忙しまくるしデッキが回らないし欲しいカードがなかなか見つからないしサイキックリフレクター先生が欲しくてパック買いして必要ないスー、ウルレアばかり当たる日々でした(それでもみずきちゃん来ませんでした)
次回も出来るだけ全速前進DA!とばかり行きたいので今後ともよろしくお願いします。
時は戻り場所は京都…………
「はあ、はあ、ここまでか…………」
「ふは、ふははは!無駄に粘って苦しみを長引かせただけだったなぁ!」
ズァークと九重の戦いは既に終盤を迎えた。ズァークの場にはズァークという高火力モンスター一体に対し朧車一体のみ。後続を展開していく魔妖はこのような状況になったということは後がないということに等しい。
九重のエクストラデッキ既に尽きておりもう展開は不可能に等しい。もはや手札に解決策もなく、とどめを刺されかねない状況だった。
「所詮は狐、畜生は畜生らしくくたばっていろ!」
「知らぬのか、追いつめられた狐は虎よりも狂暴じゃぞ!」
「貴様のターンはない!手札から『ブラックホール』発動!フィールドのモンスターを全て破壊するが我は破壊不能!フハハハハ!」
「ぐっ…………」
抵抗と言わんばかりに守備表示でいた『麗しの魔妖ー妲己』が九重とズァークのちょうど間に発生したブラックホールに吸い込まれ消えていった。
もう九重のフィールドにセットカードはなく、ズァークのフィールドにはズァークがいる。
たとえ九重のライフが最大、4000あろうと完全に詰みである。
「死ね!我でダイレクトアタック!滅んだ都と共に地獄へ落ちろ!」
ズァークの処刑宣言と共に覇王龍の破壊光線といって過言ではないブレスが九重に向けて放たれる。
「うっ、母上、一誠、京都を守らなくて…………ごめんなさい…………!」
避ける暇もない、もはや完全に攻撃を受けるしなくなった九重は悔しさを滲ませブレスに飲み込まれた。
ズァークの顔に浮かぶのは愉悦、彼からして原作キャラである九重を容易く蹂躙できたことに対する喜びを表現していたが、デュエリスト以前に赤龍帝であるならばそれなりに鍛えたら身体的な面では容易く超えることができたであろうにそのことすら気づいていないのが全く持って愚かなところである。
ブレスが巻き起こした破壊の副産物として発生した煙が晴れた先に残っているものはなにもない。
正真正銘の破壊が全てをのみこんだ、とズァークは
「たかが子狐が我を止められると思うな!止めるとするなら、そうだな、最初に我が葬ったあいつらを連れてくるのだな!」
「へえ、それって一体誰の事かな」
「無論、あの生き汚い搾りカスの………………なんだと!?」
「誰を、何を葬ったかは知らないが、これ以上お前を野放しにすることはできない。何もかもやりすぎたお前を、私たちが止める」
破壊の跡、その隣から発せられた声の主達はズァークが既に殺したと思い込んでいた一誠とゼノヴィアであった。
主人公補正という絶対防御的概念をはがし自分の者にしたと思っていたはずだが一誠が生きているなんて何かの間違いではとズァークは考えたが、人間としてこの場にいる一誠の
「貴様ぁ………………カードの力で生き延びていたか!」
「舐めるんじゃねえ、こう見えてここ最近鍛えてるんだ!」
普通は鍛えた程度で大破壊を免れることはできません。
「黙れええ!目障りな害虫ごときが我の前に立ちふさがるんじゃあないっ!しかも貴様、子狐をいつの間に助けた!」
「そんなの、お前の破壊光線が届く前に助けたに決まってるだろ!」
普通はそんなに早く動くことはできません、だって人間だし。
先ほど破壊したと思われた九重すら一誠の腕の中で眠っていた、意識を失い些細なダメージを与えているとはいえ最後の一撃を受けていないため目立つ身体的なダメージはない。
九重のピンチに駆け付けことができた二人はまさしく『英雄』であった。
「おのれおのれおのれぇ!デュエルだ!ドライグをも吸収し完全無欠となった我の力でねじ伏せてやる!」
「奪った力はたかが知れてるんだ、それを今からお前に教えてやる!ゼノヴィア、九重をつれて離れててくれ」
「分かった。さっさと終わらせて後のことを考えるぞ」
「ああ、行くぞ一樹………………いや、ズァーク!」
「「デュエル!」」
覇王龍ズァークLP8000
一誠LP4000
「先攻は俺からだ!」
二倍ものライフ差があるが、命を懸けた戦いをするときは先攻後攻は言い出したもの勝ちといういつの間にかできた暗黙のルールで一誠が先手を取る。
「所詮はスターダスト頼りのシンクロデッキ。貴様ごときがこの我に勝てると思うな!」
「やってみなくちゃ分からないだろ!手札から『サイキック・リフレクター』を通常召喚!」
「………………………………は?」
サイキック・リフレクター
チューナー・効果モンスター
星1/闇属性/サイキック族/攻 400/守 300
