インフィニット・ネクサス   作:憲彦

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恐らく、これが学生の内に投稿できる最後の長編となるでしょう。あらすじにもあるように、ネクサスとダークメフィストしかウルトラマン関係の物は出てきません。あらかじめご了承下さい。

今までの物とは別の雰囲気を出すために、ギャグ要素は薄目でお送りします。


本編
序章


「ここは……どこだ?」

 

カビ臭い匂いのする暗い空間。この日、第2回モンド・グロッソの決勝戦が行われるこの日に、織斑一夏は誘拐された。

 

「ボス、織斑一夏が目を覚ましました」

 

「やれ」

 

「はい」

 

「な!俺に何をする!?止めろ!!グ!ウワァァ!!」

 

暗闇の中、男が放ったこの一言で、織斑一夏は織斑一夏では無くなった。1人の男が一夏の首に注射器を刺して薬を流し込むと、もう1人の男はハンドボールよりも一回り小さいような球体を持っている。ISのコアだ。薬のお陰で意識が朦朧としているが、確かに分かる。体から何かを抜かれていることが。

 

全ての作業が終わると、一夏は気を失って倒れてしまった。体も少し変化している。

 

「これはどうしましょうか?」

 

「放っておけ。用があるのはこいつだ。その脱け殻には価値はない」

 

ISのコアを指差しながら、そう言うと、この建物から出ていった。これが全ての始まりだ。男たちが建物を出ていくと、数分後に1機のISが突入してきた。

 

「一夏!一夏!!大丈夫か!?おい!!」

 

倒れて気を失っている一夏を見付けると、すぐにISを解除して駆け寄った。抱き抱え、揺さぶって起こそうとしている。

 

「……ん?あれ?お姉ちゃん?何やってんの?」

 

「い、一夏……なのか?」

 

「んあ?何言ってんの?僕の顔忘れた?」

 

「い、いや。そうじゃない。身体は大丈夫か?(容姿が少し幼くなってる……それだけじゃない。言動も精神も幼児退行している。何故だ?誘拐されてからの数時間、一体何があったんだ!?)」

 

平静を保っているが、千冬の内心は穏やかではない。誘拐されただけではなく、容姿も、精神も、本来変わるはずの無いものが変わっているこの現実に、千冬は焦っている。

 

(束に調べてもらうか……この短時間で何があったのかを……)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてその頃、もう片方はと言うと、

 

「どこだ?ここは」

 

「目覚めを確認しました。異常はありません」

 

どこかの研究所の様だ。先程抜かれた部分は、どうやら新しい体に入れられたようだ。異常がないと言うのは、新しい体に精神が問題なく入り込んだ事だろう。

 

『では実験を始めたまえ。テストの後は、結果を見て書類の通りにしろ』

 

「了解。被験体、服を着て着いてこい」

 

「何故俺がお前に従わなくてはならない?」

 

「死にたくなかったら早く着いてこい」

 

「チッ」

 

必要以上のことは何も言わずに、一夏を連れていこうとした。一夏としても死ぬ気は無いので、ここは大人しく従って男に着いていった。そして連れてこられた場所、それはそこそこの広さのあるドーム状の空間だった。そこには、一夏以外にも既に人が集まっている。トータルで100人程だ。

 

「何をするつもりだ?」

 

「これを使え。お前たちには、4日間殺し合いをしてもらう。精々頑張るんだな」

 

渡されたのはM92Fと予備のマガジン3本、大型のナイフだ。それを渡して、部屋を出ていくと全ての扉にロックがかかり、誰も出られなくなった。

 

「頭のイカれた野郎だ……だが、面白そうじゃないか」

 

右手に安全装置を外した拳銃、左手にナイフ。それを持っている一夏の目は、とても冷たく、獣のように鋭い。顔は狂気に染まっているが、笑みも浮かべている。

 

「さぁ~てと……始めるか」

 

周りがパニックになっているなか、一夏だけが拳銃とナイフを構えている。そして、1人撃ち殺した。

 

「お、おい!何やってんだ!!」

 

「あ?殺しただけだが?」

 

「何で同じ被験体同士が殺し合うんだよ!?今は協力して―」

 

「うるせーよ。殺しに意味なんてあるか?理由なんて必要か?……死体に言ったところで意味無いか。ハッハッハ」

 

一夏の様子を見て、1人の女が拳銃を取り出して一夏に向けた。歳は一夏と同じ位だろうか。命を奪うことに怖がってるのか、命を奪われることに怖がっているのか、それは定かではないが、一夏に向けている銃口は震えている。

 

「……どうした?撃たないのか?お前、死ぬぞ」

 

「う、ウワァァァァァ!!!」

 

恐怖に支配されたのか、錯乱して乱射している。周りの連中にかすったりしているが、一夏には当たる気配がない。

 

「はぁ……真面目にやれ」

 

一夏の放った1発は、正確に彼女の頭を撃ち抜き、その場に倒れさせた。頭からは血が流れている。

 

「下らね」

 

さっき殺した男と女に近付くと、持っていたマガジンとナイフを抜き取った。この人数を全て殺すのだ。マガジン3本では足りない。まぁ、無くなったらナイフで斬れば良いだけの話だがな。

 

この行動を見て、他の連中は身を潜められそうな場所に走っていった。「この男は完全に俺達を殺す」そう確信したのだろう。全力で逃げ回る者、武器を構えて応戦しようとする者と居るが、一夏にとっては何にもならない。彼は殺すことを楽しんでいる。目の前の状況を楽しんでいる。平気で人を殺し、硝煙と血の匂いが混じっているこの空間に居ることを何よりも楽しんでいる。

 

こんな化け物が目の前に居たら、果たして人間は勝つことが出来るのだろうか?

 

「さぁ、楽しい舞踏会と洒落込もうぜ!!ハッハッハッハ!!!」




M92F

正式名、ベレッタ・モデル92(イタリア語:Beretta modeiio 92)

イタリアのベレッタ社が設計した自動拳銃。日本圏ではM92と略称されています。M9の名称で、アメリカ軍を筆頭に世界中の法執行機関、軍隊で幅広く正式採用されている拳銃です。

口径は9ミリ、装弾数は92、98シリーズで15発のダブルアクションタイプです。重量は950グラム。シリーズも様々あります。カスタム版も多くあり、エアガンでも人気のモデルですね。

次回もお楽しみに!感想もよろしくお願いします!!
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