オベリスクは必要ない!   作:蓮太郎

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どうして普通にデュエルしたら反応が薄いのだろうか、やっぱり手腕かな…………


転生者と刺客

「情報が錯誤しすぎてもう何が何だかだね」

 

「…………ああ、そうだな」

 

 修学旅行の途中だが、木場と一樹は部屋で二人話し合っていた。

 

 頭の中が腐った女子が興奮しそうなシチュエーションだが、二人の顔は深刻だった。

 

 京都に来て、まさかの八坂姫の誘拐事件からのスピード解決。そして解決したのが前にボコボコにしてきた決闘者(デュエリスト)なのだから不快でしかない。

 

 一樹にとって、本来なら自分がなんとかして八坂姫を救出し担ぎ上げられると本来の歴史でそう思っていた。

 

 だが、現実は違う。おそらく同じ転生者であろう決闘者(デュエリスト)と何処から拾ってきたのか不明のお供達…………

 

 ロールプレイでもしてるんじゃないかと思っても仕方ないほどの出来だった。

 

 もっと最悪なことは決闘者(デュエリスト)が京都の妖怪勢力と繋がりがあったこと。こちら側がいろいろやって仲が悪いというのは既に知られており今敵対したところで妖怪全戦力が襲いかかって来るかもしれないとアザゼル先生が言っていた。

 

 流石にそこまで言われたら引き下がるしかない。一樹に向ける目が少しおかしかったのは気のせいだろう。

 

「なんであんな奴らが京都救うんだ?あいつら人外が嫌いなはずだったら英雄派にいてもおかしくないだろ」

 

「さあ、もしかしたら勧誘されたけど馬が合わなかったとかじゃないかな?それで一番身近な京都にお世話になったと言えるよ」

 

「…………思い通りにいかないな」

 

 『SPYRAL』のカードが一部制限され大きく弱った一樹だが、サイドデッキのカードを使うことによってある程度機能を回復させた。流石に黙ってはいられなかったのだ。

 

 それでも全盛期とはいかず、物理的な強さを鍛え始めるようになったのが最近。

 

 今から鍛えたら赤龍帝としてある程度は強くなれるだろう。これから降りかかってくる厄災に対しては無力になるだろうが。

 

「それにしても彼ら遅いね。生徒会に絞られてるのかな」

 

「まあ、そうだろうな。毎回毎回飽きないもんだな」

 

 彼らというのは松田と元浜の事である。何をしに行ったのかというと…………まあ、言わなくても分かるだろう。

 

 戻ってきたら顔を晴らしてそうな馬鹿を頭に浮かべながら今後について話していた。原作なら教会3人組とロスヴァイセがいるかも知らないが、歴史は既に大きく狂っているのだ。

 

 話をしている最中、『彼女』は突然現れた。

 

「一樹くんはこの部屋にいますかー?」

 

「ん?いったい誰だ…………っ!?」

 

 ホテルのオーナーが彼らの主人、リアスの兄で親日家のサーゼクスであるため和風な部屋の出入り口である襖が開けられた。

 

 無断で知らない人が開けたなら彼らは一樹に用があると思っただけだろう。

 

 だが、知ってる人なら?

 

「うん、聞いた通りここに居たわね」

 

「い、イリナ!?何でここに、向こうに帰ったんじゃ…………?」

 

「ああ、教会は抜けてきたわ」

 

 その一言を何気なく言い放った突然現れた人物こと紫藤イリナだが、一度その信仰心を見せつけられた木場と原作を知って居てイリナが異常に信仰深い事を知っている一樹は驚愕した。

 

 では、なぜ教会を抜けることができた?否、何が教会を抜ける理由になった?

 

「そうそう、なんでここにって言ったわね。まあこれは悪い事だと思ってるわ」

 

「イリナ?」

 

「既に私のターン(・・・・・)は貰ったわ」

 

 腕にデュエルディスクを装着し、明らかに決闘(デュエル)を挑んできた。

 

「イリナッ!?」

 

「さて、改めて言わせてもらうわ。お久しぶりね一樹くん、そしてさようなら異世界の異物」

 

 異世界の異物、という言葉に今すぐ止めようとしていた木場の動きが止まる。

 

 異世界?異物?一樹くんが?というのが木場の心境だろう。動こうにもどうすればいいのか分からなくなってしまった。

 

 迷っている間にイリナのターンが淡々と進められ、再びイリナのターン(・・・・・・・・・)になった。

 

「は、あ、あれ、俺のターンは!?」

 

「それすら気づかないのね、ガッカリだわ。それじゃあ、終わりよ!」

 

