心根から叩き直さなきゃいけないかしら…」

なんて重く低い声が聞こえてきた。

 

…私氏、ピンチです。と、いうか怖いです。

紫に向かって助けて、と言う思いを込めた視線を送るも納得したようにニコニコしながら頷くだけでなんの問題も解決はしなかった。

 

そんな風に頷くなんて私はどんな認識になっているんだろうか…。

参っちゃうわー…。

まあ、変に疑われるよりはマシなんだろうけど…それはそれで嫌だなぁ。

 

 

「あと一応紫にも言っておくけども、私は霊華って名乗ることにしたから。博麗の巫女だとか巫女って呼ぶよりそう呼んでほしいわ」

 

「はいはい、分かったわよ。そうするわ」

と適当に返す紫。

なんか昔からの付き合いのような接し方だね。霊華もなんか気にしてないし。

 

 

「んで、まだ夜じゃないけどもあんたはこれからどうするつもり?」

 

「そりゃあ貴方達の様子でも見てようかと思いましてね?なにせ面白いことになっているようだから」

 

面白いこと…か。

あながち間違いじゃないことが間近で起こったんだけどね。

霊夢に憑依するとかいつの間にか転生してるとか先代巫女の霊華がいるとか。

 

私とか先代とか時代を越えすぎてるんじゃないんですかね。

どこの未来や過去に行ける車だよ、と。

 

 

そう思っていると霊華が横に座ってきた。

正座をするのは癖なのかなー、などと考えながら見ていたら顔を近づけてきた。

 

……最初から引っ張られてるのね、あなた

そういきなり小声で言われたので、驚きのあまり顔を横に向ける。

 

うまく聞き取れなかった…。

あとで聞き直しておこうかな?

 

 

 

そう考えていると

「あ、そうだわ。お菓子食べておいたわよ」

なんてそこから上半身だけ出している紫がさも当たり前のように言ってきた。

 

「勝手に食べるんじゃないわよ、紫。あんたの家じゃないんだから」

 

にしてもいつの間に食べたのだろうか。

場所と数を覚えておけばよかったかな…。

そう少し後悔する私だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後もしばらくいたので対応が面倒だった。

霊華には一緒に修行しようとうるさく言われ…。

だからと言って完全に断るわけにはいかない。

 

なにされるか分かったもんじゃないしね。

 

そういう事情も含め、少しだけ自分用に組まれた―――正確には体力作り―――の修行をやってみた。

 

そういえば、保護者代わりって…。

霊華はどういうつもりで言ったんだろうか。

聞こうと思ったら色々と遅く、異変解決に動く時間となってしまっていた。

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