私の持つ情報端末に、そのメールが来たのは、ほんの一週間前のことだった。
差出人は、バルドさん。
大事な話しと、渡したいものがある。母も来る。
そんな内容のメールだった。
いつも仕事で家を開け、妹を含めた4人で揃うことはない私達。
指定された場所もまた、管理局本局と、らしい場所であった。
そうそう、妹は現在初等部の四年生兼時空管理局の訓練生。
私に会うと、いつも嫌そうな顔をする。
そういえば、姉と呼ばれた記憶すらない。
受付の人に、父の名前を告げると、少し作業があるので待ってほしいとのこと。
私は仕方なく、近くのソファーに腰掛ける。
そういえば、今日はお偉いさん方が来る予定らしく、警備もいつも以上のようだ。
暇なので、私は情報端末の中の一つのデータを出す。
映像データ...高町なのは教導官による空戦教導ビデオ映像を出すと、私はそれを見始める。
高町なのは一等空尉は、私の理想であった。
エースオブエース、高町なのは。
現在は一児の母らしい。
私の理想であり、そして、叶わぬ夢。
彼女のこの、教導ビデオを見ることぐらいしか、今の私には娯楽がない。
厳密に言えば、私の気晴らしとなる娯楽がコレしかないのだ。
?「ねえ、そこのキミ」
私は、声の方向へ顔を向ける。
そこにいたのは、金髪の優しそうなお姉さんだった。
?「さっきから呼ばれてるのって、キミのことかな?」
ビデオに集中して気がつかなかったが、私の名前が呼ばれていた。
リア「あ...えっと、ありがとうございます」
私はおじぎをして向おうとした時
?「ねえ、それ好きなの?」
それとは、この教導用ビデオのことだろう。
リア「はい!大好きでいつも見てます!」
その金髪のお姉さんは、私がそういうとニコって笑った。
何故だろう?
受付嬢「こちらです」
案内されたのは、小会議室と書かれた部屋だった。
私がそこに入ると、父と母がいた。
バルド「よくきたね、リア」
マギ「久しぶりね、確か最後に会ったのは三ヶ月前だったわね」
両親は笑っていた。
バルド「実はね、コレを渡したかったんだ」
父の手には、ネックレスのようなものがあった。
...デバイスだ。
リア「...なんでこんなものを?私はデバイスなんて使えないのに」
マギ「違うのよリア、確かにそれはデバイスだけど、魔力駆動ではないの」
リア「魔力駆動じゃないデバイス?」
マギ「実はね、それは管理局の試作デバイスでね、魔力とバッテリーのハイブリッド駆動デバイスなの」
確かに、充電用のポートがある。
私はそれを受け取り、試しに首にかけてみる。
見た目はただのネックレスだ。
重さ、手触り、どちらともやはりネックレスだ。