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。「サイキック・リフレクター」以外の「バスター・モード」のカード名が記されたカードまたは「バスター・モード」1枚をデッキから手札に加える。
(2):手札の「バスター・モード」1枚を相手に見せ、「サイキック・リフレクター」以外の「バスター・モード」のカード名が記された自分の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚し、そのレベルを4つまで上げる。
「な、何だそのカードは…………我は知らないぞ」
「デュエリストは日々進化する、それを忘れたお前が俺に敵うと思うな!効果発動、俺はデッキから『バスター・ビースト』を手札に加え、そのまま『バスター・ビースト』の効果発動!このカードを手札から捨ててデッキから『バスターモード』を手札に加える」
「貴様、カードを勝手に作ったな!?なんてことをしてくれる!」
「違う、これは俺達の絆の力で得たカードだ!」
コナミ君(仮)すら実際に見たことがないカードだが無理もない。*1コナミ君(仮)の知識は時械神が全て発売されたからそれほど経ったくらいしかないのだ。
だが、使えるカードは何でも使う、というか普通にこのカードは強すぎた。
「さらに『サイキック・リフレクター』の効果!『バスターモード』を見せ墓地の『バスタービースト』をレベル7にして特殊召喚!いくぞ、集いし願いが、新たに輝く星となる!光さす道となれ!シンクロ召喚!飛翔せよ!スターダスト・ドラゴン!」
『サイキック・リフレクター』が光の輪となり『バスタービースト』がその中に飛び込むことによって願いにより現れた星屑の竜が現れる。
その輝きは破壊されたこの地の中で最も輝き、まるで希望のように降臨している。
「カードを三枚伏せ、ターンエンド!」
「おのれぇ…………我のターン、ドロー!我は手札より『超天新龍オッドアイズ・レボリューション・ドラゴン』と500のライフを捨て効果発動、デッキから覇王眷龍ダークヴルムを手札に加える」
超天新龍オッドアイズ・レボリューション・ドラゴン
特殊召喚・ペンデュラム・効果モンスター
星12/光属性/ドラゴン族/攻 ?/守 ?
【Pスケール:青12/赤12】
(1):自分はドラゴン族モンスターしかP召喚できない。この効果は無効化されない。
(2):自分の墓地のドラゴン族の融合・S・Xモンスター1体を対象として発動できる。このカードを破壊し、そのモンスターを特殊召喚する。
【モンスター効果】
このカードは通常召喚できない。
手札からのP召喚、または自分フィールドのドラゴン族の融合・S・Xモンスターを1体ずつリリースした場合のみ特殊召喚できる。
(1):このカードを手札から捨て、500LPを払って発動できる。デッキからレベル8以下のドラゴン族Pモンスター1体を手札に加える。
(2):このカードの攻撃力・守備力は相手のLPの半分の数値分アップする。
(3):1ターンに1度、LPを半分払って発動できる。このカード以外のお互いのフィールド・墓地のカードを全て持ち主のデッキに戻す。
「何故ダークヴルムか一枚しか無いのだ…………手札から『覇王眷龍ダークヴルム』をペンデュラムゾーンにセットし効果発動!もう片方に『覇王門
「それにチェーンして俺は伏せていた『バスターモード』を発動。いくぞ、『スターダストドラゴン』をリリースし現れよ、新たな力!『スターダストドラゴン/バスター』!」
『バスターモード』のカードの中から青い光が『スターダストドラゴン』を包み、新たなる姿として『スターダストドラゴン/バスター』が現れた。
スターダストドラゴン/バスター
効果モンスター
星10/風属性/ドラゴン族/攻3000/守2500
このカードは通常召喚できない。
「バスター・モード」の効果及びこのカードの効果でのみ特殊召喚する事ができる。
魔法・罠・効果モンスターの効果が発動した時、このカードをリリースする事でその発動を無効にし破壊する。
この効果を適用したターンのエンドフェイズ時、この効果を発動するためにリリースされ墓地に存在するこのカードを、自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。
また、フィールド上に存在するこのカードが破壊された時、自分の墓地に存在する「スターダスト・ドラゴン」1体を特殊召喚する事ができる。
『/バスター』の中で一番使われている(と思われる)スターダストドラゴンがズァークの周りを旋回する。
「おのれおのれ…………我は」
「『スターダストドラゴン/バスター』の特殊召喚時に伏せていた『ツインツイスター』の効果を発動する!」
「我は…………は?」
ツインツイスター
速攻魔法
(1):手札を1枚捨て、フィールドの魔法・罠カードを2枚まで対象として発動できる。そのカードを破壊する。
衝撃の展開!ズァーク、まさかのペンデュラム召喚を行う前にまさかのペンデュラムゾーンを一気に破壊したではないか!
