一年前のとある事件によって、時空管理局本局の権限及びその他全ての機能は、試験的にここ、ミッドチルダに移動された。
そのため、以前よりミッドチルダの力は増したと言える。
しかし、先日の本局への攻撃、8年前の事件のことなどを考えると、ミッドチルダの治安は、良くなったとは言えないだろう。
そのせいか、近年、ストライクアーツをはじめとする、魔法を使った格闘技、護身術、戦闘方法を学ぶ者が多くなった。
自分の身は自分で守る、そんな思いの現れだろうと、私は思う。
ストライクアーツの選手が、有名になっていくのは、ある意味当然の流れと言える。
その中でも、高町ヴィヴィオやアインハルト・ストラトス、リオ・ウェズリー、コロナ・ティミルらが所属するチームナカジマは、伝説級のチームとして有名である。
門下生の募集をしない、全く別種の戦技をまとめている、全員がトップクラスの選手であるなど、チームナカジマの噂は、どこに行っても聞ける。
ちなみに私は、チームナカジマの登場からのファンだ。
なのは「あ、そうだ、言い忘れてたんだけど...」
全く揺れを感じない車内で、なのはさんは何かを思い出したかのように話す。
なのは「リアちゃんには、当分の間、もといた学校には通えないんだけど...」
そこで一旦話を区切る。
なのは「流石に、学生をずっと学校に通わせないのはダメってことで、こっちにいる間...つまりは管理局に協力してもらっている間は、【stヒルデ魔法学院】に通ってもらうことになったから」
...え?
リア「あの、そんなの今まで一言も聞いていないんですけど....」
ザンクトヒルデ魔法学院と言えば、聖王教会系列の、超がつくほどの有名学校!
なのは「魔法が使えるようになったのはつい最近のようだし、ちゃんとした学校で、基礎をキッチリ学びましょうという判断でもあります」
いやいや、それ以前に学校はもともと辞めるつもり...。
ヴィヴィオ「もしかしたら同じクラスになれるかもしれないね!」
ヴィヴィオに至っては既にはしゃいでいるし...。
レイ『まあ、それもいいではありませんか』
リア「レイまで...」
レイ『せっかく魔力がありのに、正しく学べないというのは、勿体無いですよ』
そうだ、今の私には魔力があるんだった、すっかり忘れてた。
なら...いいかな?
なのは「それとさ、聞いておきたかったこともあるんだ」
リア「はい?」
なのは「ガジェット相手に、バインドしていたでしょう?なんであんなことできたのかな~って」
ガジェットは特有のAMF、アンチマギリンクフィールドと呼ばれる、特殊なフィールドを展開できるため、通常の魔法はこれに中和され無効になる。
無論、バインドは普通できない。
リア「ああ、アレですか。実はアレ、多重バインドなんですよ」
ガジェットがAMFを使用できるのは、教導ビデオを見ていて知っていた。
そして、対策のしかたも。
リア「複数のバインドを、間隔ほぼゼロの連続使用、何個かのバインドが無効化されても、残った分でバインドしたんです」
なのは(...擬似的なバリアブル...いやでも...口で理論を言うのは簡単だけど、それを実践に持って行くのは...)
ヴィヴィオ「あのー...ママ?」
なのは「え、あ、ごめんごめん、何?」
ヴィヴィオ「もう着いちゃうよ」
リア「ずっと考え込んでいたみたいですけど...大丈夫ですか?」
なのは「うん、大丈夫」
なのは(だからこその...天才か...)