 一般生徒は語る、一樹と木場が居た部屋から爆発音が聞こえて避難することになった。外から見たら、ガス爆発が起きたと思われる爆発した跡が残って居た。

 

 そして一樹と木場の姿はなかった、と。

 

 

 

 

 

 

〜●〜●〜●〜●〜

 

 

 

 

 

 

「はい、何?それは真でありますか?ふむ、分かりました」

 

 九重嬢にハンデありとはいえこっぴどくやられたコナミ君(仮)が何故か八坂姫の介護されている時に、コナミ君(仮)と八坂姫をあえて二人っきりにして外で待機している有能()な側近らしき人に通信が入った。

 

 通信といっても遠話の札による妖術的な物を使用した簡単に傍受されない方法である。

 

「……………………?」

 

「お楽しみの最中失礼します。八坂様、ご報告したいことが」

 

「分かった、少し待たれよ」

 

 八坂姫も外に行き側近と何かを話して居たのをコナミ君(仮)は聞いて…………いなかった。

 

 ぶっちゃけ何故に子持ちの妖怪の首領に好かれているのか分からない、何故あそこまで介護しようとするのか分からなかった。乳の押し付けはともかく着替えは自分でさせてほしいとコナミ君(仮)は謎の攻防をしていたりする。

 

「…のことは………伏せよ………定じゃ…」

 

「了解いた…………悪魔への……どうし……」

 

「……存ぜぬ……じゃ、妾らには…………」

 

 明らかに不穏なことは確かだ。しかし、全部の事柄に首を突っ込むわけにもいかない。

 

 人を守ると言いつつ無闇に首を突っ込むなど下策だ。ここはひとまず傍観するコナミ君(仮)。

 

 体調もそれなりに回復してきたのでそろそろ帰らなければならない。もちろんコナミ君(仮)だけ公共機関で。

 

 しかし、誰かを忘れているような気がするコナミ君(仮)。そうだった、オーフィスはまた何処かでまた会うだろう。その時にきっぱりと拒否すればいい。

 

 ちなみに一誠とゼノヴィアは暗いうちに先に帰らせた。Dホイールを一般の目に見せるようなことはしてはいけない。そして無免許を誤魔化すには一時的に暴走族として見られた方が都合がいいかもしれないと思ったからである。

 

「待たせたの、さあ続きを」

 

「……………………」

 

「なんじゃ、もう帰るとな?もう少しゆっくりすればよかろう」

 

 そのゆっくりをしたらいつまでも引き延ばされそうで恐ろしい。それでも確固たる意志を持ち帰ることを告げる。

 

「むむ…………仕方ないのじゃ。一応準備だけはしておる。今回の騒動の謝礼も含まれておりまする」

 

 何故最後だけ丁寧なのか、と聞くのは野暮であろう。

 

 その後はスムーズに帰宅することに成功した。いく先々の妖怪達に感謝の言葉をもらった。途中で八坂姫と結婚したらよかったのにと漏らした奴も居た。

 

 九重嬢の父親が存命なのかすら分からないのに八坂姫が実は未亡人説が頭の中で濃厚になってきているコナミ君(仮)はまだ早いと思いその発言はスルーした。

 

 電車に揺られながらコナミ君(仮)は思う。一誠達にアザゼルが直接接触したということは我々の目的と様々な力がある事を教えたも同然、それ目当てにさらなる刺客が来るかもしれない、と。

 

 だが、負ける訳がないし負ける気もしない。ただひたすらに勝ち続けるのみだ。

 

 電車越しに白髪の神父っぽいのとすれ違った気がする。はて、あれは誰だったのかと首を傾げたが思い出せなかったのでまあいいかと放置したコナミ君(仮)。

 

 そして、ちょうど自宅の前に着いた時だった。

 

「答え、聞かせて?」

 

「……………………」

 

 ここでか、と愚痴をこぼすコナミ君(仮)の後ろには無限幼女ことオーフィスが立っていた。

 

「……………………」

 

 とりあえずコナミ君(仮)はオーフィスを家に連れ込んだとさ。




イリナ「私のデュエル?だってあいつ時止めしらたすぐ終わるし見せどころが特にないからオッケーよね!手札誘発握れなかった一樹くんが悪いのよ!というか逃げられたわ!」


 オーフィスを連れ込んだことにより身内から通報されかけるコナミ君(仮)。誤解を解くも更なる誤解を生む元幹部の魔女が現れ求婚してくる。コナミ君(仮)の胃にそろそろ穴が開きそうだ。

 次回、『デュエリストと結婚志願者』

 この人ストーカーです、デュエルスタンバイ。
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