このままでは『アストログラフマジシャン』が現れてしまうではないか。
「馬鹿め!何をトチ狂ったかは知らんが自分フィールド上のカードが破壊されたことにより手札より『アストログラフマジシャン』を特殊召喚」
「『スターダストドラゴン/バスター』の効果発動!行けっ、スターダストドラゴン!」
「するっ、ってなにぃ!?」
『スターダストドラゴン/バスター』が粒子を纏いズァークに突撃、ドヤ顔で見せていた『アストログラフマジシャン』を打ち砕き自身も粒子となって消える。
「効果を使ったことにより墓地に送られるが、ターン終了時に使った力を取り戻してフィールドに戻る、忘れてないな?」
「ふ、ふんっ、調子に乗るのも今の内だ。手札より 『死者蘇生』を発動、蘇らせるのは『アストログラフマジシャン』!」
『死者蘇生』のアンク*2が光り『アストログラフマジシャン』が現れた。
「我の前にひれ伏すが良い雑魚が!我は『アストログラフマジシャン』をリリースし効果発動!」
既に準備は整った、ズァークは既に自身をフィールドに呼び出しもう一度この地を蹂躙、もはや完全なる『無』へと還そうとする。
「ふははははは!エクストラデッキから我が眷竜を除外して、我を融合召喚する!」
ズァークの高笑いと共に惨劇と化した京都に再び悲劇が起ころうとしていた。
しかし
「それはどうかな」
「…………な、何が起きている?いや、何も、何も起きていない!俺は何もしていない!?」
「俺はこのカードを発動していたのさ*3!」
一誠の『バスターモード』の隣に伏せていたカードが表になっていた。そのカードは速攻魔法、故に『アストログラフマジシャン』の効果発動に間に合ったのだ。
「速攻魔法…………『墓穴の指名者』を!」
墓穴の指名者
速攻魔法
(1):相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを除外する。次のターンの終了時まで、この効果で除外したモンスター及びそのモンスターと元々のカード名が同じモンスターの効果は無効化される。
ズァークは知っておくべきだった。一誠の使用するスターダストドラゴンを中心とする
「き、貴様あああああ!屑の分際で、ゴミの分際で我の邪魔をおおおお!」
ズァークは理解しておくべきだった。
「リリースがコストとして使われるなら、既に墓地に送られた『アストログラフマジシャン』を『墓穴の指名者』で除外すれば何も起きない」
ズァークは
「このカードはあいつが見つけて俺にくれたものだ。これが、俺の、いや、俺たちの絆の力だ!」
サイキックリフレクター先生…………あんた字レアなのにあれだけ強くてあんなに出てきてくれないんだ…………?
SF「だが俺はレアだぜ」
一誠のプレイングの前に為すすべも無くライフを削られていくズァーク。彼が叫ぶ救いのない憎悪はどこにも届くことはなく、彼の所業に鉄槌が下される。倒れ臥すズァークの前に現れるのは彼を含むこの世界に2人しかいない転生者だった。
次回、『本物と偽物』
全ては2人から始まった、デュエルスタンバイ。